ハピネットが2026年8月27日に発売予定のPS5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch 2/PC(Steam)向け戦略シミュレーションゲーム「ブリガンダイン アビス」。ここでは6月2日に開催されたメディア向け先行体験会をレポートする。
前作から6年ぶりとなる最新作は、過去作とストーリーの繋がりがなく、初めてのプレイヤーでも安心して楽しめる一作。本稿では、先行体験会にてプレイできた、6つの勢力の物語が楽しめるストーリーモードと、24の勢力の魅力が詰まったミッションモードのプレイレビューをお届けする。

「ブリガンダイン アビス」とは
本作は、1998年にリリースされた「ブリガンダイン-幻想大陸戦記-」から連なるシリーズ3作目。過去作とのストーリーや世界観の繋がりはないため、本作から始めるプレイヤーでも完全に独立した物語として楽しめるのが魅力だ。
戦闘はヘックスマップを採用。属性の見極めや、モンスターの特性を付与する支援、ZOCによるエリアコントロールなど、戦略的な要素が詰め込まれたシミュレーションゲームだ。
今回の体験会では、6つの勢力から1つを選ぶストーリーモードと、24の勢力のエピソードが楽しめるミッションモードの先行プレイをすることができた。
宿命に抗うレジスタンス「パンデミュオン」
メインのストーリーモードでは、大陸一の強国における謀反により誕生した新生アビスローア帝国に対抗する6つの勢力が登場。プレイヤーはグラン・ドラグニカ、スカーレットウィル、ミスティアイン、ピュリファーノ、サムラ族、パンデミュオンから1つを選択して、物語を体験することになる。



今回の体験会ではくじ引きの結果、筆者はパンデミュオンをプレイすることとなった。

このパンデミュオンは、6勢力の中でもとりわけ異質だ。元々は帝国の属国として、禁忌の技術・キマイラ化を研究する小国である。主人公の少年・TYPE-Fは、組織の首謀者ドクター・プージによって兵器へと改造された人間で、過酷な戦いに身を投じていた。


しかし、無差別な殺戮に嫌気がさし、故郷への侵攻を命じられたことで反旗を翻す。そこでドクター・プージから兵器失格の烙印を押され、姉であるTYPE-Sの攻撃を受け、瀕死の重傷を負ってしまう。
彼を救ったのは、キマイラの悲劇を憂うナハト教の聖女・メユハ。一命を取り留めたTYPE-Fは、ドクター・プージに操られている姉の救出を決意する。



そして、メユハから研究所に残されたメンバーをまとめ、一緒にレジスタンスを組織しないかと提案されたことで、彼は帝国への抵抗勢力として立ち上がるのだ。

一方、ドクター・プージを中心とした本来の勢力は引き続き帝国の命令で動いており、パンデミュオンはある意味、2つに分裂している状態だ。つまりTYPE-Fの勢力は、パンデミュオンという名前を冠しているが、実態は研究所に残ったメンバーによるレジスタンスとなっている。


帝国との戦いやドクター・プージとの決着、姉であるTYPE-Sの救出がどのように描かれていくのかは、ぜひ本編をプレイして確かめてほしい。
内政と戦闘で進めるゲームの基本サイクル
本作は1節と呼ばれる単位を繰り返して進行する。1節は以下の3フェイズで構成されており、戦略的なリソース管理が求められる。
・編成フェイズ:自軍の拠点で部隊編成、キャラ移動、探索、アイテム購入などを行う。
・攻撃フェイズ:敵拠点への侵攻を指示する。
・侵攻フェイズ:実際に戦闘が発生し、ヘックスマップでのシミュレーションゲームが展開される。
編成フェイズでの部隊編成と契約
戦闘や拠点防衛に備える本作の要である部隊編成。1つの部隊はリーダー1人+最大5体の従軍モンスターで構成され、1つの戦場に出撃できるのは最大3部隊までだ。
リーダーやモンスターは、通貨であるメルを支払って契約する。リーダーのタイプ(近接・遠距離・魔法など)やモンスターの特性は多種多様。攻め込む拠点の地形や、攻めてくる敵の情報を事前確認し、有利な編成を組んでいく。


