ガンホー・オンライン・エンターテイメントが5月29日に開催した「ガンホーフェスティバル2016 in 幕張メッセ」。本稿では、ドラゴンステージで行われた「パズドラジャパンカップ」決勝大会と、表彰式の模様をお伝えする。
「パズドラジャパンカップ」は、全国各地で実施された地区予選を勝ち抜いた強者が集結し、日本一の「パズル&ドラゴンズ」プレイヤーを決める大会だ。会場ではプロデューサーの山本大介氏と、お笑いコンビ・ハライチの岩井勇気さんが司会、解説として登場。この2人は予選会場にも足を運んでいたそうで、そのときからレベルの高さを感じていたという。これまでの予選では高スコアが出る場面は少なかったとのことだが、今回に関しては「仕上がりの早さを感じました」と山本氏は振り返った。
準々決勝からハイレベルな闘いが連続
決勝大会は準々決勝の8試合から始まり、その後準決勝、決勝とトーナメント形式で進んでいく。準々決勝は各ブロック3人で戦い、スコア1位の選手が勝ち進むことになる。この時点で地区予選を勝ち抜いた選手の中には歴代の決勝進出者も名を連ねており、「パズドラ」界では有名なプレイヤー同士の白熱のバトルが早くも繰り広げられた。
どのブロックも27,000点を超えるハイレベルな戦いとなり、些細なミスが命取りになる、緊張感のある試合が続出。東北地区を優勝したLUKA選手がパズルを見た瞬間に指を動かす巧みな技を見せれば、スコアがわずか180点しか変わらない接戦もあり、会場を大いに沸かせた。また、全員のスコアが27,000点を超える、決勝戦でもなかなか見られない展開もあった。
そんな中、前回優勝者であるこうへい選手が敗退するという波乱も。その一方で、小学生のゆわ選手が勝ち抜くなど意外な展開も待ち受けていた。また、ミスをしないことが当然、という状況のためか、プレッシャーに負けて些細なミスをする人も。たった数秒の差が勝敗を分ける、息をのむ試合が続出した。
準決勝に進んだのは、LUKA選手、とある暇人選手、はしる選手、ゆわ選手。そしてあっきー選手、ひまつ選手、★☆つまみだね☆★選手、ありゃ選手の8人。準決勝ではこの8人が2組に分かれ、上位2名が決勝に進出する。まずは前者4人による戦いとなったが、ここでも観客の注目を集めたのはLUKA選手とゆわ選手だ。最年少での参戦となったゆわ選手が、大人もお手上げのスピードでクリアすれば、LUKA選手はコンボ数重視でゲームを進める。結果としてこの2人は、どちらも28,000点を超えるという結果で他を寄せ付けない強さを発揮し、決勝進出を決めた。特にゆわ選手のスピードには山本氏も驚きを隠せない様子で、感嘆のため息をつくほどだった。
対してあっきー選手、ひまつ選手、★☆つまみだね☆★選手、ありゃ選手による準決勝2回戦は、最短ルートを突き詰める実力者同士の激突となった。どの選手もステージを進めるにつれて集中力を高めていき、クリアまでの速さ、コンボ数ともに申し分ない高レベルな戦いとなる。この接戦を勝ち抜いたのは、あっきー選手とありゃ選手という結果に。
12コンボまで飛び出した白熱の決勝戦
LUKA選手、ゆわ選手、あっきー選手、ありゃ選手が勝ち進んだ決勝戦は、基本的なルールは同じながら、3試合の合計得点で争うという長期戦に切り替わる。これまでのテクニックや冷静さに加えて、仮にミスをしても諦めない精神力も問われる。また、各試合で得たポイントは分からないため、最後まで緊張感のある試合が楽しめた。
第1戦で順調な滑り出しを見せたのはゆわ選手。スピードに加えて11コンボを達成するテクニックも見せつけると、会場の観客からも思わず歓声が上がる。しかしコンボ数に関してはLUKA選手も負けておらず、山本氏も「LUKA選手は時間を止めているみたい」とプレイスキルを絶賛していた。
第2戦になると、ここまで驚きのプレイスキルを見せていたゆわ選手に代わって、あっきー選手がスピード感あふれる指さばきを披露。それでもLUKA選手が最短ルートを的確に判断してクリアを果たすと、ゆわ選手も立て続けにコンボを決める。この時点では誰が優勝するか分からない、白熱の戦いとなった。そして第3戦はLUKA選手から初動の早さで勝負に出る。そしてそれをゆわ選手が追いかけるという展開になった。あっきー選手も負けておらず、なんと最後の最後で12コンボを決めるという、誰が勝つかまったく分からない展開に突入する。
司会の岩井さんも「歴史に残る戦い」と言うほどの戦いとなった決勝戦。山本氏も「なかなかできないテクニックを見せてもらいました」と4人のプレイ内容を改めて称えていた。そして気になる結果は、合計83,889点を獲得したゆわ選手が優勝を勝ち取った。史上最年少の優勝者が誕生した格好だ。
優勝が決まった瞬間にゆわ選手は、会場に同行したお父さんに手を振るあどけなさも見せる。しかしコメントを求められると、運の良さを勝因とする謙虚な姿勢も忘れなかった。最後はガンホー・オンライン・エンターテイメントの代表取締役社長・森下一喜氏が、決勝に残った4人にトロフィーを授与。さらにゆわ選手に対しては、「パズル&ドラゴンズ」のクレジットに名前を掲載することも約束した。