プロトタイプは、PS Vita/PSP用ソフト「FLOWERS 夏篇」を2015年10月22日に発売する。価格は、各4,800円(税抜)。
「FLOWERS」は、数々の本格的ミステリィアドベンチャーゲームを世に送り出してきたPCゲームブランド「Innocent Grey」により、「百合」をテーマに制作されたアドベンチャーゲーム。2014年4月にPC用ソフトとして第一作目である春の物語「FLOWERS」が登場。全寮制のミッションスクールを舞台に、少女たちの友情、成長、そして純愛を描き上げた本作は、同年10月にPS Vita版とPSP版が発売された。
そして、2015年4月にPC用ソフトとして発売されたばかりの続編「FLOWERS夏篇」が、10月22日に早くもPS Vita&PSPに登場。「夏篇」では、前作「春篇」でサブキャラクターだった車椅子の少女「八重垣えりか」を主人公に据え、新キャラクター「考崎千鳥」が転入生として登場。「朗読劇」や「バレエ発表会」などを通して、新たに育まれていく少女たちの想い、絆が描かれる。
今回のPS Vita/PSP版には、ボイスコレクション機能を新たに搭載。ゲーム中のお気に入りの台詞を音声と共にコレクションし、再生が可能となっている。再生順を変えることもできるので、プレイヤーだけのボイスドラマを構成することも可能だ。
PS Vita版の特徴
PC版の色味に近づける「色合い調整機能」付き!
当作品の原作はPC用ソフトのため、グラフィックは一般的なPC用液晶モニターに合わせて彩色されています。一方、PS Vitaは構造そのものが液晶モニターとは大きく異なる「有機EL」を搭載した1000シリーズと、構造はPC用液晶モニターに近いものの黄色みがかった浅めの発色になる2000シリーズがあり、どちらも一般的なPC用モニターとはかなり違った色味になっていました。
そこで、代表的なPC用ディスプレイメーカー「EIZO」のLEDバックライトディスプレイ「EV2736W-FS」を初期出荷状態で使用し、そこで表示される色合いとPS Vitaの色合いを比較。より「EV2736W-FS」の印象に近くなるように、PS Vitaで表示されるグラフィックの色変換を行う機能が「色合い調整機能」です。
「色合い調整機能」には以下の3タイプがあり、「タイプA」もしくは「タイプB」に設定した際には、それぞれの色合い調整の「適用量」も調節でき、お好みにあわせての画面設定が行えます。
- 「調整なし」…PS Vita TVでプレイする際や、各々のPS Vita固有の発色で楽しみたい方用です。
- 「タイプA」…PS Vita 1000シリーズの有機EL表示のビビッドな発色を押さえPC版に近づけます。
- 「タイプB」…PS Vita 2000シリーズの液晶表示の色味を鮮やかにし、黄色みを押さえてPC版に近づけます。
プロトタイプ公式サイト内「色合い調整機能」紹介ページ
http://www.prot.co.jp/vita_display/
快適なタッチ操作対応!
PSP版同様のボタン操作に加え、メッセージ送り、選択肢の決定、スキップ&巻き戻し、選択肢ジャンプなどのあらゆる操作がタッチスクリーンにも対応し、PS Vitaならではの直感的操作で快適にプレイできます。
PS Vita TV対応!
PS Vita TVにも完全対応。テレビにつなげば大画面でのプレイも可能です。
PSP版の特徴
メモリーディスク機能搭載!
メモリースティックの空きエリアにゲームデータを転送しメモリーディスクとして使用することで、ゲームをスムーズに進行することができます。
スクリーンショット機能搭載!
ゲーム中に見たあらゆるシーンをメモリースティックに保存可能。PSP本体の壁紙に設定できます。
ゲームシステム
「FLOWERS夏篇」は、物語中に出てくる選択肢によってその後の展開が変化するアドベンチャーゲームです。弊社タイトルにおいて定評のある高速スキップ&巻き戻しはもちろんのこと、
- 選択肢の表示位置変更機能(中央or下)
- 見たことのある選択肢へのジャンプ機能
- バックログで選択したメッセージからの再開機能
- ロード地点からの巻き戻しも可能
などの多彩な機能を搭載し、快適にお楽しみいただけます。
また「CG鑑賞」「音楽鑑賞」「エンディング回想」「ボイスコレクション」などのギャラリーモードも充実しています。
物語
心に傷を持った少女、白羽蘇芳。出逢いの季節、“春”に自分を受け入れてくれる友、そして恋人を持つことができた。が、互いを赦しあった恋人、匂坂マユリは理由を言わぬまま学院を去ってしまう。
喪失感を悟られぬように振る舞う白羽蘇芳に、書痴仲間である八重垣えりかは心を痛めていた。癒やす方法はないものかと考えていた折り初夏を迎えた学院に、一人の少女が転入する。
少女の名は、考崎千鳥。考崎千鳥は、最悪の邂逅を果たす八重垣えりかへ言う。「貴女は卑怯者」だと。
夏月を迎えた学院生活の中で起こる奇妙な事件。八重垣えりかはアミティエとなる考崎千鳥とともに学院の謎に挑む──。
舞台
聖アングレカム学院
三年制のミッション系女学院。一クラスに一人、クラス委員長が設けられクラスを取りまとめる。生徒会に準ずるものとして“ニカイアの会”という生徒会組織があり、一、二年生から優秀な生徒が選ばれる(三年生は引き継ぎ終了とし、ニカイアの会は卒業する)。
