「これぞ!」という女性向けコンテンツについて語っていく連載企画「おとめげ!」。第4回ではPSVita用ソフト「Side Kicks!」についてキャラクターを中心とした前編、ストーリーを中心とした後編でお届けします。

目次
  1. 特別捜査課「サイドキックス」と共に、事件の真相に迫れ!
  2. 細かい部分まで練られたシステムをチェック
  3. 「Side Kicks!」開発陣からプレイヤーへのメッセージが到着!

「おとめげ!」は、イケメンと可愛い女の子をこよなく愛するライターが、さまざまな乙女コンテンツをご紹介する連載企画です。今回は文化放送エクステンドから2017年3月23日に発売した「Side Kicks!」についてお届けします!

第4回「Side Kicks!」前編

特別捜査課「サイドキックス」と共に、事件の真相に迫れ!

「本当の悪を暴き出すアドベンチャーゲーム」と題し、本格クライムサスペンスを描いた乙女ゲーム「Side Kicks!」。今回はストーリーやシステムの見どころについてご紹介していきたいと思います!

舞台はアメリカ・カリフォルニア州の架空の街「サクラダ」。予知夢を見るという特殊な体質をもつ主人公・イノリちゃんが、ダイナー「リトル・キララ」で起こるはずだった大事件を見事に回避し、特別捜査課「サイドキックス」へ勧誘されるところから物語は始まります。

この「サイドキックス」は特殊なスキルを持つ人材を集め、警察組織でありながら従来の捜査に捉われず自由な発想で事件解決を目指すチーム。リーダーの「タテワキ(CV:津田健次郎)」を中心に、抜群の運動神経を誇る「チカ(CV:石川界人)」、言葉を巧みに操る「ヒバリ(CV:遊佐浩二)」、クールな天才ハッカー「シシバ(CV:白井悠介)」、瞬間記憶という特技をもつ明るい「リコ(CV:蒼井翔太)」といったメンバーで構成されています。

そんな彼らの周りに現れるのは、神出鬼没なフリーの記者「ノラ(CV:杉田智和)」、真実を追い求めるミステリアスな「シスイ(CV:森久保祥太郎)」、正義感にあふれたエリート警部補「ツバキ(CV:沢城千春)」、その部下の「クルミ(CV:代永翼)」をはじめ一癖ある人物ばかり。彼らと共にサクラダで巻き起こるさまざまな犯罪を追及していきます。

まず見どころとなるのは、彼らが特殊なスキルを駆使して見事に事件を解決に導く様でしょう。とはいえ、そう簡単にアッサリはいきません。思わず「マジで…!?」とびっくりした出来事も起きますし、すれ違いから仲間同士でぶつかってしまうことも。それでもどうにか無事に解決できたときは、ほっと胸を撫でおろすといった繰り返しでした。

そんな中で、キーとなるのがドラッグ「リップコード」と、雨の日に現れる殺人犯「レインキラー」。一連の事件は何故起きたのか? 一体誰が、何のために? と気になる展開ばかりですし、刑事ドラマや推理モノを好む方は「黒幕」について予想しながら読み進めるのも面白いかもしれません。ちなみに私はまったく分かりませんでした。

こうしたメインとなるルートに加え、攻略キャラクターごとの個別ルートでは彼らの過去と、恋愛面について掘り下げられていきます。ここでも色々な事件が起きますが、キャラクターごとにまったく異なる内容を楽しめるようになっています。恋愛面でのドキドキもたっぷり味わえますが、そこに至るまでには「正しさ」とは一体何なのか、非常に考えさせられる部分もありました。でも、こうした奥深いストーリーがあるからこそ、絆や信頼関係が愛情へと変わっていく様がより強く心に刺さるんだろうなと思います。

それからストーリーを一層盛り上げる、細やかな演出面もぜひ注目を。例えば主人公と他のキャラクターが会話している中で、また別のキャラクター達が話している音声が聞こえるという映画やドラマのようなシーンもあるんです。あえて「声のみ聞こえる」という場面が入ることで、よりリアルに感じることができました。

そして最後に映画そのもののようなスタッフロールが流れるのも、物語の余韻をじっくり楽しめてとても好みです。オープニングムービーもゲーム内のスチルを使わずに物語の本質を表していて、クリア後に見るとまた一味違った見方ができるんですよね。こうした一連の流れを、ぜひゲームのプレイで体験していただきたいです!

