バンダイナムコゲームスは、映像+PS3用ソフト「SHORT PEACE 月極蘭子のいちばん長い日」に収録されている映画「SHORT PEACE」の中の1つである森田修平監督作品「九十九」が、第86回米国アカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされたことを明らかにした。
「九十九」は、森田修平監督による14分の短編アニメーション。昨年の紫綬褒章の受賞で記憶に新しい、大友克洋監督作品(「火要鎮(ひのようじん)」)を含む4編の短編映画で構成された中の1本。18世紀の日本を舞台に、「ものに魂が宿る」というテーマのもと、モノノケと人間の男の交流を描いた作品で、日本画的な表現と3DCGを融合させた、これまでに無い斬新な映像美を表現している。
本作は、2012年アヌシー国際アニメーション映画祭ショートフィルム部門に選出され、また第16回文化庁メディア芸術祭ではアニメーション部門の推薦作品に選定されるなど、すでに国内外で高く評価されている。第86回米国アカデミー賞の各賞が発表となる授賞式は、3月3日に米国・ハリウッドにて行われる。
森田修平監督コメント
「九十九」は“自分らしい作品とは何か?”と、ここ数年迷い考えた末、やっと素直に描けたと実感した作品です。日本では、この様なショートの作品はなかなか陽の目を見ることが難しく、制作も困難な状況の中、こうしてノミネートされ注目を浴びることができ、一人でも多くの方に見てもらえる事を嬉しく思います。
米国アカデミー賞 短編アニメーション部門について
米国アカデミー賞とは、受賞式が行われる前年にアメリカ国内で公開された作品の中から、映画産業に全般に関連した業績に対して授与される、歴史のある映画賞です。
その中の部門の一つである短編アニメーション部門(Academy Award for Animated Short Film)は1932年の第5回アカデミー賞より始まりました。本作は、第81回(2008年)加藤久仁生監督作品「つみきのいえ」に続く、日本人監督作品としては5年ぶりのノミネートとなりました。
森田修平監督プロフィール
1978年生まれ、奈良県出身。合同会社「YAMATOWORKS」代表。アニメーション監督作の代表作としてOVA「KAKURENBO」(2005)、OVA「FREEDOM」(2006~2008)、OVA「コイ☆セント」(2010)がある。
「KAKURENBO」(東京アニメアワード公募作品一般部門で優秀作品賞、カナダ・ファンタジア映画祭ショートフィルム部門金賞)、「FREEDOM」(日本映像技術賞アニメ・ビデオパッケージ部門/技術奨励賞)