バンダイナムコゲームスより発売中のPS3用ソフト「アイドルマスター ワンフォーオール」で、9月25日にダウンロードコンテンツとして配信されたスペシャルゲスト・矢吹可奈を演じる木戸衣吹さんへのインタビューをお届けする。

目次
  1. 13歳で挑戦した“ホリプロタレントスカウトキャラバン”
  2. 熱海合宿の同室がMachicoさんと大橋彩香さん!
  3. 可奈を見て「私と一緒かも、似てるかも」
  4. 「可奈がそこにいる」表現の影にあった“麻美お姉ちゃん”のアドバイス
  5. ライブでも“成長した可奈”をイメージ
  6. それぞれ違う気持ちを込めた「大好き」

「アイドルマスター ワンフォーオール」では発売以降、毎月ダウンロードコンテンツを配信中だ。今回は、9月25日にスペシャルゲストとして配信された「アイドルマスター ミリオンライブ!(以下、ミリオンライブ!)」のキャラクター、矢吹可奈役を演じる木戸衣吹さんにお話を伺うことができた。

木戸衣吹さんは青森出身。大手芸能事務所ホリプロが初めて声優アーティストの発掘に乗り出した「第36回ホリプロタレントスカウトキャラバン 次世代声優アーティストオーディション」に13歳の時に応募。応募総数1万2745名の中からファイナリスト10名に残り、その後のデビューにつながった。「お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ」でメインヒロイン役を射止めた時点でも14歳という、声優界の新しい波を象徴するような存在だ。さらに同期の山崎エリイさんとユニット「every❤ing!」を結成、10月8日にはデビューシングルお試し版CD「ゆめいろ学院校歌」をリリースするなど活躍の幅を広げている。

今回は木戸さんのステージでの独特の表現力の秘密や、タレントスカウトキャラバンでの経験などについて幅広く伺った。

13歳で挑戦した“ホリプロタレントスカウトキャラバン”

木戸衣吹さん

――まずは声優になる前、木戸さんがどんな女の子だったかを伺っていきたいと思います。

木戸さん:お茶目な女の子だったと思います。人を笑わせるのがすごく大好きで、演じることも好きでした。小さい頃からいろいろなアニメを見てキャラクターの真似をしたり、結構不思議な子だった…と母にはよく言われます。

――真似をしていたのはどういう作品ですか?

木戸さん:ディズニー映画が中心で、「白雪姫」や「シンデレラ」とかのプリンセスのものまねが好きだったみたいです。

――声の演技に興味を持ったきっかけは?

木戸さん:演じることが好きで、アニメも好きだったので自然になりたいなと思っていました。

――木戸さんのデビューのきっかけは、2011年の「第36回ホリプロタレントスカウトキャラバン 次世代声優アーティストオーディション」でした。オーディションはどこで知りましたか?

木戸さん:このオーディション自体は、母の友人に教えてもらいました。それまでも自分で雑誌を見てオーディションを探したりしていたんですけど、お母さんに相談すると「ここは私の知らないところだから駄目」と止められたりしてたんです(笑)。それで、お母さんからOKが出たのがホリプロのオーディションでした。

――あのホリプロさんなら安心的な感じだったんですね。ホリプロの、それも声優のオーディションってどんな感じだったか、気になる人も多いと思うので教えてもらえますか?

木戸さん:地方予選があって、絞りこまれた人は合宿での審査に進めるんです。だからまずは合宿まで残れるかどうかがすごく心配でした。

――ホリプロTSCの合宿といえば熱海ですよね。

木戸さん:熱海と東京でした。合宿にはなんとか残れたのですが、決勝の演技審査と歌唱審査に向けて、合宿の中で歌と演技のレッスンをやったんです。でも合宿の間は、寝るとき以外はずーっとスタッフの方がいる感じで、レッスンをしていてもご飯を食べていてももスタッフの方々に見られているな~。という感じでした。

――常時審査されて、試されてるような感じ。

木戸さん:そうなんです。私は最年少で、周りの子は17歳とかで私に比べたら年上の子が多かったんです。それで周りの人たちはちゃんと大人にジュースを配ったりしていてですね、私まだそういう気遣いとか全くできてなかったので、すごいなみんな、これは落ちちゃうかもしれないなと思っていました。

――演技面では、音響監督もされている声優の辻谷耕史さんにレッスンを受けたんですよね。

木戸さん:まず台詞を読んで、ここはもっとこういう風に読んでみて、という指導を受けてまたやって、をひたすら繰り返す感じでした。

――それまでに正式なレッスンを受けた経験は?

