合言葉は「レッツ貢献!」―参加者たちが熱い意見をぶつけた「フリーダムウォーズ」のスペシャルイベント「緊急!レッツ開発会議!」をレポート

0コメント 仁志睦

2014年1月26日、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアは、PS Vita用ソフト「フリーダムウォーズ」とプレイステーション公式コミュニティサイト「プレコミュ」とのスペシャルイベント「緊急!レッツ開発会議!」を開催した。

このイベントは、事前に応募した一般の参加者が「フリーダムウォーズ」を試遊して開発陣と意見交換を行うというもので、東京・SSJ品川ビルにて朝、昼、夕の3部に分けて開催された。2月1日には、大阪でも昼と夕の2回開催される。本稿では最初の開催となった東京での第1部の内容をお届けする。

会場にはイメージイラストやキャラクターの設定画などが展示。
会場内の通路もゲームの世界を彷彿とさせるものに。

開発陣がゲームの概要や注目のポイントを紹介

まず、本作のプロデューサーであるSCEの吉澤純一氏、シフトのゲームデザイナー・保井俊之氏、SCE プロモーション担当の林慶太氏がステージに登場。吉澤氏は「この作品でPS Vitaブームを作る!」と高らかに宣言。そのために「ゴッドイーター」を手がけた保井氏にゲームデザインを、「ストリートファイター4」シリーズを手がけたディンプスの塚本高史氏にディレクションを依頼したのだと語り、「実績、評価、ゲームの面白さのいずれも優れている、お二方のコラボによるタイトルです」と「フリーダムウォーズ」の魅力を強力にアピールした。

SCEの吉澤純一プロデューサー(写真左)とゲームデザインを務めたシフトの保井俊之氏。
イベントの司会を務めたSCEの林慶太氏(写真左)と公式マスコットのプロパくん。

続いて、「懲役100万年」「奪還のマルチプレイアクション」「都市国家対戦」という3つのキーワードを使ってゲームの内容を紹介。「懲役100万年」とは「フリーダムウォーズ」の世界観を表したもの。保井氏によると、本作は近未来の牢国都市「パノプティコン」が舞台となっており、そこでは人々は「PT法」という法律のもと、100万年の懲役を科せられた咎人(とがびと)として生きることを強いられているのだという。

プレイヤーもこの咎人のひとりで、「アクセサリ」と呼ばれる女性アンドロイドによって常に監視されており、自由はほとんど存在しない。そんな環境から抜け出し、自由を勝ち取るために戦っていくというのが、このゲームの大きなストーリーになっていると保井氏は説明した。

咎人(男性) 咎人(女性)
アクセサリ(男性) アクセサリ(女性)

ちなみに、「アクセサリ」は容姿、体型、コスチューム、装備など、すべての要素がカスタマイズ可能になっていて、行動パターンや音声合成によるセリフなどを編集することもできるという。また、謎の女性「アリエス・M」やプレイヤーに命令を下す「ナタリア・“9”・ウー」など、ほかにもさまざまなキャラクターが登場するとのことだ。

謎の女性「アリエス・M」(左)と法と秩序の執行者「ナタリア・“9”・ウー」。
主人公の親友「マティアス」(左)と歴戦の勇士“ウーヴェ・“サカモト”・カブレラ

「奪還のマルチプレイアクション」については、吉澤氏が実機プレイを交えながら説明を行った。本作は「アブダクター」と呼ばれる巨大なモンスターと戦って、敵に捕らわれている市民を「奪還」することが目的。アドホックでは最大4人、ネットワークを介するインフラストラクチャでは8人での同時プレイが可能になっている。

敵を倒すのではなく、市民を奪い返すことが最大の目的となっている。

アブダクターは体の部位などに市民を捕えており、すべて助け出して特定の場所まで送り届ければクリアとなるのだが、市民を奪われたアブダクターは取り返そうとプレイヤーを追いかけてくる。そのため、市民の搬送をひとりに任せて、ほかのプレイヤーは追撃を食い止めるなど、仲間と役割を分担して戦略的に市民を救出・奪還する必要があるとのことだ。

また、救出した市民を運ぶようコマンドでアクセサリに命令することも可能になっている。ほかのプレイヤーと協力できないソロプレイでは、アクセサリとの連携も重要になりそうだ。

「付いて来い」「待機しろ」などの命令を出すことも可能だ。

操作面で特に強調されたのが「荊(いばら)アクション」だ。プレイヤーの腕には伸縮自在の「荊」が巻きつけられていて、これを壁などに射出してフックのように引っかけることで空中高くジャンプしたり、フィールドを高速で移動したりすることができる。

さらに、荊を使ってジャンプして空中からアブダクターに斬りつける「ダイブアタック」や、荊を撃ち込んでアブダクターを引き倒し、腕や足などの部位をもぎ取る「溶断」といった攻撃もくり出せるとのこと。これらのアクションについて、吉澤氏は「ほかにはない気持ちよさがあるので、皆さんにぜひ体験してもらいたいです」と、自信をうかがわせていた。

荊を使った多彩な空中アクションを楽しむことができる。

最後のキーワードは「都市国家対戦」だ。プレイヤーはゲーム開始時に47都道府県のいずれかの都市を自分の「パノプティコン」として登録。ほかのプレイヤーとともに発展させていき、どの都市が一番か競うランキングバトルを楽しめるそうだ。詳細はまだ不明だが、面白そうなコンセプトだけに続報に期待したい。

プレゼンテーションに続いて行われた体験プレイでは、来場者たちがナビゲーターと4人1組でのマルチプレイを楽しんだ。最初はほとんどの人が黙々とプレイしていたが、すぐに和気あいあいとした雰囲気になり、ナビゲーターに質問したり、来場者同士が感想を述べ合ったりするなど、活発な意見交換があちこちで見られた。こういった光景は、通常のゲームイベントではなかなか見られないだけに非常に新鮮に映った。

