2月10日、ユービーアイソフトは3月15日発売予定のオンラインRPG「ディビジョン2」の世界観を楽しめるイベント「D2DAY」を、ベルサール渋谷ファーストにて開催した。本稿ではイベントのレポートとプライベートベータ版のプレイレビューをお届けする。
「ディビジョン2」はウィルステロによって荒廃したアメリカを舞台にした「ディビジョン」シリーズの第2作。プレイヤーは民間人で構成された精鋭組織・ディビジョンのエージェントとなって、ワシントンDCの支配権をめぐる、さまざまなミッションに挑んでいくことになる。
今回開催されたイベント「D2DAY」は、この「ディビジョン2」の世界観を丸ごと楽しめるというもので、会場内には本作のプライベートベータ版をプレイできる広大な試遊エリアが設置。プレイ時間が約1~2時間と長めだったこともあって、ひたすらメインミッションを進める人もいれば、今作の舞台となるワシントンDCをじっくり見て回る人もいるなど来場者たちの自由なプレイが目立った。
そのほか、ゲーム中に登場する銃器などを装備できるフォトスポットエリアや、多彩なグッズが用意された物販エリア、電動ガンの試射を楽しめるシューティングレンジエリアなどが設置。どのエリアにも多くの来場者が詰めかけ、活況を呈していた。特に人気を集めていたのが会場の入口に設置されたフォトスポットエリアだ。「ディビジョン」の世界観を模した3Dパネルをバックに撮影できるとあって、エージェントのコスプレをした参加者たちが殺到。レンタルされているレプリカの銃器を手に、思い思いのスタイルで撮影を楽しんでいた。
フォトスポットでは本作に登場する多彩な銃器や装備などを持って撮影できるようになっていた。 |
東京マルイとのコラボによるシューティングレンジエリアではスタッフが電動ガンの撃ち方をレクチャー。 |
「ディビジョン2」仕様のグリッタータトゥをペイントしてもらえるコーナーや本作のコンセプトアートの展示エリアなども設置。 |
豪華ゲスト陣によるステージイベントも行われた。午前11時から行われた1回目のステージにはエレキコミックの今立進さん、でんぱ組.incの古川未鈴さん、ゲームライターのブンブン丸さん、実況プレイヤーである2BRO.のおついちさんが本作についてのさまざまなトークを行った。ゲスト陣はいずれも前作をかなりプレイしているとのことで、未鈴さんはストーリーの面白さを強調。ブンブン丸さんはPvPもできる「ダークゾーン」での装備の奪い合い、おついちさんはオンラインならではの楽しさを挙げ、複数での協力プレイを推奨していた。
プライベートベータ版の4人協力プレイも行われた。全員が前作を体験済みだけあってスムーズなプレイを披露。おもに未鈴さんが先頭に立って進み、ブンブン丸さんやおついちさんらが後方をフォローするという形で順調にメインミッションを進めていった。
面白かったのが大広間のようなエリアでの戦闘で、1階正面の敵をブンブン丸さんらが引き付けている間に未鈴さんが2階に進攻。
「左からさらに増援」
「オッケー」
「2階にも敵いっぱいいますよ」
「グレネードで吹っ飛ばしますか」
……などと互いに声をかけ合いながら次々に敵を撃破。「仲間とプレイするのってこんなに楽しいんだ」と、未鈴さんが思わずつぶやくなど、協力プレイの楽しさを実感させてくれた。
見事な戦いぶりで進んでいく一行だったが、そんな彼らをビビらさせたのが、ナイフ片手に突撃してくる敵兵士。バーサーカーのごとく絶叫しながら一気に距離を詰めてくるので、未鈴さんが悲鳴を上げるなど、ちょっとしたパニック状態になっていた。ちなみに、ブンブン丸さん、おついちさんによると、今作は敵AIがかなり進化しているとのことで、前作のファンも新鮮な気分で楽しめそうだ。
ついに屋上に到着したゲスト陣はステージのボスである「聖者」との対戦に突入。フォトモードで聖者を撮影しようとして不用意に接近した未鈴さんが敵に囲まれ、助けに向かったブンブン丸さんともども倒されるなどの珍プレイもあったものの、どうにか撃破に成功。ここでデモプレイは終了となった。
プレイ後、ゲスト陣は口々に「楽しかった」を連呼。未鈴さんは「ポジション取りとかに個性が出ていて面白かった」と感想を述べた。ブンブン丸さんは「ミッションが進んでくると、さらに戦闘が激しくなるので、ぜひ製品版で楽しんでほしい」、おついちさんは「TPSというよりもRPGなので、自分の役割を達成したときの満足感が半端ないです」と、それぞれ本作の魅力をアピール。一緒にプレイしていたユービーアイソフトの福井蘭子さんも「私も前作はソロか野良プレイが多かったんですが、ボイチャしながらみんなでやるのが絶対的に楽しいです」と、協力プレイの面白さを強調していた。
また、前作はバイオテロ直後の混乱する世界が舞台で季節が冬だったが、今回は季節が夏になっていて、住民たちが生活するコミュニティが出来上がっているなど、いろいろな場面で前作からの時間の経過を感じられるという。福井さんによると、さまざまな部分にユーザーからの要望が盛り込まれているそうで、前作を体験した人はすんなりプレイできると同時に、「ああ、変わっている」と実感できるとのことだ。
最後に、未鈴さんの本作のスペシャルサポートエージェントへの就任が発表。3月12日に行われる特別生放送にプレイヤーエージェントとして参加するほか、特設サイトやSNSなどで普及活動を行っていくとのことなので楽しみにしておこう。
プライベートデータ版のプレイインプレッションをお届け!
