セガは、本日8月30日に発売となったPS Vita用ソフト「初音ミク -Project DIVA- f」の発売記念抽選会を、東京・秋葉原のクラブ セガ 秋葉原 新館にて開催した。

本抽選会のスタート前からすでに50名もの客が並んでおり、急遽開始を30分ほど早めたというほどの盛況ぶり。取材が行われた12時頃の段階で700名が抽選会に参加したということで、シリーズの人気が改めて伺えた。

抽選会では多数のアイテムが用意されていた。 「ピエレッタ」の衣装を着たスタッフの方も。
店舗内では初音ミクのプライズフェアを実施中。

また、抽選会では“着ぐるみ 初音ミク 2号(仮称)”が本邦初公開。以前の着ぐるみから一転して、スリムになったミクさんに、セガ社内からもこれは着ぐるみと呼んでいいものなのかという声が上がっているそうだ。

林誠司氏
林誠司氏

会場には本作のプロデューサーを務める林誠司氏も来場していた。なお、林氏への合同インタビューも実施されたので、そちらの内容もお届けしよう。

――本日発売を迎えての率直な感想をお聞かせください。

林氏:今日ようやく発売を迎えられて、ホッとしたというのが正直なところです。抽選会についても朝から多くのお客さんに買っていただいて、この熱い中、夏休みももう終わりというタイミングにも関わらず並んでいただいているそうなので、感謝しています。

――「Project DIVA f」ではプラットフォームをPS Vitaに移したということで、いろいろな進化があると思いますが、その中でも特に注目してもらいたいところはどこでしょうか?

林氏:グラフィックに力を入れて作ったというところは今までも申し上げている通りなのですが、インターフェイスについても一から見直しをかけまして、今までにあったユーザーさんからのいろいろな要望も反映するようにしています。

例えば、自分のお気に入りのモジュールをセットできたり、曲に合わせたおすすめモジュールを一発で選択できたり、カスタマイズアイテムの組み合わせも保存できたりと、自分の好きな曲を自分の好きなモジュールで好きなように遊んでいただけるようなインターフェイスの向上を行なっています。また、DIVAルームにも新しいイベントが入っているのでそちらも楽しんでいただきたいです。

そして何より、今回一番力を入れたのはエディットモードです。こちらは一からやり直して、どうすればより多くのユーザーさんにエディットをする楽しみ、アップデートする楽しみを味わっていただけるのかということを考えながら作りまして、その点もぜひ楽しんでいただきたいと思います。

――前日には「Project DIVA f」の前夜祭として「夏の終わりの39祭り」が開催されましたが、最後に行われたウォーターステージを見ての感想をお聞かせください。

林氏:昼から僕もスタッフたちと見に行かせていただきまして少し日焼けしちゃったんですが、すごく暑い中、多くのお客様に来ていただいてありがたかったですし、ウォータープロジェクションもものすごく幻想的で、「そこに巨大なミクさんが出現した!」みたいな感じで、僕らは映像自体は見慣れているんですが、今までにない表現だったので、そこは非常に驚きましたし、刺激を受けました。

あとはあの時にいっぱい水を吹き上げたおかげで、今日は雨が降らなかったのかなと(笑)。

――雨女ですからね(笑)。

林氏:あそこで十分水を浴びたので、今日は許してやろうかみたいな感じで、許していただけたんじゃないかなと思います。

――急遽、今日から「Project DIVA f」の体験版が配信されることが公式ブログで発表されましたが、どういった内容になっているのでしょうか。

林氏:体験版のご要望はたくさんいただいていてお待たせしていたのですが、開発が終盤に立て込んでいたこともあって、このタイミングになってしまいました。

今回、タイトルを触ってみていただいた際に、ゲームの特徴がわかりやすい選曲として「キャットフード」、「ワールズエンド・ダンスホール」、「メランコリック」の3曲のリズムゲームを、それぞれミクさん、ミク・ルカさん、リンちゃんというかたちで構成しています。