木戸さん:なくて、ずっと独学でした。青森にいた頃に声優さんの収録風景やレッスン風景とかを動画とかで見ていたので、すごい本当にこういう感じなんだ! と思ってドキドキしました(笑)。

熱海合宿の同室がMachicoさんと大橋彩香さん!

――レッスンを含めて合宿は大変でしたか?

木戸さん:レッスンが終わったらはい次はここへ行ってみたいな感じで、分単位で予定が組まれていたので大変でした。合宿前にすごく分厚いしおりみたいなのをもらうのですが、最初にスケジュールを見た時はびっくりしました。

――気を抜けるのは寝る時だけだったようですが、合宿では後に「ミリオンライブ!」で伊吹翼役になるMachicoさんと同室だったんですよね。

木戸さん:はい、熱海合宿ではMachicoちゃんと、あと(「アイドルマスター シンデレラガールズ」島村卯月役の)大橋彩香ちゃんとも同室でした。東京合宿では田所あずさちゃん(「ミリオンライブ!」最上静香役)と二人部屋だったので、合宿で一緒の部屋になった子は全員ホリプロ所属になっているんです!

――運命的な感じですね! 同室だった時にどんな話をしたとかは覚えてますか?

木戸さん:本当に運命的だと思います。部屋では案外「今日へとへとだねー」みたいな話が多くて、あんまり受かりたいね、みたいな話はしませんでした(笑)。どんなアニメが好き? とかそんな話をして仲良くなりました。

――その後本戦では田所さんがグランプリに決まった時のこと、後日ホリプロさんから所属の打診があった時の気持ちを教えて下さい。

木戸さん:やっぱり落ちちゃって悔しかったですし、この先どうしたらいいのかな、何を目標にしたらいいのかな…ってすごく落ち込みました。でもその後事務所に入らない? と言って頂いて、すぐにやりたい! と言いました。でも、事務所に所属するためには上京しないといけなかったので、家族からは「高校卒業してからでもいいんじゃない?」「早すぎない?」とは言われました。

私、今も子供なんですけど、当時はもっと子供だったので、「早く行きたい早く行きたい!」と言っていました。今になって思うと、お母さんの気持ちもわかるんですけど。でも最終的にはお母さんたちも納得してくれて、東京に行くことになりました。すごく、嬉しかったです。

――東京ではどんな感じで暮らしてるんですか?

木戸さん:ホリプロの寮があるんです。一人部屋です。

――ご飯とかは用意されるんですか?

木戸さん:寮母さんがいて作ってくださるんです。おいしいご飯があるので寮は快適です(笑)。洗濯とか部屋の掃除は自分でします。青森にいた頃は自分では全然やらなかったので、家族の大切さやありがたみを感じます。

――同じ事務所の仲間の大橋さんが「シンデレラガールズ」にいて、田所さんやMachicoさんが「ミリオンライブ!」にいる立場って結構変わってると思うんですが、木戸さんから見たホリプロの仲間ってどういう存在ですか?

木戸さん:お姉さんみたいな、家族みたいな…本当に姉妹みたいなんです。

――長女は誰なんでしょう?

木戸さん:えっと…Machicoさんです! 一番年上で人生経験もすごくあるので、ここはこうしたらいいんじゃないかな、とかアドバイスしてくれるんです。とても歌が上手で、私がうまく歌えなくて落ちこんでいると、自分の経験を話したりしながらすごく教えて励ましてくれるんです。一緒にいてすごく癒やされて、なんていい人なんだろうと思います。ホリプロ所属の子みんなほんとにいいひとばかりなんです!

――大橋さんや田所さんの印象も伺えますか?