ニカイアの会の生徒は学院で行われる年間行事を取りまとめるのが主な活動。代表的なものは“聖母祭”だが、他にも“新入生オリエンテーション”“健康診断”“フィールドワーク(遠足)”“宗教講演会”“合唱会”“礼拝”などを教師と共に執り行う。
アミティエ制度
未来を担う女性の育成を目指し、実践的なコミュニケーション能力取得の為に作られた教育システム。入学時に面接、筆記試験が行われ強制的にその者にもっとも適したアミティエ(疑似友人)をあてがわれるというもの。
これは全寮制という性格上、学院側から親しい者を作らせ生活に馴染ませるという理由と、卒業時に広くコミュニケーションが取れる人物を育てるという二つの理由からである。
登場人物
八重垣 えりか(やえがき えりか) CV:佐倉綾音
人嫌いの変わり者。男性的なしゃべり方をするが、これも他者との間に壁を持ちたいが故。一人を好むものの、からかう為には話しかけにもいく。
白羽蘇芳とは書痴仲間であり、互いに好きな作家を紹介し合うなど唯一胸襟を開く間柄である。書痴仲間のアミティエである匂坂マユリが学院を辞めたことで心を痛めているのではと、内心心配している。趣味は読書と人の弱み探し。
考崎 千鳥(たかさき ちどり) CV:洲崎綾
芸術家肌の変わり者。感情を表情に出さないため取っつきにくいと思われており、気になったことは素直に口に出し尋ねるためいらぬ騒動を起こすこともしばしば。転入する前まで劇を中心とした芸能活動を行っており、下地であるバレエ、歌唱においては学院でも指折りである。
八重垣えりかとアミティエに為るものの変わり者同士、空まわりしてしまう。趣味はクラシックバレエとボイスレッスン。
白羽 蘇芳 (しらはね すおう) CV:名塚佳織
無口で心配性で小心者。以前と変わらぬ気質だが、春を経て自分を相手へと委ねることを覚えた。しかし最も心を赦しあったアミティエ、匂坂マユリが理由も告げずに学院を去り、心に新たな傷を負ってしまう。
春から夏に移り変わるも喪失感は伴ったままだが、友人、アミティエに悟られぬように振る舞う。映画や小説を友にしていた為、会話の中で映画や小説の引用が出ることもしばしば。趣味は文学・音楽・映画鑑賞。部活動は料理部。
花菱 立花(はなびし りっか) CV:明島ゆうり
生真面目で面倒見の良い穏やかな性格。元々クラス委員長として周りから信頼され慕われているが、匂坂マユリが学院から去った後、二つに分かれていた信頼は一極化され大きな影響力を持つようになった。
アミティエは白羽蘇芳。委員長ゆえ特別扱いはしないようにしているものの、傷を隠そうとするアミティエと、八重垣えりかには何くれとなく世話を焼いている。趣味は紅茶の茶葉集め。部活動は合唱部。
沙沙貴 苺 (ささき いちご) CV:長妻樹里
好奇心旺盛なトラブルメーカー。春を経て過度な悪戯行為は控えるようになったが、驚く顔がみたい、悪戯がしたい、というよりも巫山戯合いはコミュニケーションの一つとして行っているのでこれからもなくなる事はないだろう。
匂坂マユリと仲が佳かった為、気落ちはしたが同じく友人、白羽蘇芳を気遣い触れない立場をとっている。趣味は流行り物とカエルの置物集め。部活動は料理部。
沙沙貴 林檎(ささき りんご) CV:長妻樹里
怠け者気質のおっとり娘。自分から能動的に行動することはないが、こと怪談系、不思議な逸話などには食いつき平素とは違う顔を見せる。人気者の姉とは違い本来一人を好むも、粗忽者の姉のフォローをするため一緒に行動することが多い。
白羽蘇芳、八重垣えりかとは本を通じ気が合い自分から話しかけるが、匂坂マユリの件から気まずく声をかける頻度が減っている。趣味は読書と怪談話。部活動は料理部。
小御門 ネリネ(こみかど ねりね) CV:西口有香
敬虔なカトリック教徒であり善良で温和な好人物。話し好きで常に誰かと触れあっていたい寂しがりやだが、現実離れした美しい容姿から壁を作られてしまうことが悩み。
ニカイアの会の副会長として親友の八代譲葉と自治運営するものの、そろそろ次の後継者を選ばなければと密かに考えている。趣味は怪談話収集に食べ歩き。特にスイーツは底なし。部活動は合唱部。ソプラノ担当。
八代 譲葉(やつしろ ゆずりは) CV:瑞沢渓
エキセントリックで行動的。言動や行動が芝居がかっており、ともすれば変人だと思われそうな性格だが、憎めない人柄と、周りに目を配り気遣う好人物として生徒からの人望は厚い。
学院における自治組織ニカイアの会の会長であり、副会長の小御門ネリネとともに熱狂的な人気を誇っている。白羽蘇芳はお気に入りの後輩でよくからかいに行っていたものの、匂坂マユリのことがあってからは自重している。趣味はスポーツ観戦と写真。部活動は合唱部兼料理部。
ダリア=バスキア CV:高城みつ
聖アングレカム学院教師兼シスター。穏やかで包容力のある教諭だが、母と言うよりもおっとりした姉といった風。クラシックバレエに精通し、学院のバレエの授業は彼女が教えている。
白羽蘇芳のことで悩むものの新しく編入してきた生徒たち、介助を行っている八重垣えりかの世話などに追われフォローできてはいない。趣味はガーデニング。
特典情報
PS Vita版&PSP版の初回生産分特典として、「録り下ろしスペシャルドラマCD」をご用意しました。「FLOWERS」シリーズのシナリオを手がける「志水はつみ」氏書き下ろしシナリオによる、PS Vita版&PSP版だけの豪華特典です。
※PS Vita版、PSP版共に同内容で、パッケージ外付けの特典となります。