アークシステムワークスより2019年6月27日にPS4版が発売される、ハイスピードメカアクション「HARDCORE MECHA」(ハードコア メカ)のプレイインプレッションをお届けする。
「スーパーロボット大戦」シリーズへのリスペクトが満載
「HARDCORE MECHA(ハードコア メカ)」は、中国のインディーズデベロッパー・Rocket Punch Gamesが開発する2Dスクロールアクションゲーム。プレイヤーが操作するのは、日本のアニメファンにとっては馴染み深い、巨大な2足歩行ロボット。海外発のゲームでありながら、日本のロボットアニメへのさまざまなリスペクトが込められているのが特徴にもなっている。
それがもっとも顕著に表れているのが、歴代のロボットアニメが集結する人気SRPG「スーパーロボット大戦(以下、スパロボ)」シリーズの影響。SDスケールにデフォルメされ、滑らかなアニメーションで動きまわるロボットは、「スパロボ」シリーズの戦闘アニメに登場するロボットたちを、そのまま操作しているような気持ちにさせてくれる。
本作は2,000円(税込)という低価格で購入できるタイトルなのだが、このアニメーションのクオリティは本当に凄まじく、2Dアニメーションのゲームとして最高峰に近いレベルにまで達していると言っても過言ではない。とくに「スパロボ」シリーズのファンであるなら、このロボットのアニメーションを見るためだけでも、本作をプレイする価値があると断言できるほどだ。
本作には、オフライン専用のシングルプレイを楽しめるストーリーと、最大4人での対戦を行えるマルチプレイの2つのモードがある。今回は発売前ということで、ストーリーモードをメインにプレイした。
本作の世界観は、地球から火星への移住が進んだ遠未来。火星では地球への不満から、非合法な武装グループによるテロなどの反乱が多発するなど非常に不安定な情勢にある。
主人公であるタレサー・オコーネルは、軍と協力関係にあるHC.(ハードコアディフェンス)社の一員として、火星で行方不明になった情報行動部士官・アイラタニヤ・キルナの行方を捜索する依頼を受け、アイラタニヤを拉致したテロリストたちとの戦いに身を投じていくことになる。
空中を飛び回りながら戦うハイスピードアクション
戦闘パートは、オーソドックスな2Dスクロールアクションとなっており、ストーリーモードでは、主人公機であるサンダーボルトを操作する。
特徴的なのは、機体に搭載されたブースターを使って高速移動するダッシュの動作で、地上だけではなく空中を自在に飛び回って動くことができ、相手の攻撃を回避したり、敵との距離を詰めたりと、アクションの軸となる。ただしダッシュはブーストゲージを消費し、移動スピードもかなり早いため、操作になれるまでの間は少し制御するのに苦労することになるだろう。
サンダーボルトの主な攻撃手段は、メイン武器、サブ武器、特殊武器、軽格闘、重格闘の5つ。メイン武器には、状況を選ばず使用できるオーソドックスなライフル、サブ武器は威力は低いが、連射速度に優れたバルカンが搭載されている。
左スティックを操作することで、機体の向いている角度が変わり、射撃武器は向いている角度に向かって発射される。一見難しそうにも見えるが、後述するカスタマイズのパーツの中には、敵の位置にあわせて自動で角度を調整してくれるエイムアシストの効果をもつものもあるので、いわゆるシューティング的な操作が苦手なプレイヤーにもとっつきやすい。
2つの射撃武器はともに弾数が設定されているが、最後まで弾を撃ち切ると自動でリロードが行われるので、弾切れを気にすることなく積極的に使用可能。基本的にはメイン武器の方が威力が高く扱いやすいのだが、性能の差別化がしっかりとされており、バルカンを使って時折出現する歩兵を倒したり、飛んでくるミサイルを空中で迎撃するなど、ロボットアニメの中のワンシーンのような動きが再現できるのが楽しい。
それらと大きく異なる位置づけになるのが、ステージ内で敵から奪ったり、あらかじめセッティングしておくことで使用可能になる特殊武器。特殊武器にはいろいろなバリエーションがあり、メイン武器に近い感覚で使えるマシンガン系の他、威力の高いビームを照射し続けるものなどド派手でクセの強いものも。
どれも非常に強力な性能をもっているが、メイン・サブ武器と異なり弾数を使い切ると使用不能になるので、使用タイミングの見極めも重要。とはいえ、一部の特殊な武器以外は、敵が結構な頻度で落としてくれるので、あまり勿体ぶらずに活用していく方が楽に進めると感じた。
2つの格闘は、ダメージは低いが発生が早く連撃でダメージを与えられる軽格闘と、隙は大きいが一発のダメージの大きい重格闘という使い分けになっており、射撃攻撃に比べて攻撃力が高い。ただその分、敵の格闘攻撃で大ダメージを受ける危険もあるため、射撃攻撃に比べるとリスクも高くなる。