木戸さん:大橋彩香ちゃんは初めて会った時に、すごくお姉さんな印象があって、さばさばしてきっちりした女の子だと思っていました。合宿の時はあまりお話したことがなかったのが、ホリプロに入ってから徐々に話すようになって、あ、こんなに明るい子なんだって初めて知りました。お姉さんのような感じで、Machicoさんとは違う感じのお姉さんです。姉御肌! あずさちゃんは…(笑)。初めて会った時は、同じ年ぐらいかなと思って、すごくタメ口になっていたんです(笑)。「緊張するねー!」とか言っていたのが、あとあとプロフィールとか見たら全然年上じゃん! ってなって。うわーって思いました。あずさちゃんはすごくいい子でして、人の良さがにじみ出ていると言いますか。あずさちゃんはマイナス思考になってしまうことが多いんですが、私もネガティブになりやすいので、ネガティブ思考同士で話し合ったりします。あとはあずさちゃんは今はもう卒業してしまったんですけど、同じ寮に入っていたので、寮に帰る時も一緒で、いろいろなことを話しました。

可奈を見て「私と一緒かも、似てるかも」

矢吹可奈

――上京して声優として活動を始め、「ミリオンライブ!」に出会うわけですが、オーディションの話が来た時の印象から教えて下さい。

木戸さん:まず50人ぐらいキャラクターがいて、すごく多いことにびっくりしました(笑)。こんなにたくさんキャラクターが出てくるオーディションは初めてでした。

――「ミリオンライブ!」のオーディションはどんな感じでしたか?

木戸さん:最初に受けたのは木下ひなたちゃんだったんです。林檎のTシャツを来て田舎っぽい感じで、あ、これは合っているかも、私やりたいって思って(笑)。その場でこれもやってみて、と3人ぐらい資料を渡された中に矢吹可奈ちゃんがいました。歌唱審査では「My Best Friend」を歌ったんですけどうまく歌えなくて。でも可奈ちゃんの設定を見たら歌が大好きだけど上手くないって書いてあって、あ、私と一緒かも、似ているかもと思いました。

――可奈ちゃんに決まってご家族に報告とかは?

木戸さん:しました! お母さんもすごく喜んでくれました!

――それから臨んだ可奈の収録について教えて下さい。

木戸さん:すごくテンションが高い子なので、頑張ろうと思って収録に臨みました。最初は歌収録だったんですが、(総合ディレクターの)石原さんに「木戸さんは100%で歌いすぎる。いつも100%で歌おうとすると疲れるよ」と言われました。

――アイマスの初レコーディングでは「もっと元気に」と言われた話をよく聞くので、それは珍しいですね。

木戸さん:元気すぎたのかもしれないです(笑)。でも100%で歌うのばかりがいいわけじゃないんだなと思って、色々と考えながら歌うようになりました。それでも、可奈ちゃんのレコーディングの後はいつもへとへとです(笑)。

――お芝居で可奈のキャラクターはすぐにつかめましたか?

木戸さん:最初はすごく自然に演じられたんです。でも、ある程度時間がたってから、石原さんに「こなれた感じがして、それは可奈っぽくない」と言われたんです。自分では全然気付かなかったので言って頂けてすごくありがたかったのですが、最近は可奈ちゃんの演じ方がちょっと難しく感じます。

――最初は考えずに出来たことが、考えてやろうとすると難しい?

木戸さん:うーん、そうなのかな…そうかも…うーん、わかりません(笑)。

――答えにくい質問ですいません(笑)。木戸さんは「Thank You!」以前からキャラクターソングを歌った経験があると思いますが、アイマスの現場で違いは感じましたか?

木戸さん:「Thank You!」って50人で歌う曲じゃないですか。だから必要なパートを歌うのかなと思ったら、全員がフルサイズを収録すると聞いて、「アイドルマスター」はこだわりがすごいなと思いました。

――「オリジナル声になって」の収録の苦労や思い出を教えて下さい。

木戸さん:なかなかうまく歌えなくて、最初は音程とかもきっちり取れなかったんですね。その時に「キャラクターになりきって歌えていたら、音程は別に外しても全然いいよ」というディレクションを頂いたのをすごくよく覚えています。歌は大好きなのですが、あんまり得意じゃないんです(笑)。

――ライブでのパフォーマンスを見ると、とてもそうは思えないですよ。

木戸さん:アップテンポな曲になるとゼーハーしちゃうのに比べると、「オリジナル声になって」はゆったりした曲でダンスも少なくて、歌い慣れた曲でもあるのでそう思っていただけるのかもしれません(笑)。

「可奈がそこにいる」表現の影にあった“麻美お姉ちゃん”のアドバイス

――ライブについて伺っていきますが、まず木戸さんは舞台での演劇などの経験はあるんでしょうか?