また、戦闘中に倒されてしまったユニットの復活も契約メニューから選択できる。


モンスターには個別にコストがあり、強力な種族ほど高い。リーダーごとの限界コストの枠内で、弱いモンスターの数で押すか、強力なモンスターの少数精鋭にするか、プレイヤーの戦術が試される。

なお、契約できるリーダーには汎用キャラだけでなく、他勢力のネームドキャラクターが出現することも。通常のリーダーより強力な分、契約金も高額なため、財政との相談が必要だ。

探索
リーダーを各地の拠点で探索に出すことで、資材や装備品、クラスチェンジ用アイテムを獲得できる。また、修練場へ派遣して経験値を稼ぎ、レベルアップを狙うことも可能だ。

ただし、探索中のリーダーは戦闘に参加できない。敵と隣接する最前線の拠点で全員を探索に出すと、もぬけの殻となった拠点を制圧されてしまうため、防衛用の待機部隊は残しておく必要がある。
拠点開発
資材と資金を投入して拠点レベルを上げると、毎節の自動収入や探索エリアが増加する。さらに、戦闘時のステータス上昇といったバフ効果も得られるため、四方を敵に囲まれた要衝などは最優先で開発を進めたい。



行商
行商では武器、防具、アクセサリーの購入が可能。アクセサリーの装備は2枠あるので、1ユニットの装備をフルに揃えるなら計4つの装備品が必要となる。

店売り装備の性能自体は控えめだが、その分安価で入手しやすい。毎節の収入を考えれば負担は軽いため、出撃予定のユニットには一式買い揃えて戦力を底上げしておこう。

また、拠点開発に必要な資材交換も可能だ。
移動
部隊を別の拠点へと配置転換するメニューである。移動指示を出した部隊は、その節の探索や戦闘には参加できなくなる点には注意が必要だ。



敵拠点を攻略するための攻撃フェイズと侵攻フェイズ
攻撃フェイズでは、侵攻先の拠点を選ぶか、あるいは進軍せずに待機かを決定する。複数拠点を所持している場合は拠点ごとに的確な指示を出す必要があり、大局的に戦況を確認しなければならない。


そして侵攻フェイズへ移行すると、いよいよ本作の真骨頂であるヘックスマップでのシミュレーションゲームが始まる。ここからは実際の戦闘での動きについて記載していく。
基本的な戦いの進め方
戦闘は、自軍の全ユニットを行動させるかターン終了を選ぶと敵のターンへ移る、オーソドックスな交互ターン制だ。勝利条件を達成すればクリア、全滅すれば撤退となる。
基本は移動後にスキル(攻撃)を繰り出して進めるが、隣接用の物理スキルは移動後も使えるのに対し、強力な魔法や回復スキルは移動後は使用不可なものが多い。



また、隣接攻撃に対しては敵味方問わず必ず反撃が発動する。本作には防御や回避専念などはなく、HPが残り僅かでも倒れるまで反撃し合うことになる。特に敵AIは各個撃破を最優先してHPの低いユニットを率先して狙ってくるので、前線の維持には細心の注意が必要だ。
一方で、遠距離から一方的に攻撃できる魔法スキルは反撃を受けない。前衛が敵を引きつけ、後衛の魔法で安全圏から削る連携が極めて有効だ。ただし、魔法や戦況を覆す必殺技級のスキルはMP消費が激しいため、使いどころの見極めが勝敗を分ける。
属性相性によるダメージの変化
全てのリーダーとモンスターは、赤・青・緑・白・黒の5属性、または有利不利のない無属性のいずれかに属する。
赤・青・緑は3すくみの関係となっており、この3属性は白に強い。そして、白は黒に強く、黒は赤・青・緑の3属性に強いという優位性を持っている。また、攻撃属性と防御属性が個別に設定されていることも特徴だ。編成フェイズで敵の属性情報をあらかじめ確認し、有利な相性でメンバーを組むことが攻略の鍵となる。


