スクウェア・エニックスが2016年11月29日に発売を予定しているPS4/Xbox One「ファイナルファンタジーXV」。本作の序盤をプレイする機会が得られたので、そのプレイレポートを紹介する。
日本はもちろん、全世界が発売を心待ちにしている「ファイナルファンタジーXV」。6月にアメリカ・ロサンゼルス開催されたE3に続き、8月17日からドイツ・ケルンで開催中のgamescomにも出展され、現地のメディア、ファンから高い注目を集めている。
そして筆者は、ちょうどgamescomに出展中のバージョンをプレイできたというわけだ。Gamerでは約2ヶ月前、E3のタイミングでも試遊をさせていただいたが、今回はさらにクオリティが上がり、ストーリーやシステムの面もじっくりと確認することができた。
イージーモードの追加でプレイの幅はさらに広く
目に見えてわかる大きな変更点として挙げられるのが、ゲーム開始時にノーマルモード、イージーモードの2種類からどちらかを選べる点だ。これは体験版「エピソード・ダスカ」や以前筆者がプレイしたE3版デモには存在しなかったものだ。
早速体験したことのないイージーモードをプレイしたところ、確かに敵に対するダメージの通りがよく、全体的に倒しやすい印象を受けた。あくまでも筆者自身の感覚ではあるが、これであれば一切攻略に困ることはなさそうだ。また難易度の変更はオプション画面からいつでも変更できることも付け加えておきたい。アクションに慣れたら難易度を上げたり、逆に強力なボス戦だけ難易度を下げることも可能だ。
また成長システムの一端も見ることができた。レベル上げはこれまでの体験版と同じくバトルやクエストを通して経験値を集め、宿屋やキャンプで宿泊するとキャラクターに還元される。最新バージョンではこれに加えて、「アビリティコール」と呼ばれるシステムも追加されていた。これは回避や応急処置、連携コマンドといったキャラクターごとのアビリティを取得していくもの。見た目だけで言えば「FFX」のスフィア盤や、「XIII」のクリスタリウムに近い、マスを埋めていく感覚で成長させていく。プレイヤーはバトルなどで得られるAPを消費して、好きなアビリティを取得していくことになる。
アビリティには上記のもの以外にも、槍や盾を新たに装備できるようになったり、アクセサリーの最大装備数を増やしたりといった内容も確認できた。手に入れたAPは全キャラクター共通なので、大量のポイントがあってもあっという間になくなっていく。誰をどのように育てていくかは、多くのプレイヤーがじっくり考えるポイントになりそうだ。
序盤から「KINGSGLAIVE」との興味深い関連性も
ストーリーに目を向けると、ノクティスたちの旅の始まりであるChapter1の前に、Chapter0が追加されていた。またイベントシーンも追加されており、この辺りは映像作品「KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV」にも深くつながっているようだ。ネタバレになるため多くは語れないものの、「KINGSGLAIVE」を見ているかどうかで物語全体の見え方も変わってくるのは間違いない。それはゲーム開始直後から言えることで、各キャラクターの立ち位置、心情が手に取るように分かるだろう。
そんなストーリーを進める際の移動手段はもっぱら車だ。車の存在自体は「ファイナルファンタジーXV」に期待している人なら誰でも知っていると思うが、走行中に「FF」シリーズの楽曲をカーラジオ感覚で流せることも分かった。初期の段階では「VII」「X」「XI」「XII」「XIII」そして「XIV」の楽曲を楽しめた。そのほかにも楽曲は存在するようで、街中のショップを覗いてみると「III」、さらには「ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー」のようなスピンオフタイトルの楽曲も販売されていた。
さて、過去の楽曲を楽しみつつストーリーを進めていくと、やがて「エピソード・ダスカ」でも訪れたダスカ地方や、プロモーション映像でも紹介されていた街のひとつ、レスタルムにも訪れることができた。ダスカ地方についてはすでに堪能した人も多いだろうが、クエストをこなす他、チョコボと出会うことも可能。さらに拠点となる場所ではミニゲーム「ジャスティスモンスター ファイブ」も早速楽しめる。今回は時間に限りがあったためワンプレイのみにとどめたが、手軽な操作で爽快感があり、かつやりこみ要素もありそうな「FF」らしいミニゲームに仕上がっていそうだ。
レスタルムはPVで見た印象の通り、美しく巨大な街だった。それでいて屋台の店員との会話や市場の雑多な雰囲気、路地裏の少し汚れた感じまで、生活感を感じる街並みになっている。レスタルムの風景だけでも感動しきりなのに、ほかにも街が存在すると思うと期待せずにはいられない。
ストーリーの途中ではモンスターひしめく場所にも赴くことになる。敵対する帝国兵が待つ基地から薄暗い洞窟まで多種多彩。プリンやサハギンといったシリーズおなじみのモンスターも確認できた。また冒険の過程ではノクティス、イグニス、グラジオラス、プロンプトに次ぐ5人目の仲間がゲストとして加わる場面もある。同行者が現れるとメインキャラクター4人の口調に変化が見られたり、また新たな発見もある。戦闘での心強い味方としてだけでなく、キャラクターの個性を掴む意味でも重要な役割になっている。
発売まであと3ヶ月、期待は膨らむばかり
先日発表されたように、残念ながら発売日が約2ヶ月の延期となった本作。それでもゲームの仕上がりは順調のようで、今の時点で充分すぎるクオリティを見せてくれた。
先の発売日変更を発表する際、ディレクターの田畑端氏は「最高品質の極上クオリティをユーザーにお届けする」とコメントしている。一体製品が発売されることにはどれだけの作品となって私達の前に姿を見せるのか、底なしの期待をもってあと3ヶ月を待ちたい。
ファイナルファンタジーXV ULTIMATE COLLECTOR’S EDITION
スクウェア・エニックス- 発売日:2016年11月29日
- 15歳以上対象
- 同梱:ゲームソフト、映像作品、OST、フィギュア、アートブック
ファイナルファンタジーXV ULTIMATE COLLECTOR’S EDITION
スクウェア・エニックス- 発売日:2016年11月29日
- 15歳以上対象
- 同梱:ゲームソフト、映像作品、OST、フィギュア、アートブック