セガゲームスは本日7月10日、東京・秋葉原UDXシアターにて「龍が如く最新作 助演女優オーディション合格者発表イベント」を開催した。
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「龍が如く最新作 助演女優オーディション」は、満20歳以上の女性を対象に「龍が如く」シリーズ最新作の世界に登場する、主人公の仲間キャラクターとして出演したい人を広く募集するというもの。合格者にはゲーム内への出演をはじめ、「龍が如く 最新作」に関連するプロモーションに参加してもらったり、副賞として賞金100万円が贈呈されるなどの特典が用意されている。
「龍が如く」シリーズでは過去にキャバ嬢オーディションなどの企画を実施してきているが、今回は“助演女優”ということで、メイン級のキャラクターの出演者を募集する試みとなる。
これまでの審査は、1000人超の応募から書類選考を経て選ばれた約60名が2次審査に進み、開発陣との面接を行っている。このときの模様は以前の記事でもお伝えしているが、そこからさらにファイナリストとして10名に絞られ、歌唱審査や演技審査に挑戦。そして本日、発表会でファイナリストたちが最終自己PRを行ったのち、グランプリが選出されることとなった。
イベントの冒頭では、「龍が如く」シリーズ総合監督の名越稔洋氏より挨拶が行われた。まず名越氏は、「龍が如く」初代の頃はゲーム業界のなかでも異端な作品だったが、「当時のゲームはもっと踏み込めないかというメッセージのもと、世に送り出しました」と、シリーズの誕生を振り返る。
名越氏が大学時代に映像を学んでいたことも影響してか、過去にキャバ嬢オーディションなどが実施されているが、これは「映画にはオーディションがあってエキストラで出られるし、ゲームでもそれができたっていいじゃないか」と思うところがあったようだ。
それだけでなく、ここまでシリーズごとにオーディション企画を続けてきた理由については「ゲームの中に人が参加でき、作品が盛り上がり、それを認めてもらう人が増える。そういったムーブメントを作るきっかけだったり、我々と同じ夢に参加してもらう人を増やしていく狙いがありました」と語る。選ぶ側も楽しいばかりではなく、選ばなくてはいけない緊張感があるとも話しており、オーディション企画を続ける裏側では苦労があったこともうかがえる。
このあとは、ファイナリスト10名による最終自己PRが行われたので、そこでのコメントを紹介していく。
宮越愛恵(ミヤコシ マナエ)さん
私はアニメ、マンガ、ゲームが趣味で、特にゲームは1日に5時間以上、多い日は半日以上やっています。なので今回のオーディションのグランプリがのどから手が出るほど欲しくて、最終オーディションの日からずっと祈る思いで今日を迎えました。
そんな私の特技が、歌や振りを覚えるのが早いことです。最終オーディションで歌った「loneliness loop」という曲をずっと見ているうちに覚えてしまい、これを披露する場所がなかったので、今日はここで披露させていただきたいなと思います。
「愛しさの傷口は 羽を失くした鳥のよう
ねぇどうして ねぇあなたは そんなに悲しく 笑うの?」藤田あさか(フジタ アサカ)さん
普段は他県で看護師をさせていただいております。昨日東京に来て、ゲーム内で自分が走る前に人生初の歌舞伎町を探索してまいりました。
話は変わりますが、私は幼いころから合唱や陸上、ピアノ、バンド、サッカー、空手などさまざまな活動をしてまいりました。そのなかでたくさんのことを学び、自分の中で大きな財産となったことが2つあります。
1つはどんな種目や競技であっても最終的には自分との勝負になるということです。人と比べるのは簡単で勝ってしまったらそこで終わりです。でも自分に勝ち続けることは自分にとって成長できることだと思って、日々努力をしています。
もうひとつは人とのつながりの大切さです。個人種目でも団体競技でも、ライバルや自分を支えてくれる仲間のおかげで今の私がいて、ここに立たせていただいています。自分の芯は持ちつつも、みなさんから刺激をもらい、同時に自分も刺激となれるよう、自分にしか演じられないキャラクターを演じられるように頑張りたいと思います。
椎名結加(シイナ ユイカ)さん
まずはここまで選んでくださった審査員の方々、ありがとうございました。
