2019年12月1日、VR脱出アドベンチャーゲーム「Last Labyrinth 」(ラストラビリンス)のファンミーティングが開催された。ここではその模様をお届けしていく。

イベントはテーマ曲のミニライブからスタート。カティア役のステファニー・ヨーステンさんの歌声と生演奏が幻想的な雰囲気を作り出し、会場のファンを魅了した。

その後は事前に募集した質問に答える形でイベントは進行。最初のテーマは「ラストラビリンス」を彩るサウンドについてで、ディレクター/プロデューサー高橋宏典氏、ヒロインのカティアの声とテーマ曲のボーカルを担当するステファニー・ヨーステンさん、 テーマ曲の作曲・編曲を担当した菊田裕樹氏、ゲームのサウンドデザインを担当した花岡拓也さんの4名が登壇。

まず、菊田氏が本作に起用された理由について高橋氏は、菊田氏の手掛ける「双界儀」の音楽のファンであり、ツイッターのダイレクトメッセージで依頼をおこなったことを明かした。菊田氏も文面から熱い思いを受け取り、快諾したという。

続いてテーマ曲で苦労した点について聞かれたが、菊田氏は高橋氏との最初の打ち合わせで作品の概要を聞いている段階でメロディが頭に浮かんだとのこと。高橋氏のなかに世界がすでに出来上がっていたのでイメージがしやすかったのではないかと語った。

次はテーマ曲の感想について高橋氏、ステファニーさん、花岡さんが答えることに。高橋氏は映像と合わせて曲を聴いたときにバッチリ合っていたことに驚いたことを語り、ステファニーさんは曲の不思議な雰囲気に魅了されたという。花岡氏は曲の奥深さに驚き、静かな曲ながら圧倒されてしまったことを伝えた。

その次はステファニーさんに「独自の言語で歌うのは難しかったのでは?」という質問。彼女は歌詞を覚えるのがとくに大変だったと打ち明かしたあと、きちんと歌詞には意味があり、その思いを乗せて歌ったことを伝えた。ちなみに高橋氏によると、最初は異国語っぽい感じが出なかったので、オランダ語っぽい雰囲気で歌ってもらったとのことだ。

さらに続いてテーマ曲の歌詞の意味についての質問があったが、こちらは秘密とのことで、高橋氏は「どんな意味なのか想像するのも楽しいハズ」と答えた。

罠の音の作り方については花岡氏から解答が。罠は実際には存在しないので、その罠のメカニクスを細かく分解して、その材質の音を使用していると明かした。たとえば、モーターであれば掃除機の音を加工して使ったり、高速回転する罠であればジュースミキサーを使ったりしていたそうだ。ちなみに罠の音に関しては花岡氏自身も聞きたくないような不快な音になるように工夫していたとのことだ。

また、このパートの最後にはテーマ曲が、Apple Music、Spotify、レコチョク、Amazon Musicなどのストリーミング・ダウンロードサービスにて配信開始となったことと、菊田さんが冬コミでテーマ曲のアレンジCDを発売することが発表された。

そして次のテーマ「死の館」へ。菊田氏と花岡氏が退席し、リードエンバイロメントアーティストの草場美智子さん、レベルデザイナーの雨森梓さん、同じくレベルデザイナーのパク・デゴン氏が登壇。

罠で苦労した点について雨森さんは高橋氏からのオーダーで「簡単そうだけど、ひっかかっちゃう罠が欲しい」と言われて頭を悩ませたことを明かした。ちなみに製品版で実装されたその罠にはステファニーさんも引っかかってしまったそうだ。一方でパク氏はVR作品を作ること自体がはじめてだったのでその部分の苦労を語った。2Dだと面白そうと思えたことも実際にVRで見てみるとそうでもないということも多かったそうだ。高橋氏も同意し、スタッフが額にVRを付けながら作業することが次第に多くなっていたことを明かした。

続いて「カティアがひどい目ばかりにあうので、そんなひどい罠を考えた人の顔を見てみたい」という質問が読み上げられると、雨森さんが手をあげてアピール。高橋氏によると、罠自体は全員でアイディアを出したものの、率先して死に方を考えていたのは雨森さんだったという。雨森さんは、自分がVRでいろいろな臨死体験をしたかったことを告白。本当はギロチンの罠で自分の首が切り離されたあと、自分の胴体を見たかったそうだが、さすがに高橋氏からストップがかかったことを明かした。