その他に、モジュールチェンジを体験していただこうということで、6人のキャラクターの基本形と、それぞれの曲の推奨モジュールを入れさせていただいています。自由に組み合わせて遊んでいただけますので、「この曲にはこのモジュールを合わせてみよう」という遊びを体験していただけます。

また、カスタマイズもお試し用に入れていますので、ネコ耳をつけたりと、どういうことができるのかという部分をまずは見ていただきたいと思っています。

――PS Vitaでの開発の中での、苦労話をお聞かせください。

林氏:開発を始めた時はPS Vitaの詳細な情報がなくて、新しいハードをやるということだけを手がかりに、「じゃあここまでできるのではないか」「ここまでやりたいよね」というところを詰め込んでいって、スペックがわかった段階でその内容をどう落とし込んでいくのかが一番苦労した点です。

そこについては、開発の、特にプログラマーが試行錯誤しながらもアイデアを考えてくれて、そういったかたちで実現した点も多々あります。見ただけではわからないと思いますが、僕らとしても一本一本のPVについて、「ここはこんなことやったよね」ということがあったりするので、非常に感慨深い、思い入れの深いプロジェクトになりました。

――「Project DIVA f」の開発時期というのは、具体的にいつ頃なのですか?

林氏:大体の時期としては、「Project DIVA 2nd」が終わったあと、次の企画をいろいろと考えていたのですが、それを進めていた時に突如、「次、PS Vitaでやるぞ!」と言われまして、そこからどうやっていこうかというかたちで始まったので、2年弱ぐらいという感じですね。

――今夜、ジョイポリスにて開催されます「V_C presents. 初音ミク 5th Anniversary DAIBA de DIVA ALL NIGHT special★」のみどころをお聞かせください。

林氏:ミクさんの5回目の誕生日ということなので、豪華なクリエイターの方々が集まって素晴らしい催しになると聞いていますので、みなさんもぜひ祝ってあげてほしいと思います。

宣伝担当:ソフトの発売は今日ですが、初音ミクの5回目の誕生日は明日(8月31日)なので、そのカウントダウンとして、ファンの方々、これまで支えてきたクリエイターの方々とみんなで一緒にお祝いするというイベントになっています。

――ダウンロードコンテンツ展開の予定はありますか?

林氏:今まだ発表できるものは何もないのですが、システム的にはダウンロードコンテンツに対応できるように作っていますので、今後いろいろ準備して、何かしらできましたら、発表させていただければと思います。

――ARライブで1/6が収録されていますが、ARライブでしか聴けない曲は今後、リズムゲームとして遊べるようになるのでしょうか?

林氏:リズムゲームを遊びつつ、ARライブでもいくつかの楽曲を楽しんでいただけるというコンセプトなので、現在の段階でそれがリズムゲーム化される予定はないです。

――PS3版が控えていますが、いつ頃の発売を予定していますか?

林氏:できるだけいいタイミングでお出ししたいと思っているのですが、まだこれからいろいろと調整して、進めていこうという段階です。

――最後に、ファンへのメッセージをお願いします。

林氏:いよいよ発売を迎えましたが、まずは版権元のクリプトンさんやいろいろな作品を提供いただいたクリエーターの方々に感謝したいです。

また、今回はコンシューマの開発部隊とアーケードの開発部隊が初めてタッグを組んで作らせていただいたところもありまして、やり遂げたわけではないのですが、まずはゲームを世に出せたことを嬉しく思います。

ゲームについては実際に商品が出ましたので、手にとって遊んでいただいて、楽しんでいただきたいと思います。そしてご意見等、ぜひたくさんお寄せいただきまして、今後に活かしていきたいと思いますので、何卒よろしくお願いします。

――ありがとうございました。

初音ミク -Project DIVA- f

セガ

PSVitaパッケージ

  • 発売日:2012年8月30日
  • 15歳以上対象
初音ミク -Project DIVA- f

初音ミク -Project DIVA- f

セガ

PSVitaダウンロード

  • 発売日:2012年8月30日
  • 15歳以上対象
  • PS Storeダウンロード版

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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