細かい部分まで練られたシステムをチェック

「Side Kicks!」も一般的な乙女ゲーム同様、いくつかの選択肢を選び、その過程で個別ルートなどに分岐するというスタンダードな作りです。ただ、まず言いたいのがコンフィグの細かさ! 各キャラクターのボイスのオン/オフだけでなく、ボリュームまで調整できるのは珍しいですよね。スキップも快適ですし、そして何より驚いたのが「既読カラーチェンジ」の項目です。

大多数の乙女ゲームは既読時にテキストカラーが変わり、どこまで読んだのかが一目で分かりやすくなっています。一方、一度変わったら戻せませんし、だいぶ目立った色になってしまうのでちょっと違和感が残る私のようなプレイヤーもいたかもしれません。2周目以降はスキップするケースも多いでしょうけど、こうしたささやかな需要にも応えてくれる気遣いが素晴らしいなと思うんです!

それと、プレイヤーが選んだ選択肢によって一部のキャラクターは言動が変化します! 「あの時、○○って言ってたよね」という感じで、好みを覚えておいてくれるのはかなり嬉しいです。それぞれのパターンで反応が見たくて、何度も同じシーンを繰り返し読んでしまいました。

メンバー同士のチャットアプリを使ったやりとりもユニークですし、アイコン画像や打った文字にも個性が出ていて、画面内に更新された表示が出たらすぐに確認しにいってしまいました。このほか、キャラクターのちょっとした小ネタや街の施設、事件の概要やノラの記事などが書かれた、用語集のような「NOTES」もポイント。テキストでの解説だけでなく、イラストや音声データもあるのでボリュームも相当です。

とにかく「カッコイイ!!」と感じる要素がこれでもかと詰まった「Side Kicks!」。個性的なイケメンとの恋と、本格クライムサスペンスを楽しめる本作をぜひ遊んでみてください!

「Side Kicks!」開発陣からプレイヤーへのメッセージが到着!

キャラクターデザイン/原画:すめらぎ琥珀氏

「Side Kicks!」を遊んでくださった皆さん、ありがとうございます。誰かと繋がるのってちょっと大変で、めんどくさくて、時にはつらかったり悲しかったりして、でもそんなものまで全部抱きしめてしまえるぐらい愛おしい絆は素敵な宝だ、と思います。「Side Kicks!」に出会ってくださった皆さんの胸のどこかに、そんな愛おしいサクラダの街を残してもらえたら。そのお手伝いがほんの少しでも出来ていたら、何よりの幸せです。

世界観デザイン:高橋昂也氏

作品を通して、鑑賞者が自身の内面の深い部分と向き合う経験ができたとしたら、その作品は意味があるものだと考えることがあります。だから「Side Kicks!」をプレイしてくださった皆様からのメッセージを読んで、とても救われた気持ちです。手軽な気持ちよさを求めるのではなく、本当に丁寧に作品を味わってくれている方がたくさんいて、これからファンの皆様と一緒に「Side Kicks!」を育てていくことが楽しみです。

シナリオ/プロデュース:minetaka氏

感想のツイート、アンケートハガキ、お手紙など、本当にありがとうございます。僕達が伝えたかったもの、表現したかったものが、皆さんの元に届いているのだなと、とても嬉しい気持ちです。一つの作品を作るというのはとても大変なことが多いのですが、僕はこの作品を作っている間はとても楽しかった記憶しかありません。作っている僕らが楽しいと思って作るものは、きっと遊んで下さる皆さんにもそれが伝わるはずだ、そんなことを開発中にすめらぎ琥珀さんや高橋昂也さんと話したのを覚えています。これからもサイドキックス達の絆を紡いでいけますように。

Side Kicks!

eXtend

PSVitaパッケージ

  • 発売日:2017年3月23日
  • 15歳以上対象
Side Kicks!

Side Kicks! 限定版

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PSVitaパッケージ

  • 発売日:2017年3月23日
  • 15歳以上対象
Side Kicks! 限定版

Side Kicks!

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  • 発売日:2017年3月23日
  • 15歳以上対象

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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