セガゲームスより2020年2月13日に発売されるNintendo Switch用ソフト「初音ミク Project DIVA MEGA39’s」のプレイインプレッションをお届けする。
目次
「初音ミク Project DIVA MEGA39's(メガミックス)」は、「SEGA feat. HATSUNE MIKU Project」の10周年記念作にして、「Project DIVA」シリーズとしては初めてNintendo Switchでリリースされるリズムアクションゲーム。
本作のメインとなるリズムゲームでは、シリーズ初収録となる楽曲を含む、10年間の歴史を彩った100曲に、本作のための書き下ろしテーマソング「Catch the Wave」(Music&Lyrics by kz(livetune))を加えた全101曲がプレイ可能。自由に選べるモジュール(コスチューム)は300着以上が用意されている。
今回、ゲームの発売に先立って製品版相当のゲームをプレイする機会に恵まれたので、本作ならではのポイントを中心に、ゲームの魅力を届けていく。
アーケードモードとミックスモード、2つのゲームモードで遊べる!
まずは従来の遊び方に近いプレイが楽しめる「アーケードモード」について紹介しよう。このモードでは、「初音ミク Project DIVA Future Tone(以下、Future Tone)」がベースとした、リズムに合わせてメロディアイコンに対応したボタンを押すだけのシンプル操作でゲームを楽しめる。
左右のスティックに対応したスライドアイコンも用意されているが、こちらについてはL(ZL)およびR(ZR)ボタンにそれぞれ対応。また、要所でメロディアイコンの同時押しが求められる局面もあるが、こちらはキーコンフィグで1ボタンへの割り当てが可能となっている。「アーケードモード」の難易度はEASY~EXTRA EXTREME(※一部楽曲のみ)までの5種類が用意されており、幅広いプレイスタイルに対応している。
なお、ライフゲージが0になってもそのまま楽曲を最後までプレイできる「完奏モード」や、リズムゲーム中の任意の部分だけを繰り返しプレイできる「プラクティス」など、「Future Tone」で搭載されていたモードは本作でも健在。楽曲ごとのモジュールのカスタマイズへの遷移もスムーズで、総じて遊びやすい印象だ。
そして今作では、Joy-Conを使ってプレイする新たなゲームモード「ミックスモード」が搭載。左右2つのJoy-Conを縦に構える、いわゆる“いいね持ち”をし、手首の回転で傾けて赤・青のカーソルを動かし、同じ色のノーツと重なるタイミングでZL・ZRを押していく、より体感的な操作が楽しめるものになっている(ノーツは一部でも重なっていればOK)。「ミックスモード」の難易度はEASY~HARDまでの3段階が用意されている。
画面として見ると難しく感じるかもしれないが、EASYの場合は右手のJoy-Conのみ、NORMALの場合もノーツの範囲はかなり広めに設定してくれているので、そのあたりを導入にしてプレイするとすぐに馴染んでくるだろう。また、長押しのノーツについては左右どちらかのJoy-Conで対応すれば大丈夫なので、焦らずにプレイするといいだろう。
もちろん、どちらのモードも高難度になればなるほど歯ごたえのあるプレイが楽しめるのだが、アーケードモードは従来の「Project DIVA」シリーズを遊んでいるプレイヤー、ミックスモードはこれまでプレイしたことのないプレイヤーを含む、幅広い層にリーチするゲームになっていると感じた。
kz(livetune)氏書き下ろしテーマソング「Catch the Wave」をはじめとした新楽曲にも注目!
冒頭でお伝えしたとおり、本作では全101曲が収録されており、その中でも10曲は初登場の楽曲となっている。そのラインナップは、「39みゅーじっく!」(Music & Lyrics by みきとP)、「エイリアンエイリアン」(Music & Lyrics by ナユタン星人)、「ヒバナ」(Music by DECO*27 Lyrics by DECO*27、Mes)といった近年のVOCALOIDシーンを彩る楽曲ばかりだ。もちろん、本作の書き下ろしテーマソング「Catch the Wave」も注目の楽曲になっている。
筆者のように「Project DIVA」シリーズでVOCALOID楽曲に触れてきた身としては、最新の楽曲を楽しめるのは嬉しいところ。それぞれに異なる特色を持つ楽曲になっていたので、実際のプレイで楽しんでみるといいだろう。
その上で、本作では3Dモデルがアニメ調にリニューアルされており、より馴染みやすい印象に。これまでの思い出深いPVの数々も新鮮な感覚で楽しめるだろう。また、一部楽曲は楽曲オリジナルの映像になっているため、そちらもリズムゲームとともにじっくりと味わえる。
自分だけのTシャツデザインをミクたちに着せよう!
そして、「Project DIVA」シリーズならではの魅力の一つであるモジュール(コスチューム)は300着以上を収録。そのバリエーションはもちろんのこと、髪型やカスタマイズアイテムも変更できるため、思いのままにカスタマイズを楽しんでみてはいかがだろうか。
さらに、カスタマイズの新機能として「Tシャツエディット」が登場。こちらはボタンやタッチペンを用いてTシャツをエディットできるというもので、実際にデザインしたTシャツを着せてリズムゲームを遊ぶこともできる。そのほかにも、CGM型コンテンツ投稿サイト「piapro」とのコラボレーションから生まれたデザインなど、15種類以上のTシャツモジュールも収録されているのだが、Tシャツを着ていると、どこかしらライブのアンコール感が味わえるのはこれまでにはなかった感覚だ。
10周年を機にプレイしたい人にオススメしたいゲームに!
大まかな要素についてはこれまでにお伝えしたとおりだが、改めて本作をプレイして感じたのは「Project DIVA」シリーズの10年という歴史の積み重ねだ。101曲の中には「ワールドイズマイン」「メルト」といった初期を彩ったものから、「Tell Your World」「砂の惑星 feat.初音ミク」「千本桜 -F edition-」などVOCAROIDシーンの盛り上がりを感じさせる楽曲、そして「ODDS&ENDS」「アゲアゲアゲイン」といった「SEGA feat. HATSUNE MIKU Project」にも関連した楽曲まで、少なからず耳にしたことのある楽曲が並ぶ。そして、「Project DIVA」シリーズファンにとっては印象的なモジュールの数々も本作で楽しむことができる。
その上で、ミックスモードの導入などにより新たなプレイヤーを取り込もうとする、これからの「Project DIVA」シリーズに向けた意気込みも感じさせる。初めてシリーズをプレイする人にもオススメしたい一本になっているので、気になる人は手にとってみてはいかがだろうか。