声優の三宅麻理恵さんが気になるゲームを実際にプレイして紹介する「マリエッティのゲーム探訪」。第28回は「ATRI -My Dear Moments-」「徒花異譚」をリリースしたANIPLEX.EXEのプロデューサー、島田紘希さんにお話を伺いました。

「ノベルゲームだから、おもしろい」。

前回探訪させていただきました「ATRI -My Dear Moments-」、「徒花異譚」はみなさまプレイされましたでしょうか。

今までノベルゲームをプレイされてきたユーザーにとっては、現代の色にチューニングされつつ私達が愛したノベルゲームの肝を感じられる作品。今までノベルゲームに触れてこなかったユーザーにとっては取っ付きやすくノベルゲームの魅力が伝わる作品のように感じました。

今回は、そんなノベルゲームの企画を立ち上げたANIPLEX.EXEのプロデューサー、島田紘希さんに「ATRI -My Dear Moments-」、「徒花異譚」配信後のお話を色々と取材させていただきました。

今だから話せる話や配信後の反響などプロデューサー視点でのお話を、根掘り葉掘りちょっぴりネタバレも交えて伺っていきます。

インタビュー:三宅麻理恵
文・構成:TOKEN小林白菜

配信当日の意外なプレッシャーとは?配信後の反響も

三宅麻理恵さん(以下、三宅さん):ANIPLEX.EXEさんが発足したのはいつ頃だったんでしょうか?

島田紘希さん(以下、島田さん):発足自体は2018年の5月あたりですね。いくつかのきっかけがあって、アニプレックスでノベルゲームをやっていこうという話になりました。それからいろんなブランドさんやクリエイターさんにお話に伺って、2019年の12月にようやく皆さんにお披露目するという形になった次第です。

三宅さん:メーカーやジャンル、どういう作風にするのかというのは島田さんがある程度決めていったんですか?

島田さん:そうですね。会社に対しても、お声がけする方々に対しても「こういう風にしたいです」というのを初期の企画レベルでお伝えして、そこから肉付けしていきました。

三宅さん:それ以降はそれぞれのメーカーさんが膨らませていったという感じですか?

島田さん:たとえば「ATRI -My Dear Moments-」だったらアンドロイドものを作りたいというのが最初にあって。シナリオの紺野アスタさんや、ビジュアルを担当するクリエイターの方々が膨らませてくださっていまの形になりました。「徒花異譚」はキャラクターデザイン・原画を担当された大石竜子さんと和風のビジュアルで何かつくりたい、というのがまずあって、そこからライアーソフトさんやシナリオの海原望さんに物語や世界観をひろげていただきました。

三宅さん:「徒花異譚」はビジュアルが先だったんですね。

ちょっと珍しいと思ったのが、今回の配信がPC版オンリーだったって部分で。最近だと結構Nintendo SwitchやPS4で展開する場合が多いと思うんですけど。

島田さん:今回はさまざまな国の人たちにプレイしていただくため、多言語対応で開発しています。作品を日本から世界中に発信するうえで、Steamというプラットフォームを活用していくことは最初に決めていたので、PC向けでの展開にしました。

三宅さん:私たちが見るANIPLEX.EXEさんのプロモーションは国内向けのものになりますが、海外向けにはどのようにプロモーションされていったんですか?

島田さん:SNSなどを利用しています。たとえば、北米であればAniplex of Americaという支社があるので、彼らに宣伝協力をお願いして、英語で海外の方々向けに告知してもらいました。新型コロナウイルスの影響もあって、コンベンションなどの出展はできず、オンラインで情報を発信するのが中心になった部分もあります。

三宅さん:多言語に対応していますが、音声は日本語のみですよね。そこへのこだわりはあるんでしょうか?

島田さん:予算的な部分もありますが、日本語、英語、中国語の簡体字と繁体字の4言語をボイス付きで吹き替えると、ゲームの容量的にもかなり大きくなってしまうんです。

加えて海外のユーザーさんからは、日本の声優さんの声で聴きたいという要望が多いというのもありました。映画でいう字幕版みたいなイメージで、作品が生まれた国の役者さんの演技を味わいたいという感じなのかもしれません。

三宅さん:ゲームの作風に関して、海外を意識したポイントとかはそれぞれあったりしたんですか?

島田さん:僕自身は、日本の方々が面白いと思うものが海外の方々にも受け入れられるんじゃないかという考え方なので、あえて海外用にチューニングしていません。クリエイターさんの中で意識した部分はあったかもしれません。

三宅さん:配信日が6月19日の0時と告知されてから、実際に配信されるまではどういう心境でしたか?

