バンダイナムコエンターテインメントは、7月24~26日の3日間、「アイドルマスター(以下、アイマス)」をテーマにしたライブイベント「THE IDOLM@STER 20th Anniversary MORE RE@LITY LIVE IDOL WORLD SUPER FESTIVAL 2026」(IWSF2026)を、京王アリーナTOKYOにて開催。本稿では、7月26日に開催された第3公演「IDOL WORLD SUPER FESTIVAL 2026 -KYOUMEI-」の模様をお届けする。

「IWSF2026」は、アイマスシリーズが展開してきた、20周年イヤーのフィナーレを飾る“シリーズ初の越境xRアイドルライブ”として開催。3日間の公演では異なる3つのテーマが用意されており、7月24日に開催された第1公演「-YAKUDOU-」では“ALLダンス”をテーマに、アイドルたちのダンスパフォーマンスを楽しめる内容。7月25日に開催された第2公演「-ZESSYOU-」では“ALL生バンド”をテーマに、生バンド演奏による歌にフィーチャーした内容となっていた。
第3公演のテーマは“ALLコール&レスポンス -20th Anniversary FINALE-”。コール&レスポンス(コーレス)曲を中心に、会場が一体となって盛り上がるセットリストで展開。元気であったり盛り上げ役に似合うアイドルもさることながら、各事務所やグループの中心的な存在となっているアイドルも一堂に集結した。
出演者(敬称略)
天海春香
高槻やよい
島村卯月
安部菜々
春日未来
松田亜利沙
天道輝
紅井朱雀
櫻木真乃
小宮果穂
花海咲季
藤田ことね
灯里愛夏
奥空心白
日高愛
怒涛のコーレス曲と響き渡るコールで“共鳴”。事務所の枠を超えた夢の共演も
第3公演の開演前には、天海春香のシルエットが映し出されて挨拶。会場の雰囲気や反応を感じながら、注意事項などを告知。最後に“共鳴”について触れ、「一緒に最高のステージを作ってくださいますか?」と問いかけると、客席からはお返事として歓声を送る。そんなやりとりもありつつ、Overtureとして出演アイドルの紹介映像が流れるなか、その最後には「AND YOU!!!!!!!!!」という言葉も表示。客席のあなたもライブを作るメンバーだと受け取れるようなメッセージを伝える。


期待が高まるなか「キラメキラリ、いっくよー!」の声とともに、ステージ下からジャンプして登場した高槻やよいの姿に大歓声。オープニングナンバーはやよいのソロ曲「キラメキラリ」。ライブにおける盛り上げ曲として定着し、これまでも幾多の会場をオレンジ色のまばゆい光で埋め尽くしてきたこの曲でスタート。場内は瞬間沸騰と表現できるぐらいに、大きなコールも響き、一気にボルテージがMAXへ。さらに途中からは日高愛も参加。“ジャンプ”のフレーズでステージ下からジャンプして登場したり、やよいとともにステージを走りまわったりするなど、“とつげき豆タンク”のキャッチコピーにふさわしいような元気いっぱいのステージを、やよいとともに展開した。
続いては「できたてEvo! Revo! Generation!」の披露に。オリジナルはシンデレラガールズのユニット「new generations」で、ここではユニットメンバーである島村卯月に加え、櫻木真乃と藤田ことねが参加。3人が軽快な曲調にのせてキュートな歌声を届け、客席もコールで応えて、さらなる盛り上げを作っていた。
ステージへ駆け出すように飛び出してきたのは春日未来で、歌ったのは自身のソロ曲「素敵なキセキ」。元気いっぱいに歌うなかで、スクリーンにはコールガイドの表示もあってか、一体感のあるコールがこだまする。さらに未来の呼びかけで奥空心白をステージに呼び込み、心白も楽しそうに歌う。ステージを移動しながら、時には未来がマイクを客席に向けてコールを促したり、間奏ではウェーブを行ったりするなど、ステージと客席一丸となって盛り上がる空気感を高めていた。
今度は「We can go now!」に。オリジナルは283プロのユニット「イルミネーションスターズ」の楽曲で、こちらはユニットメンバーである真乃に加え、卯月と花海咲季が参加。ポップな曲調にのせて3人が楽しい気持ちにさせてくれるパフォーマンスを見せ、客席もコールで応えるなかでは、この曲でおなじみの「イ・ル・ミ・ネ」のコーレスもバッチリと決まっていた。
心白がイントロとともに「GR@TITUDE」を歌いだすと歓声が沸く。事務所の垣根を越えて集った期間限定スペシャルユニット「プロジェクトルミナス」の楽曲で、そのときのメンバーである心白、春香、やよい、安部菜々、未来、小宮果穂が歌唱に参加。コールによる盛り上がりもあるなかで、夢の共演を象徴するような楽曲でもあり、曲調や歌詞も含めて感動できるステージとなっていた。
ステージにやよい、未来、果穂、心白が残り、MCパートへ。このとき未来が客席に向けて、雨に降られてないか問いかけたのをはじめ、客席の反応や、アイドル同士が反応を見てリアクションしながら話題を進めるなど、にぎやかにトークを進める。またこの日は心白の誕生日ということで、客席と一緒に心白をお祝い。おなじみのやよいのハイタッチも行われるなど、MCパートでも盛り上がりを見せていた。