ただ、ある程度敵に近づいて発動すると、自動で距離や角度を調整して攻撃してくれるため、攻撃を当てるのは難しくなく、射撃で敵のHPを減らし、ダッシュで敵の弾をよけながら近づいて格闘をあててトドメを刺す……といった、スタイリッシュな動きを簡単にできるようになっているのが気持ちいい。
プレイしていて重要だと感じたのが、敵の攻撃を防ぐガード。ザコ敵の攻撃であれば、ほぼ完全に攻撃を防いでくれるうえ、ガード中は空中でもその場で停止し続けるため、しばらく空中に退避していたい際などにも使用でき、かなり使い勝手が良いと感じられた。
そして本作の目玉とも言えるのは、「覚醒兵装」と呼ばれるロボットがもつ必殺技にあたる武装。発動には、画面下のゲージ(敵に攻撃をヒットされるなどすると溜まっていく)を最大にしておく必要があるため、1ステージあたり何度も使えるものではないものの、その攻撃力は絶大。
何よりも必見なのはその攻撃演出。必殺技使用時には、特別なアニメーションが再生されるのだが、こちらはさらに「スパロボ」シリーズの戦闘アニメに近いカットインやド派手な演出が盛り込まれており、テンションを高めてくれる。覚醒兵装にもいくつかの種類が用意されているようなので、ゲームを進めて新しい覚醒兵装を入手するのもプレイのモチベーションになる。
豊富なステージギミックを利用した戦いも可能
またステージ中には、攻撃が当たると爆発する爆弾や、一定時間おきに流れる電流など、厄介なギミックが多数用意されているのだが、そのほとんどがプレイヤー側が有利になるように利用できるようになっていたのも面白い。
敵が近づいてきたタイミングにあわせて障害物を落下させたり、水中に敵を誘導して落としたり、天井に閉じ込めた敵に電流を流すなど、さまざまな使い方ができる。頭を使って敵を撃破するような要素も盛り込まれている。
なおロボットの耐久値が0になり撃破された場合はゲームオーバーになるが、ステージのエリアが切り替わるごとにチェックポイントが設けられており、少し前の地点から何度でもリスタートすることができるようになっているので、アクションゲームが苦手でも安心。ただしリスタートするごとに、ステージクリア時の評価がマイナスされていくので、できるだけノーコンティニューでのクリアを目指したいところだ。
ステージの中には、サブクエスト的なものも用意されており、クエストをクリアすることでステージクリア時に獲得できるポイントが増加するなどのメリットがある。これで入手できるポイントは、後述するカスタマイズなどに使用できる。サブクエストの条件も、ステージを進んでいけばほぼ自然に達成できるものから、クリアを目指すと難度が劇的に上がるものなど多岐に渡っており、やりこみ要素的なアクセントとして機能している。
武器とは別に、HPを回復したり、機雷をその場に設置するなどのアイテムも存在しており、その使い所も重要。回復アイテムは「リペアキット」という名称になっており、こうした細かい部分もニヤリとさせられる。
また、ステージによってはサンダーボルトから降り、タレサー自身を操作するシチュエーションも存在する。サンダーボルトに搭乗している時とはアクションも変化し、攻撃方法が減るかわりに、ローリングや身を隠すといった敵をやりすごすためのアクションが使えるようになる。
今回プレイした範囲では、敵を倒さず進むことを目指したり、レーダーに引っかからないように進むサブクエストもあり、「メタルギア ソリッド」シリーズのような、ステルスゲーム的な雰囲気で楽しむことができた。
新しい装備の開発・機体のカスタマイズで攻略を楽に
ステージの合間には、格納庫でサンダーボルトの新たな装備の開発や、機体のカスタマイズを行うことができる。
開発を行えるのは、「機体性能」「武装性能」「特殊武器」の3項目で、クリア時やクエストの報酬として獲得できるポイントが必要になる。(特殊武器に関してのみ、ステージ内で入手できる「パーツ」の入手が前提条件として必要)開発したパーツは、カスタマイズでロボットに装備させることで効果を発揮するようになる。
パーツには、耐久や装甲を上げるパラメーター系のほか、ブーストゲージの消費量を減らしたり、エイムをアシストするなどさまざまな効果があり、何を装備するかによって大きくプレイ感覚が変わる。
中でも筆者が重要だと感じたのが防御力を上げる装甲系のパーツ。一見地味な効果のため、優先度が低く見られがちだが、敵から受けるダメージが驚くほど減り、撃破されにくくなる。とくに序盤の操作になれない内は、敵の攻撃を思うように回避できないことも多いので、装甲パーツを多めに積むカスタマイズが有効だと感じた。
ステージの最後には強力なボス敵も配置されており、ストーリーが進むに連れ戦うボスもどんどん手強くなってくる。本作では、一度クリアしたステージに何度でも再挑戦し、開発のためのポイントを稼ぐことができるので、ボスにどうしても勝てないと思ったら、機体を十分に強化してから再挑戦すれば、クリアまでのハードルは大幅に下がるはずだ。