島田さん:パッケージで販売するときって、お店の予約の都合もあって、発売日を3ヶ月前くらいには告知していると思うのですが、今回は配信という形式なので、サプライズ感を出すことも含めて配信日の発表を1週間前にしました。

逆に言えば発表したらもう逃げられないというか(笑)。万が一そのタイミングで重大なバグが発覚したらどうしようとか考えたりもしました。

あと、Steamは配信を開始するとき、「配信開始」というボタンを押す最後の作業は自分たちでやらなきゃいけないんです。

三宅さん:Steam側でやってくれるわけじゃないんですか!? へぇ~!

島田さん:6月19日0時のタイミングで、僕がボタンを押さなきゃと。(新型コロナウイルスの感染拡大に伴う)緊急事態宣言が解除されて少し経った頃でしたが、会社を出て、自宅に向かってとぼとぼ歩いていて。このとき思ったのが、もし僕が車にはねられたりしたら、誰かに連絡して代わりにボタンを押してもらうこともできないんですよね。ちょっと道路も雨で滑りやすくなっていたりして(笑)。だからとにかく事故にあわないように気をつけて帰りました。

三宅さん:受験生みたいですね(笑)。

島田さん:プレッシャーはすごくありましたね。無事配信できてからは今度お客さんの反応が気になって。もちろん各ブランドさんに尽力いただいて、自信を持って贈りだしているんですけど、それでも予期せぬアクシデントはあり得るので。配信後も不安な日々が続きましたね。

三宅さん:配信だけだと(パッケージにおける)予約数が見えないという部分でも不安は大きいのかなと想像したんですけど。

島田さん:そうですね。ただ、一ヶ月前に体験版をリリースしていて、「ATRI -My Dear Moments-」も「徒花異譚」もこの段階で多くの方々に遊んでいただけいました。

もちろん予約とは違うんですが、どれくらいのお客さんが興味を持ってくれているかのひとつの指標にはなりました。作品のクオリティは間違いないと思っていたので、体験版をプレイしていただけた方にはある程度購入していただけるかなという気持ちはありました。

三宅さん:配信してからの手応えや反響はどのように感じられていますか?

島田さん:想像以上でしたね。PCでノベルゲームを遊ぶという環境がどの程度あるのか、国内・海外ともに分からない状況の中で、想像以上に多くの方々に遊んでいただけたなと感じています。「ATRI -My Dear Moments-」も「徒花異譚」も好意的な反応を多数いただいていて、本当に良かったです。

三宅さん:国内と海外での反応の違いとかはあったんでしょうか?

島田さん:気にする部分はちょっと違うのかもしれないですが、日本と海外のユーザーさんに関しては面白いと感じる部分はそんなに変わらないのかなという所感はありました。

たとえば「ATRI -My Dear Moments-」でしたら、ヒロインのアトリの魅力が作品のポイントで、それは国の違いに関係なく受け入れられているんだろうなと思います。「徒花異譚」なら主人公の黒筆と白姫の関係性が大石さんのビジュアルも含めて作品の肝ですけど、どこの国のユーザーさんも多く反応をもらえるのはやっぱりそこなんですよね。

「ATRI」「徒花異譚」それぞれの印象を三宅さんの目線で切り込む!

三宅さん:ここからは私がゲームを遊ばせていただいた上で気になったこともお聞きしたいんですけど。「徒花異譚」は日本の昔話がモチーフだったので、海外の方には新鮮に感じられるのかなと思ったんですが。

島田さん:たしかに日本の文化に興味がある方々にとって引っ掛かりになるのかなと思います。

三宅さん:日本に住む私たちから見ると少女漫画っぽいタッチでありつつ、色彩の斬新さもあって、懐かしいような新しいような不思議な印象を受けて。これは国内、海外のユーザー問わず新鮮に楽しめるんじゃないかなと思ったんですけど。あと、昔話のチョイスなんですけど、「うりこ姫とあまのじゃく」って私このゲームを遊ぶまで知らなくて。

島田さん:実は僕も知らなかったんですよ。「どの昔話を使っていこう」というところで、シナリオの海原さんが決めていったというのが経緯としてあります。

三宅さん:「徒花異譚」は選択肢によってはホラーというか残酷な展開になったりして。もしかしたらかわいい女の子を求めてプレイした方の中にはショックを受けた方もいたかなと思ったんですけど(笑)。

島田さん:あぁ、確かに(笑)。

三宅さん:「花さかじいさん」は私しょっぱなからいきなりバッドエンドだったんですよ! びっくりしちゃって。

島田さん:選択肢は海原さんが非常に意識された部分で、難しいと感じる方もいらっしゃったかもしれませんね。

三宅さん:冒頭の列車のシーンに声がついていなかったのは……?

