TVアニメを再現したステージに歓声が鳴り響く―「アイドルマスター シンデレラガールズ」3rdライブの11月29日公演をレポート

Mobage版のサービスからちょうど4年を迎えたタイミングで行われた11月28日公演は盛況の内に幕を閉じたが、続く11月29日公演は、9名の出演者が入れ替わり、方向性はそのままに、趣きの異なる演出が楽しめた。特にTVアニメとリンクしたステージングも随所に見られるなど、今年の「アイドルマスター シンデレラガールズ（以下、シンデレラガールズ）」を象徴するかのような内容となった、その模様を紹介しよう。

前日のプロデューサー（CV：武内駿輔）に続き、29日のステージで諸注意を担当したのは、ウサミン星からやってきた安部菜々（CV：三宅麻理恵）。菜々からの振りで会場に三宅さんが姿を現し、「突撃！まりえっP 隣のプロデューサー」と題し、周りのプロデューサーに歯に衣着せぬ質問を飛ばしたり、ぴにゃこら太が登場したりと盛り上げつつ、会場の模様をレポート。

そしていよいよ幕を開けたステージの冒頭を飾ったのは、前日に引き続き、「シンデレラガールズ」といえばこの曲、「お願い！シンデレラ」。舞踏会に姿を現した彼女たちのステージパフォーマンスで、会場はプロデューサーたちの歓声に沸く。

挨拶もそこそこに、名刺代わりのパフォーマンスとして昨日の構成に洲崎さんを加えた13人で披露した「Star!!」、そのほかの8名による「ススメ☆オトメ ～jewel parade～」と続けて披露。さらに前日は終盤で披露されたnew generationsによる「できたてEvo! Revo! Generation!」と続き、28日公演の内容とは違うことを感じさせる。

その後は、円状に回転する舞台上で大空さん、大坪さん、五十嵐さんのCANDY ISLANDに佐藤さんを加えた4人で披露した「Heart Voice」、そして照井さんがキュートな世界観で表現した「ラヴィアンローズ」、ルゥさんが扇子を手に和風テイストの楽曲を歌い上げた「青の一番星」、ベレー帽を被って登場の髙野さんに、大橋さん、高森さんを加えてパリの街角を歩いているかのような演出で魅せる「き・ま・ぐ・れ☆Cafe au lait!」と、初披露の楽曲を含みつつバリエーションの豊かな構成でステージを彩る。そしてパートの最後では、凸レーション with 城ヶ崎美嘉の4人による「私色ギフト」で、トロッコに乗って会場に笑顔を振りまいた。

その後は東山さん、佳村さんが進行役となって、TVアニメ9話をイメージした“マッスルキャッスルトーク”のコーナーへ。これはクイズに不正解するごとに、トークがしづらいセンターステージへと移動してしまうという、いろいろな意味で力ずくなコーナー。クイズは見事に正解組、不正解組に分かれる結果となり、距離感がありつつも、賑やかなトークが繰り広げられた。

トークの後は、スタンドマイクでロックンロールに聴かせる安野さんの「Rockin' Emotion」が披露されると、そのままの流れで安野さんとのエアギターの競演が印象的なシーンとなった青木さんの「Twilight Sky」がさらに会場を盛り上げる。

その余韻にひたるまもなく、東山さん、飯田さんの2人によって披露されたのは「Nocturne」。スタンド風のマイクを手に、情熱的に歌う姿が印象的なそのステージに続き、LOVE LAIKAの洲崎さんに福原さん、佳村さんを加えた3人構成による「Memories」が披露。トライアングルのかたちに沿うように中央のステージを移動するステージングが印象的だった。

クールの曲が立て続けに披露される中、次に登場した松井さんによって披露された「2nd SIDE」では、サビ前の”ほ・し・い・の”の合唱や、ところどころで会場にメッセージを投げかけ、一体感のあるステージに。そしてこのパートの最後を締めくくった「Wonder goes on!!」では、三宅さんがサプライズで登場し、会場を熱狂の渦に包み込んだ。

