角川ゲームスより2017年6月22日に発売となるPS4/PS Vita用タクティクスRPG「GOD WARS ~時をこえて~」のプレイインプレッションを掲載する。

角川ゲームスが2017年6月22日に発売を予定しているPS4/PS Vita用ソフト「GOD WARS ~時をこえて~」。いよいよその発売が間近へと迫る中、一足先に本作の製品版をプレイする機会を得た。2月9日から配信されている「THE Beginning体験版」から改善された部分も含め、そのインプレッションをお届けしていく。

幻想的な世界観を描き出す、独自のストーリー演出

本作の世界観は、古事記をモチーフにした日本神話と、古来より人々の間で語り継がれてきたお伽話を融合した、「和」のテイストを強調した独特なもの。舞台となる瑞穂国(みずほのくに)は八百万の神々が住まう自然豊かな土地だが、人々の間で争いが起こると同時に、天変地異も発生。富士国(ふじのくに)の女王であるツクヨミは娘のサクヤを生贄として火口に捧げることになる。それから13年後、富士国のとある村に住む青年「キンタロウ」は、相棒の「クマ」と共に、次なる生贄候補として幽閉されていたツクヨミの娘「カグヤ」(本作の主人公)を救出。キンタロウに連れ出されたカグヤは外の世界の美しさに魅了され、姿を消した母・ツクヨミを探すための旅に出ることになる……というのが、本作の主なあらすじだ。

ストーリーのあらすじや用語、登場したキャラクターを振り返ることもできるので、
久しぶりにプレイする際にも安心だ。

登場するキャラクター達も、主人公である「カグヤ」、幼馴染の「キンタロウ」を筆頭に、「スサノオ」「モモタロウ」「イッスン」といった、日本神話やおとぎ話をモチーフとしたプレイヤーにとって馴染みのある名前をもつ面々が揃っている。

物語が進むにつれ、さまざまなキャラクターがパーティに加入してくるが、個人的に印象に残ったのが、伊吹山と大江山に住む「カツラギ」と「アオメ」のエピソード。童話「泣いた赤鬼」を連想させるような要素が散りばめられており、思わずニヤリとさせられた。キャラクターの攻撃方法や特徴にも、モチーフとして用いられた神話やおとぎ話の要素が含まれているので、よりキャラクターへの親近感を抱きやすくなっている。

またストーリーの映像表現に力が入っているのも本作の特徴。キャラクターのバストアップ絵とメッセージウインドが表示される、オーソドックスなアドベンチャー方式だけではなく、イラストにあわせて吹き出しや効果音が出現するデジタルコミックのような演出や、美麗なアニメムービーが挿入されるシーンも。

とくにデジタルコミックからアニメムービーへの切り替えは、体感的にはほぼシームレスといっていいほど自然に行われ、グイグイと作品の世界観へ引き込んでくれる。中でもキンタロウがカグヤを連れ出すため、外の世界を見せるシーンは、和の世界観を生かした幻想的な演出となっており、必見の出来だ。

キャラクターデザインを務めるのは、イラストレーターの箕星太朗氏。
繊細なタッチと、幻想的な日本神話との相性はバッチリだ。
ヘイトに相当する「けがれ」のパラメータが重要。体験版からの敵の思考の変化も

すでに体験版をプレイした読者はご存知かと思うが、本作の戦闘には3Dクォータービュー方式のマップと、自軍・敵軍に分かれたターン制という、タクティクスRPGとしては非常にオードソックスなバトルシステムが採用されている。

MPを消費してスキルを使用することで、威力の高い攻撃や回復・支援を行えたり、背後や横、高い位置から攻撃することで、より大きなダメージを与えることができるというのもお馴染みの要素。加えて製品版では、行動終了時に任意の方向にユニットの向きを変更できるようになった。

例えば体験版では、ユニットの背後に回りこんで攻撃を仕掛けたものの、次のターンでその後方にいるユニットに背後から攻撃され、大ダメージを受けてしまう……といったことも少なくなかった。それが製品版では背後から攻撃を行った直後、その反対方向を向いて行動を終了し、後方に控える敵の攻撃に備えるといったことが可能となる。