会場でプライベートデータ版を試遊できたので、そのプレイインプレッションも紹介しておこう。本作はさまざまな武器を駆使して敵を倒していく、いわゆるTPS形式のアクションシューティングだが、ミッションを進めることでキャラクターのレベルが上がっていく、より強力な武器や装備などを入手できるなど、RPGテイストの強い内容になっている。
今回の試遊ではシアターコミュニティと呼ばれる拠点からプレイがスタートした。ここはプレイヤーのベースになっているようで、多くの住民たちが集まって協力し合いながら生活している。筆者は前作を未体験なこともあって最初は何をしていいか分からず、少しウロウロしてしまったが、基本的に目的地の方向がマーカーで常に指定されているので、それに気づいてからは、ほとんど迷わずに進めることができた。
目的の場所に着くとメインミッションのイベントが発生。オデッサ・ソイヤーという女性からの依頼で、「ハイエナ」と呼ばれる勢力にさらわれた彼女の娘の救出に向かうこととなった。ミッションの目的地もマーカーで常に表示されるので、そこに向かって進んでいけばいい。もちろん、まっすぐ向かう必要はなく、あちこち寄り道することも可能になっている。
メインミッションの内容はステージでゲスト陣がプレイしたものと同じだが、筆者はソロで進めていくことに。初めてのプレイだけに何度か倒されてリスポーンするハメになったが、さほど詰まることなくサクサク進めることができた。序盤のミッションということもあるだろうが、武器や回復アイテムが意外と手に入りやすく、よほど無駄撃ちしなければ弾不足におちいることはない。ガンガン撃ちまくれるので、この手のゲームにあまり慣れていない人でも存分に爽快感を味わえる。
とはいえ、決して簡単すぎるわけではなく、バトルはなかなかスリリング。特にステージでゲスト陣をビビらせていた突撃してくる兵士は、倒し損なうと一気に間合いを詰められるだけに筆者もかなり焦らされた。また、気がつくと敵に回り込まれていたりするので、ソロでプレイする際は後方にも常に気を配っておいたほうがよさそうだ。
ミッションのボスである「聖者」もかなり歯応えがあった。攻撃もさることながら、とにかく防御が堅いのだ。まったくダメージを受けている様子がなく、どうやったら倒せるのかと絶望的になったが、何かの拍子で敵がひるみ、そのスキに攻撃を集中することで一気に倒すことができた。詳細は分からなかったが、このようなボスとのバトルでは、どこが弱点か見極めることも重要になるのかもしれない。
ちなみに、ゲスト陣のデモプレイは屋上で人質を見つけたところで終了となったが、実際はまだ続きがあり、今度は戦闘が行われた建物からの脱出を目指すこととなる。ただ、行きに比べると出現する敵の数はさほど多くはなく、一気にロビーのような場所に到達。ステージ内に備え付けられているガトリングガンで封鎖されているドアを破壊し、外に出たところでミッションクリアとなった。クリア後に拠点に戻ると、新しい屋根が付くなど拠点内の施設が強化。こうしたコミュニティを成長させていく要素も本作の見どころのひとつと言えそうだ
このように見た目はハードゲーマー向けに見える本作だが、決して敷居は高くはなく、シューターがあまり得意ではないという人でも十分に楽しめる。眼前に広がる映像も圧巻のひとことで、作り込まれたワシントンの街も一見の価値ありだ。あちこちで人々が働いているなど、拠点内での描写も非常に細かく見ているだけでも楽しい。前作のファンはもちろん未経験の人も、この機会にぜひプレイしてみてほしい。