編集部注目のスマートフォン向けゲームアプリを毎週レビュー!今週は、iOS/Android向け横スクロールアクション「LIMBO」を紹介!

今週のおすすめは「LIMBO」!

「LIMBO」はPlaydeadが開発したゲームで、2010年にXbox 360向けに配信されてからPC、PS3、PS Vita、PS4、そしてiOS/Android向けに配信されている横スクロールアクションゲームだ。

「運命に逆らい、妹を探して少年は LIMBO の世界に足を踏み入れる」

本作についてのストアの説明文はこれだけ。わかることは、主人公は少年、目的は妹を探しだすこと、そして舞台は「LIMBO(天国と地獄の中間の場所)」ということだ。

またこのゲームにはGoogle Playでは16歳以上のレーティングがついている。残酷な描写が含まれるので、苦手な人は注意してほしい。そういった描写に耐性があり、ちょっと陰鬱な気分になりたい読者に向けて、謎に満ちた本作の魅力を紹介していこう。

物語は森の中で少年が目覚めるシーンから始まる。少年ができる行動は「移動」「ジャンプ」「アクション」の3つ。画面左側でホールドしつつ進みたい方向に指をずらせば移動ができ、速度も調整できる。また画面右側でスワイプするとジャンプできるが、こちらも速度や方向の調整が可能だ。筆者はPS3版「LIMBO」もプレイしているのだが、微妙な動きが要求されるシーンが多い本作で、指でのアクションは意外と良い塩梅に感じられた。ちなみにオブジェクトを動かす時の「アクション」は画面右側をホールドだ。

操作方法を確認したら森の中を進んでみよう。BGMのない本作では、少年の足音以外は葉擦れや水が流れる音などの自然音以外は無音で、不気味な静寂に包まれている。

さらに無彩色で構成されたLIMBOの世界では、少年をはじめ動くものはすべて影で表現され、ハッキリとした姿形はわからない。薄暗い木々の間から差し込む光は頼りなく、ただただ森の輪郭をぼかすだけだ。森の奥に進むほど、この境界のない曖昧な世界が“中間の場所”なのだと思い知らされ、じわじわと心が不安になっていくのを感じると思う。

妹を探すためにLIMBOに足を踏み入れた少年はとても非力で、深い水に入れば溺れてしまうし、少し高い場所から飛び降りても死んでしまう。さらにこの世界では正体不明の“何か”が少年の存在を拒んでおり、悪意を越え無邪気さすら感じる即死の罠が仕掛けられている。基本のトラバサミに始まり、大岩や串刺しの落とし穴などはまだ良い方で、さらに先に進めば少年一人に馬鹿馬鹿しいほど大掛かりなものも登場する。

このモノトーンで曖昧な世界の中で唯一鮮やかなのが、罠の数だけ描かれる少年の死。シルエットで表現されているが、描写は細かで目を覆いたくなるようなものばかりだ。本作では100%死に遭遇するが、直前からやり直しが可能。クリアできない罠はないので、画面を観察し周囲にあるものを利用し、時には回避することで先に進んでいこう。倒れた経験から学び、何度も挑戦するのがこのゲームの基本だ。

どこまでも理不尽な作品だが、LIMBOという未知の場所で少年が感じる不安や恐怖、孤独感を表現し、追体験させるグラフィックや音へのこだわり。そしてプレイヤーに委ねられる世界観の補完は、ほかのゲームでは中々味わえないものだ。運命に逆らい辿り着く結末はどのようなものなのか、ぜひその目で確かめてほしい。

LIMBO

Playdead

PSVitaダウンロード

  • 発売日:2013年6月18日
  • 17歳以上対象
  • PS Storeダウンロード版

LIMBO

Playdead

iOSアプリiOS

  • 配信日:配信中
  • 価格:600円(税込)

    LIMBO

    Playdead

    AndroidアプリAndroid

    • 配信日:配信中
    • 価格:593円(税込)

      LIMBO demo

      Playdead

      AndroidアプリAndroid

      • 配信日:配信中
      • 価格:無料
      • 体験版

      ※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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      LIMBO公式サイト