攻撃するだけではなく、移動や回復を終える時の方向を細かく気にする必要がなくなったため、戦闘テンポが改善されプレイヤーが受けるストレスが大幅に減少した。ただし、一度行動を終了したあとに再度向きを変更するということはできないので注意が必要だ。

一方、特徴的な要素となるのが「けがれ」と呼ばれるパラメータ。これはユニットが何らかの行動を行うごとに蓄積されていく数値で、けがれが高くなるにつれ、敵から狙われやすくなるという性質をもっている。オンラインゲームなどで見られる「ヘイト」と呼ばれる数値をパラメータ化したものだと考えると分かりやすいだろう。

この「けがれ」は攻撃や回復といった行動に伴い上昇していくのだが、攻撃よりも回復時に溜まる数値が高く設定されており、自然と回復を担当するユニットが敵からの攻撃に晒されやすくなる。当然ながら回復役がやられてしまうと、その後の戦いはかなり厳しいものになるため、できるだけ回復役が狙われないようにする工夫が必要だ。このけがれの数値はスキルの効果によって意図的に増減させることができ、けがれをいかにコントロールするかが、難度の高いステージ攻略の鍵となっていることも。

その重要度を実感できたのが、1-6面にあたる伊吹山で正気を失ったカツラギと戦うマップ。ここまでの道のりには強いボスはほぼ登場しておらず、ユニットのHPに気をつけているだけで難なくクリアできていたのだが、このマップでは高台の上に、長射程の武器である弓を装備した敵ユニットがずらりと並んでいるうえ、高いHPと攻撃力を合わせもつカツラギも最奥部に控えている。

本作における弓は、高低差が大きければ大きいほどその射程が伸びるという独自の性質をもっており、高い位置から狙われると射程外に逃れるのは至難の業。そのため、高台に上がる前からかなりの被害を受けてしまい、その状態でカツラギと戦わざるを得なくなった結果、自軍は総崩れとなってしまった。

そこで筆者は自軍でもっとも高い耐久力をもつユニットである「クマ」に、防御力の上がる盾を装備させた上で、けがれを上昇させる効果をもつスキル「挑発」と、1ターンの間受けるダメージを4分の1にするスキル「根性」を習得させ、オトリ役として運用させることに。これらのスキルで防御力に特化させたクマは、どれだけ集中攻撃を受けようともまず倒されることはないので、クマが敵を引きつけている間に、ハナサカやカグヤの魔法攻撃で弓を装備した敵を各個撃破にし、無事ステージをクリアすることができた。

また、状態異常攻撃や自分・他人を強化するスキルといった、小ワザ的なスキルの性能が全体的に優秀なのもポイント。例えば、けがれを高めたユニットに防御力が上昇するスキルを使用して攻撃に備えておくという活用法は強みが分かりやすい。数ある状態異常の中でも「病弱」と「猛毒」は、最大HPからの割合でダメージを与え続けるため、HPの高いボスを相手にする際には、下手な攻撃を仕掛けるよりも有効なダメージを与えられる。

逆に敵から状態異常を付与されてしまった場合、ほとんどの状態異常はターン経過によって回復するようになっているが、本作ではその状態異常や能力の変化が残り何ターン継続するのかを表示してくれる。そのため行動を一回使って状態異常を回復しておくか、自然回復を待つかという判断をつけやすく、非常にユーザーフレンドリーな仕様になっていると感じられた。

なお筆者は標準的な難易度であるノーマルでストーリーを進めていたが、状態異常や能力の上昇させるスキル、けがれを管理した戦い方さえ覚えれば、それほど苦労せず進むことができるようになった。ただ漠然とプレイしていると難しく感じるかもしれないが、タクティクスRPGとしての難易度調整はなかなか絶妙で、初心者から上級者までが満足できるバランスとなっている。

