ホビージャパンは本日5月16日、東京・新宿の京王プラザホテルにて、同社初の完全オリジナルのトレーディングカードゲーム「ラストクロニクル」の発表会を開催した。
「ラストクロニクル」は“クロニクル(年代記・編年史)”の名の通り、“歴史・時代を切り開く”ことをテーマに、高いゲーム性を持った同社初となる完全オリジナルTCGだ。
冒頭に挨拶した代表取締役社長 松下大介氏は、同社が1996年の「マジック・ザ・ギャザリング(以下、MTG)」の日本への導入以降、長い間トレーディングカードゲームに携わり、2011年からは「MTG」のノウハウを活かし、スクウェア・エニックスとのコラボレーション企画として、ゲームシステムを同社が開発した「ファイナルファンタジー・トレーディングカードゲーム(FF-TCG)」を展開していると、これまでのTCG事業を紹介。
そして今回、満を持して完全オリジナル自社開発のTCGとして発表された「ラスト クロニクル」のポイントとして松下氏は、長くTCGに関わってきた社員が先行するあらゆるTCGの長所、短所を研究した上でゲームシステムの設定を行うことでのゲームの質、小売店や流通へのフォローやユーザー向けのイベントの実施など長く遊んでもらうためのプロモーション、そして出版、インターネットビジネス、キャラクタービジネスも手がける同社ならではのメディアミックスの3点を挙げた。
松下氏は、「ホビージャパンの総力を結集いたしまて、社運をかけて今後も展開してまいる所存です」と意気込みを語り、挨拶を締めくくった。
続いて、本作の総合プロデューサーを務めるホビージャパン ゲーム開発課 課長の一戸健史氏より、商品のコンセプトやプロモーション展開に関する紹介が行われた。
本作は、タイトルを直訳すると“最後の年代記”となる通り、プレイヤー自らが時代を紡ぐことをコンセプトとしたTCG。ロゴからもイメージできるように、時代や時間をテーマにしており、ゲームシステムにも反映されている。
気になる販売形態だが、160種類のカード(フォイル版も用意)が登場予定のブースターパック第1弾の発売日は9月14日となっており、9枚のカードに、キャンペーン、トレジャー用に1枚を加えた1パックが294円(税込)、15パックを集めたボックスが4,410円(税込)でそれぞれ販売される。そしてレアリティは、コモン、アンコモン、レア、スーパーレアの4種類で構成されている。
プロモーションに関する説明の中で本作ならではの特徴として紹介されたのが、プレイを始めるために必要なスターターセットが無料で配布されることだ。従来のTCGで見られたフリー小冊子での擬似的なカードではなく、実際のカードで遊んでもらうことにより、ゲームへの導入の敷居を可能な限り下げることが狙いとなっている。
また、ゲームシステム、プロモーションを含め全てを自社内で完結することで、双方が連携した試みも多数予定。雑誌社としてのノウハウを活かしたイラストのクオリティコントロール、同社のカードゲーム専門情報誌「カードゲーマー」での記事展開、ブースターパックの発売に合わせた、全カードのビジュアルとプロモーションカードを付属した攻略本などがそれに当たる。
もちろん、ゲームに慣れてもらうための施策として、7月1日から発売後の10月中旬にかけてティーチングイベントも実施。全国約200店舗に開発メンバーが赴いて、遊び方を説明するとのことだ。
さらに、本作では製品版と全く同じ仕様で遊ぶことのできるオンライン版も製品版と同時期の9月よりサービス予定。こちらは、PC、iアプリなど複数のプラットフォームで展開され、スターターセットは無料、ブースターパックについては価格は未定であるものの、有料での提供となる。
その狙いとして一戸氏は、本作を継続して遊んでもらうためであるとし、短時間のでプレイや遠方の友人とのプレイなど、オンライン版を活用することで対戦の機会が増えるのではないかと話した。
そして、2014年初旬頃までのロードマップを公開。6月中旬のスターターパック2種の店頭での配布を皮切りに、9月14日にブースターパック第1弾、11月29日にブースターパック第2弾、2014年2月末にブースターパック第3弾と約3ヶ月おきに年4回の商品サイクルで展開する。
また、先述のティーチングイベントのほか、8月1日からはスターターパックを使用したプレ大会を実施、第2弾以降は発売前にプレリリース大会も実施するとのこと。
そのほか、東京おもちゃショー、コミックマーケット、キャラホビ、東京ゲームショウへの出展も予定。さらに、2014年にはエリア大会を経て全国決勝大会も予定されている。