パズルと死に方のどちらを先に考えるのかという質問には、どちらのパターンもあったと説明。背景を担当した草場さんは死に方から考えてくれたほうが制作としてはラクだったと苦労を明かした。

次は「本作はホラーゲームではないのになぜ死ぬのでしょうか? やはりホラーですよね」という直球の質問。高橋氏は「最近はホラーでもいいかなと思い始めています」と冗談を交えつつ、もともと本作は脱出ゲームとして考えており、さまざまな道具を持ったカティアと謎を解いていく展開を考えていたことを明かした。ステファニーさんは「ちょっとだけホラーだと思う」と感想を述べ、逆に草場さんは自身はホラーが苦手だが本作はプレイできると伝えた。

ステファニーさんのお気に入りの死に方について聞かれると、「印象深かったのはヘビの出てくる罠」との解答。ちょっとコミカルで笑える死に方だったのでお気に入りかもしれないと明かした。

続いてスタッフのお気に入りの死に方について。パクさんは基本的にカティアが酷い目にあうとすぐに姿が見えなくなるが、鏡の部屋にある爆弾の罠はずっとカティアの姿を見続けることになるので印象的だと語った。雨森さんはカティアがアイアン・メイデンに閉じ込められる部屋。プレイヤーが刺される角度は、彼女がかなりこだわって作ったそうだ。草場さんは虫の登場する罠で、VRならではの「ゾゾゾ……」とする体験ができるのではと語った。

最後に担当した部分でオススメのところを聞かれ、パク氏はロープの部屋が難易度などを調整するのが大変だったのでぜひプレイしてほしいと語り、雨森さんはなにも操作していないときなどのカティアの可愛い仕草にも注目してみてほしいと語った。そして最後に草場さんは部屋のシミなども作り込んでいるので、そちらも見逃さないでほしいと伝えた。

最後のトークセッションは「カティアという存在」。カティアのキャラクターデザインとモデルデザインを担当したキャラクターアーティストの田中達麻氏とファントムのキャラクターデザインとモデルデザインを担当したキャラクターアーティストのタバリ・キミアさん、アニメーション制作を統括したリードアニメーターの福山敦子さん、アニメーション制作やツール制作を担当したアニメーター兼テクニカルアーティストの アレクシス・ジャスミン・ブロードヘッドさんが登壇した。

まずカティアが生まれた経緯について。最初は高橋氏と田中氏のふたりではじまったプロジェクトであることが明かされた。高橋氏のアイディアでピンク色の靴が追加され、それに合わせるために田中氏が赤いリボンなどを追加したことで現在の形になっていったという。ちなみに福山さんは初期案のカティアの「イモっぽい感じ」が好きらしい。

続いてファントムについて、キミアさんが解答。もともとホラーゲームというコンセプトではなかったのでファントムはホラーっぽいデザインにはしなかったとのこと。彼が怖く見えるのであれば、VRという空間の影響が大きいのではないかと伝えた。

独自の言語で演じるのは難しかったのではないかという質問には、ステファニーさんは難しかったと伝えつつも、高橋氏は収録がとてもスムーズに進んだことを明かした。また、ステファニーさんはカティアがひどい目にあっているときのテンションがいちばん大変だったと答えた。

カティアを可愛く感じるような工夫についての話題になると、ステファニーさんが最初に収録したあと、その後の半年の間で一気に可愛くなったと言い、福山さんやアレクシスさんはカティアが指をパーではなくグーにすることが多くなったためではないかと答えた。これは福山さんが途中からグーの手の可愛さに気づいて取り入れるようになったためだという。

何度もカティアがひどい目に合うのは心が痛くなかったのではないかという質問には、福山さんが先ほどのトークセッションで雨森さんたちが楽しそうに死に方を話しているところを傍から見ていてヤバい人たちだったと伝えて会場を笑わせた。キミアさんも同意しつつ、ファントムがカティアを責めるシーンは胸が傷んだが、プレイヤーの心に訴えるために妥協せずに作ったという。

ファントムが怪我をしているような動きをしているのは、どれかのエンディングの展開に関係しているのかという質問には、キミアさんはネタバレはしたくないのでノーコメントと言いつつ、彼のぎこちない動きは意図したものであると答えた。

