2014年1月23日~1月27日まで台湾・台北市「台北世貿中心」にて開催される「台北国際ゲームショウ 2014」。1月23日にSCETブースで実施された「ダンガンロンパ」ステージをレポート。

目次
  1. 「ダンガンロンパ」ステージ
  2. ステージ終了後の台湾メディア向けインタビュー

台湾最大規模の「台北国際ゲームショウ」は、今年は会場を超高層ビル「台北101」の隣に位置する「台北世貿中心(台北世界貿易センター)」に戻しての開催となる。本記事では開幕日となる1月23日に実施されたSony Computer Entertainment Taiwan(SCET)ブース「ダンガンロンパ」ステージの模様をお伝え。

「ダンガンロンパ」ステージ

プロデューサー「寺澤善徳」氏と声優の緒方恵美さんが登壇!

日本国内では、2010年11月25日にPSP「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」、2012年7月26日に「スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園」、そしてその2作をグラフィックの高画質化や新要素を追加した「ダンガンロンパ1・2 Reload」が2013年10月10日に発売されている「ダンガンロンパ」シリーズ。台湾ではPS Vita版「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」が発売されている。会場の即売場でも販売されていた。

ステージの最初には登場キャラクターたちの衣装をまとったコスプレイヤーとモノクマが登場。特にモノクマは女性からの支持がものすごく、日本語で「こっち見て!!」と叫ぶファンも。コスプレのクオリティーも超高い。

本ステージには、開催前からたくさんのファンでごった返し、手作りのモノクマのパネルや日本語で書いたメッセージボードを掲げるコアな女性ファンも多く、シリーズのプロデューサー「寺澤善徳」氏が「ダンガンワ!」と登壇するやいなや、悲鳴にも似た歓声が響き渡ったのにビックリ。テレコも壊れそう…。

そして今回のスペシャルゲスト、「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」主人公の「苗木誠(なえぎまこと)」役を演じる緒方恵美さんが登壇するとまたもや歓声が!「緒方さん大好き!」「嬉しい、死にそう!」など日本語で感動するファンも多く、日本語を完璧に理解している人も。

「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」の簡単なゲーム紹介が寺澤氏からされ、モノクマの声を担当する大山のぶ代さんが、他で演じる国民的猫型ロボットの名前を緒方さんが発してしまうというハプニングも会場は大爆笑。はじめて本作のあらすじを見た時の感想を緒方さんは「Very crazy and amazing!」と話し、一発で気に入って絶対にこの役を演じたいとも思ったようだ。

主人公の苗木誠は前向きで絶対にあきらめないキャラクターで、時々辛くて落ち込むことがあっても演じるときに強い気持ちを持ち、彼を演じるのはとても好きだと緒方さんは語る。そして新情報として、「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」PlayStation cardが会場で先行販売されることが寺澤氏から発表された。

「スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園」中文版が2014年春発売決定!

そしてもう一つの新情報として、「スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園」中文版2014年春に発売されることが明かされ、プロモーションムービーも上映され、各キャラクターが映るたびに会場は大盛況。特に豪華な声優陣が気になるようだった。

そして続編の登場キャラクター「狛枝凪斗(こまえだなぎと)」を演じる緒方さんは、彼が苗木誠とは正反対でネガティブ&ダウナーな性格で、心の振り幅が広く、演じた後は気持ち悪くなってぐったりし、寺澤氏に飲みに連れて行ってもらったというエピソードを明かした。

また、緒方さんは演じるキャラクターの気持ちにならないとそのキャラクターの台詞をしゃべることができず、ステージでも苗木誠や狛枝凪斗の声を演じれないので、その代わりのプレゼントとして、「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」エンディングテーマ「再生-rebuild-」を熱唱、会場は最高潮のテンションに!

イベントに最後には、オリジナルグッズがもらえる簡単なクイズで締めくくり、特に大きなモノクマのぬいぐるみは皆必死に欲しいとのアピールを寺澤氏にして、盛り上がったまま、ステージは終了となった。

ステージ終了後の台湾メディア向けインタビュー

――学級裁判後の処刑シーンなどユニークな表現が多いですが、どのようにしてアイデアが出てくるんですか?

寺澤氏:デザイナーやムービークリエイターが中心となって最初の処刑のアイデアが出て、その後はみんなでアイデアを出し合って作りました。

――好きなキャラクターを朝日奈葵と答えていますが、「スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園」ではどのキャラクターが好きですか?