その後はプロデューサーを務める、同ゲーム開発課の藤田憲一氏からの紹介を挟んだのち、来場者に向けたティーチングが実施された。
実際に遊んでみた感覚としては、コストにあたる「ソウルストーン」を使ってユニットを場に出したり、スキルを使ったりといったベースがありつつも、ターン毎にカード右上の“クロノアチーブメント”を集めて時代を進めるといった要素や、自ターンのみ場に出すことのできる強力な効果を持った“ヒストリー”など、本作ならではの特徴も垣間見ることができた。
最後に、ストーリーや勢力など、「ラスト クロニクル」の世界観設定を紹介。本作ならではの世界が広がっているので、ぜひチェックしてみてはいかがだろうか。
「ラスト クロニクル」世界観設定
ストーリー
「ラスト クロニクル」の舞台となるのは、現実世界の上位にある魂の宇宙「ヴァルハラ」。かつて、このヴァルハラには、「万物の始祖、始まりと終わりのザイン」が作り上げた創世の書「クロノグリフ」が存在していました。そこには過去から未来にいたるまで、この世界のあらゆる事柄が書き記されていたのです。ですが、この書にはただひとつ、欠けているものがありました。それは最終章の最後のページをはじめ、世界の歴史内のいくつかのページが空白となっていたことです。
そのことはクロノグリフの力を不安定にさせました。そしてどういう気まぐれかザインがこの宇宙を去ったとき、世界の時の流れを分裂させ、その力を受け継ぐもの……「ザインの使徒」が、複数現れることになってしまいました。プレイヤーは「ザインの使徒」たる亜神たちの一人として、これも時の分岐によって現れた平行世界の一つ「アトランティカ」に降り立ちます。
そこに勃興している勢力は、グランドール、ガイラント、ゼフィロン、バストリア、イースラの5つ。彼らはみな、クロノグリフの中でも空白の部分が多く、結末も記されていない「アトランティカの章」に存在を記されているものたちで、己の存亡を賭け、互いに覇を競っています。
プレイヤーは彼らの力を結集し、ザインの作ったクロノグリフの力をめぐる争いに勝利しなければなりません。そして、己とその眷属が紡ぐ歴史を、「アトランティカの章」の空白のページに書き記すのです。
カードとユニットの扱いについて
「ラスト クロニクル」に登場するカードは、クロノグリフの記載や絵を写し取った石版状のレリーフです。それぞれが材質として使われた5色の「ソウル」の力を秘めており、「ソウル」の力を抽出して結晶化させた場合、「ソウルストーン」となります。また、結晶化させるよりさらに多くの「ソウル」を注ぎ込むことで、そこに描写されたユニットや英雄、物体や概念などを実体化させることも可能です。ただしそこに描かれたものは、その力を発動させる際にいくつかの制約を受けます。
1.「クロノグリフ」の該当箇所(具体的には「アトランティカの章」であり、1~4までの小章で構成。これらの小章がゲーム中のI~IVの時代に対応します)にて、登場を予言されている時代以外では、ユニットは活動することができません。特に予言の歴史に逆らうことには因果律的な抵抗が発生し、実体化させた肉体で直接、戦場に干渉することは不可能です。
2.ただし、プレイヤーはザインの力を多少なりとも受け継いでいるため、クロノグリフを少しだけ改ざんすることが可能で、ユニットたちの魔力や能力のみは、自分が代理人となる形で、発動することができます。
3.ユニットの中には、稀にクロノグリフの記載と予言からある程度外れ、自分の運命を書き換える力を持つものが現れます。その力は「覇力」、「オーラ」などと呼ばれており、運命に抗う特殊な能力です。これが発動している状態では、彼らはクロノグリフの記載や予言の干渉を免れた状態であるため、クロノグリフの力の支配下にある通常ユニットでは、その行動を押しとどめることができません。
勢力の紹介
第一弾の舞台となる世界「アトランティカ」。そこで覇を競っている5つの勢力を紹介しましょう。
白輝の聖王国・グランドール
――下界ですら、祈りで奇跡を呼ぶことができます。ましてや、魂の世界・ヴァルハラで信じることの意味を疑うものがおりましょうか――
アトランティカの南の穀倉地帯から興った、天母神ヴェスを信仰する聖王国。兵種は神に仕える僧侶、白魔法系魔術師や騎士団など。組織戦に強い一方で純血主義的なところがあり、人間が軍事の中心。人間以外になると、美しい姿を持つ神族や有翼人、聖獣などが軍事力の要となる。僧侶たちと白魔術団、騎士団は、厳格な戒律と固い統率による強力さ、苛烈なまでの信仰心で有名。王都の石壁にダイヤモンドに似た“白輝石(シルヴァライト)”を散りばめた大城壁と、ヴェス信仰の中心となる大神殿はよく知られている。