最後の質問は見逃さないでほしいポイントについて。アレクシスさんはカティアがどうぶつしょうぎをするシーンのファントムはこまかい仕草も入っているので注目してほしいと伝え、福山さんは後半に登場するソファをポイントするとカティアがくつろぐので、ぜひ試して欲しいと答えた。キミアさんのコメントはネタバレであったため詳細は省くが、後半のシーンであるふたつのものを比べてほしいと語った。田中さんは「ICO」の大ファンだったので、福山さんがカティアのモーションを担当してもらえたことがうれしかったと述べ、カティアと「ICO」のヒロインが首の振り方が同じ点に注目してほしいと語った。ステファニーさんは実際にプレイしたとき、ファントムに出会ったときがいちばん怖かったと伝え、その後にカティアとふたりになったときに安心したことを語り、そういう彼女の癒やしの部分に注目して欲しいと伝えた。

イベントの最後には高橋氏は「ラストラビリンス」はVRのゲームなので実際にプレイしないと魅力が伝わりづらいことを語り、ぜひ周囲の人にもオススメして本作を広めて欲しいと伝えた。

ここからはイベント終了後におこなわれたステファニーさん、菊田氏、高橋氏への合同インタビューの模様をお届けする。

――今回のイベントの率直な感想をお聞かせください。

高橋氏:ファンの方々の温かさを感じました。

ステファニーさん:みなさんゲームをプレイしてくれていて、トークにもさまざまな反応をしてくれてうれしかったです。

菊田氏:ゲームとプレイヤーの距離感が近くていいなと思いました。最近はSNSが発展して距離が縮まった一方で離れている感じもしていたので、こうやってファンのみなさんと一緒の空間を過ごせるのは楽しかったです。

――意外だった部分などはありますか?

高橋氏:プレイヤーのみなさんがカティアやファントムに対して予想以上に愛着を持っていただけていると思いました。

ステファニーさん:わたしはスタッフのみなさんが愛情を持って本作を作ったことが伝わってきてうれしかったです。

菊田氏:自分はゲームをプレイするのも好きでホラーもやるのですが、本作はもっと血も涙もない展開になるのかと思っていました。ただ、本日のお客さんの反応をみると血も涙もない展開にしないでよかったんだなと感じました(笑)。

高橋氏:それは菊田さんからの影響も大きいです。曲のおかげでテーマが明確になった部分もありますね。

――2016のプロトタイプのときから、ユーザーさんの反応で気になったものはありますか?

高橋氏:プロトタイプ版はお客さんの反応を見てみようという気持ちで作ったのですが、予想以上に反応が大きく製品版を待ち望む声が多かったです。その声は制作の後押しになりましたね。

ステファニーさん:わたしは言葉が通じなくてもカティアとコミニュケーションが出来ている感じがするという感想がうれしかったです。

菊田氏:VRは新しいメディアで馴染みが薄いものなので、音楽を通じてプレイヤーとの距離感を縮めることができたのならうれしいですね。

――「どうぶつしょうぎ」が登場する理由をお聞かせください。

高橋氏:シンプルに勝負ができるゲームが必要で、オリジナルのルールなども考えたのですが、シンプルながら奥深い「どうぶつしょうぎ」がちょうどピッタリだと思い、もともとつながりのあった製作者のかたに相談させていただきました。

――みなさんがゲームのなかのシチュエーションに入るとしたら、主人公とカティアとファントムのどの立ち場がいいですか?

高橋氏:どれも嫌だなぁ(笑)。敢えて選ぶなら自分の責任で謎を解くことができる主人公ですかね。ステファニーさんはご自身が演じられたカティアですか?

ステファニーさん:そう言いたいですけど、つらい目に遭うのはちょっと嫌ですね……。うーん、難しいけどやっぱり主人公かな。

菊田氏:わたしはカティアですね。主人公にいろいろなウソを教える偽カティアになりたいです(笑)。

――今後の展開についてお聞かせください。

高橋氏:現在はSteam版にしか体験版がありませんが、今後はほかのプラットフォームでも体験版を配信予定です。全国各地のVR機器が置いてあるTSUKUMOさんでも体験できますので、ぜひ足を運んでみてほしいです。

