スクウェア・エニックスは、2月10日にディズニーファンイベント「D23 Expo Japan 2018」内でファンイベント「キングダム ハーツ プレミアムシアター 2018」を開催した。

目次
  1. 「FINAL FANTASY Record Keeper」と「キングダム ハーツ ユニオン クロス」がコラボ
  2. 新トレーラー&宇多田ヒカルさんのテーマソングを公開

東京ディズニーリゾート内のシネマイクスピアリで行われた本イベントでは、まず歴代作品を思い起こさせるムービーが流れ、スクウェア・エニックスの「キングダム ハーツ」シリーズのエグゼクティブプロデューサー・橋本真司氏が登場。2015年に開催された「D23 Expo Japan 2015」でのイベントを振り返りながら、16年目に突入したシリーズを応援してくれた世界中のファンへ感謝の言葉を述べる。

続いて「キングダム ハーツ」シリーズディレクターである野村哲也氏がシアターという場所にちなみ、今回のイベントは映像を中心にしたものだと説明。さっそくソラ役の入野自由さん、カイリ・シオン役の内田莉紗さんのビデオメッセージを紹介していく。

橋本真司氏 野村哲也氏

入野さんはソラを演じる際、成長に伴って声の印象や喋り方がおのずと変わってきていても“ソラである”というキャラクター性については変化という意識はないとコメント。最新作「キングダム ハーツ III」の開発現場も見学し、主人公のバージョンが無数にあるので苦労しているといった雰囲気を目の当たりにし、収録でより良い作品にしようという意識が高まったそうだ。

とくに「トイ・ストーリー」がもともと好きな入野さんは最新作にワールドが登場し、参加できたことを奇跡のようだと興奮した様子も語る。「キングダム ハーツ III」がゲーム史上に残る素敵な作品になるのは間違いない、と自信をもって話してくれた。

内田さんはカイリを演じてから長い時間が経過したが、お互いにさまざまな経験を積んだので素直に一生懸命頑張ろうという気持ちで臨んだそう。あえて他のキャラクターを演じるならという質問にはカイリとシオンが一番だと前置きしつつ、豊口めぐみさん本人と彼女の演じるアクアの強さに憧れを抱いたと答える。ゲーム内には内田さんの好きなワールドも登場するという話を聞いて、とても楽しみにしているそうだ。

さらに、入野さんと内田さんの対談映像も公開。収録現場近くにあった団子屋にリク役の宮野真守さんと3人で行ったことや、1作目「キングダム ハーツ」の頃は1人でキャラクターを作り上げるのが難しかったため一緒に収録したこと、「キングダム ハーツ2」の打ち上げとして3人でディズニーシーに行った思い出をトークし、宮野さんがアトラクションに乗った際にリクのモノマネをしたことを笑いながら振り返る。現在もお互いに出演している舞台を見に行くなど、交流が続いているそうだ。

以前に「3くらいまで出てほしい」と話した内田さんはいよいよ「キングダム ハーツ III」が出ることについて聞かれると、もっと続いてほしいとコメント。入野さんはこれほど長い間同じキャラクターを演じることがあまりないので不思議な感じがすると話し、ソラやカイリは年齢以上に経験豊富だといった話題から互いに演じたキャラクターの印象へ。

入野さんは、内田さんはカイリに比べてやや天然だと指摘し、内田さんは入野さんがソラによく似た印象だと話す。また、入野さんは内田さんから語学や芝居の勉強のために行った海外留学について聞かれると、ソラのようにさまざまなワールドを巡るような旅路だった振り返った。

「FINAL FANTASY Record Keeper」と「キングダム ハーツ ユニオン クロス」がコラボ

次に、スマートフォンアプリ「キングダム ハーツ ユニオン クロス」の最新情報や制作現場の様子を映像で公開。背景は歩き回ることをコンセプトに、どこからでも細かいディティールが見えるようレイアウト。フィールドはバトルが行える広さと立体的に動ける構成とし、キャラクターのモーションも非常に細かく作り込まれている。とくにストレリチアは髪まで別々に動くよう、可愛らしさを意識した動きを可能にしたそうだ。

キャラクターは野村氏のイメージから膨らませてたくさんのラフを作り、そこから各パーツを抜き出して組み立て、さらに微調整を経て完成するといった流れ。アバターも同様に大量のラフから選別していき、ペットも現在はまだ種類がそう多くはないもののラフの時点では試行錯誤を繰り返した結果となっている。ハートレスはある程度デザインの方向性が決まっているものの、制約がある中でも自由にやるというのがテクニックの使いどころだという。

野村氏の席という映像も公開されたがほぼ会議室といったような空間で、常に打ち合わせが行われているようだ。なお本作は海外で作られているというような話が飛び交うが、ブラウザゲームの時から国内で制作されている。春にPVP(非同期)などを含めた大きなアップデートを予定し、「キングダム ハーツ III」と無関係ではなく「エクストレス」といったキーワードの企画でも連携していくと語られた。

