バンダイナムコエンターテインメントは9月16日、千葉・舞浜アンフィシアターにて、「テイルズ オブ ヴェスペリア 10th Anniversary Party」を開催した。ここでは、昼公演の模様をお届けしよう。
2008年8月7日にXbox 360で発売されてから今年で10年を迎えた「テイルズ オブ ヴェスペリア」。シリーズの中でも高い人気を誇り、2019年1月11日にはPS4/Xbox One/Nintendo Switch/Steam向けに「テイルズ オブ ヴェスペリア REMASTER」の発売を控えるなど、10周年を記念した施策の数々が行われている。
その一つが、今回開催されたタイトル単独のイベント「テイルズ オブ ヴェスペリア 10th Anniversary Party」だ。 鳥海浩輔さん(ユーリ・ローウェル役)、中原麻衣さん(エステル役)、宮野真守さん(フレン・シーフォ役)、石井真さん(ラピード役)、渡辺久美子さん(カロル・カペル役)、森永理科さん(リタ役)、竹本英史さん(レイヴン役)、久川綾さん(ジュディス役)、斎藤千和さん(パティ・フルール役)と、メインキャラクターのキャストが一堂に会した、ファン待望のイベントの模様をお届けしよう。
「テイルズ オブ ヴェスペリア」の名シーンを朗読劇で披露
公演の開始前には、カロルとパティ、そしてリタとエステルの組み合わせでアナウンスが行われた。それぞれ軽妙なトークで場を沸かせつつ、会場のファンに向けて諸注意を伝えていった。
イベントの開演と同時にゲームのオープニングムービーが上映、その後はシリーズの歴史を追っていく朗読劇へと移っていく。旅立つユーリに待ち受ける出会いと選択、そしてゲーム内の印象的なシーンの数々が、ユーリ(とラピード)の独白を軸に、キャストの朗読によって紡がれていく。そして最後はブレイブヴェスペリアの全員が勢揃いし、朗読劇を締めくくった。
その後は再びキャストが壇上に登壇し、各々が会場のファンに向けて挨拶していく。石井さん、久川さん、斎藤さんの3人は、「テイルズ オブ フェスティバル」も含めて今回がイベント初参加ということもあり、キャスト全員が揃ったことへの喜びを表現しつつ、トークを進行していった。
トークパートでは、「テイルズ オブ ヴェスペリア」制作プロデューサーの樋口義人氏も加わり、タイトルにまつわるエピソードが語られていく。ここでは、石井さんと久川さんがオーディションがなくキャスティングされたこと、PS3版から追加されたパティ役・斎藤さんの演技のさじ加減の素晴らしさなどが触れられた。
そして朗読劇でも披露された名シーンの紹介パートでは、「選ぶんじゃねえ。もう選んだんだよ」というユーリの名シーンの場面を実は石井さんが選んだことや、竹本さんはもとより、中原さんもそのシチュエーションからチョイスした、シュヴァーンとの決闘と決着のシーンなどに関するトークで盛り上がった。
さらに、ファンから寄せられた質問に答えるコーナーでは、エンディングを迎えた後、レイヴンのブラスティアについてどうなったのかという鋭い質問が寄せられる。これについて樋口氏は、レイヴンが自身の生命力で十分に生きられること、そして精霊になったのは聖核(アパティア)から作られた魔導器(ブラスティア)のみだったことを理由として挙げると、会場からは納得の声が上がっていた。
また、フレンに寄せられた、ハートのついた手紙については、本来はスキットのトリガーになり、フレンの色恋にまつわるエピソードが語られる予定だったという驚きのエピソードも。そんな10年を経た今だからこそのトークに花を咲かせつつ、10年後のキャラクターたちを想像する一幕もあった。
同コーナーの締めくくりとして、「テイルズ オブ ヴェスペリア REMASTER」プロデューサーの富澤祐介氏が登壇し、初回限定生産版「10th ANNIVERSARY EDITION」の内容が紹介される。藤島康介氏が新たに描き下ろしたパッケージイラストを用いたアイテムがふんだんに盛り込まれており、シリーズのファンも注目のアイテムだ。
「テイルズ オブ ザ ステージ」の次回公演は「テイルズ オブ ヴェスペリア」!
続いて行われた描き下ろしのバラエティスキット「行け行け!カロル駅長奮闘記」では、道の駅舞浜の初日を盛り上げるという依頼を受けたブレイブヴェスペリアの一行だが、なんとリタの魔導書を読んだカロルがぬいぐるみになってしまうという衝撃の展開からスタート。ぬいぐるみの姿のままなんとか依頼を成功させるため、エステルの発案により行った人形劇は、波乱の展開もありつつ終了。その成功を祝しつつ、会場に打ち上がった花火を見てカロルが発した言葉で、カロルにかけられていた術式も解けてもとの姿に。そうして無事にエンディングを迎えることになった。
その後の最新情報のコーナーでは、2018年11月1日発売のNintendo Switch/ニンテンドー3DS用ソフト「ネコ・トモ」とのコラボ、「テイルズ オブ ヴェスペリア」のキャラクターも登場する「テイルズ オブ アスタリア」「テイルズ オブ ザ レイズ」の告知、そして先日発表された「テイルズ オブ クレストリア」の情報などが紹介されていく。
さらに、本イベントのBlu-rayが早くも2019年2月26日に発売されること、2016年から行われている「テイルズ オブ ザ ステージ」の次回新作公演として、「テイルズ オブ ヴェスペリア」を題材とした「テイルズ オブ ザ ステージ 凜々の明星(仮)」が上演されることが発表されると、会場からも大きな歓声が沸き起こる。開催時期などの詳細は現時点では不明だが、続報に期待しよう。
そして、キャストの面々からファンに向けた熱いメッセージが寄せられ、2時間におよぶイベントは締めくくられる。終演後のアナウンスでは、ユーリとフレンによる気の知れたやり取りが楽しめるなど、最後まで「テイルズ オブ ヴェスペリア」一色のイベントとなっていた。