KONAMIが8月30日に発売を予定しているPS4用ソフト「ウイニングイレブン 2019」を使用したeスポーツメディア大会が、8月7日にKONAMI本社にて開催された。
KONAMIを代表するサッカーゲームとして多くの人に愛されてきた「ウイニングイレブン」シリーズ。その最新作となる「ウイニングイレブン 2019」では、グラフィックやアニメーションの工場はもちろんのこと、ロシアの「Russian Premier League」、ベルギーの「Jupiler Pro League」などが新たに追加。これにより、前作と比較してクラブチーム数では100以上、選手数では2,500名以上の選手が新たに登場することになった。
そんな本作をいち早く体験できたのが今回のメディア大会だ。本稿では大会の模様を、筆者のプレイフィールを交えつつお伝えしていこうと思う。
「myClub」では重複した選手のトレードが可能に
そんな冒頭のテキストを書いておいてなんだが、実はメディア大会に先駆けて、アシスタントプロデューサーを務める益田圭氏が本作に収録される「myClub」に関するプレゼンを行ってくれたので、まずはそちらから紹介していく。
「myClub」とは、世界中のさまざまな選手を獲得しながら自分だけのチームを育成、他プレイヤーとの対戦や協力プレイが楽しめるモード。4年前に登場し、今や「ウイイレ」シリーズを語る上では欠かせない遊び方になっている。
本作の「myClub」で大きく変わった点は、週末の試合で活躍した選手が“注目選手”として登場することだ。直近の試合で活躍するとライブアップデートでゲーム内でもすぐに反映され能力値が向上。さらにパートナークラブの選手だと、カードの背景が実際のスタジアムになる。
チーム作りも大きく変化しており、選手枠が前作ではどんどん拡張する形だったのに対して、今回は最初から1,000人獲得できる。そのため、開催中のイベントや対戦相手によってスカッドを大幅に変えることも可能になった。1つのチームにこだわらず、いろんなチームを試せる遊び方もできるだろう。
これに合わせて、選手の獲得方法も刷新され、選手獲得に必要なmyClubコインが「1人100myClubコイン」になった。また同一の選手を何人も保有できるようになり、例えばバルセロナに所属するメッシ選手を、1人はスタミナ重視、別の1人はスピード重視といった具合に異なる育て方をすることも実現する。
その一方で、チームに不必要な選手が自然と溜まってしまうケースもあるだろう。そんなときに活躍するのが、新たに加わったトレード機能だ。これはその名の通り、重複して獲得した選手を別の選手にトレードできるもので、他プレイヤーから同じレアリティの選手を受け取ることができる。
育成ではこの他、選手のレベルを上げるトレーナーに加え、固有のスキルを手に入れるトレーナーなども新たに追加。選手の育てからにもバリエーションが加わった。
益田氏によると、ゲームの発売後はウィークリーのイベントを定期的に開催するという。このイベント内で勝利するとウィークリーポイントとして蓄積され、より良い報酬が手に入る。またイベントでは近いレーティングのプレイヤー同士でグループ分けされ、次の週でまたグループ分けが行われるため、常に実力が拮抗した状態でゲームを楽しめる。気になるイベントの内容だが、ダービーマッチや主要大会の注目カードなど、タイミングごとのビッグマッチをフィーチャーした内容になるとのこと。1年を通し、現実のサッカーとともに楽しめる「myClub」になりそうだ。
メディア大会で孤軍奮闘した話
さて、ここからは筆者的にメインパートであるメディア大会へと移る。本来ゲームのメディア大会といえばGamerをはじめとしたゲーム系メディアばかりだが、サッカーゲームということもあってサッカーメディアや放送業界、さらに芸能事務所に所属するe-Sportsチームまで参加するという入りまじりっぷり。
ルールとしては、1つのチームを2人で操作するCoopモードでの対戦となり、1試合は5分。使用できるチームは8月8日配信の体験版に収録される12チーム。やはり強豪であるリヴァプールやバルセロナ、フランス代表などが人気の様子だった。かくいう筆者も、ムバッペ選手やグリーズマン選手、ジルー選手擁する攻撃陣を使いたいという理由でフランス代表を選択した。
ちなみに、他のメディアは2人組で参加しているのに対し、Gamerは1人での参加。KONAMIのスタッフに助っ人で入ってもらうという、「体育の時間でペアを作れなかった人」みたいになったのはご愛嬌ということで。
助っ人こそいるものの、感覚としては自分1人のみで戦っているようなもの。孤独を感じながらのプレイとなったが、逆に雑音を振り払えたのか、初戦をジルー選手の得点で勝利すると、2戦目もジルー選手の豪快なヘディングで勝利を掴む…“ジルー様様”な戦い方で準決勝まで勝ち上がることができた。
準決勝で戦うことになったのはサッカーメディアのサッカーキング。なんと相手もフランス代表を選び、お互いの手の内を知る特殊な状況での対戦となった。ひとつ違ったのは、準決勝から会場に駆けつけたプロゲーマーが参加してくれた点。Gamerチームにはかつぴーや選手、サッカーキングにはSOFIA選手が入ると、作戦はもちろん選手の起用法まで細かく指示を送ってくれた。
試合は一進一退の攻防の末にスコアレスドローという結果に。ただ、残念ながらじゃんけんで負けてしまい、決勝に駒を進めることはできなかった…。とはいえ、準決勝に入った4チーム中3チームはサッカーキングをはじめとしたサッカーメディア。そんな中でゲームメディアとして、最低限の面目は保てたかなと勝手に満足している。
「ウイニングイレブン 2019」をひと足早くプレイして感じたのは、操作する感覚がよりリアルに近づいたということ。選手のアニメーションが滑らかになったのは言うまでもなく、パスをした際のボールがほんの少しだけカーブしたり、ちょっとした強弱の加減でスピードが劇的に変わったり、これまではどうしても機械的だった部分にも手が加わった印象だ。先述の通り、8月8日からはPS4で体験版が配信される。体験版ではソロプレイだけでなくオンライン対戦もできるので、ダウンロードして製品版に備えて腕前を上げておくといいだろう。