ライブが再開となり、まずは天道輝が「MOON NIGHTのせいにして」を歌う。315プロのユニット「DRAMATIC STARS」の人気曲で、スクリーンに満月が映し出されるなかで、ユニットメンバーである輝がパフォーマンス。2番に入っても輝が歌い続けていたため、ソロステージになるかと思いきや、途中から卯月と咲季が姿を見せ、特徴的な「おいで」を3人で決めると大熱狂。その後も低音ボーカルで卯月と咲季がかっこよく歌うパートもあり、新鮮な印象を残していた。
続いての「ビーチブレイバー」は、283プロのユニット「放課後クライマックスガールズ」の楽曲で、ユニットメンバーの果穂に加え、輝と灯里愛夏が参加。夏の海辺をイメージさせる盛り上げ曲で、元気いっぱいな果穂と愛夏のパフォーマンスに、輝の男性ボーカルやコールを先導して盛り上げる光景は、オリジナルとはひと味違う新たな魅力を引き出すものに。
紅井朱雀が、やよいと果穂とともに歌ったのは「喜怒哀楽万国共通-Burn it up!-」。朱雀が属している315プロのユニット「神速一魂」の楽曲。朱雀の元熱血ヤンキーという経歴が伝わるような衣装に、愛猫である「にゃん喜威」(にゃこ)を肩にのせて、炎が立ちこめる映像演出もあるなかで熱く歌い、コールもさらに熱気を帯びたものに。そこにやよいと果穂の元気でかわいらしい歌声も交えながらせいいっぱいのパフォーマンスで、盛り上げに一役買っていた。
咲季は自身のソロ曲「Fighting My Way」を披露。K-POPをイメージさせる独特なサウンドにのせて、時折ハイキックを見せるなど軽快な振りとともにパフォーマンス。また、朱雀と心白がダンサーとしてステージに立ち、心白は丁寧さが伝わるようなダンスと振り、朱雀はダイナミックなダンスや男の色気も感じるような振りをそれぞれにみせつつ、咲季のステージに彩りを加えていた。
春香、真乃、咲季、卯月、愛が登場し、MCパートに。ここまで披露した楽曲をそれぞれ振り返る場面では、「MOON NIGHTのせいにして」で、卯月と咲季が言った「おいで」に、愛が興奮する一幕も。また春香の提案によりみんなでクラップしたり、愛からの提案によるコーレスを行うなど、後半戦に向けての一体感をより高めるものになった。