私の1番の強みは「龍が如く」が大好きなことだと思っています。演技も歌の経験もなく、会社員として働いている私がここまでやってこれたのは、その「龍が如く」への熱い想いを審査員の方々が受け止めてくださったからだと思っています。今日この場で改めてその思いを伝えさせてください。
新シリーズの制作が決定してから、私は発売されるまで毎日心待ちにしています。発売されてからは寝不足になるほどやりこんで、サブストーリーが発生したら毎回ワクワクして、ゲームが終わった後はロケ地めぐりに行くほど本当に大好きです。もしも私が参加させていただけることになりましたら、微力ではありますが、全力でこのゲームをさらに素敵なものになるように頑張ってまいりますので、どうかよろしくお願いします。
相沢菜々子(アイザワ ナナコ)さん
私は普段レースクイーン、モデルとして活動しており、体を動かすことが好きで、体が柔らかいことが自慢です。といっても、「龍が如く」では首から下はあまり関係ないのであまりお役にたてないかもしれませんが。私は春まで理工学部で情報工学を専攻しており、ゲームは身近な存在でした。「龍が如く」も熱いロマンの詰まった作品だと認識していましたが、先日オーディションを経て、実際の現場であったり制作の方の顔つきを見て認識の甘さを実感しました。
同時に中谷さん(春日一番役の中谷一博さん)にもお会いして、私は春日一番の隣に立ちたいと強く思いました。ですが先日のオーディションでは、全力は出し切ったんですが、たぶん誰よりも失敗を繰り返してしまって、その分、学びを得たので、今度は私が恩返しをしたいなと思います。今日は覚悟の黒できました!
安 美咲(ヤス ミサキ)さん
これから自身の特技を活かした決意表明をさせていただきたいと思います。まず今日の目標である「グランプリ獲得」そして「龍が如く出演」。この目標を書いた2枚の板を、これから気合と拳でかち割りたいと思います。
ありがとうございます!今日は本気でグランプリを取りに来ました。よろしくお願いします。
北川都喜子(キタガワ トキコ)さん
人生の可能性は誰もが無限にあると私は信じています。北川都喜子としての可能性を信じ、世の中の常識にとらわれず、自分らしく生きたい。
今があることに感謝して目的意識を高く持ち、常に前向きに。私の次の目標は春日一番と共に闘い、人生をより熱いものにすることです。
鎌滝えり(カマタキ エリ)さん
私は今、女優の仕事をさせていただいています。芝居の仕事は一生続けたいと思っています。もし「龍が如く」のオーディションに受かり出演させていただけることになったら、声のお芝居だと思うので、すごく技術が必要になると思うし、難しいものだと思います。声のお芝居はずっとやりたかったので、春日一番と一緒にお芝居をさせていただけたら嬉しいなと思っています。
姉がすごくゲーマーでして、「龍が如く」は私が学生時代からずっと一緒に姉と一緒にやっていたので、私が知っていたものとか見てきたものでお仕事をさせていただけるとしたら本当に幸せだなと思ってオーディションを受けさせていただきました。よろしくお願いします。
里々佳(リリカ)さん
今回のこの「龍が如く」のオーディションは、自分の殻を破りたいと思っている今の私のなかですごく大きな挑戦でした。最後にこの自己PRのなかでも今までやったことのない自分に挑戦したいと思って、人生で初めてなんですけど、モノマネを勉強してきました。まだ妹しか見ていません。モノマネもやったことがないので、お手柔らかに聞いてください。
charaの「やさしい気持ち」です。
「手をつなごう 手を ずっとこうしていたいの
おねがい ぎゅっと私を抱きしめて もうあたしをとめないで」ありがとうございました。春日一番の新しい物語のどうか私も参加させてください。よろしくお願いします。
沢 すみれ(サワ スミレ)さん
緊張のあまり何を口走るか分からないので、夜通し原稿を書いてきたんですが、今、思ったままちょっとだけ口に出してみようかと思うので、グダグダになったら申し訳ありません。私は人に見せやすい特技とかがなくて、今回は心残りがないようにスピーチをさせていただこうと思っています。
特に秀でた才能がそんなにないんですが、そんな私でもひとつだけ誰にも負けないようなことがあります。それは周りの人に恵まれる運の良さです。今レースクイーン、グラビア、そしてタレントとして活動しているんですが、すべてのオーディション、仕事のなかでただ不器用にまっすぐ働いている私の姿を見つけてくれた人がいて、新しいステージへと導いてくれました。今回のオーディションも私はそのように感じています。
