セガは、本日10月20日、ビックロ ビックカメラ新宿東口店にて、2012年12月6日に発売を予定しているPS3用ソフト「龍が如く5 夢、叶えし者」の店頭体験会及び、シリーズ総合監督・名越稔洋氏のサイン会を実施した。
本体験会は、本日10月20日を皮切りに約1ヵ月間、東京・大阪・福岡など全国各地で順次開催される。体験会は午前10時から開始となったが、常に行列は絶えず、あらためて「龍が如く」シリーズの人気の高さをうかがい知ることができた。
プレイしていくファン層は幅広く、老若男女問わずさまざまな人が楽しんでいる様子だった。
今回の体験会では「東京ゲームショウ2012」と同じバージョンが出展されており、新要素が加わったケンカバトルや、各都市の散策など思い思いのプレイをしていた。
なかには本作から新登場のプレイスポットとなる「太鼓の達人」や「バーチャファイター2」に挑戦するファンの姿もあった。
また、会場が9月27日にオープンしたばかりの「ビックロ ビックカメラ新宿東口店」ということもあってか、来店客も非常に多く、立ち止まり、プレイしている人たちを眺める人も見受けられた。
なお、本体験会に参加した人には特製クリアファイルがプレゼントされていたほか、当日に本作を予約した人に、特製BOXティッシュをプレゼントするキャンペーンも実施されていた。
筆者も生まれ変わったケンカバトルを体験!
今回筆者もファンの列に混ざり、少しだけ本作を体験したので、その感想をお伝えしよう。体験版は、主人公の一人・桐生一馬を操作しストーリーの一部を体験できる「ストーリーモード」と、全国5大都市を散策できる「アドベンチャーモード」の2種類が収録されており、筆者はストーリーモードをプレイすることにした。
ストーリーモードでは、タクシー運転手として働く桐生に、2人のスーツ姿の男が声をかけるシーンから始まる。会話イベントが終わると、2人の男から指定された場所へ向かうことになるのだ。
その道中ではホストやチンピラとのケンカバトルを楽しむこともできた。基本的な操作は過去の作品を踏襲しているので違和感なく遊べたが、バトル中の演出が格段に進化しており、さらに桐生や敵の動きも滑らかで、バリエーション豊かになっていると感じた。
また、本作の加わった新要素のひとつ「クライマックスヒート」も体験できた。これは通常のヒートアクションとは異なり、特殊な条件を整えることで発動できる大技で、ド派手な演出とともに相手をなぎ倒すことができるのだ。クライマックスヒートが発動すると、桐生の体は赤くなり、敵の攻撃をものともせずに強力な攻撃を繰り出せるぞ。
さらに本作にはもうひとつの大技「絶技」も加わっているので、これらを組み合わせればシリーズ随一の爽快感が味わえそうだ。今回は残念ながら絶技の発動までには至らなかったものの、そこは製品版の発売を楽しみに待とうと思う。
名越氏のサイン会にはたくさんのファンが殺到
体験会が盛り上がりを見せる中、午後1時には名越氏が登場し、サイン会が開催された。サイン会が始まると瞬く間に長蛇の列ができ、最終的には店外にまでおよんでいた。
ファンの人は色紙のほか、うちわなどのグッズを持参してサインを書いてもらう人も。なかには、PS2「龍が如く2」を持参し、ディスクにサインしてもらう人も見受けられた。
また、サイン会終了後には名越氏からお話を伺うこともできたので紹介しよう。
――いよいよ全国体験会がスタートしましたが、今の率直なご感想をお聞かせ下さい。
名越氏:「龍が如く」シリーズが年末に発売されるのは本当に久しぶりで、この雰囲気の中で体験会を実施すると懐かしい気持ちになりますね。東京ゲームショウ以降、ユーザーさんからの評判も良いので安心しています。
本作はシリーズの中でもかなりの売り上げを記録できるのではないかという手応えを感じています。パッケージソフトがまだまだ元気があることを見せつけたいですね。
――体験会でユーザーさんに見てもらいたいポイントはどこですか?
名越氏:本作ではレスポンスが良くなって、さらに遊びやすくなっているので、まずはそこに注目してもらいたいですね。また、技の種類が増え、バトルの爽快感も増しているので、楽しんでもらえたらと思います。
――本作の開発の進捗状況をお聞かせ下さい。
名越氏:今回は開発にかける時間を多めにいただいたのですが、そのぶん作る量も多くなり苦労しました。しかし、苦労しただけに今までで最も密度の濃い、しっかりとした内容になっていますし、発売日の12月6日にも間に合いますので安心してください。
――本日のサイン会を見ると女性のファンが多い印象でしたが、女性ファンに向けた、本作のアピールがあればお願いします。
名越氏:「龍が如く」は、女性や子供、海外のユーザーさんをターゲットにしないというコンセプトから生まれた作品ではありますが、ファンが増えることは非常に嬉しいです。しかし、嬉しいと思う反面、当初のコンセプトを曲げることもしたくないので、「ありがとうございます」と言いつつも、それ以上のアピールはあえてしないつもりです。
――「龍が如く5」の発売に先立って、「龍が如く 1&2 HD EDITION」が11月1日に発売されます。こちらはどのような思いで作られたのでしょうか。
名越氏:シリーズの原点ですし、僕自身大好きな作品なので、よりたくさんの人に遊んでもらいたいという気持ちで作りました。
1作目も2作目も、廉価版を合わせると200万本以上売れている作品なので、今発売しても売れるのかという不安もありましたが、こちらも「龍が如く5」と同様に好評のようなので胸を撫で下ろしています。
――最後に、本作を楽しみにしているファンに向けたメッセージをお願いします。
名越氏:実は今日は、開発の佳境の佳境の佳境…といっていい時期でした。しかし発売日がずれるといったこともないので安心してください(笑)。今回は記録を作りたいという思いで開発に臨んできましたし、その気合でこれからもがんばっていきたいと思います。
――ありがとうございました。