MCパート明けは、亜利沙のソロ曲「アイドルは、かく語りき」で再開。ステージに現れた亜利沙は、口上を述べたり「A!R!I・S・A!」のコーレスをしたりしつつ、普通の女の子が努力をしてアイドルになろうとする姿を描いた楽曲を歌う。途中からは菜々と愛夏もメインステージに登場して歌唱に参加し、ステージ両端から真乃とことねも友情出演(ダンサー)。真乃とことねをアイドルに見立て、亜利沙、菜々、愛夏が曲中にある“アイドルちゃんのいいところ7選”を伝えるように歌う場面や、3人でのセリフパートもあり、場内を沸かせていた。
ステージに愛夏と亜利沙が残り、歌ったのは「ともすれば、(中略)アイドル」。愛夏のソロ曲で、ここでは亜利沙がコールリーダーとして参加。セリフパートを含めて愛夏が軽快に歌うなか、“Yappy!!”(やっぴー!)をはじめとするコールを亜利沙が全力で行い、それに呼応するかのように、客席からのコールもひときわ大きく響く。ラストにはこの曲おなじみの“爆発オチ”を決め、2人が倒れ込んだまま降壇する。
続いたのは、菜々のソロ曲「メルヘンデビュー!」。“ウサミン星からやってきた永遠の17歳アイドル”の菜々のことを表した楽曲で、こちらはコール担当として輝と朱雀が参加。大きなコールを受けながら元気になれる曲を菜々が軽快に歌うなかで、輝と朱雀はパワフルなコールを行ったり、華麗なハイジャンプを決めたり、さらに輝は特徴的なセリフを自身の年齢に当てはめ「ラブリー28歳!」と口にするなど、2人ともノリノリで盛り上げ役を担っていた。
そしてことねのソロ曲「自己肯定感爆上げ↑↑しゅきしゅきソング」へ。ことねの自己肯定感をあげるべく、場内から「しゅき」の全力コールが送られる。さらにまだちょっと足りないということで、ステージには未来、亜利沙、愛も登場し、会場一体となってサビを歌唱。以降もあふれるぐらいの“しゅき”空間を作りだし、ことねの自己肯定感を満たしていった。
ステージには愛が立ち、歌いだしたのは「GO MY WAY!!」。765PRO ALLSTARS発の楽曲で、最近は初星学園のアイドルたちがカバーしたことで話題となったのも記憶に新しい。ここでは、愛が“尊敬する方”として春香を呼び込みデュエットでのパフォーマンスに。愛にとっては876プロ所属のきっかけであり、恩人のような存在の春香とのステージ、そしてついに実現したと言っていい2人での「GO MY WAY!!」共演に歓声がわき、グッとくる光景だった。
怒涛といえるコール曲の連続で興奮冷めやらぬなか、菜々、亜利沙、朱雀、ことね、愛夏が「YOU AND アイ!」衣装に着替えて登場し、MCパートへ。ライブでおなじみのくるっと回って衣装を見せる“回ってー”について朱雀がわからなかったようで、それを早口で説明する亜利沙の姿もあれば、「メルヘンデビュー!」に参加した朱雀は、慣れないながらも全力で臨んだことを語る。ほかにも「自己肯定感爆上げ↑↑しゅきしゅきソング」を振り返る際、亜利沙を皮切りに「しゅきしゅきだいしゅき!」をことねに向かってひとりずつ言う流れが出来てしまい、最後に出番がまわってきた朱雀は困惑しつつも、渾身の「しゅきしゅきだいしゅき!」のコールで“漢”を見せ、この公演屈指の歓声が沸いていた。

公演もラストスパートというところで、“アイ・クライマックスメドレー”と題したメドレーパートに突入。まずは「THE IDOLM@STER」(春香、やよい、咲季、愛)からスタート。765PRO ALLSTARSを代表する曲であり、場内のコールも一体感あふれるもの。
これに続いたのは「Campus mode!!」(咲季、ことね、卯月、果穂、愛夏)。初星学園の伝統曲をアイドルたちが軽快に歌い、さらに熱気を高めていく。
「Rat A Tat!!!」(未来、亜利沙、菜々、真乃、ことね)は、765プロライブ劇場(シアター)でミリオンスターズのメンバーたちが歌う映像も印象的な楽曲で、曲名の意味でもあるドアをノックする振りを交えながら5人が高らかに声を響かせ、曲中では合唱さながらに客席とともにコールする一幕も。
シンデレラガールズ楽曲の「GOIN'!!!」(卯月、菜々、未来、輝、心白、愛)では、随所に盛り込まれたコールで盛り上げを加速する。
「Beyond The Dream」(輝、朱雀、春香、亜利沙、愛夏)は315プロの楽曲で、ノリ良く歌うなかでも春香、亜利沙、愛夏が低音のクールなボーカルで歌い、かっこよさが全開。ラストは客席も含めた歌唱で盛り上がり、315プロ特有のポーズを事務所の枠を超えて5人が決める。
メドレーの最後は、283プロの楽曲「Migratory Echoes」(真乃、果穂、やよい、朱雀、心白)。落ち着いた曲調から大団円という雰囲気も感じさせる曲をそれぞれが歌声を響かせ、そして“一緒に歌おう”のコールを手を振りながらみんなで口にする。
メドレーの一区切りで拍手も起きるなか、ステージに春香がひとり立ち、ソロ曲「I'm yours」を歌う。ここは1曲丸々春香のソロステージで、ポップなロックサウンドにのせて、心に直接響くような歌声で届けていく。それは軽快な曲調にもかかわらずどこか涙腺を刺激するもの。そして終盤の歌詞にあわせて、場内から渾身ともいえる“春香”と名前を呼ぶ声が強く響く。765PRO ALLSTARSの中心的存在であることを示すようなステージとなっていた。
歌い終わった春香は、自身の思いを言葉にして伝えていくなか、「アイドルが大好きです!」と口にすると大歓声。そして、アイドルが輝けるのは照らしてくれるみんながいるからと、感謝の言葉も伝えた。そのうえで、アイドルは欲張りで、一緒に見たい景色や届けたい声があると願望を語る。「私“たち”の思い出が未来に残せますように」と口にし、その願いを込めた歌を届けると話すと、ステージには卯月、未来、輝、真乃、咲季、愛夏、愛の姿があった。そして……。
「目指せ!トップアイドル!」