40分もの試遊時間が用意されていたので、参加者たちはじっくりとプレイを楽しんでいた。
熱心にプレイレポートを記入する来場者たち。

開発陣を唸らせる意見も飛び出した「開発会議」

「開発会議」には、シフトのゲームデザイナーである倉田誠氏と征矢健太郎氏、SCEのクオリティディレクターの菅野有造氏の3氏も参加。「操作性」「ゲームバランス」「ユーザーインターフェイス」の3つをテーマに来場者とのディスカッションを行った。

シフトの倉田誠氏(写真左)と征矢健太郎氏。
SCEの菅野有造氏(写真左)。

最初のテーマである「操作性」では、特に多くの意見が寄せられた。目立った意見のひとつがプレイ中に流れるカットイン映像に関するもの。「どこで何が起こっているか」を全プレイヤーに知らせるためのものなのだが、映像が流れている間もゲーム中の時間が進んでいることから、問題と感じた人が多かったようだ。

こういった声を受けて菅野氏は、「時間経過が裏で行われていることや飛ばせないこと、頻繁に入りすぎるところなどをどう処理していくか、引き続き考えていきたい」と語った。

「カメラリセットとロックオンが同じLボタンだったので、視点を戻そうと思ったら勝手にロックしてしまうことがあった」「足をロックオンしたいのに腕のほうにいってしまい、意図したところを攻撃しにくい」など、ロックオンに関する意見もいくつか見られた。これらは開発側も問題視していたようで「可能な限り対応していきたい」と改善を約束していた。

参加者たちが積極的に発言してくれたので、イベントは大いに盛り上がった。

アブダクターの引き倒しや溶断のときに攻撃ボタンを連打するのだが、これが長すぎるという意見もあった。これについては「連打はキツいから一定時間長押しにしてはどうか」という意見がある一方、「それでは物足りないのでは」という声もあるなど開発の間でも意見が分かれているそうで、現状では答えは出ていないようだ。

荊アクションに背面タッチでの操作を取り入れてほしいという意見も。現状では右スティックで視点を動かしてから荊を射出するという、ふたつのアクションが必要になっているのだが、背面タッチで触れた場所に発射できるようにすれば、視点を操作する手間が省けて、もっとテンポのよいアクションを楽しめるのではというもので、かなり突っ込んだ指摘に吉澤氏と保井氏は感心のあまり「本職の方ですか?」と訊ねていた。

荊の操作は本作のキモというべき部分だけにさまざまな意見が出された。

次のテーマ「ゲームバランス」では、「敵が弱く感じた」という意見が半数以上を占め、部位を破壊する「溶断」が簡単すぎるといった感想も見られた。この点に関して開発陣は、溶断時のボタン連打の時間なども含めて調整をはかりたいと語りつつ、今回の体験プレイの敵は序盤に登場するものなので、簡単に感じられてしまった部分があったのではとも答えるなど、強力な敵や高難度のステージの存在を匂わせていた。

ちなみに、ソロプレイでの難易度は「制限時間内でかろうじて市民を助け終わるくらい」のバランスになっているそうで、この点に関して吉澤氏が「ひとりのとき易しいのと歯応えがあってみんなで乗り越えていくのと、どちらがいいですか?」と訊ねる一幕もあった。

征矢氏らは、新しいアクションなので難しすぎると思われることを危惧していたそうだ。

「荊の射程が短いのでは?」という質問には、「長くすると加速が増していくので、ステージの枠を越えてしまうということが起こりがちなんです」と回答。現状でもかなりスピードがあるため、長さの調整にはかなり気を使っているようだ。ただ、「検討の余地はあるかなと思う」とも語るなど、見直しの可能性にも含みも持たせていた。

「ユーザーインターフェイス」の部分では、全体マップでの自分の位置や誰が市民を助けているのかなどの情報が分かりにくいという点が課題として挙げられたほか、ステージが立体的であることから「線画などで建物や迂回路の位置をもっと分かりやすくしてほしい」「マップを拡大・縮小できるようにしてほしい」といった意見も寄せられていた。なお、仲間や市民などの位置はレーダーの欄外に情報が出るように改良をしているとのことだ。

画面内の文字が小さくて見づらいという意見もあったという。

会議のあと3つの新情報が公開された。ひとつめはポータルサイトのオープン。すでに公式ホームページは開設されているが、それとは別に「開発の状況を伝えるようなサイト」を2月にオープンする予定で、「開発裏話や設定の背景なども見られるようにしたい」と吉澤氏は語った。

ふたつめは発売時期で、これまでは2014年となっていたが、今回2014年の夏の発売を正式に発表。何月になるかはまだ言えないようだが、吉澤氏は「そんなに遠い話ではないので、今ここでいただいた意見も取り込んで、いい形で発売したいですね」と改めて意気込みを示した。

3つめは期間限定の体験版の配信。配信時期や期間などの詳細は明かされなかったが、「期間限定だからこその体験版を配信したいと思っています」(吉澤氏)とのことだ。

最後に保井氏は「本日いただいたご意見は、間違いなく噛み砕いて現場と共有し、検討することをお約束します。この祭、ちゃんと完成させて、皆さんにお届けします」とコメント。

吉澤氏も「僕はツイッターもやっているので、思ったことがあったらいつでも気軽に声をかけてください。皆さんと一緒に5年、10年、もしかしたら50年くらい続くようなタイトルに育てたいなと思っているので、皆さんこれからもよろしくお願いします」と熱く語り、イベントは終了となった。

※画面は開発中のものです。

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