今回のオーディションで私は自分にできないことを知り、できるようになりたいことを1つ見つけました。それは演技なんですが、今回結果がどうであれ、新たな夢を得てここに立てたことが私の人生のターニングポイントであり、成り上がりの第一歩だと思っています。「龍が如く」のみなさん、これから私が何かしらですごいできるようになったら、「沢は、あいつは俺たちが育てた」と言って、一緒にお仕事してください!よろしくお願いします。
柳 いろは(ヤナギ イロハ)さん
私は普段グラビアとタレントとして活動しています。「龍が如く」に感動させられ、すごく救われた人はたくさんいると思います。私はその中の1人です。自分の環境がガラッと変わってしまい、地元大阪に帰らなければいけないかもしれないと思うぐらいまで追い詰められたときに、助けられたのがこの「龍が如く」です。なので「龍が如く」の関係者の皆さんに、こうやって直接感謝の気持ちを伝えられることが本当に嬉しくて、ありがとうございます。
私はこのオーディションを受ける以外の選択肢はありません。恩返しがしたいと思っています。新シリーズの春日一番さんと共に戦い、もし春日さんが弱音を吐こうでもしたら、私がお尻をビシバシ叩いて引っ張っていく、そんなつもりで頑張りたいと思います。勝負は想いの強いものが勝つ。そう「龍が如く」に教わりました。私はグランプリをとります!
参加者がそれぞれ熱い想いを語ったり、自分なりのパフォーマンスを見せた自己PRとなった。これを受けて審査員たちが最終選考を実施。待ち時間にはこれまでのオーディション内容をまとめたダイジェスト映像が流れ、ファイナリストたちの姿を再確認できる場となった。
そして肝心の審査結果については、当初グランプリ1名のみが選ばれる予定のところ、急きょ審査員特別賞として追加で4名、計5名が選出されることに。2次審査、3次審査を選考を重ねるなか、ファイナリストたちは誰もが個性豊かで素晴らしく、1人だけを選んで終わるのはもったいないという気持ちが強かったようだ。最終オーディションに合格したのは以下の5名。なお、審査員特別賞の4人も「龍が如く 最新作」に出演予定となっている。
<グランプリ)>
・鎌滝えりさん
<審査員特別賞>
・宮越愛恵さん
・里々佳さん
・沢 すみれさん
・柳 いろはさん
グランプリ受賞のコメント
鎌瀧さん:グランプリをとりたくてオーディションに参加させていただいて、今日の最終選考まで時間があったので考えることがいっぱいあったんですけど、もう本当に「ありがとうございます」ということしかないです。選んでいただいたからには春日一番を誰よりも愛して、春日一番と一緒に戦ったりとか、歩んでいけたらと思います。本当にありがとうございます。
審査員代表コメント
名越氏:審査員特別賞4名様と、グランプリ1名様を決めさせていただきました。僭越ですがこういう結果とさせていただきました。たくさんの方の情熱とエネルギーをいただいて作品を作っておりますし、こうやって彼女たちがエンターテイメントを広げていく活動のきっかけに我々も助力できればという想いもありますし、いろんな想いとエネルギーを含めて、「龍が如く」という作品を軸にしながら邁進していきたいと思います。
――選考の決め手について
名越氏:お話しの仕方もそうなんですが、自然体がまさに女優さんだなという印象がありました。私も業界で30年仕事をしていてたくさんの方とお会いしており、完成された魅力がある方もいらっしゃいます。我々としては今回の作品自体がゼロスタートということがあるため、ここから我々と一緒に「ああかな?」「こうかな?」と、決めつけずに一緒に作っていってもらえる方だと嬉しいというのもあります。そういう中で彼女の空気感、女優さんとしての存在感に惹かれるものがあり、決めさせていただきました。
オーディションの発表会としては以上となるが、最後に名越氏から「龍が如く 最新作」について、8月29日に詳細を発表することが明かされた。本作では主人公が春日一番に変わるが、それに合わせていろんなものが変化し、ゲームとしても進化しているという。その全容を含め、「皆さんに驚いていただける情報を多数公開できると思いますので、ぜひ8月29日をお待ちください」と締めくくった。