ネクソンからリリースされる予定の、新作スマートフォン向けRPG「OVERHIT」。そのメディア向け先行体験会が、5月18日に東京・六本木にあるネクソン本社で開催された。今回はそちらの模様をお届けする。
まず、ネクソンモバイル事業本部 本部長の金起漢氏より、今回の「OVERHIT」が開発されるに至るまでの経緯が紹介された。
2014年~2016年ぐらいにかけて、アジアのゲーム市場ではハック&スラッシュ(ハクスラ)系のアクションRPGが大流行していた。この時期、同社のタイトルも含めてかなりの数の作品が登場。各社、日本市場に向けての挑戦が行われていた。
その流れに乗って出されたのが、「HIT」だ。各社が同ジャンルで苦戦する中、2016年12月のローンチ以降、アクションゲームランキングで最高3位、ダウンロード数は累計300万以上を記録している。
この「HIT」は、NAT Gamesとタッグを組んで開発したタイトルだ。美麗グラフィックがウリの作品で、TVCMも放映している。日本市場でそれなりの成功を収めることができたということで、NAT Gamesと振り返りをしたときに出てきたのが、グラフィックなどタイトルのクォリティが高いことが必要なものだということを確認したという。また、NAT Gamesの開発の高さも成功の要因となっていると金氏はいう。
他社ではあまり行われていなかったが、この「HIT」ではストーリーを1から書き直したり日本専用のコンテンツを入れたりするなど、カルチャライズを行ったことも成功の要因だったのではないかと分析している。
しかし、いいところばかりではなかった。それは「ハクスラ・アクションRPG」というジャンルの作品を、長期運営するときの課題だ。こうしたジャンルの作品では、主人公キャラクターが3~4人ほどいて、その中でアップデートをしていくとキャラクターというよりは装備のアップデートになっていく。そのためインフレーションが起きやすい構造となっているのだ。
「HIT」でもリリースから半年ぐらいは問題なかったが、1年ほどたってくると装備の性能が上がってしまい、上記の課題が見えてきたという。
そうした話をしているなかで、次回作は何を作るのかという話題になった。そこで出てきたのが、「HIT」を乗り越えてそれ以上のクォリティのタイトルを作ろうということだったそうだ。そうした経緯から、「OVERHIT」というプロジェクト名がこの時点で名付けられている。
その後、開発が進んでいき正式なタイトルを付けようという話になったときに、「OVERHIT」でいいのではないかという意見が多く出てきたという。英語として正しいのか? という疑問はあったそうだが、マーケティングやネクソン・コリアなどに聞いても「OVERHIT」でいいということになり、プロジェクト名がそのままゲーム名として正式採用されることになったのだ。
「OVERHIT」というタイトルでゲームを作るときに、どんな内容にするかNAT Gamesと話し合いが行われた。今回は最初から日本市場での展開を視野に入れて開発を開始。「HIT」のファンと、NAT Gamesが得意としているハイクォリティのグラフィックに反応するコア・ミッドコアユーザー層をターゲットにしている。
この「OVERHIT」は、キャラクターコレクションとターン制コマンドバトルという、ふたつの要素を掛け合わせたタイトルだ。
ハクスラ系アクションRPGでは装備のインフレが課題だったが、今作ではキャラクターを増やしていけるためそういった問題は起きにくい。当然のことながら性能のアップデートもあるが、属性やスキルの種類、またはそれらに付随したストーリーなど横軸での展開がしやすく、長期運営には向いているのである。
アクションRPGでは操作がいろいろと忙しいが、ターン制コマンドバトルにしたことで手軽に簡単な操作で楽しむことができるようにしている。
内田彩さんや石川界人さんなど豪華声優陣によるフルボイスのドラマが楽しめる
続いて開発元のNAT Games「OVERHIT」プロデューサーの尹仁聖氏が登壇。「OVERHIT」についての紹介が行われた。
「OVERHIT」は、「すべてのバトルが、ここにある。」というのをテーマに開発が行われている。特徴は3つあり、ひとつ目は多彩な世界を巡る冒険だ。ふたつ目は100体以上のキャラクターが登場するところ。3つ目は、Unreal Engine 4を使ったフル3Dの圧倒なグラフィックである。
「OVERHIT」は、「ディコネクティア」と呼ばれる複数の世界で構成されており、飛空艇に乗り複数の世界を行き来するようになっている。各キャラクターたちは、それぞれの世界観にあった特徴と性格を持っている。
ゲームには4つの世界が登場し、「グランバース」は魔法と秩序の世界。「インダストリア」は機械文明の世界。「天州」は神々が住む世界。「ウルク・ラン」は生命の宿り木たる世界となっている。
本作に登場するキャラクターの数は100体以上。いずれもプレイアプルであるほか、メインストーリーはすべて豪華声優陣によるフルボイスで収録されている。すでに韓国ではリリース済みだが、それ以外にも日本向けにオリジナルキャラクターも登場する予定だ。
ストーリーは韓国版から大きな変更が加えられており、内田彩さんがCVを担当する太陽の聖女ソフィアが日本版の主人公となる。そこに、石川由衣さん演じる側近のレンと、石川界人さんが演じる傭兵のアッシュの3人で様々な困難に立ち向かっていくという物語になっている。
そのほか、森川智之さん演じる黒曜宮の狂犬マルピオンや、井口裕香さん演じる異端の魔女コレットというキャラクターたちも登場する。彼らがどのように物語に関わってくるかは、実際にプレイしたときの楽しみにしておこう。
メインのシナリオ以外にも、英雄にはそれぞれ「英雄シナリオ」と呼ばれる個別のサブシナリオが用意されている。レアリティが「レア」以上のキャラクターには、すべてのこの「英雄シナリオ」が用意されているとのこと。
