声優の岩澤俊樹さんによる連載コラム「岩澤俊樹のゲーム1フレ勝負」。第12回は、ソニー・インタラクティブエンタテインメントより発売中のPS4用ソフト「グランツーリスモSPORT」をプレイします。
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皆様こんにちは! 岩澤俊樹です。徐々に夏の気配を感じるようになってきた今日この頃。いかがお過ごしでしょうか? 僕はスギ花粉に悩まされる時期が過ぎテンション上がりまくりです。気温も適度で、お出かけ日和。そんな日は元気にゲームセンターへ!(笑) 要するにいつも通りの日々を送っております。
たまにはゲームセンター以外の場所にも出かけてみようかな…と考えていたはずなのに「そうだ!ゲームでお出かけ気分を味わえばいいじゃないか!」という結論に。我ながら素晴らしい発想。
今回ご紹介するのは、そんな自分にピッタリなこのタイトル。
「グランツーリスモSPORT」です!
「グランツーリスモSPORT」とは?
「グランツーリスモSPORT」は、フルスペックのフィーチャー満載ながら初心者への間口を大きく広げたリアルドライビングシミュレーター。
PS4の性能の限界に挑んだ新次元のフォトリアリスティックなグラフィックス、プレイヤーを選ばない優しく奥深い新・自動車物理シミュレーション、写真の世界を根底から変えてしまう新しいフォトモード「スケープス」、FIA(国際自動車連盟)とのパートナーシップによる世界選手権を観て、楽しめる「スポーツモード」などが搭載されている。
若干無理やりな持っていきかたな気がしないでもないですが、そこはご愛敬ということで…。
発売は去年の10月だったわけですが、なぜこの時期にご紹介することになったのか…? それは「ずっとやってみたかった」からです! 深い理由はありません(笑)
もともとレーシングゲームは好きなんですよ。上手くはないですけど…。現実の世界の運転も、最後にハンドルを握ったのがいつだったか覚えてません。でもゲームは好きなんです。幼少のころにやった国民的キャラクターが甲羅を投げたりバナナを仕掛けたりするタイトルにはじまり、ブースターで300キロ出しながらドリフトするタイトルなど、いろいろプレイしてきました。
その中で特に車に興味を持つ切っ掛けになったのが、某豆腐屋の走り屋漫画とゲームですね。ゲームセンターで夢中でプレイしたのはいい思い出。
車好きとしては、是非とも長年続く「グランツーリスモ」シリーズもやってみたいと前々から思っていました。機会を与えてくださいましたGamer様毎度ありがとうございます!
「グランツーリスモ」シリーズのジャンルは「レーシングゲーム」ではなく「リアルドライビングシミュレーター」。実車さながらの繊細な操作が求められるわけですが、過去作品未プレイかつ、車の知識が非常に浅い自分でも上達することができるのか!? それでは早速プレイいていきましょう!
圧倒的グラフィック
「グランツーリスモSPORT」の注目ポイントとしてまず挙げられるのは、圧倒的なグラフィックだと思っています。過去タイトルも歴代ハードの性能をフルに活かし、リアルな世界観を表現していました。最新作もその例に漏れず、PS4の技術で描かれるオープニングムービーでは実写とCGが入り混じっているのですが一瞬どちらかわからなくなることも。
ムービー好きの自分としてはたまらないですね。ずっと見てられるやつです。もちろんゲーム画面も凄いです。個人的には車体の光沢、背景のリアルさに感動しました。
自分のPS4は初期型でテレビは2Kを使っているのですが、それでも十分過ぎるほど美しいグラフィック。しかしPS4 Pro、そして4Kテレビを使えばさらに美しくなるのです!ここでお見せ出来ないのが非常に残念ですが、もしPS4 Proと4Kテレビをお持ちの方、ご自分の目で確かめてみてはいかがでしょうか!?(Pro欲しい)
まずは操作とテクニックを学ぼう!「ドライビングスクール」
ゲームを始めてオープニングを見終えると、ランダムで1台目の車がもらえます。
「WRX STI Type S」SUBARU好きの自分としては最高の1台。これは運命を感じます。
車をもらうと、次にトップ画面に移行します。
いきなり出来ることが色々あって戸惑うかもしれませんが、僕のようにシリーズ初プレイの方や、改めて操作を確認したいという方は「キャンペーンモード」の「ドライビングスクール」を選びましょう。レースに必要なテクニックを全48段階で学ぶことが出来ます。
文字だけで説明されてもわからない!という方、ご安心を。ナレーション付きのお手本プレイを動画で見ることが出来るのです!(ナレーションは高橋李依さんが担当)
早速お手本を見つつスキルを学んでいきます。クリアしたタイムや順位によって金、銀、銅のトロフィーがもらえます。
銅でも次の課題に進めるのですが、僕の負けず嫌い精神とゲーマー魂がそれを許さず、すべて金でクリアするまで次にはいかないという縛りでプレイしました。
今までプレイしてきたものとは違い車がリアルに近い挙動なので、減速したり、ステアリングを切るタイミングを慎重に見極めないといけないので、コーナー一つ曲がるのにも四苦八苦しました。コースアウトしないことに重きを置いた安全運転は比較的簡単に身に付けられると思います。しかし、それでは金トロフィーを獲ることはできません。コーナーをギリギリで曲がり切れるスピードとタイミングを見極める、いわゆる「攻めた」走りをするのが非常に難しい。ひたすらトライ&エラーを繰り返しました。
ここで個人的に良かったポイントが一つ。課題を選んでから始まるまでのロード時間は少し長めですが、失敗してリトライを選んだあとのロード時間は皆無。ストレスなくプレイし続けることが出来ました。あまり目立たないことかもしれませんがゲーマーにとってはとても大事な事ですよね!
