「東京ゲームショウ2013」のソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアブースとスクウェア・エニックスブースに出展されていたPS4版「Wolfenstein: The New Order」のプレイインプレッションをお伝えする。
「Wolfenstein」シリーズは、米id Software社によって1981年に生まれた息の長いシリーズであり、2作目の「Wolfenstein 3D」はFPSというジャンルを確立した作品でもある。そのシリーズ最新作となる「Wolfenstein: The New Order」では、謎の高度技術を手に入れたナチスによって作られた、武骨で巨大な戦闘ロボとの戦いが繰り広げられる。
実は別のPS4タイトルが目的でSCEJAブースの試遊列に並んでいたところ、目的のタイトルの整理券が人気により受付終了となったため偶然こちらの作品を触ったのだが、思わぬ伏兵に出会ったような気分だったので、そのときのレポートをお届けしたい。
まず最初の画面で難易度を選べたので、ノーマルを選択。そのままゲームが開始するのだが、ロード画面が明けるとそこはすでに戦火の中で、プレイヤーは城に取り付いてロープを伝って登っていくことになる。
あらゆる窓から敵が顔を覗かせ、対処しつつ登ろうとすると飛行機が城に突撃、その衝撃で落ちてきた瓦礫を回避し……開始早々のハイテンションなイベントに1度ゲームオーバーになったが、なんとか城への侵入を果たす。
城の中には敵兵が待ち構えているが、後ろから近づきナイフを使えば気付かれずに対処することができる。敵に見つかると銃撃戦になるが、隠れつつチマチマと制圧するのではなく、動き回りながらガンガンと敵を倒しても進んでいける。最近はステルス志向のFPSを多くプレイしていたのもあって、銃撃戦が楽しいFPSに出会ったのは久しぶりだ。
本作のPS4版は非常に軽快に動作しており、クセのない操作感で快適に遊ぶことができた。PS3では射撃がR1に割り当てられているFPSが多かったが、本作はデフォルトでR2が射撃になっている。PS4のパッドでR2トリガーが改良されたこともあって、PS4のFPSではR2トリガーが射撃のタイトルが多くなりそうだ。
ローカライズは丁寧で分かりやすく、日本語音声にも対応している。パッと見のグラフィックではほかのPS4専用タイトルと比べ見劣りするかもしれないが、高く維持されたフレームレートや解像度、そして操作レスポンスの良さは一級品であった。
プレイ中、筆者の横では販売担当と思われるスタッフがSCEJAのスタッフに対して試遊時間を1人20分に延長できないか掛け合っていたりして、ゲーム外からも熱意の感じる作品だった。