その後のトークでは、パフォーマンスへの思いやこだわりが語られつつ、ここからは三宅さんも加わった22名で、「スターライトステージ」の映像をバックに、30分にわたるスペシャルメドレーを披露。「Shine!!」から始まり、三宅さんら4人による「Orange Sapphire」、城ヶ崎姉妹による「DOKIDOKIリズム」、東山さんに黒沢さん、原さんを加えた構成の「Angel Breeze」、あんきらコンビによる「ましゅまろ☆キッス」と続く。

そして、キュートの4人に三宅を加えた5人編成の「アタシポンコツアンドロイド」が終わったところで、前日に続きモニター上に姿を見せた神崎蘭子（CV：内田真礼）、そしてアナスタシア（上坂すみれ）によるウェーブタイムが挟まり、会場はますますヒートアップ。

その後は、東山さん、松井さん、洲崎さんが「We're the friends!」を、福原さん、青木さんが蘭子の「-LEGNE- 仇なす剣 光の旋律」を、凸レーションの3人がアナスタシアの「Nebula Sky」を、佐藤さん、ルゥさん、飯田さんの3人が「メッセージ」を歌う。そしてメドレーの締めくくりは、2nd SEASONから一緒に舞踏会を目指してきた夏樹役の安野さん、菜々役の三宅さんを加えた総勢15名による「GOIN'!!!」。TVアニメの流れを感じさせるステージに、会場も沸き立った。

千川ちひろ（CV：佐藤利奈）による休憩時のアナウンスを挟んでの後半戦は、プロジェクトクローネのターンに。総勢8人による「Absolute Nine」から始まったステージは、ダンサーによるパフォーマンスが披露されたりと、これまでの様相から大きく変わり、まさにクローネらしいカラーに。

その雰囲気の中、ステージに姿を現した飯田さんが、ダンスナンバー「Hotel Moonside」をクールに、そしてスタイリッシュに披露して会場を魅了する。続く佐藤さんは、切なさ漂う楽曲「in fact」を感情のこもった声で歌い、会場は青一色に包まれる。

そして、静まり返った会場に響いたのは、福原さん、松井さんの声。2人による「Tracing Pulse」は、その鮮烈なパフォーマンスとともに、会場の雰囲気を一気にTriad Primusの色に染め上げた。

洲崎さん、大坪さん、大空さんが丁寧に編みこむように歌った「この空の下」から、ステージはまた一転、CINDERELLA PROJECTのターンに。原さんとCINDERELLA PROJECTのメンバーが印象的なステージングとともに「つぼみ」を歌うと、ここで姿を現したのは福原さん。2人による気持ちのこもった「心もよう」は、まさにTVアニメの終盤のような世界観を作り出す。

そして、2人の「待ってるよ」の声に応えるかのように中央のステージから姿を現した、笑顔の大橋さんが加わり披露されたのは、「流れ星キセキ」。3人による息のあったパフォーマンス、そして前向きな楽曲に、会場の雰囲気も一気に高まる。

ここで大橋さんがステージ上に残って披露されたのは、TVアニメ24話でのシーンが印象的だった「S(mile)ING!」。「島村卯月、これからも笑顔で頑張ります！」のメッセージとともに、全身に気持ちをみなぎらせてのパフォーマンスに会場が沸くと、クライマックスへと向かっていく。

そこからは畳み掛けるように「夢色ハーモニー」、「M@GIC☆」、「夕映えプレゼント」が披露され、名残惜しくもここで一旦幕を下ろす。

映像とともに、MASTERシリーズ第9弾の制作決定などさらなる新情報が発表された後は、アンコールの声に応えるように出演者が再びステージ上に。公演を締めくくるコメントがそれぞれから述べられた後は、「とどけ！アイドル」「お願い！シンデレラ」を全員で歌い、5時間におよぶボリューム盛りだくさんのイベントは締めくくられた。