また体験版と比較すると、ノーマル以下の難易度での敵の行動パターンに明らかな変化が見えたことも挙げられる。体験版では、敵がある程度のダメージを受けた際、最優先で回復魔法によるHPの回復を図ってくるため、戦闘が長期化しやすくなる傾向があった。

製品版でも回復魔法自体は使用してくるものの、回復以外の行動をとる確率が増えたことで、攻撃を加えてもいつまで経っても敵のHPが減らない……といった状態には陥りづらくなった。ただし回復魔法を使用しない場合でも、攻撃や能力強化などの何かしら別の行動をとってくることには変わりなく、敵が攻撃を行う機会が増えた分、味方が倒される危険性は増したとも言える。体験版以上に、HPの回復や、けがれによるヘイトコントロールに気を使う必要があるだろう。

難易度はワールドマップならでいつでも変更可能なので、
腕に自身のあるプレイヤーはいきなり「難しい」に挑戦してみるのもいい。
全ユニットの職業を選択可能な、自由度の高い育成システム

戦闘面では、王道でシンプルなタクティクスRPGという印象を受ける本作だが、一方で育成面はかなり自由度の高いシステムが採用されている。 

本作のユニットはパラメータに影響を及ぼす主職業、スキルのみが使用できる副職業、それぞれのユニットがもつ固有職業の3つの職業をもっており、それぞれの職業が固有のレベルで成長していく。その内、主職業と副職業はプレイヤーが任意の職業を選択できるようになっている。

例えば物理攻撃が得意な戦人を主職業、回復に長けた祈祷師を副職業に設定することで、普段は物理攻撃でアタッカーを担当しながら、味方の体力が減ってきた際には回復役に回るといった汎用性の高いユニットも作ることができる。主職業と副職業に関してはワールドマップ上なら自由に転職可能で、いくつかの職業を並行して育成しながら、マップに合わせて職業を切り替えるといったテク二カルなプレイもできるようになっている。

一方、ユニット個別の特徴は固有職の方に集約されており、キンタロウの「森人」であれば物理攻撃、ハナサカの「花術師」は法術での攻撃やバッドステータスの付与に関連したスキルを多く習得するのに対し、主人公であるカグヤの「望月姫」は攻撃と魔法、回復とあらゆる方向性に適正をもつ汎用性の高さがウリと、それぞれに異なる長所をもっている。基本的には固有職の長所が伸びるような職業を選択するのがベターだが、固有職はそれ単体で性能が完結していることが多いので、まったく異なる性能の職業で運用の幅を広げるというのも十分な選択肢となる。

また「戦人」「祈祷師」といった初級職のレベルを上げていくと、より強力なスキルを習得する中級職、上級職への転職が可能となる。現在確認できる範囲でも、初級職が3種類なのに対して中級職は6種類、上級職に至っては10種類と、成長が進むにつれ選択肢が大きく広がる。

最初は「攻撃」「術攻撃」「回復・支援」という大まかなとした区分けだったのが、次第に職業がもつ役割がより細分化されていく。そのため、ゲームが進めば進むほど、プレイヤーごとにそれぞれのユニットの性能の違いが大きくなっていくと考えられる。

ユニットが装備可能な武器は職業によって決定されるが、それぞれの性能もしっかりと個性が付けられている。攻撃力は低いが必殺(クリティカル)が発生しやすい小刀、全ての面でバランスの取れた片手剣、圧倒的な射程を誇る弓、物理攻撃力は低いが、魔法攻撃を大幅に強化する杖、2マス先を攻撃できる槍など、それぞれに明確な強みが設定されていた。

ユニットによっては固有職の関係で得意な武器種が設定されていることもあるものの(キンタロウは斧の命中を上げる固有スキルを持っている)、基本的にはどのユニットも全ての武器種を装備できるようになっており、法術が得意なハナサカに斧を装備させ、前線ユニットとして運用するといったこともできてしまう。