また「キングダム ハーツ ユニオン クロス」は他のゲームとのコラボレーションがそう多くはなかったが、2月23日から「FINAL FANTASY Record Keeper」とのイベントを開催。「キングダム ハーツ」のようにアレンジされたケフカやギルガメッシュとのバトル、ドットの姿そのままで動くアバターが用意されている。「FINAL FANTASY Record Keeper」側ではファイナルファンタジーらしいドット姿になったソラとリクが登場し、グミシップをドットで再現した「グミシップキャンペーン」がイベントに先駆けてスタート。スコアに応じてそれぞれのゲームのログインボーナスが豪華になるので、参加しておこう。出来栄えはユニオンクロス側から「常設したい!」という要望がでるクオリティだ。

メインシナリオについても“急展開”が予定されていて、ストレリチアの復活についてやラーリアムが“怪しい”といった話題も。野村氏はスクウェア・エニックスカフェ大阪イベントの時にヴェントゥスについて聞かれた際と同様に「ヴェントゥスはあのヴェントゥス」、「ラーリアムはラーリアム」と答えており、「キングダム ハーツ III」をプレイすれば繋がるという。

これまでは意図的に「キングダム ハーツ」シリーズに出てきたワールドのみ登場させていたが、今後は「キングダム ハーツ III」にも出ていない初登場のワールドが出てきて、ストーリーががらっと変わるイメージだそう。

新トレーラー&宇多田ヒカルさんのテーマソングを公開

いよいよ「キングダム ハーツ III」の新トレーラーを公開。「トイ・ストーリー」に続き「モンスターズ・インク」ワールドが登場し、気になるアクションやマールーシャ、ヴァニタスなど登場キャラクターやストーリーの断片を見ることができる。発売時期は「coming 2018」のままだが、続報を楽しみに待とう。

ここで物足りないファンのため、制作現場を映像で紹介。ラプンツェルが登場するカットシーンの制作風景や、これまでのシリーズとは異なりリアルなライトを光らせるため、ライティングのチームが加わったことが明かされる。ライトの当て方によってキャラクターの表情がまったく違うという状況が説明され、「いかにキャラクターを可愛く見せるか」を重視しているそうだ。フェイシャルの制作にも非常に細やかな作業の積み重ねが感じられた。

初期に発表されたにも関わらずラプンツェルのワールドがなかなか表に出てこなかった理由は、髪の処理が難しく研究開発を重ねていたからだという。これまでのモーションは手付けだったが今回は物理制御を行い、マップのオブジェクトとの干渉に苦労したそうだ。その甲斐あって、髪を木に巻き付けるといったバラエティ豊かなアクションが楽しめるようになっている。これまでにないミニゲームやプリンのようなモデルのレアなハートレスも登場し、専用のミッションをクリアするといった遊び方が楽しめるようだ。

グミシップは今回、戦闘フェーズと探索フェーズに分かれる。探索ではオープンワールドのように360度冒険できるので、自分なりのルートを探すこともできる。ラプンツェルの城下町を例に、街にかなりのNPCが登場して賑やかになるという解説も。塔のような部分を登れたり、海に飛び込んで泳いだりといったことも可能のようだ。キーブレードの制作では「モンスターズ・インク」を例に、映画の中に登場するモチーフをピックアップし、パズルのように組み合わせて形を整えていく様子を紹介。グミシップの敵はハートレスと違い、シャープなフォルムになっていることも明かされた。

各チームの進捗状況についても語られ、1つのワールドごとに別のゲームかというほど感触が異なるくらい作り込まれているという。和気あいあいとした雰囲気から制作が順調に進んでいる様子が伺え、ラストステージは野村氏が長年やってみたかった、「ファイナルファンタジー」を手掛けていたころからやりたかったことを実現させるべく動いていそうだ。企画のスタートから「ラストをこうしたい」と考えていたもののために実験している最中で、メインの開発は大阪のスタジオながら、東京でも100人近い体制で臨んでいる。

映像が終わると、ウォルト・ディズニー・ジャパンのノースアジアゲーム/シニアヴァイスプレジデント/ゼネラルマネージャーのジャスティン・スカルポーネ氏の挨拶に続き、シアター内に王様が登場。ファンのすぐ近くまで来てくれる上に、写真もOKという計らいにファンは大歓声を上げる。

最後に、野村氏からとっておきの情報として「キングダム ハーツ III」のテーマソングが発表された。この「誓い」はこれまでのシリーズと同様に宇多田ヒカルさんが本作のために書き下ろした曲で、発表記念トレーラーには楽曲はもちろん王様とリクの気になるシーンも。こうして、さまざまな新情報や貴重な映像が公開された「キングダム ハーツ プレミアムシアター 2018」は終了した。

キングダム ハーツIII

スクウェア・エニックス

XboxOneダウンロード

  • 発売日:2019年1月25日
  • 全年齢対象

キングダム ハーツ ユニオンクロス ダークロード

スクウェア・エニックス

iOSアプリiOS

  • 配信日:2015年9月3日
  • 価格:基本無料

    キングダム ハーツ ユニオンクロス ダークロード

    スクウェア・エニックス

    AndroidアプリAndroid

    • 配信日:2015年9月3日
    • 価格:基本無料

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