島田さん:あそこはエンディングとつながっていて、分岐によって見え方が違うというのもあって……。

三宅さん:声がつくとイメージが決まっちゃうということでしょうか。

島田さん:そうですね。それで冒頭とラストはああいう風になっていますね。

三宅さん:「ATRI -My Dear Moments-」と「徒花異譚」って主人公の声の有無が分かれているじゃないですか。あれはどういうふうに決まったんでしょう?

島田さん:一般的には男性主人公がいて、女性ヒロインがいてっていう構造がギャルゲーでは多いですが、「徒花異譚」は白姫が話者なので、ヒロインって見方もできるし、物語を展開していく主人公でもある。その両面の個性を兼ね備えているので、声はあったほうが良いだろうと思って、黒筆と共に声をつけることを決めました。

三宅さん:「ATRI -My Dear Moments-」の主人公の夏生には声がないから、CGで目が隠れてるタイプなのかなと思ったらちゃんと書かれていて。「あ、目がある!」って。でも声はないんだというのがびっくりしたんですけど。

島田さん:コストの問題とかもありますけど、「ATRI -My Dear Moments-」はある程度ノベルゲームの標準的なフォーマットに倣った感じですね。

三宅さん:私は10年~15年くらい前に、特にギャルゲーやノベルゲームをめちゃめちゃやっていたんですね。その頃の主人公って台詞は主張することもあるけど、顔がない、顔はないけど体はあるってこともありましたけど。いまは声がなくてもだいぶ姿はハッキリしているのかなって思って(笑)。

島田さん:“主人公の顔”は時代によって推移していますよね。2000年前後くらいだと目が隠れている、見た目に個性のない主人公が大勢を占めていたと思うんですけど、そこから表情とかも分かる主人公が少しずつ増えてきて、2010年以降になってくると立ち絵やボイスもあるというのが多くなってきました。最近は声の有無に関わらず、ビジュアルの設定自体は用意しておくというのも結構あるんじゃないかと思っています。

三宅さん:「ATRI -My Dear Moments-」のほうがとっつきやすいというか、むかし自分がプレイしていたギャルゲーに近いのかなと最初は感じていたんですけど、思ったよりはSF感が強くて。「SFっぽいもの」というオーダーは最初からしていたんですか?

島田さん:アンドロイドものにしたいという提案はしましたが、海に沈んだ世界を舞台にしたいというのは紺野さんからの希望でした。

背景を手掛けられているわいっしゅさんにとても雰囲気があるビジュアルを描いていただいたので、シナリオや設定だけでなくいろいろな要素が合わさって作品の空気感が形成されていったんじゃないかと思います。

三宅さん:いろいろなものが水没しているという悲しい未来なんですが、色味が明るいからあんまり暗い気持ちにならないというか。キャラクターもそうなんですけど。

島田さん:アトリが底抜けに明るいので、アトリがいるだけで全然見え方が変わってきますね。

三宅さん:何を考えているのかなって思うんですが、ゲームをしながら、理科って大事だなと(笑)。学習ソフトみたいだなと思えるほどに、勉強になりました。

島田さん:自分はいまどこまで理解できているんだろう、ってところありますよね(笑)。

三宅さん:どこまで教えてくれるんだろう、でも「ATRI -My Dear Moments-」みたいな世界が現実になったら、必要なことなんだろうなとか思って。

島田さん:たしかに普段、発電とかってそんなに考えないですもんね。

三宅さん:学園モノみたいな空気は「ATRI -My Dear Moments-」の世界観だと味わえないのかなって思いながらプレイしていたんですけど、あの世界で、みんなのチームワークみたいなものを感じられるイベントが起こるなんて思わなかったっていうのもあって、プレイ前の印象からガラッと変わりました。今年やった中でいちばん楽しかったゲームかもしれないです。

島田さん:そう言っていただけると本当に嬉しいです。そのあたりはやっぱり紺野さんならではかなって思うところで、ヒロインと主人公だけじゃなく、サブキャラクターたちとの交流も非常に魅力的に描かれますよね。その良さが、三宅さんが感じてくださったような楽しさに繋がったんじゃないかなって思います。

三宅さん:2作ともエンディングの数が少なめというのは、狙いとかはあったんでしょうか?