主な兵種…騎士&聖騎士、エルフ、白魔術師、僧侶、聖獣、神族
「グランドール、我が魂の故郷、我らが聖都。白き壁は秩序と潔癖、はためく軍旗は騎士たちの勇壮の証……おお、なんと美しいことか」~聖王国中期の詩篇より~
暁の大地・ガイラント
――その歩みは時の流れそのもの、力は原初の混沌そのもの。生きた神話、世界自身が牙をむく時、小さきものたちに抗うすべがあろうか――
ヴァルハラで一番古いとされる、遺跡・山岳地帯を擁する悠久の地を基盤とする勢力。山吹の巨人ガイラが始祖とされる。軍事的には神族のなれの果てである巨人、また竜族やドラゴノイドなど大型種が中心だがその絶対数が少なく、この地方の人族の王や小領主と利害で結びついて一大勢力となっている。溜め込んだ古代の財宝や神秘の知識を報酬に雇われている傭兵や魔術師・妖精族、また、古代の遺産である遺跡の守護者などを戦いに使役することもある。遺跡や火山、鉱山跡などから見つかる地の力を秘めた「トパーズ」似のソウルストーン“アンクア”が特産。
主な兵種…龍族、ドラゴノイド、巨人、ノーム、呪術師&ドルイド、遺跡のゴーレムその他古代魔法技術系
「老練な英雄は不屈の覚悟で聖剣を構えたが、ガイラントの王の眼には幼子が縫い針で遊んでいるように見えた」~英雄と古き王の物語~
「ガイラントの険しい山道では、ときどき旅人が狼を食い殺すことがある」~山の人狼の小話~
紫雲の天園・ゼフィロン
――“まるで嵐のよう”だと? 違うな。ゼフィロンの進撃が引き連れてくるのは、嵐と雷雲そのものだ――
大陸一の高山地帯とふもとの平原・砂漠を支配する国家。風や嵐、雷を操り武器とする魔法兵団などを擁している。高山と無数の柱に支えられた空中都市を政治・軍事の中枢としており、動力に飛竜と飛行魔法を用いた空軍船など、独自の兵力・軍事形態を有する。風と雷の神・シグニィを世界の始祖として信仰する宗教団も有力。無数の塔の内部の魔法工廠では、日々嵐の精霊力を持つソウルストーン・「アメジスト」にも似た“紫雲石(ユーカリス)”が練成されている。
主な兵種…スワント(有翼人)、飛竜、ミノタウロス、天候系魔法の使い手、弓兵など
「敵陣の上に紫の雲だと? ……新参、すぐに身支度しろ。 え? ずらかるんだよ、ゼフィロンの雷使いどもが来る前にな!」 ~歴戦の兵士の心得~
黒の魔王国・バストリア
――神が慈悲をくれぬなら、この手で奪いとればよい。そも、神とは何か? それはすなわち、真の覇道を成したものの、新たなる名に過ぎぬのだから――
世界の果ての奈落に一番近い、北方の不毛の山岳地帯から興った勢力。この一帯は古くから罪人の流刑地とされており、豊かな地力や神の恵みに見放された場所で、厳しい気候のため、苛烈な実力主義が社会の枠組みの中心となっている。戦闘的で荒々しく神に頼らぬ気風から、信仰が篤い勢力からは異端・蛮族扱いされることも多いが、黒魔術研究と軍事面にかけてはアトランティカ大陸一とも言われる。土地がやせている一方、黒色のソウルストーンで「オニキス」に似た“ダークマテル”の鉱脈を多数有する。また、尚武の気風も手伝って、手先が器用な職人たちを多く輩出。武器や鎧の加工にも秀でている。
主な兵種…傭兵、バーサーカー、機械兵器系を扱う特殊兵種、オークなどの魔族、アンデッド、魔法生物、邪神の末裔など
「ああ……まるで、まるで闇が押し寄せてくるようだ!」~バストリアの進軍風景~
「バストリアの都を夜に出歩くのは、不眠症の死体だけだ」~グランドールの噂話~
水と神秘の国・蒼のイースラ
――傷を包みこみ、癒すものは? いかなる炎、鋼の刃をも受け流すものは? 堅き岩をうがち、城をも一息に飲むものは? それすなわち、すべて水の理なり――
水の力をつかさどるエン・ハを神聖視する神秘の勢力。巨大な島とそれを取り巻く無数の群島が中心だが、その勢力圏は海にも広がっており、その支配域には、滅びた古代文明の遺跡が沈んでいる。軍事力の中心は人間と旧文明の遺産から発達した機械技術・神秘の技。また沿岸には海上を棲み家とする飛竜や魚人、巨大な海棲生物などの姿も。知力や理性を重視する文化で、航海術と商業に秀でているが、島内で独自の文化を発達させている小国家なども存在する。水の精霊力を秘めたソウルストーン・「サファイア」風の“ミスラム”が特産。
主な兵種…海兵、隊商系、ヘルネブ(ウサギ人)海龍、人魚などの海棲生物、サムライなど東洋神秘系。理法士(人工の超能力者)
「はは、グランドールの方は湖の小魚にも似て、ものを知られぬ! 波の上にも下にも、都はございますよ」~イースラの商人の物言い~
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