カプコンが2015年11月28日に発売を予定しているニンテンドー3DS用ソフト「モンスターハンタークロス」には、オトモアイルーを操作する「ニャンターモード」が搭載される。実際にプレイしてみたニャンターは、初心者でも存分に楽しめるモードだった。
本作から新たに加わる「ニャンターモード」では、シリーズで初めてオトモアイルーを実際に操作できる。このモードではハンター向けのすべてのクエストを受注できるうえ、専用のニャンタークエストも用意されている。
ニャンターの大きな特徴は、他プレイヤーのサポートに特化した戦い方ができること。実際にどのようなサポート行動ができるのか、またモンスターに対峙する際の戦いぶりはどのようなものか、詳しくレポートしていこう。
採取クエストにはニャンターで行こう!
ニャンターを最初に動かしてみて目を引いたのは、そのモーションの可愛らしさだ。ぴょんと飛んだり、ズザーッとヘッドスライディングしたり、くるくる回ったり、地面に潜ったり。あれこれと操作しているだけでも、自然に笑みがこぼれてしまう。
この可愛らしい動きと小さな身体に、あらゆる方面でかゆいところに手が届く能力を秘めているのだ。
まずは非戦闘時の行動から説明していこう。ニャンターは歩行とダッシュで移動するが、ハンターのようなスタミナゲージが存在しないため、常にダッシュしていられる。その速度もハンターについていくのに十分な速さなので、マルチプレイ時も問題はない。
ニャンターの大きな特徴のひとつは、その採取行動にある。ハンターと違い、採取シンボルのところでAボタンを押しっぱなしにするだけで、連続で採取してくれるのだ。しかもハンターよりずっと早いので、採取クエストにはニャンターで行ったほうがいいだろう。
ちなみにマルチプレイであれば、採取したアイテムを他のハンターに渡すこともできる。
戦闘時はそのオールマイティーぶりをいかんなく発揮
ニャンターの基本攻撃は、手持ちの武器による近接攻撃と、ブーメランを使った遠距離攻撃の2種類がある。
Xボタンで武器を構え、再びXボタンを押せば近接攻撃を繰り出す。近接攻撃のモーションは横振りや回転振り、叩きつけ、ジャンプして縦に回転しながら攻撃する“ネコ大車輪”とさまざまだ。
一方ブーメラン攻撃はAボタンに割り当てられている。ブーメランは2つ立て続けに投げられるほか、Aボタンを長押しすれば“溜め”て攻撃力をアップさせることも可能だ。周囲に鱗粉を撒き散らすホロロホルルなど、近づけない状態の相手にもチクチクとダメージを与え続けられる。
この近接攻撃とブーメランは連携させることもできる。コマンドも「X→X→X→A」など難しくないものばかりなので、積極的に狙っていこう。
またニャンターは「怒り状態」になることがあり、この状態になるとより強力なラッシュ攻撃が繰り出せる。
非戦闘時の特徴が採取であれば、戦闘時におけるニャンターの大きな特徴は「サポート行動」だ。
モンスターを攻撃し続けると、上画面の右下にあるサポート行動ゲージがたまっていく。このゲージを消費してサポート行動を繰り出すのだ。
サポート行動には「薬草笛の技」「大タル爆弾の技」「オトモ鼓舞の技」など、攻撃から回復、補助まで多彩な種類がある。特に回復技のひとつである薬草笛の技は、回復量こそ少ないもののゲージ消費なしで出せる点が秀逸。ボスモンスターが移動したあとなど、戦闘で一段落ついた際にこまめに吹いておくといい。また複数のニャンターで一斉に吹けば、急場をしのぐくらいの体力は回復できる。
冒頭にも書いたが、ニャンターは地面に潜ることができる。地面に潜るとモンスターからの攻撃を受けることはないので、危なくなったら地中を移動してベースキャンプに帰ろう。
力尽きたニャンターを復活させる「モウイチドングリ」はベースキャンプに帰れば補充できるので、体力切れによるクエスト失敗はほぼ心配しなくてもいいだろう。初心者も安心して狩りを楽しめる。
近距離・遠距離攻撃やサポート行動、緊急回避用の行動と、ニャンターは実にオールマイティーだ。唯一欠点といえるのは火力が不足していること。しかしそれも大タル爆弾の技(なんとモンスターに投げつけられる!)でカバーできる。それに攻撃力が低いからこそ、仲間との狩りも充実するというものだ。
サポートされる側から見たニャンター
初めてニャンターモードでプレイできた今回の先行体験会だったが、敢えてハンターでもプレイし、サポートされる側にも回った。
とにかく助かったのが「薬草笛の技」と「回復笛の技」。シリーズ経験者であれば誰もが「今オトモアイルーに回復笛を吹いてほしい!」と思う瞬間を何度も体験していると思うが、笛を吹いてほしいときに吹いてもらえるありがたさをしみじみと感じた。アイテムによる回復を考えることがほぼなかったほどだ。
もちろん回復以外にも大タル爆弾の技で大きなダメージソースになってくれたり、今回は使えなかったが罠を仕掛けたり、モンスターを気絶させたりと、しっかりと戦闘にも参加できる。
今回の体験会で筆者は「モンスターハンター」を初めて遊ぶ人とマルチプレイを行った。ニャンターを使ったその人がクエストをクリアした際「達成感がある!」と喜んでいたのが印象的だった。初心者も存分に狩りを楽しめるのがニャンターモードだ。本作から「モンスターハンター」の世界に入ろうと考えている人は、ぜひニャンターでプレイしてみよう。