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| ステージの最後に戦うことになるボスはなかなか手強い。 基本的には、何度か挑戦して行動パターンを把握すれば勝てるバランスになっているが、 どうしても厳しいと感じた場合は、別のステージで機体を強化してから挑むのも手だ。 |
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マルチプレイでは、サンダーボルト以外のロボットも使用可能に
ここまで紹介したのはシングル専用のストーリーモードになるが、最大4人での対戦が可能なマルチプレイ用モードも存在する。マルチプレイでは、サンダーボルト以外のロボットも操作することができた。
今回使用できたのは、拳を飛ばし胸から熱線を放つ、マジンガーZなどのスーパーロボットを連想させる「クリムゾンフレイム」、動きは遅いが、高い防御と砲撃性能を誇る「ラウンドハンマー:シージキャノン」、高い機動力と変形機構を有する「ガイヤー:エヴォルヴ」、高出力のレーザーを照射できるスナイパーライフルに機雷を装備した「ヴァイパリド」に、ストーリーモードの主人公機である「サンダーボルトS」を加えた5体。オーソドックスで扱いやすいサンダーボルトに対して、4機はかなりクセが強めの性能になっている。
個人的にかなり操作して楽しいと感じたのが「ガイヤー」。ほぼどんなタイミングでも自在に飛行形態に変形可能で、変形時の機動力を生かして相手に一気に接近、背後に回りこんだら変形を解除して近接攻撃で奇襲するといった、「超時空要塞マクロス」シリーズのバルキリーのようなカッコいい変形ロボムーブを決められる。
スナイパーと聞くと、一見地味そうになタイプに思える「ヴァイパリド」も、遠距離から極太のビームを長時間照射できるという、本当にスナイパーなのか疑ってしまうド派手な武器を装備しており、かなり爽快感がある。
また今回はアンロックされておらず、使用できなかったのだが、使用することができた5機以外にも、まだ5機ものプレイアブル機体が残されている。
確認できたのは、「高機動型メカ タイフーン」、「格闘型メカ ネルA3」、「狙撃型メカ シェパード:サポートカスタム」、「強襲型メカ シーカーIII」、「重装型メカ ドラグーン」の5機で、これらの機体に加えて、それぞれの機体の別カラーリングのバリエーションも存在。共にマルチプレイを繰り返し、プレイヤーレベルをあげていくにつれて解放されていくようだ。
またマルチプレイには、プレイヤーがそれぞれ勝利を目指すバトルロワイヤル形式での戦いのほか、2・2のチームバトル用のルールも用意されているので、他のプレイヤーと協力して戦いに挑むことも可能。親しいフレンドとワイワイ遊ぶのも良いだろう。
「ハイスピードメカアクション」と銘打たれているだけあり、攻撃やガードの硬直が短く、全体的な動作がスピーディのため、とにかく動かしていてストレスがたまらず気持ちいい。
上でも少し触れたが、最大の特徴でもあるダッシュの操作は少しクセがあり、慣れるまで多少の時間はかかるものの、そこを乗り越えれば、思い通りにロボットを動かせるようになり、自分の腕前がみるみる上達しているのを実感できるようになるのが嬉しい(それも、ゲームの序盤をある程度プレイしていれば十分に慣れる)。
2Dスクロールアクションというと、ストイックなゲームを想像する読者も多いかと思うが、何回でもステージの途中から再開でき、カスタマイズにより機体を強化していける本作は、アクションが苦手なプレイヤーへの救済措置も豊富で、間口の広い作りとなっている。
一方で、ノーコンティニューや、サブクエストをすべて達成してのクリアを目指すと、大幅に難度が跳ね上がる作りになっているので、完璧なクリアを目指すならやりごたえも十分。
タイトル画面では影山ヒロノブ氏が担当する本作の主題歌が流れるのも、個人的にたまらないポイント。影山ヒロノブ氏といえば、「スパロボ」シリーズのほとんどの主題歌を担当するJAM Projectのメンバーでもあり、こうした部分にまでリスペクトが表れている。
また個人的に感じたのが、とにかく「ロボットアニメごっこ」が楽しいということ。純粋な2Dスクロールアクションとしてもよくできているのだが、さまざまなロボットアニメのカッコいいアクションを脳裏に浮かべながら、可能な限りそれを再現するような動きを目指してみるといったプレイを目指すという楽しみ方もある。
ロボットアニメファンや「スパロボ」シリーズファンであれば、間違いなく楽しめる出来となっているので、必ず遊んでみて欲しいタイトルだ。
(C) 2019 Rocket Punch Games. Published in Japan, Korea and South East Asia by Arc System Works.
※画面は開発中のものです。
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