失敗と成功を繰り返し、ついに全ての課題を金トロフィークリアしました。おめでとう自分。
最後の試験は金トロフィーをとるのに3時間近くかかりました…。上手く走れないことに落ち込む事もありましたが、その分成功したときの喜びは格別。今回のプレイでは縛りをつけたので大変でしたが、銅トロフィーならすぐに獲れるようになると思います。そしてドライビング自体が初めてという方向けのアシスト機能も充実。ブレーキとステアリングをある程度オートで操作してくれるモードもあるので慣れないうちは活用してみると良いと思います。
しかし、コーナーが連続で続いたときなど、必要以上にブレーキがかかってしまい、タイムが伸びないことがあったので、「オンラインのレースで上位に入りたい!」などの目標がある方は最終的に自分のテクニックだけで走れるようになることをお勧めします。
様々なモードが充実、自分なりの楽しみ方でプレイしよう!
「グランツーリスモSPORT」はオンライン専用タイトルですが、一人でも楽しめる対CPUレース「GTリーグ」、様々な条件を自分で設定出来る「カスタムレース」そして純粋な腕前を競う「タイムトライアル」、「ドリフトトライアル」などがあります。更にコントローラーが二つあれば画面を分割して二人でレースを楽しめる「2プレイヤー対戦」もありますよ。
「GTリーグ」は好きな車で参加出来るものから車種限定や駆動方式限定レース(FR、FF等)があります。クリアしていくとより高難易度のレースに出られるようになります。まずはこの「GTリーグ」でレースに慣れると良いでしょう。
「ドライビングスクール」をクリアしていると既にそこそこのお金とマイレージポイントが貯まっているはずです。お金は車を購入する時に、マイレージポイントは車をチューンナップしたり、見た目をカスタマイズするときに使います。
好きな車を買って、好みの見た目にしてレースに挑みましょう。
僕はこの二台を買いました。
まずはRX-7 GT-X(FC)! そして…
RX-7Spirit R Type A(FD)!
何故この二台かというのは某走り屋漫画ファンの方ならわかってくれるはず。FDは黒だったのですがすぐ黄色に変えました(笑)。黒も好きなんですがね…。
うーん…カッコいい! 早速購入した2台を駆りFRチャレンジに出場。サクッと制覇してやりましたよ(結構やり直した)。
そしてレーシングゲームあるあるだと思うのですが、強く押しても速くなるわけじゃないのに必要以上にアクセルボタンを押す指に力が入ってしまい、長時間プレイするとその指だけ異常に痛いという経験、ありませんか? 僕は今まさにその状態になってます…(泣)。
それでは休憩も兼ねて僕が個人的に驚いたモードをご紹介しましょう。
走る以外にも楽しみが満載!
指と目が疲れてきたら是非プレイして頂きたいモード。それが「ミュージアム」「スケープス」「ディスカバー」です。
まず「ミュージアム」。これは車のメーカーの歴史が学べるモードです。
文字だけでなく写真で見られるのがいいですね。僕の車の知識は本当に浅いものですし、歴史に関しては全くと言っていいほど無知ですが非常に興味深い内容でした。国内だけでなく、海外メーカーの生い立ちなども見られますので、是非1度見てみることをお勧めします。「ミュージアム」というだけあって車の博物館に来た気分に慣れること間違いなし!?