木戸さん:ないです。

――木戸さんの「オリジナル声になって」のステージングは、歌詞に合わせての表情や視線の置き方の表現力がすごく豊かです。ああした表現には、誰かの指導が入っているんですか?

木戸さん:振り付けは全部ダンスの先生が考えてくださっているんですが、表情に関しては、ステージに本当に可奈ちゃんがいるようにお客さんが思ってくださったらいいなと思いながらやっています。

――演じ方は木戸さんが自分で考えているんですか? すごいですね!

木戸さん:はい、自分で考えています…(笑)。

――視線の配り方とかは感覚的にやっていますか、それとも理詰めで考える方?

木戸さん:すごく計算して考えてやっています。私、ここはこうする、ここはこうするってメモで書かないとできないんです。考えて考えています!

――LTP、さいたまスーパーアリーナ、そしてこの前の東京ゲームショウと、少しずつ表現も変わっているように感じます。

木戸さん:アイマスを通してたくさんの大きな舞台に参加させて頂いていろいろな経験をしていることで、徐々に成長していけてればいいなと思いますね。

――大きなステージに立っている時、歌いながらどんなことを考えたり、イメージしたりしていますか?

木戸さん:可奈ちゃんがその場にいるように、ということを一番イメージしようといつも考えています。でも実際にステージに立つと、緊張で色々考える余裕が全然なくなっちゃいます(笑)。

――ステージでのパフォーマンスの作り込みは誰かに相談したりしますか?

木戸さん:ほぼ自分の中で考えています。あ、でも参考にしていることはあって。以前下田麻美さんとラジオをやっていたことがあるんです。

――「ラジオだけどみんなの愛さえあれば関係ないよねっ」ですね。

木戸さん:そうです! 下田さんが木戸ちゃんもいつかアイマスで一緒にやれたらいいねーと言ってくださっていたんですけど、下田さんがアイマスでステージに立つ時のことを、「私は舞台に立った時、キャラクターが本当に舞台に立っていると思ってやってるんだよ」と話してらして、私もいつかそこに立てたらそういう風にしようと思っていたので。今可奈としてステージに立つ時はそう思いながらやっています。

――めちゃめちゃいい話じゃないですか! 下田さんのことは麻美お姉ちゃんと呼んでるんですよね。

木戸さん:デビュー作で下田麻美さんと共演した時に、下田さんがたくさんのことを教えてくれたんです。マイクにはこういう風に入ればいいんだよ、こういう風にお芝居すればいいんじゃないって言ってくださって。ラジオも一緒にやっていて本当にいろいろなことを教えてくださったんです。だからお姉さんみたいな存在で、劇場版の「アイドルマスター」も下田さんと一緒にプライベートで見に行ったんです。帰りに一緒にご飯を食べたりして、すごく楽しかったです。本当にお世話になっています。

――では劇場版「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ」のアフレコの時も、下田さんが同じスタジオにいたのは…。

木戸さん:とても心強かったです! だから意外と緊張しなくて、下田麻美さんもいたし、ミリオンのメンバー同士すごく仲がいいので。知っている人がたくさんいるから大丈夫だと思いながらやりました。

――バックダンサーチームの中で、可奈はすごく重要な役回りでした。

木戸さん:台本を渡される直前まで、可奈の役回りとかは全く知らされてなかったんです。でも別の収録の時に、石原さんが「可奈重要やから頑張ってな」みたいなことを言われて、はい? ってなって。台本を見たらたくさん話していたので、どうせならもっと早く言ってください! と思いました(笑)。可奈が劇場版に出ることはかなり早い時点で決まっていたらしいんですけど、そういうのは後になって教えられるんです。

――可奈が一度逃げ出してしまった気持ちってわかりますか? 自分なら違う?

