ポケモンは、東京ビッグサイトにおいて「ポケモンワールドチャンピオンシップス2013」日本代表決定大会を6月22日に開催した。
「ポケモンワールドチャンピオンシップス2013(以下「ポケモンWCS」)」とは、2013年8月にカナダ・バンクーバーで行われるポケモンのゲーム・カードゲームの世界大会だ。
本大会には、ニンテンドーDS用ソフト「ポケットモンスターブラック2・ホワイト2」による予選大会「ポケモングローバルリンク ジャパンカップ2013」の各カテゴリーで上位に入賞した32名が出場。試合の一部は「ニコニコ動画」で生放送され、5万人以上のポケモンファンが視聴したという。
本戦は「ジュニアリーグ(2002年以降生まれ)」 「シニアリーグ(1998年以降、2001年以前生まれ)」「マスターリーグ(1997年以前生まれ)」で実施。ジュニアリーグ決勝に勝ち進んだのは、中村光汰(ナカムラコウタ)選手と寺澤凜(テラサワリン)選手。
決勝前は緊張した様子をみせていたものの、いざ対戦がスタートすると両者はステータスを上げつつ一歩も譲らない攻勢をかけていく。本大会で最も白熱したバトルとなり、会場からは一進一退の攻防に大きな歓声が上がっていた。寺澤選手は、あまり大会では見られない「ガラガラ」などで応戦するが、最終的に勝利を収めたのは中村選手となった。
シニアリーグでは、近野拓実(コンノタクミ)選手と木村将輝(キムラマサキ)選手が決勝へと駒を進めた。両者は素早さをさげたり、毒状態にしたりと相手の出方を伺いつつ行動。ほぼすべてのポケモンの素早さが変化したところで、素早さの遅いほうが先に行動できる「トリックルーム」が発動。こうした状態を想定し、自分のみならず相手のポケモンがどのタイミングで技を繰り出すかまで把握しておくことが求められるという。最後は「砂あらし」を上手く活用した近野選手が優勝を手にした。
なお、木村選手の使用した「クレセリア」は、決勝大会に進んだ選手の半数が使用。補助に優れたポケモンのため、優位に進めるにはぜひ入れておきたい1匹といえるだろう。
マスターリーグ決勝は、小菅良亮(コスゲリョウスケ)選手と松本悠輝(マツモトユウキ)選手による対戦。まず、小菅選手はシニアリーグでも見られた「ランドロス」「ボルトロス」という組み合わせでスタート。対する松本選手は「モロバレル」「ブルンゲル」と、定番で手堅く攻める様子を伺わせた。
マスターリーグ決勝ともなると、すでにお互いの手の内は知り尽くしたという様子。いかに相手の出方を読むかという部分に集中しているようで、ターンごとに細かくポケモンを入れ替えるという慎重な戦いぶりだ。
徐々にダメージが蓄積するものの、決定打が出せない状態を打ち破ったのは小菅選手。松本選手の「ニョロトノ」を一撃で倒し、一気に優位に立つこととなる。その後も松本選手は「ズルズキン」の貴重なターンをひるまされるなど、不利な展開が続いてしまう。最後は「モロバレル」一体でも奮闘するが、勝利したのは小菅選手だった。
表彰式の前に、これまで発表されなかった代表選手の人数がついに公開。各リーグ2名ということから、今回の決定大会で優勝・準優勝を果たした6名がポケモンWCSへ参加となる。
今の気持ちを聞かれた選手6名は、全員が「世界一を目指します!」と力強く宣言。本大会を勝ち進んだ喜び以上に、これからの戦いを楽しみにしているようだった。ポケモンWCSでも、日本代表として素晴らしい戦いを見せてくれるだろう。