春香が宣言するかのように口にして、8人が歌うのは765PRO ALLSTARSの楽曲「shy→shining」。各事務所やグループで赤系統のイメージカラーかつ中心的存在のアイドルが集い、仲間とともに歩んでここまできたこと、そして“もっと輝きたい”。そんな未来に向けた気持ちを示す楽曲を歌う光景は涙腺を刺激するもの。もっと夢を叶えていこうと、アイドルも客席も思いがひとつになれるようなステージで、歌唱後は鳴り止まないぐらいの拍手に包まれた。
出演者がステージに総登場し感想が語られていく。輝が恒例といえるダジャレを披露し、愛夏が解説して感心するという、場の空気が少し和らぐ一幕もありつつ、アイドルたちが感謝の言葉を伝える。次が最後の曲ということで寂しがるアイドルもいるなか、輝が力強く再開を約束する。
第3公演、そして「IWSF2026」のラストナンバーとなったのは、「アイ NEED YOU(FOR WONDERFUL STORY)」。こちらも事務所やグループの枠を超えて歌うことを象徴するような楽曲で、会場が一体となって合唱。ステージと客席が、強く共鳴する光景が広がっていた。
アイドルたちが挨拶をして降壇し、「アイ NEED YOU(FOR WONDERFUL STORY)」のBGMが流れるなかで、エンドロールを上映。しかも第2公演にはなかった、歌詞の字幕表示もあり、客席みんなで大合唱。熱く盛り上がった3日間を締めくくった。
“ライブは観客と一緒に作り上げるもの”。それを素直に感じられるライブだった、というのが率直な感想。それとあわせて、アイマスシリーズとして多様な楽曲とともにあったなかでも、ライブという場であったり、その空間を作り上げてきたからこその今があると思えたり、思い出としても深く刻まれたりするものということも実感できるものだった。
また一歩現実的な視点に寄せた話をするならば、xRライブと称して展開している3DCGライブにおいて、3日間の公演で現地では客席を埋め続けたことも驚いたところで、アイドルたちが歌って踊ることを信じられる表現や空間作りの積み重ねがあったからこそと思えるもの。このIWSF2026における出演アイドルや披露された楽曲が、シリーズの一端であるというのも21年の積み重ねの証左といえるものだが、xRライブとしてもまだまだ見たいと思えるものがあり、それが少しずつでも叶えられていくことを期待したいと思える公演だった。

なお第3公演の最後に、765プロ×961プロのxRライブの開催を電撃発表。驚きの声に包まれていたことを付記しておきたい。
亜利沙の熱量が導き、愛夏さんが魅せた「ともすれば、“最強”のアイドル」(余談)
また余談ではあるが、筆者が個人的に印象に残っているところがいくつかある。これまでもアイマスシリーズのライブを見てきて、コールの凄さも体感してきたところはあり、中盤に披露された「ともすれば、(中略)アイドル」、「メルヘンデビュー!」「自己肯定感爆上げ↑↑しゅきしゅきソング」もそれぞれ個別に見ていて圧巻だと思っていたのだが、これが3曲連続となるとあまりに凄すぎといえるレベルで、見ている分にはそう感じるだけなのだが、コールする側ののどを心配するぐらいだったのが正直なところでも、コールを送り続けたことは素晴らしいと感じたこととか、本編ではメタ要素が強いと考えて記載しなかったのだが、MCパートで春香や愛などがコーレスをした場面で、春香の「後ろの席まで、ちゃんと見えてるからねー!」や、愛の「セーブしよーー!」といった言葉は、それぞれ象徴的であったり印象的なセリフなので、これが聞けたことが嬉しかったこととか、公演の前半で春香が着ていた衣装を見て、「アイドルマスター2」やアニメ「アイドルマスター」で着用していた「ピンクダイヤモンド765」に見え、思い入れと懐かしさを感じていたところがまずある。ちなみに、X上においてイラストレーターとして知られるLAM氏が衣装デザイン、アレンジを手がけたことを明かしている。

