千葉・幕張メッセにて9月12日より開催の「東京ゲームショウ2019」。セガゲームス/アトラスブースで9月15日に行われた、「サクラ大戦 帝劇宣伝部通信 TGS特別回その4“楽曲特集”」のステージをお届けする。
「サクラ大戦」シリーズのさまざまな情報を届ける公式生放送「サクラ大戦 帝劇宣伝部通信」のTGS特別回。その最後を飾る4日目は、ゲームの世界観を彩る「楽曲」をテーマに、「サクラ大戦シリーズ」の音楽を手掛ける田中公平氏をゲストに迎え、過去の作品から「新サクラ大戦」まで、音楽の魅力について語るコーナーを展開。そしてステージの最後には驚きの新情報も届けられた。
日本ゲーム大賞 フューチャー部門受賞の報告をしつつ、まずは生放送でおなじみのMC山下まみさん、特命宣伝部長も務める神山誠十郎役の阿座上洋平さん、そして「新サクラ大戦」プロデューサーの片野徹氏の3人に、アナスタシア役の福原綾香さん、望月あざみ役の山村響さんを加えた5人で進行。基本的なゲーム内容に触れつつ、ゲストである山村さん演じるあざみのイベントシーンも紹介された。
(左から)山下まみさん、阿座上洋平さん、片野徹氏、福原綾香さん、山村響さん |
一通り紹介が終わったところで、満を持して田中氏も加わり、メロディーを大事に制作してきたという音楽に関するトークが展開。今回は、「新サクラ大戦 初回限定版」に同梱されるヴォーカルトラックCD集「『サクラ大戦』歴代歌謡集」の収録曲を発表しつつ、各タイトルの楽曲を振り返っていくこととなった。
歴代歌謡集にはCD6枚組にシリーズ6作品の歌唱曲62曲が収録されているということだが、ゲーム以外の楽曲も含めると、これまでに制作された楽曲は400曲以上にも及ぶという。キャラクターの紹介ソングが中心だったという初代「サクラ大戦」より、第1回目の歌謡ショウの演目で原点の曲でもある「愛ゆえに」に関するトークから始まり、「新サクラ大戦」の「激!帝国華撃団<新章>」の歌詞にも影響を与えているという「夢のつづき」(「サクラ大戦2 ~君、死にたもうことなかれ~」)など、楽曲ごとに田中氏から熱いコメントが寄せられていく。
その流れから「新サクラ大戦」のキャラクターソングに関する話題へと移っていく。声優の仕事をしていてこんな曲を歌うことがあるのかと思ったという福原さんが歌うアナスタシアのキャラクターソングについては田中氏より電気を消して収録したというエピソードが、一番キャラクターソングらしさのある山村さんの楽曲はキーが高くてあざみの声を保つのが大変だったと、それぞれの苦労も語られた。
また、田中氏によると上坂すみれさん、沼倉愛美さん、水樹奈々さんが歌う3つの華撃団の楽曲については力を入れて制作しているそう。水樹さんが“こんな曲を歌ったことない”と話したという「鉄の星」についてはアレンジも田中氏自身が行っているそうで、6~70人のオーケストラでレコーディングしていることも明かされた。
楽曲に関するトークは以上となり、ここですでに公開済みの天宮さくら(CV:佐倉綾音)のキャラクターソング「乙女なんですよ」のミュージックビデオをお披露目。これまでにない試みに、観客だけでなく出演者からも大きな反響があり、ほかの花組メンバーのミュージックビデオが制作されるのかにも注目したいところ。
また、収録曲の中から神崎すみれ(CV:富沢美智恵)、竜胆カオル(CV:石川由依)、大葉こまち(CV:白石涼子)による「スタァ誕生」もお披露目。富沢さんがレコーディングに参加した際には泣きそうになっていたというエピソードが田中氏から語られたほか、同楽曲の花組バージョンを収録していることをポロリする一幕もあった。
そしてここで舞台「新サクラ大戦 the Stage」を上演することが発表。ゲームのキャストとは別の出演者となり、今回は天宮さくら役の関根優那さんがステージ上に登壇した。舞台化には田中氏も深く関わっているようで、関根さんがさくらのイメージに合っていたことに触れる。一方の関根さんは、歴史ある作品に携われることへの嬉しさとプレッシャーを感じているそうだ。
2020年春に上演予定の舞台の概要は改めて発表されるということだが、ステージの終了後には田中氏と関根さんへの囲み取材が行われた。そちらの模様を最後にお届けする。
――改めてオーディション全体の印象を教えて下さい。
田中氏:今回のオーディションは150名以上の方に参加してもらい、全部の役から5人を決めたんです。その中でさくら役を受けられた方がその半分くらいいて、全員に歌を歌ってもらったんですけど、彼女の歌が上手くてね。オーディションの時は少し失敗しちゃったんだけど(笑)。さくらが一番似合うんじゃないかということで決めさせて頂きました。
――関根さんはオーディションを受けてどんな印象でしたか?
関根さん:今回は歌の審査も大事な部分だと聞いていたので、有名な「ゲキテイ」を歌えるのが凄く嬉しかったので、なんとしても勝ち取ってやる!って気持ちで挑んだんですけど、公平先生が仰ったように失敗した部分もあったので自信はあまり無かったですね。
田中氏:決めたのは当日だったんですけど、少しだけ不安だったので後で改めて調べさせてもらって。これだけ歌えるんだっていうのは分かったので良かったです(笑)。
――今回の舞台は、どんな舞台になりますか?
田中氏:一度奏組でやってはいるんですけど、今まで声優さんがやっていた舞台を俳優の方にやってもらうので、これまでとは違うものにしたいなと思っています。声優さんがやると声が一緒なので違和感なく受け取ることができるんですけど、今回は声も違うし演技も違うだろうから、演出も含めてドンドン近づけていこうと思っています。
――舞台用に新しい楽曲はありますか?
田中氏:舞台用の楽曲もあります。
関根さん:私、初めて聞きました!(笑)
――では最後に、舞台に向けた意気込みをお願いします。
関根さん:「サクラ大戦」という歴史もありたくさんのファンがいる作品に関われたことがとても嬉しいです。これまで声優さんがやっていた歌謡ショウがあって、皆さんも想像がつかないと思うのですが、想像を超えるような、そして実際に天宮さくらちゃんがステージに存在したんだと思ってもらえるように頑張りたいです。舞台もゲームに負けないくらい人気が出るような作品にしていきたいと思います。
田中氏:「サクラ大戦」の舞台は、歌や踊り、殺陣もあったりするので凄くハードルが高いんですよ。万能選手じゃないと中々上手くいかないんですけど、関根さんならやってくれると期待しています。皆さんも期待していてください。