寺澤氏:狛枝はあんまり好きじゃないんだよね(笑)。罪木ちゃんが好きですかね。

緒方さん:私は自分が演じているので狛枝ですね。他のキャラクターを選んじゃうと波風立ててしまうじゃないですか…(笑)。

――なぜ「スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園」中文版を発売することを決めたのですか?

寺澤氏:日本では、各シリーズは評判も良かったんですが、今までにないタイプのゲームなので、海外でも受け入れてくれると思い、もっとたくさんの人にプレイしてもらいたいという想いをSCEさんに協力していただき、実現しました。

――ローカライゼーションについて苦労した点を教えて下さい。

寺澤氏:「言葉や矛盾を撃ち抜く」というテーマやトリックなどは日本語だからこそできるような要素なので、別の言語に変換するところは特に気になっていましたが、完成したものの評価も高いので、安心しています。

――開発当初から続編などの構想はありましたか?

寺澤氏:もう全然考えていませんでした(笑)。1作目を開発した後にスタッフも燃え尽きてしまって…。ありがたいことに1作目が売れて2作目を開発することになったので、構想はなかったんです。

――「ダンガンロンパ」アニメーションシリーズも含めてボイス収録の際の面白いエピソードなどがあれば教えて下さい。

緒方さん:先ほどステージでも歌わせてもらった楽曲「再生-rebuild-」は、もともとゲームと関係のないところで、ミュージシャンとともにこの曲の名の通り「もう一度再構築してスタートしよう」というような思いで作り、ライブで演じたときに記念にデモとして保存した曲なんです。

それと同じタイミングで「ダンガンロンパ」に参加することになり、寺澤さんに「何かデモテープって持ってない?」と言われ、「今あります!」と提出したら開発チームのみんなが「この曲がダンガンロンパにピッタリだ!」と採用されたんです。普通テーマ曲は作品に合わせて作るものなのですが、この曲は自分のハートを込めた曲とダンガンロンパがシンクロしたという「幸せな曲」なんです。

――緒方さんは3月に日本でライブがあると話していましたがぜひ台湾でもライブをしてください。

緒方さん:招致してくれるなら喜んで!ライブというのはお金も結構かかるので…(笑)。

――苗木誠と狛枝凪斗のイラストや台本を見てどう感じましたか?

緒方さん:苗木に関してはプレイヤーキャラクターなので、なるべく特別感をあまり付けず、普通の男の子を意識して演じました。狛枝は心のアップダウンが激しく、振り幅も広いので演じるのはとても難しかったです。過去に二重人格、多重人格者のキャラクターも演じてきたのですが、彼は多重人格で切り替えるわけではなく、一人の人間として心の中を無理やり広げているような、なんだか気持ちが悪いんです。実は最初に収録した狛枝のボイスはすべてボツになりましたね。

――台湾では日本のゲームやアニメーションを入り口に日本語を勉強する人も多いんですが、今回の盛り上がりを見てどう感じましたか?

寺澤氏:今日のイベントの冒頭で僕が登壇した時に「キャーーーーっ!」という歓声を聞いて本当に驚きました。緒方さんじゃないんだからって(笑)。日本語で話してもすぐ反応するので、日本でのイベントとまったく変わらない印象でしたね。

緒方さん:普段メールやTwitterやお手紙などをいただくんですが、中国や韓国の方の日本語はちょっと違うことも多いのですが、台湾の方はネットスラングみたいな言葉もきちんと理解しているようで、今回接してみて、やはり驚きました。特に日本人の持つ「お・も・て・な・し」の気持ちや、待ちを歩いていて、お店に入ってもそのような気持ちが似ているようで、とても嬉しかったですね。

――最後に台湾のファンにメッセージをお願いします。

緒方さん:いつも日本のマンガやゲームやアニメなどを愛してくださり、ありがとうございます。これからも皆さんに楽しんでいただけるような作品を作っていきますので、よろしくお願いします!

寺澤氏:「ダンガンロンパ」シリーズはもちろんのこと、スパイク・チュンソフトとして他のタイトルを含め、これからも頑張っていきます。その中文版を今後もSCEさんと協力して発売していきたいと思っています。台湾ではまだまだ市場も大きくないので、現地のメディアさんに協力してもらって若いユーザーさんにプレイしてもらえるように、コンシューマ向けタイトルをもっと盛り上げていきましょう。

――ありがとうございました。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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