Last Labyrinth

あまた

PS4ダウンロード

  • 発売日:2019年11月13日
  • 価格:3,980円(税抜)
  • 17歳以上対象
  • PS VR専用タイトル
Last Labyrinth

Last Labyrinth

あまた

PCダウンロード

  • 発売日:2019年11月13日
  • 価格:Steam:3,980円(税抜)、Oculus Store:3,990円(税込)、Microsoft Store:4,350円(税込)
  • 17歳以上対象
  • Steamほか(VR専用)
Last Labyrinth

(C)2016 AMATA K.K. / LL Project

※画面は開発中のものです。

関連ワード

この記事のゲーム情報

Last Labyrinth

VR脱出アドベンチャー
機種
PS4PC
プラットフォーム
ダウンロード
会社
あまた
ジャンル
アドベンチャー
テーマ
脱出
システム
VR
  • セガゲームス特集ページ
  • Figgy
  • 軌跡シリーズ特設サイト
  • BUSTAFELLOWS特設サイト

RANKING人気記事ランキング

REGULAR定期配信

  • ゲーム発売日・配信日カレンダー
  • Gamer編集部通信
12月5日(木)
AWAY: Journey to the Unexpected
Little Bit War
NekoMiko
Star Wars バトルフロント II: Celebration Edition
THE DARK PICTURES: MAN OF MEDAN
Tools Up!
お姉チャンバラORIGIN
がんばれ!スーパーストライカーズ
もっと!にゅ~パズ松さん ~新品卒業計画~
もっと!にゅ~パズ松さん ~新品卒業計画~ おそ松セット
もっと!にゅ~パズ松さん ~新品卒業計画~ カラ松セット
もっと!にゅ~パズ松さん ~新品卒業計画~ チョロ松セット
もっと!にゅ~パズ松さん ~新品卒業計画~ トド松セット
もっと!にゅ~パズ松さん ~新品卒業計画~ 一松セット
もっと!にゅ~パズ松さん ~新品卒業計画~ 十四松セット
ゆけむり温泉郷
カードファイト!! ヴァンガード ZERO
ガールズシンフォニー:Ec ~新世界少女組曲~
ゲーム発展国++
シタデル:永炎の魔法と古の城塞
12月6日(金)
Ancestors:The Humankind Odyssey
Darksiders Genesis
アサシン クリード リベルコレクション
レッド・デッド・リデンプション2
レッド・デッド・リデンプション2 スペシャル・エディション
12月10日(火)
オメガラビリンス ライフ
12月11日(水)
RenCa:A/N
たべごろ!スーパーモンキーボール
ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島
12月12日(木)
CONTROL
CONTROL デジタルデラックス
Ghostbusters: The Video Game Remastered
Hollow Knight
Layers of Fear 2-恐怖のクルーズ
SAMURAI SPIRITS
SAMURAI SPIRITS DELUXE PACK
オーバーライド 巨大メカ大乱闘 スーパーチャージエディション
ゴルフピークス
セイクリッド ストーンズ
ゾンビドライバー:Immortal Edition
プリンセスメーカーGo!Go!プリンセス
ヘッドライナー:ノヴィニュース
ホームスターVR SPECIAL EDITION
メガクアリウム
モチ上ガール
幻走スカイドリフト
忍者じゃじゃ丸 コレクション
新サクラ大戦
新サクラ大戦 初回限定版
12月13日(金)
PUBG LITE
Virgo Vs The Zodiac
スター・ウォーズ ピンボール
デビル メイ クライ 5 Best Price
バイオハザード RE:2 Z Version Best Price
バイオハザード リベレーションズ コレクション Best Price
12月19日(木)
BUSTAFELLOWS
BUSTAFELLOWS デラックスエディション
D.C.4 ~ダ・カーポ4~
D.C.4 ~ダ・カーポ4~ 完全生産限定版
Fable of Fairy Stones:妖精石物語
SNIPER ELITE III ULTIMATE EDITION
The Surge 2
うたの☆プリンスさまっ♪Repeat LOVE for Nintendo Switch
はつゆきさくら
はつゆきさくら 完全生産限定版
アンセスターズレガシー
アンセスターズレガシー デジタルデラックス
オバケイドロ!
ジェミニアームズ
テラリア
プリンセスメーカーゆめみる妖精
ペトゥーンパーティー
ボクらのスクールバトル
モンスターファーム
恋する乙女と守護の楯~薔薇の聖母~