ソニー・インタラクティブエンタテインメントとスクウェア・エニックスが本日4月24日に実施した、PS4用ソフト「オーバーウォッチ(Overwatch)」の最速体験会イベント「CLUB EXTREME EDGES FAN Meeting」の模様をレポート!

目次
  1. 「オーバーウォッチ」ってどんなゲーム?
  2. 2チームに分かれて体験プレイ&ガチンコ対戦

来月2016年5月24日に発売される新世代アクションシューティング「オーバーウォッチ」をユーザーがいち早く遊べる機会として、ソニー・インタラクティブエンタテインメントとスクウェア・エニックスのコラボレーションによる最速体験会が本日、SSJ品川ビルにて執り行われた。

本作はロールプレイとチームプレイがカギを握る、ブリザード・エンターテインメント初のチーム対戦型シューターゲームであり、発売日も間もなくとなった今、世界中のゲームファンを大いに沸かせているタイトルの一つである。

本稿では「そんなゲーム、放っておくべきか!」とばかりに多くのユーザーが詰めかけた会場の様子をはじめ、ローカライズプロデューサーの赤石沢賢氏、ローカライズディレクターの西尾勇輝氏が登壇したゲーム紹介ステージ、そして参加者同士によるガチンコエキシビジョンマッチの模様をお伝えしていく。

なお、基本的なゲーム内容についてはGamerでもPC版の第2回クローズドβテストレポートを掲載しているので、あわせて参照してほしい。

「オーバーウォッチ」ってどんなゲーム?

左から西尾勇輝氏、赤石沢賢氏
左から西尾勇輝氏、赤石沢賢氏

まずはイベント開始とともに登壇した赤石沢氏と西尾氏より、ゲームの簡単な説明が行われた。

本作は前述したとおり、「ロールプレイ」と「チームプレイ」を重視したゲームデザインとなっており、一般的な“敵を多く倒して勝利を目指すシューター”とは一線を画している。

バトルは6人vs6人のチームバトル形式。MMORPGのようなロール(役割分担)があり、全21名のヒーローは攻撃役のオフェンス、防御役のディフェンス、防衛の要のタンク、味方を補助するサポートの4種に区分されている。

ゲームルールは3つのオリジナルオブジェクティブルールが採用されており、敵を倒すことが直接的な勝利に繋がるのではなく、それぞれルール毎に用意された目的を達成することが求められる。

攻撃側と防衛側に分かれ、攻撃側はペイロード(トレーラー)を目的地まで運び、防衛側はそれを阻止する「エスコート」。攻撃側と防衛側に分かれ、攻撃側は指定位置を確保し、防衛側はそれを阻止する「アサルト」。ようは陣取り合戦だ。3つ目は互いのチームが一つの陣地の確保を目指して戦う「コントロール」となる。さらに前半はエスコート、後半はアサルトと、ルールをミックスしたハイブリッド型も楽しめるようだ。

なお、ゲームに登場するマップはすべて、“ルールに紐付いた場所が選定”されるようになっている。つまり、「ニューヨークでチームデスマッチやバトルロイヤルなどルールを選ぶ」など、汎用的に扱われるマップデザインではなく、エスコート用のマップ、アサルト用のマップと、いずれもルールに特化されて作られているわけだ。

これらのマップやバトルバランスについては今後実施されるオープンベータテスト、ならびに製品発売後にユーザーフィードバックを活かして適宜調整していくことも約束されている。

続いて壇上では登場キャラクターのうち、主人公格的の女性ヒーロー「トレーサー」が紹介される。西尾氏のお気に入りという彼女のロールは、攻撃役のオフェンス。メインウェポンは、射程と威力はイマイチだが連射性に優れた二丁拳銃。

特殊能力は“時間を操る”ことで、短距離を瞬間移動する「ブリンク」、時間を巻き戻す「リコール」を所持。必殺技のアルティメットアビリティは、どんな表面にもくっつく広範囲爆弾「パルス・ボム」だ。

特にリコールは場所・体力・残弾など、すべての状況を少し前の時間に巻き戻すことができるため、体力ギリギリで瀕死→リコールを使用→体力全快でまた前線へと、軽快なレスポンスで前線を荒らし回ることができる。ブリンクで近づき、パルス・ボムを相手チームのど真ん中に落とし、リコールで逃げるなど、強力な連携も想定されているようだ。