続きましては「スケープス」。これは自分の車を撮影出来るモードなのですが、ただ撮影するだけではありません。世界の有名スポットを背景にしてお洒落な写真が撮れるのです。
更に様々なカメラ設定やエフェクトを加えることで、こんな写真や…
こんなを写真を撮ることが出来ます(加工前と加工後です)。
カメラに詳しい方ならもっといろんなパターンで撮ることが出来でしょう。背景は実写で車はCGのはずなのに全く違和感がない…。なんて凄い技術なんだ! 僕としてはただ世界の美しい風景を眺めてるだけでも楽しかったです。もともと背景は多数収録されていますが、ダウンロードコンテンツ(無料)で追加することもできます。
冒頭で言っていた「お出かけ気分」を体感するには最高のモードです。息抜きどころか「スケープス」メインで遊んでいるプレイヤーも少なくはないのではないでしょうか(僕は最終的にはそうなりました)。自分なりの最高の1枚を撮影してみてはいかがですか!?
そして最後は「ディスカバー」。このモードは、世界中のプレイヤーの「スケープス」で撮った写真、そしてレースのリプレイなどを見ることが出来ます。
写真を見るのもとても楽しいのですが、特に僕が注目したのが「リプレイ」です。レースをただ眺めるだけではありません。「レースフォト」という機能の中にある「ウォークモード」。簡単にご説明しますと、時間を止めてレースの様子を撮影出来るというものなのですが、「ウォークモード」という名の通り、実際に自分がコースの上を歩いて(飛ぶことも出来ます(笑))レース中の車を眺めたり撮影したり出来るのです!
どういう感じなのか実際に見てもらったほうがわかりやすいと思うので動画にしてみました。
こんな感じです。いかがですか? 現実ならレース中のコースに出るなんて絶対に出来ませんが、「グランツーリスモSPORT」なら可能なのです! 実際はもっと高画質なので、この臨場感を是非体感してみて下さい!
最大級の臨場感「VRツアー」
「グランツーリスモSPORT」はシリーズ初のVRに対応。「VRツアー」という専用モードがあり、通常のプレイとはまた違った楽しみ方が出来ます。これもおそらく見て頂いたほうが伝わりやすいと思うので、動画でお届けしたいと思います。
まずは「VRショールーム」。所持している車を眺める事が出来ます。愛車を心行くまで眺め倒しましょう。
続いて「VRドライブ」。その名の通りVRモードで運転することが出来ます。
いかがですか? テクニックが微妙なのは置いておいて、この臨場感。凄い。これは是非体験してほしいですね。
通常プレイより画質は落ちてしまいますが、それでも十分レースの疑似体験が出来ます。そして同じコースでも新鮮な気分で走れました。
ちなみに車は「ロードスターS(ND)」を使用したのですが、オープンカーで走ることでより爽快なドライブ気分が味わえる、ということを発見しました(笑)。PS VRが値下げされ購入が容易になった今、これは買い時ですよ!(僕も欲しい)
さてさて、駆け足でご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか? 今回プレイさせていただいた感想といたしまして、一番強く感じたのが「車好きにはたまらないゲーム」ということでした。
速く走ってレースで勝つというのも大事なのですが、それだけではない楽しみ方が盛り沢山。車への愛情が様々な形で表現できるゲームだなと。
そして、多くの人にプレイしてもらいたいという思いが伝わってきました。ドライビング初心者でも楽しめるアシスト機能や「ドライビングスクール」、さらに残念ながらご紹介しきれなかった、各コースの攻略法を学べる「サーキットエクスペリエンス」(こちらのナレーションは桑島法子さん)などなど。僕のようにシリーズ初プレイでも安心して遊べました。
今回は通常のコントローラーでプレイしましたが、いつか本格的なステアリング型コントローラーも使ってみたいですね。きっと楽しいだろうなぁ…。
もしこれを読んで気になった方がいらっしゃいましたら、是非プレイしてみて下さい! 車に少しでも興味があれば楽しめると思います。これからやってくる梅雨の季節「グランツーリスモ SPORT」でドライブに出掛けてみてはいかがでしょうか?
岩澤俊樹さんプロフィール

アイムエンタープライズ所属
生月日:10月17日
趣味:ゲーム、音楽鑑賞、散歩
主な出演作品:【TVアニメ】ようこそ実力至上主義の教室へ(高円寺六助) 、問題児たちが異世界から来るそうですよ?(ヴェーザー)、【吹き替え】謀りの後宮(李重俊)、【ゲーム】GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-(ダレル)、ファンタシースターオンライン2 es(ダンテ、セイメイキカミ)など。「GUILTY GEAR Xrd REV 2 -BATTLE MANIA-」でMCとしても活躍。