PS Vita用ソフト「不思議のダンジョン 風来のシレン5 plus フォーチュンタワーと運命のダイス」の発売とシリーズ20周年を記念して、本日7月11日よりギャラリースペース「ブックマーク浅草橋」にて「風来のシレン展」がオープン。会場内の様子と初日に行われた長谷川薫氏によるライブペイントの模様をお届けする。
「不思議のダンジョン 風来のシレン5 plus フォーチュンタワーと運命のダイス」の発売とシリーズ20周年を記念して行われる「風来のシレン展」では、シリーズを通じての設定資料や廣岡政樹氏、大原遼士氏によるコラボレーションイラストを展示。
また20周年を記念したお祝いメッセージの展示やオリジナルグッズの販売なども行われる。オリジナルグッズを購入した人にはもれなく漫画家・柴田亜美氏描きおろしイラスト入り「風来のシレン展オリジナルショッパー」がプレゼントされる(数には限りがあるので注意)。
そのオープンを飾るイベントとして、本作のキャラクターデザインを手がけるスパイク・チュンソフトの長谷川薫氏によるライブペイントが実施され、当日は入場規制がかかるほどに多くのシレンジャー(※「風来のシレン」シリーズのファンの呼称)が詰めかけた。当日は撮影可という粋なはからいもあり、随所でシャッター音を響かせながら、長谷川氏が一番苦手だというシレンをかたちにしていく様子を見守った。
イラスト完成後に長谷川氏は、現在はやり直しがきくPC上で描くことが常ということもあり、「一度書きによって自分らしい絵になった」と満足感をにじませつつコメント。このイラストはこのまま展示されるということなので要チェックだ。
同展は7月26日までの約2週間、10:00~19:00の時間で行われている。20年の思い出に浸りたい、グッズを手に入れたいなど、目的は人それぞれだとは思うが、興味のある人は足を運んでみてはいかがだろうか。
「風来のシレン20周年記念サイト」
http://www.spike-chunsoft.co.jp/shiren20th/
「風来のシレン展」開催概要
会期
2015年7月11日(土)~7月26日(日)
開催時間
10:00~19:00
会場
ブックマーク浅草橋
〒111-0053 東京都台東区浅草橋1-21-6 宝山ビル1階
主催
株式会社カフェレオ
http://www.cafereo.co.jp/
最後に、ライブペイントの終了後、長谷川氏よりコメントをいただくことができたので紹介しよう。
――今日の感想をお聞かせいただけますか?
長谷川氏:こんなに多くの人が来ると思っていなくて、むしろ来た時に誰もいなかったらどうしようかなと心配するぐらいだったので、びっくりしました。朝から30人位の方が並んでいただいたそうで本当にありがたいなと改めて思いました。
――大きなキャンバスで描くようなことって普段はありますか?
長谷川氏:ありませんね。イラストの全体が見えなかったりと大変でしたが、楽しかったです。最初は緊張していたんですけど、今回のように大きく描くという体験は普段はないので、イラストを紙に描いていた頃の気持ちを思い出しました。
――今回シレンを描いてみていかがでしょうか?
長谷川氏:毎回シレンってタイトルごとにタッチとか輪郭をお話に合わせて変えているのですが、三度笠をつけるとみなシレンになってしまうという(笑)。100点とは言えないまでも、緊張度などを考えると良かったと思います。
――最後はマムルを描き足していましたね。
長谷川氏:早く終わるなと言われていたので(笑)。
――サインペンで描かれていて、太さなどを変えられていましたがいかがでしたか?
長谷川氏:最初は怖かったんで細いペンで描いていたのですが、キャンバスが大きいので太いペンでも描けると思って途中で変えました。もう少し固くなるかなと思ったのですが、自分の思ったように描けたと思います。描き心地がよくて、途中からは開放感もあって楽しく描けました。
でもやっぱりやり直しがきかないのは怖かったですね。初代の時はパソコンを使わずに紙で描いていたのですが、その時も一発描きの真剣勝負だったので、その頃の雰囲気が蘇ったかなと思います。
――シレンは苦手という話がありましたが、逆に得意なキャラクターはいますか?
長谷川氏:いないんです(笑)。実はイラストを描く機会ってあまりなくて、最後の広報用のイラスト2、3枚を描くぐらいです。シレンは20年の歴史があるのでずっと描いていますが、新しいキャラクターはその時に1枚描いたきりだったりします。あえて挙げるとすると、にぎりへんげやぬすっトドみたいな、おふざけで描けるようなキャラクターですね。
――20年関わられてきた中で、特に印象的だったタイトルはありますか?
長谷川氏:第1作はゲーム業界に入ったばかりでわからないこともたくさんあり、その次にやった「不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!」はシレンの雰囲気も分かりましたし、開発のスタッフがいなくて人集めから始めたリアルRPGのような感覚で。いいスタッフが集まって、最終的にできたものが自分でもいいものができたという達成感がありました。家電量販店に売れ行きを見に行った時に、小学生ぐらいの男の子が買ってくれているのを見てすごく感激したのは印象に残っています。
――展示物も用意されていますが、これが見どころみたいなものはありますか?
長谷川氏:正直言うと見てほしくはないです、昔の絵ほど下手なので(笑)。ただ、ここまで古いと卒業アルバムを見ているような感覚でもあります。絵自体も大分変わっていると思いますので、その違いも感じられると思います。
――ファンに向けてのメッセージをお願いします。
長谷川氏:20年間の歴史が詰まっていて、恥ずかしい部分も展示されておりますので、そういったところは見どころです。また今回はグッズをたくさん揃えまして、ひとつひとつみんなでチェックしていいものになっていると思いますので、そのあたりも注目していただければと思います。
――ありがとうございました。