ただし、彼女のみならず全21名のヒーローはみなロールの傾向、武器や能力がユニークに仕上げられており、アルティメットアビリティもいずれも戦況を一変させる性能となっている。状況や戦術に寄って優位性も変化することから、“全員強キャラ!”くらいに思っておくのがよさそう。

ちなみに、ゲーム中はリスポーン時に使用するヒーローを変更することができるので、最初のうちは色々と使ってみるといいだろう。

さらに、会場では裏話も飛び出した。スクウェア・エニックスの海外ゲームローカライズブランド「EXTREME EDGES」とブリザード・エンターテインメントはこれまで、「DiabloIII」などで縁のあるが、本作についてのエピソードは正式に仕事の引き受けが決まる前のこと、昨年のE3 2015まで話がさかのぼるという。

なんでも、E3 2015の会期前後に赤石沢氏、西尾氏らローカライズメンバーの5~6人がブリザード・エンターテインメントのスタジオへと足を運び、向こうのデバッグスタッフたちと小一時間(のはずが二時間以上)実際に、ゲームプレイに興じたとのことだ。

ブリザード側のスタッフたちは最初、接待プレイでワイワイ楽しませていたようだが、EXTREME EDGESのメンバーたちからFPSの心得を感じ取った瞬間、全力プレイに切り替え、EXTREME EDGES側をフルボッコにしたらしい。ゲームを本気で作っている人たちならではの“本気プレイ”が垣間見えるエピソードである。

2チームに分かれて体験プレイ&ガチンコ対戦

今回の一般参加者たちは「Oグループ」と「Wグループ」に分かれ、双方40分ずつゲームのプレイを楽しんでいた。なお、プレイステーションプラットフォームをはじめ、海外ゲームでは“×ボタンで決定”が主流となっているが、本作の日本語版に関しては日本のプレイヤーに馴染みのある“○ボタンで決定”に変更されるとのこと。粋なサポートと言わざるをえない。

参加者らは各々好きなキャラクターを使っていたようだが……それにしても皆さん上手い。どこかで練習してきたのではないか? と言いたくなるくらいプレイングが光っている。見ていたところ、ヒーローの被りもあまり見られずでバラエティ豊かであったのも印象的。こういうゲームだと使用キャラクターに偏りが見られがちなのだが、バランスには重々期待してよさそう。

また、先日発表された日本語吹き替えの通り、普通にプレイしているだけでもさまざまなセリフが飛び交っていて、聞いているだけで耳が楽しくなる。しかも今回の約80分、人のプレイを見ているだけだったのに、ビックリする程あっという間に終わってしまったのだ。

自分でプレイしたくなってしまうのは置いといても、プレイ画面を見ているだけでもエンターテインメントとして成立していて、昨今の動画コミュニティとの親和性が非常に高そうなゲームだ。

そして両チームの体験プレイが終わった後は、参加者らによるガチンコの選抜エキシビジョンマッチが開戦。Team RED(赤石沢)vsTeam WEST(西尾)に分かれ、会場の立候補者たちが賞品(オリジナルTシャツ)をかけて対戦に臨んだ。

攻守切り替えなしの1ラウンド勝負となった今回。ルールはアサルト。重厚なタンクのラインハルト同士による青と赤のシールド合戦からはじまり、銃弾飛び交う派手な試合となったが、攻撃側のTeam REDが迅速な“押せ押せ”でA地点を確保したかと思えば、すぐさまB地点も制圧。わずか数分の電撃戦でTeam REDが勝利を掴んでしまった。

試合が始まる前、「赤石沢さん! 勝敗は査定に響きますよ!」と宣言していた西尾氏。これからのご活躍とご健勝をお祈りするほかない。

イベントの最後には5月3日からはじまるオープンベータテスト、ゲームソフトの特典情報などが告知され、これにてお開き。

「初めてプレイした人たちばかりなのに……コレが才能の差なのかと……」と参加者の腕前にヘコむ赤石沢氏と西尾氏であったが、本当に先行体験会に足を運んだ熱量の高い人たちは、素晴らしいプレイングを会場参加者およびニコ生配信の視聴者に魅せつけてくれた。ゴールデンウィークという絶好の機会に行われるオープンベータ。個人的にも見逃せない機会となっている。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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