木戸さん:自分だったら違います。可奈ちゃんは自分の考えだけで動いちゃうことが多いので、私自身はああいうところで逃げ出しちゃだめじゃないか! 周りの子たちが大変でしょ! と思います(笑)。でも可奈ちゃんを演じる時は可奈ちゃんの気持ちになっているので、あ、逃げ出すわ! と思います。自分なら逃げないとは言いましたけど、可奈ちゃんが壁にぶつかる気持ち自体はすごくわかります。演じていて、泣き出すところ、落ちこむところ、悲しむところ、普段はあまりない可奈ちゃんが演じられて嬉しかったです。

ライブでも“成長した可奈”をイメージ

――特に印象に残ったシーンはありますか?

木戸さん:最後にアリーナで春香さんが感動的なことを言って、可奈が「私もアリーナに立ちたい!」って自分の想いを大きな声でバン、とアリーナに向けて伝えるシーンが、演じていてもすごくいいシーンだ、ここは可奈ちゃんの見せ場だ…! と思いました。

――劇場版の見どころがあれば教えて下さい。

木戸さん:可奈ちゃんが成長する姿を見てもらいたいと思います。最初はアイドルは憧れだったのが、自分もアイドルとしてステージに立てると思うようになって。成長した可奈ちゃんの生き生きした表情とかも見てもらいたいと思います。

――可奈ちゃんが立ったアリーナですが、木戸さんも2月にさいたまスーパーアリーナの舞台に立ちました。

木戸さん:まずとても広いなーって思いました。劇場版で可奈ちゃんはとても大事なキーパーソン? だったりするので、やっぱりさいたまスーパーアリーナのステージに立つと劇場版のことを思い出しました。だからこのステージを見に来た人には、劇場版を通して成長した可奈ちゃんの姿を、私が可奈ちゃんになりきって演じることで感じてもらいたいなと思いました。

――LTPの時とはまた違う可奈ちゃんをイメージしたんですね。

木戸さん:成長したイメージでああしてこうしてって考えました。でもやっぱり広さに圧倒されてドキドキしてしまって、考えていたものが全部どこかに行ってしまって、どうしようと思いました。頭が真っ白でした。

――すいません、若いのにすごい表現力なので、木戸さんは天才肌なのかなと勝手に思ってしまっていました。

木戸さん:全然そんなことないです。全部事前に考えていかないとできないんです。

――釘宮理恵さん、麻倉ももさんと「Sentimental Venus」を歌いましたが、先輩との共演はどうでしたか?

木戸さん:最初はご迷惑をおかけしちゃだめだって緊張でいっぱいでした。でも先輩たちがすごく優しくしてくださったおかげで、本番はステージを楽しむことだけ考えるようにできたと思います。

――出番前に中村さんが励ましてくれたんですよね。

木戸さん:「頑張ってね!」と言ってくださって、私には劇場版の天海春香さんそのままに見えてしまって、すごく感動しました。まんまやって思いました。中村さんすごいなって思いました。

――SSAの「オリジナル声になって」はすごく涙をこらえながら歌っていたのが見えましたが、どういう気持ちだったんでしょうか。

木戸さん:歌う直前に中村さんに励まして頂いた時からすごくうるうるしていたんですが、ステージに立つとプレッシャーもすごくあって。劇場版の時から、ファンの皆さんは765プロの皆さんが成長した姿を見たいんじゃないかと思って、そこに可奈たちが出て行っていいのかなという気持ちはあったんです。だからSSAのステージで受け入れて頂けるのかなと思っていたら、プロデューサーさんたちがすごく暖かくサイリウムを振ってくださって、それでとても感動して涙をこらえてました。

――でも最後まで頑張ってこらえましたね。

木戸さん:ました! 途中がくってなったんですけど、なんとか立て直しました。

――そういう経験を経て、今度は中野サンプラザで「ミリオンライブ!」のファーストライブがありました。

木戸さん:初めての自分たちのライブで、楽しみであり、嬉しい気持ちがあり。一番に思ったのはライブの実現が早いなということでした。始まって一年ぐらいなのにライブができるんだ、これもプロデューサーさんのおかげだなぁ…と思って、感謝の気持ちを伝えるために頑張りたいと思いました。

――中野で印象に残っている楽曲とかありますか?