また、「vα-liv」におけるお気に入りアイドルが灯里愛夏さんというところを踏まえても印象的なところがいくつかある。愛夏さんは第1公演に出演した上水流宇宙さん、第2公演に出演したレトラさんとともに、候補生としての活動を経てアイドルデビューを勝ち取り、現在は876プロ所属のライバーアイドルとして日々奮闘している。

筆者が感じている愛夏さんの魅力に“声と表現力の高さ”がある。この日は披露されなかったが、ソロ曲「虹の王国の物語~エトワールを目指して~」において、ひとり二役の歌声やセリフも交えたミュージカル調の曲があり、特に低めのボイスは自身の特殊スキルに“まな王子”と書くほど魅力的なもの。それがこの公演では「Beyond The Dream(アイ・クライマックスメドレー)」で低音ボーカルを響かせ、発揮されていたのが聴き所のひとつ。

ほかにも、MCパートでことねに「しゅきしゅきだいしゅき!」と言う流れで、愛夏さんの番のときにことねを見て「あ、かわいい……」とつぶやくところがキュートでありつつ、そのあとの渾身の「しゅきしゅき、だいしゅきーー!」と言ったところは“まなおじ”が顔をのぞかせたところもあるが、低めで迫力ある声が出せるという意味で聴き所だ。

グッとくるところがあったという意味では、「ビーチブレイバー」で果穂と一緒に歌っている場面。愛夏さんは候補生時代に東京ゲームショウ2023における配信企画で果穂と共演したことがあり、また愛夏さんの目指すアイドル像に「優しくて強い“ヒーロー”みたいなアイドル」と掲げているのだが、そのきっかけは果穂と明かしている。それゆえに、愛夏さんが放課後クライマックスガールズの楽曲を、果穂と一緒になって歌っているところは、元気な曲にもかかわらずジーンとくるところがあり、また輝も交えて3人が楽しそうに歌っている姿は、こちらも楽しい気分になれた。

なにより見せ場となったのは「ともすれば、(中略)アイドル」。この曲は愛夏さん始まりの曲といえるソロ1曲目の自己紹介ソング。コールもりもりで王道なアイドルソングの要素や、歌詞にあわせて歌の表現も変わるミュージカル的な要素もあわせもち、“愛夏劇場”というぐらいに多様な表現を駆使して披露するという、愛夏さんが持つパフォーマンス力の高さを感じさせる楽曲となっている。

これまでも披露する機会はあったのだが、決定的に違うのは、松田亜利沙との共演であること。亜利沙といえば、ミリオンスターズきっての“アイドルちゃんが大好きで、アイドルちゃんをこよなく愛するアイドル”。たまにその“アイドル愛”が暴走してしまうところがあるものの、愛の深さは本物というのは、この第3公演を見た方であれば説明不要なくらいに伝わったと思う。

第3公演のテーマがコーレスであり、「ともすれば、(中略)アイドル」はコールもりもりでマッチするものの、自己紹介ソングという性質上、他のアイドルと一緒に歌うような合同ライブの場での披露は難しいと思っていた。だが、フタを開けて見ればこの曲が披露されたうえ、ステージに立った亜利沙はコールリーダーという立場。そして会場の誰よりもノリノリで、誰よりも群を抜いているというぐらいの圧があるコールで、誰よりも輝きを放ち、誰もがこのポジションが適任と思わせるぐらいに最前線でエールを送る“灯され隊”(※愛夏さんのファンのこと)として役割を全うした亜利沙の姿は、感動できるもの。曲の最後の“爆発オチ”で倒れ込むのも恒例だが、愛夏さんとともに倒れ込む姿も、2人して奈落に落ちるように降壇する光景も含めて様になっていた。何より、合同ライブの場だからというのもあると思われるが、そこまでのコールや声援を受けて奮闘しないわけがないと言わんばかりに、かわいいところはよりかわいく、パワフルなところはよりパワフルに、客席をあおるところも含めて、表現豊かに全力かつ渾身のパフォーマンスで見せた愛夏さんのすごさにも圧倒されるものがあった。