また、キャラクターを成長させてグレードを上げることでも、新たな物語を体験できるようになる。ただキャラクターを集めて成長させるだけではなく、彼らのことを理解することで愛着がわいてくるようになっているのだ。この「英雄シナリオ」もすべてフルボイスで楽しむことが可能だ。
ド派手な演出で戦闘が楽しめる「シナマティック・スキル」
現状のスマホゲームでは、最上級のグラフィックとなっている「OVERHIT」。Unreal Engine 4による超美麗グラフィックだけではなく、「シナマティック・スキル」と呼ばれるド派手な演出バトルが盛り込まれているのが特徴だ。
メインシナリオのパートは、カメラワークとキャラクターのモーションをふんだんに使った3Dで演出が行われている。韓国版よりもモーションの数は増えているそうだ。
戦闘中に表示される「シナマティック・スキル」の映像は、あらかじめプリレンダリングされたものではなく、スマホの中でリアルタイムでレンダリングしているそうだ。
「OVERHIT」では、モバイルに最適化されたオート進行のターン制バトルが採用されている。とはいえ、ただ見ているだけというわけのゲームではない。キャラクターのステータスとスキル、属性、陣形、リーダースキルなどを活かして戦っていくといった戦略性の高いバトルが楽しめるようになっている。
戦闘は1.5倍や倍速モードなどにすることも可能だ。オートでプレイ中に、必要なスキルだけ選択することもできる。
現段階で用意されているバトルモードは4つある。「冒険」は、メインストーリーに沿って、敵と戦っていくモードだ。そのほか、無限ダンジョン形式の「探査」と、ほかのプレイヤーとPvPが楽しめる「闘技場」がプレイ可能だ。また、リリース時は導入されないがすでに開発済みの「討伐線」というものもある。こちらはレイド形式のバトルだが、初期はストーリーを楽しんでもらいということから、後で追加されることとなった。
これ以外にも、デイリーダンジョンなども順次追加されていく予定とのこと。
日本版向けに2Dキャラクターイラスト&育成要素を追加!
すでに韓国ではリリース済みの作品だが、日本版に向けてローカライズやカルチャライズにも力が入れられている。
まずはシナリオだ。先ほども少し触れたが、こちらは韓国版とは大きく異なり日本向けに完全オリジナルの世界観と物語が用意されている。日本人好みのキャラクターの性格や口調にするために、日本のシナリオライターを起用している。
たとえば同じ見た目でも韓国版とは名前が変わっていたり、あるいは敵だったキャラクターが味方になっていたりもする。
さらに大きな変更として、2Dキャラクターイラストが描き下ろしで追加されている。韓国版では、基本的に3Dのみでストーリーが展開されていく。しかし日本版ではかなりの枚数の2Dイラストが追加されているという。
これは、キャラクターのモーションの数も韓国版より増やしているものの、それでも感情表現をするには限界があるからだ。
追加されたのは会話シーンだけではない。英雄管理画面も韓国版にはない2Dイラストが使用されており、ワンボタンで表示が切り替えられるようになっている。
バトルにもいくつかの変更が行われている。韓国版には属性がないが、日本版では戦闘の戦略性を高めるために、属性やリーダースキル、フレンドスキルといったものが追加されている。
この属性とリーダースキルをうまく組み合わせることで、自分だけのパーティを編成することができるようになっているのだ。
また、育成要素も韓国版から大きく変更されているところだ。こちらは、大きな成長要素は韓国版から引き継がれているが、グレードシステムやアビリティシステムというものが日本向けに追加されている。
グレードシステムとは、グレードを上げることでキャラクターが成長するほか、「英雄シナリオ」の新しいエピソードが解禁されるようになっている。アビリティシステムのほうは、自分好みに成長させたい要素を選んでキャラクターを強化していけるシステムのことだ。
実機でのプレイはかなりの好印象!
ということでゲームの紹介がながくなってしまったが、今回の体験会では筆者も実機でゲームをプレイさせてもらうことができた。まだ開発中のバージョンとはいえ、もうすぐリリースされるということで全体的な完成度はなかなかのものだ。
金氏や尹氏の説明にもあったが、ドラマ部分はフルボイスというだけではなく、カメラワークなども含めて凝った演出が行われており、序盤からゲームの世界に引き込まれていくような作りになっている。
肝心な戦闘部分が気になる人もいるかもしれないが、こちらもなかなか快適だ。基本はスキルボタンをキューイングして戦っていくといった感じだが、この手のゲームによくありがちな自分が何をやっているのかよくわからず戦闘がどんどん進んでいくといった感じはない。
また、ある程度ゲームを進めるとオートでもプレイすることができるので、「ながらプレイ」でも楽しむことができるのは嬉しい。
やや複雑になりがちなシステムだが、ゲーム序盤はしっかりとチュートリアルで補完してくれる。若干長く感じるかもしれないが、ここをしっかりと覚えておくことでその後のゲームプレイもスムーズに進めていくことができるだろう。
魅力的なキャラクターも多数収録されており、ガチャを引いて高レートなキャラクターを引くと、ついつい感情移入してしまう。個別のストーリーも楽しめるということで、こちらもやりがいがありそうだ。
リリースは5月29日に決定したが、遊び始めたらハマること間違いなしの1本なので、忘れずにApp Storeでの予約注文やGoogle Playでの事前登録をしておくことをおすすめする。
※画面は開発中のものです。
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※画面は開発中のものです。
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