支援による戦術の広がり
リーダーは、従軍しているモンスターに支援コマンドを使って、自身に合流させることができる。
ユニット数が減少するため手数が減るデメリットはあるが、合流したモンスターの特性(移動力上昇、森や山などの悪地形の移動制限無視、属性付与など)がリーダーに付与されるので、戦略の幅が一気に広がる。



さらに、足の遅いモンスターを俊足のリーダーに合流させて敵陣まで運び、目の前で展開させて一気に間合いを詰める、といったタクティカルな運用も可能。また、ピンチのモンスターを回収するといった使い方もあり、単なるステータス強化に留まらないシステムだ。
ZOCによる戦場のコントロール
各ユニットの周囲1マスにはZOC(Zone of Control)が展開され、敵対ユニットの移動を制限する。狭い地形で高HPユニットのZOCを駆使すれば、リーダーを守る強固な盾となるだろう。
また、ZOCを利用して敵を包囲すると包囲効果が発動。攻撃の威力、命中率、クリティカル率が跳ね上がる。属性相性と合わされば一気に火力がアップするので、ユニットの位置取りが戦闘での大きな要素となる。


ハイリスク・ハイリターンなリーダー撃破
敵が強くて殲滅戦が厳しい局面では、敵リーダーの速攻撃破を狙っていく。リーダーを倒せば、従軍していたモンスターを一斉に撤退させられるため、一気に数的優位を作れるのだ。


ただし、これは自軍も同様だ。こちらのリーダーが落とされれば、どれだけ優勢でも一瞬で盤面がひっくり返るリスクがある。
さらに、リーダー撃破による早期決着は、敵との戦闘回数が減るので獲得経験値が少なくなってしまう。この戦術ばかりに頼って敵勢力とのレベル差が広がっていくと後々苦労することになるので、地道に探索の修練で鍛えつつ、時には敵を全滅させて経験値を稼ぐ計画性も求められる。
実際にプレイして痛感したのは、その歯応えのある難易度の高さだ。序盤だからと油断してむやみに突出すると、リーダーユニットが集中砲火を受けて一気に劣勢となる。
しかし、本作ではゲーム開始時に難易度設定が可能となっており、EASYを選択すれば、かなりカジュアルにゲームが楽しめるとのこと。難易度によるストーリーの変化はないため、まずは世界観を楽しみたいという人はEASYを選ぶといいだろう。(※ゲーム途中の難易度変更は不可)

24の勢力のエピソードが楽しめるミッションモード
ミッションモードは、ストーリーモードの6勢力を含む全24勢力から1つを選び、固有の特殊ミッション達成を目指す独立モードだ。今回の体験会では、くじ引きによりノーブルエンハンスをプレイした。


この勢力もまたかなり特殊だ。主に吸血鬼によって築かれている国家であり、人間たちは彼らに必要な血液の供給源として、丁寧に管理、飼育されている社会である。大陸の動乱などどこ吹く風といった様子で、むしろ力なき周囲の者たちに気を使って鎖国していると語るほどの自信を見せている。


そんな中、長年、飲んできた人間の血に少々飽きたという陳情が物語の発端となる。国主であるロゼルスティンは、動乱の今なら自分たちが行動してもさほど影響ないだろうと、臣下たちのためにさまざまな血液を求めて旅に出るという、かなり尖ったストーリーが展開される。



ミッションクリア条件は、ヴァンパイア系のスキル・ドレインアーツやHP吸収特性を駆使し、指定された量の血を吸収すること。

条件を達成する前に全拠点を制圧してしまったり、99節が経過するとゲームオーバーとなる。つまり、拠点のスピード攻略ではなく、できるだけ多くの敵と戦って血を吸い続けるという、ストーリーモードとは一味違った変則的なプレイングが求められるのだ。



このように、ミッションモードでは、各勢力の特色に合わせたストーリーモードとは全く異なるミッションや難易度を体験できる。本編ではあまり活躍が描かれない勢力の魅力も堪能できるため、ぜひこちらもプレイしていただきたい。
(C) Happinet
※画面は開発中のものです。
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