MCパートにおいて「ともすれば、(中略)アイドル」について愛夏さんが振り返るなか、練習段階から亜利沙が全力でコールしていたことで背中を押されたこと、そして客席に向けて、声援を送っていただいたことで「“ともすれば、最強のアイドル”にしてくれました」とお礼を伝える。ほかにもケガを乗り越えてステージに立ったことにも触れられ涙をこらえる一幕もあったが、その姿にも涙腺にくるところがあった。何より第3公演におけるセットリストのなかでもこのステージは、合同ライブならではのシナジーとして素晴らしいものがあったのと同時に、愛夏さんのアイドルとして、エンターテイナーとしてのポテンシャルを一段引き上げるものと感じられた次第だ。

なお、本公演を含む3公演で期間限定のアーカイブ配信を実施。「通常」(定番カメラ)のほか、定点カメラ映像の「全景定点」も用意。アーカイブ視聴期間は3公演ともに8月17日23時59分(チケット販売期間は同日の18時)までを予定。詳細は「THE IDOLM@STER 20th Anniversary MORE RE@LITY LIVE IDOL WORLD SUPER FESTIVAL 2026」公式サイトまで。
「THE IDOLM@STER 20th Anniversary MORE RE@LITY LIVE IDOL WORLD SUPER FESTIVAL 2026」公式サイト
https://idolmaster-official.jp/live_event/mr_idolworld2026/
「IDOL WORLD SUPER FESTIVAL 2026 -KYOUMEI-」セットリスト
01.キラメキラリ/高槻 やよい、日高 愛
02.できたてEvo! Revo! Generation!/島村 卯月、櫻木 真乃、藤田 ことね
03.素敵なキセキ/春日 未来、奥空 心白
04.We can go now!/櫻木 真乃、島村 卯月、花海 咲季
05.GR@TITUDE/奥空 心白、天海 春香、高槻 やよい、安部 菜々、春日 未来、小宮 果穂
06.MOON NIGHTのせいにして/天道 輝、島村 卯月、花海 咲季
07.ビーチブレイバー/小宮 果穂、天道 輝、灯里 愛夏
08.喜怒哀楽万国共通-Burn it up!-/紅井 朱雀、高槻 やよい、小宮 果穂
09.Fighting My Way/花海 咲季、(DANCER)紅井 朱雀・奥空 心白
10.アイドルは、かく語りき/松田 亜利沙、安部 菜々、灯里 愛夏、(友情出演)櫻木 真乃・藤田 ことね
11.ともすれば、(中略)アイドル/灯里 愛夏、松田 亜利沙
12.メルヘンデビュー!/安部 菜々、天道 輝、紅井 朱雀
13.自己肯定感爆上げ↑↑しゅきしゅきソング/藤田 ことね、春日 未来、松田 亜利沙、日高 愛
14.GO MY WAY!!/日高 愛、天海 春香
15.THE IDOLM@STER(アイ・クライマックスメドレー)/天海 春香、高槻 やよい、花海 咲季、日高 愛
16.Campus mode!!(アイ・クライマックスメドレー)/花海 咲季、藤田 ことね、島村 卯月、小宮 果穂、灯里 愛夏
17.Rat A Tat!!!(アイ・クライマックスメドレー)/春日 未来、松田 亜利沙、安部 菜々、櫻木 真乃、藤田 ことね
18.GOIN'!!!(アイ・クライマックスメドレー)/島村 卯月、安部 菜々、春日 未来、天道 輝、奥空 心白、日高 愛
19.Beyond The Dream(アイ・クライマックスメドレー)/天道 輝、紅井 朱雀、天海 春香、松田 亜利沙、灯里 愛夏
20.Migratory Echoes(アイ・クライマックスメドレー)/櫻木 真乃、小宮 果穂、高槻 やよい、紅井 朱雀、奥空 心白
21.I'm yours/天海 春香
22.shy→shining/天海 春香、島村 卯月、春日 未来、天道 輝、櫻木 真乃、花海 咲季、灯里 愛夏、日高 愛
23.アイ NEED YOU(FOR WONDERFUL STORY)/BRILLIANT STARS+
THE IDOLM@STER(TM) & (C)Bandai Namco Entertainment Inc.
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