木戸さん:「Sentimental Venus」です。年末にあった「ミリオンラジオ」の公開録音で歌って、SSAで歌って、たくさん歌ってきた曲なんです。夏川さんと伊藤さんと一緒に歌ったんですが、2人はたぶんあまり歌ってない曲だと思うので、私が引っ張るぞ!  Sentimentalの木戸として頑張ろう! と思いました。

――木戸さんと一緒に練習した伊藤さんがぐったりしていたことありましたよね。

木戸さん:それはSSAの時だったかな? テスト勉強が重なる時期だったので、大変だねって学生同士で話していました。中野の時も終わったらテストだねとか、学生っぽいことも話した10代組でした。

――劇場版で可奈が河原で歌えなくなった「自分REST@RT」を木戸さんが歌ったのはグッと来ました。

木戸さん:可奈にとっても大事な曲なので、振りを間違えないようにってプレッシャーが大きくてドキドキでした。

――歌いこんできた「オリジナル声になって」に変化や成長は感じますか?

木戸さん:ちゃんとお客さんの顔を見ながら歌えるようになったかと思います。最初は真っ白になって別の方を向いて歌ったりしていました。やっとお客さんの目を見ながら、ありがとうを伝えながら。

――最初の公開録音とかは緊張して視線を外してたんですか? そういうどこか遠くを見ている演出なのかと思っていました(笑)。

木戸さん:そうなんです、お客さんはかぼちゃ、お客さんはかぼちゃと唱えていました(笑)。大緊張です。

それぞれ違う気持ちを込めた「大好き」

――というところで、「ワンフォーオール」で歌う矢吹可奈ちゃんを見て頂きます。

木戸さん:「オリジナル声になって」はすごく短い歌なんです。だからたくさんアイドルがいる中で、短い曲の中で可奈ちゃんの魅力を伝えたいと思っています(ここで映像がスタート)。わぁ……あぁ……振り付けもなんだか似て、ますね。わぁ……でも振りはちょっと難しいですね。リボンがすごくかわいい…あ、ハートになってる…うん……服も正統派アイドルっぽいですね。かわいいです!

――改めて映像をご覧になってどうですか?

木戸さん:やっぱり映像になっているのを見ると、すごく…嬉しいですね。服とかもピンクと紫でアイドルアイドルらしくしていてかわいいなと思いました。歌っている時の表情も、うっとりしているというか、感無量です! という感じをすごく感じます。凛々しい感じもあったりして。感動しました! 私も感無量です!

――「やっぱり歌が大好き」のところは、木戸さんのライブでもささやいたり、語りかけるようだったり、すごく勝負所にしているように感じます。

木戸さん:そうなんです…! ライブの時も、もうすぐ来るぞ、もうすぐ来るぞ、どうしよどうしよ、ここは決めなきゃ…! って思っています。SSAの時は私大泣きだったので、とにかく感謝の気持ちで、可奈ちゃんがいろんなことを乗り越えて、ありがとうって思っている気持ちを込めた「大好き」でした。中野の時は、もうちょっと進歩した可奈ちゃんの大好きをイメージしてやってみました。

――歌い手が成長することによる変化はよくあると思うんですが、演じているキャラクターの成長をイメージして歌ってるってすごく面白いですよ。

木戸さん:ありがとうございます。私も可奈ちゃんと一緒に成長していけたらいいなと思います!

――最後に「ワンフォーオール」で可奈ちゃんがダウンロードしたくなるようなおすすめトークをお願いします。

木戸さん:可奈ちゃんを通してたくさんの経験をさせて頂きました。私にとって可奈ちゃんはほんとに大切な大切なお友達です。これからも可奈ちゃんと成長していけたらと思います。「オリジナル声になって」は私にとってとても思い入れのある曲なので、是非ゲームを通して動いている可奈ちゃんを何回も何回も見てもらいたいと思います。よろしくお願いします!

「アイドルマスター ワンフォーオール」公式サイト
http://ofa.idolmaster.jp/

木戸衣吹オフィシャルブログ「おやすみ いぶきんぐ先生」
http://ameblo.jp/kido-ibuki/

※画面は開発中のものです。

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