事実上、ユニットの育成の大部分がプレイヤーの裁量に委ねられていると言え、ユニットの性能が劇的に変われば、当然プレイヤーの数だけ違ったステージの攻略法が生まれることになる。こうした試行錯誤の楽しさは自由度の高い育成システムならではの要素と言えるだろう。

なおスキルは、戦闘中に獲得できるJP(ジョブポイント)を消費して、それぞれの職業のスキルツリーを開放する方式で習得していく。このJPは一回の戦闘をこなすだけでかなりの量が獲得できるので、戦闘をこなせばこなすほど、目に見えてユニットの成長が実感できるのも楽しい。

筆者がプレイして感じたのはHPを回復するスキルの重要性の高さで、本作では敵の攻撃力が高めに設定されているため、半端な回復量では回復が追いつかないことが多い。回復系のスキルは1レベル上げるだけでも劇的に回復量が上昇する上に、使用の度に結構な量のJPが入手できるようになるので、優先的にスキルレベルを上げておくのがオススメだ。

大ダメージを与える代わりに攻撃の命中率が低下する戦人のスキル「強撃」を、キンタロウの固有スキル「斧命中アップ」で補ったり、それぞれのユニットの固有職との組み合わせを考えながらスキルを成長させていくのも面白い。こうしたスキルを積極的に活用していくとあっという間にMPが尽きるので、自身のMPを一気に回復できる法術士の「瞑想」も、あらゆるユニットに習得させておいて損のない性能となっていた。

近距離用の武器を装備したユニットは、遠距離から攻撃可能なスキルを習得させておけば、
射程範囲外に敵がいる時にも困らない。
ワールドマップ画面から立ち寄ることができる「やしろ」では、様々な依頼に応える形でフリーバトルを行える。
ステージで行き詰まったら、レベルやJPをいくらでも稼げるので安心だ。
「やしろ」で参拝を行うことで、次の戦闘でボーナスが付与される。
難度の高いステージに挑戦する際に役立ちそうだ。

ここまで本作の体験プレイを通してもっとも強く感じたのは、ユニットの育成に対してプレイヤーが介入できる部分が多いため、1体1体のユニットに対して大きな愛着が沸くということ。

職業の組み合わせによってどんな方向性にも育てることができるので、こちらが意図した性能に仕上がった時の喜びは大きく、まさに「手塩にかけて育てた」という感覚を味わわせてくれる。ただレベルを上げるのではなく、次に何のスキルを習得させ、どの職業同士を組み合わせるかを吟味する育成の楽しさは、本作ならではの要素だ。

戦闘システムはオードソックスながら、クリアするにはある程度戦術を駆使する必要があり、マップごとに異なるギミックが用意され、短調さを感じさせないような工夫がされているなど、タクティクスRPGとしても手堅く作りこまれている。ただ前述した育成に関する要素が多い分、1戦闘ごとの準備に時間がかかってしまうという側面もあるので、じっくりと腰を据えてプレイして欲しい作品だとも個人的に感じられた。

タクティクスRPG好きはもちろんのこと、こつこつとキャラクターを育成するのが好きな人、箕星太朗氏が描く、日本の神話・おとぎ話をモチーフとした美麗なキャラクター達に興味をもったという読者は、是非とも一度プレイしてみることをオススメしたい。

GOD WARS ~時をこえて~

角川ゲームス

PS4パッケージ

  • 発売日:2017年6月22日
  • 価格:6,800円(税抜)
  • 12歳以上対象
GOD WARS ~時をこえて~

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角川ゲームス

PS4ダウンロード

  • 発売日:2017年6月22日
  • 価格:5,800円(税抜)
  • 12歳以上対象
GOD WARS ~時をこえて~

GOD WARS ~時をこえて~

角川ゲームス

PSVitaパッケージ

  • 発売日:2017年6月22日
  • 価格:6,800円(税抜)
  • 12歳以上対象
GOD WARS ~時をこえて~

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  • 発売日:2017年6月22日
  • 価格:5,800円(税抜)
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GOD WARS ~時をこえて~

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