島田さん:そもそもの分量感としてライトノベル2~3冊分くらいっていう想定で作っていたので。それでエンディングがたくさんあると細かい分岐でおはなしが分かりづらくなるので、そんなにたくさん用意しないという前提ではいましたね。

三宅さん:「ATRI -My Dear Moments-」のほうはクリアしたあと、「もう1個くらい……う~ん! いやでも、これでいいのか」みたいに思ったんですけど(笑)。

島田さん:ヒロインごとのエンディングが欲しいという声はユーザーさんからも感想としていただきました。

三宅さん:クリアした人とエンディングの話で盛り上がりそうだからこれがいちばん良いんだろうなって。このエンディングに対してどういう感情を抱くかが、お互いに分かり合えない一線になるのかなって思ったんですけど。

島田さん:エンディングや物語に対しては、様々な意見や感想があっていいと思います。

ANIPLEX.EXEを立ち上げた理由として、ノベルゲームで新しい作品を作っていきたいというのはもちろんですが、作品に触れた方が「自分もつくりたい!」みたいな気持ちを持ってもらえたら良いなというのもありました。

プレイした方によって作品に対する感慨が異なるのは当然のことだと思いますし、「おもしろかった」という感想も「自分は納得できない」という感想も、どちらにしても結果的に「だから新しい作品を自分たちで作る」と立ち上がるきっかけに繋がったら嬉しいですね。それを今度は僕がプレイして楽しめば永久機関が完成するので(笑)。

三宅さん:あははは(笑)。

島田さん:そういう意味でいろんなご意見をいただけるのは嬉しいです。

三宅さん:逆にエンディングがいくつかあると、いろんな心の葛藤がいずれかのエンディングで満たされて、満足して終わっちゃうのかなとも思って。

島田さん:三宅さんにとっては最適解だったということで(笑)。

三宅さん:私はこれがいちばんだと思うんですけど、ほかのクリアした人の意見も聞いてみたいですね!

両タイトル、そしてANIPLEX.EXEの今後の展望は?

三宅さん:ゲームが配信されてから、SNSでグッズ企画を告知されていましたが、今後の展開とかは決まっているんでしょうか?

島田さん:作品が世に出された以上は、色々な形でお客さんに楽しんでいただきたいので、まずはグッズ化を進めていくことにしました。とはいえ、ノベルゲームはアニプレックスとしては全く新しい試みなので、「実際ユーザーさんは何を求めているのか?」というのを聞いた上でグッズ作りの参考にしたかったんです。

今日(※取材日は8月28日)がちょうどアトリの誕生日なので、これに併せて「アトリの抱き枕カバー」の制作決定を告知しました。グッズアンケートの中で抱き枕カバーが欲しいという声が多かったので、社内で調整して実現に至った次第です。「徒花異譚」含めて、今後も商品企画を少しずつ進めていけたらと思っています。

三宅さん:プレイヤーの皆さんの要望で、意外だったものって何かありましたか? すでにグッズ化が決まっていて言えないものもあるかもしれないですけど。

島田さん:基本的に選択肢がある中から選んでいただいているので、その他の項目で何を書いていただいたかというところになるんですけど。やっぱりそういうものが欲しいよね、って感じるものが多かったですね。

三宅さん:女性向けのグッズだと、さりげないモチーフがあしらわれたグッズが多いと思うんですけど。

島田さん:特に「徒花異譚」は女性の方にも多く楽しんでいただいているので、そういったさりげないタッチのものも良いなと思います。お客さんの要望の中では大石さんのビジュアルをそのまま楽しみたいっていう声もあったりするので。そのあたりはアンケートをしたから見えた部分ですね。

三宅さん:私はアトリの歯みがきと、「徒花異譚」なら筆っぽいボールペンが欲しいです。

島田さん:(笑)。“アトリの歯みがき”って何ですか!?

三宅さん:いやぁ私、アトリはすごくフェチゲームだなって思うんですよ。歯みがきはすごくセクシーだなぁって思ったので、歯みがき……あの、絵があってもロゴがあっても何でも良いので、アトリとゆかりがある歯ブラシが欲しいなぁ~!

島田さん:何本売れるかちょっと不安ですね(笑)。

三宅さん:プロモーションを頑張って下さい!(笑) ゲームをやったら分かるはず! はじめて見ましたよ、歯みがきをし合うゲーム! 私けっこうギャルゲーやってきたんですけど、初めて見ました。

島田さん:なかなかないですよね。

三宅さん:剃刀で体毛を剃るとかはありましたけど。でも、歯みがきは、ない! あ、じゃあうがいコップで! ずっと私聴いてましたもん。アトリの声で「ガラガラペッ!」ってどう出すんだろうって。このお芝居が絶妙にかわいい~!

島田さん:あれはかわいいですよね。

三宅さん:「なんでアトリで歯みがきなんだろう?」ってプレイしてない方は思っているかもしれないですね(笑)。

島田さん:たしかに、“ATRI”ってちょっと歯磨き粉っぽいかもしれないですね(笑)。

三宅さん:ガムでも良いかもしれない! キシリトールとか。

島田さん:要望があれば有りかもしれないですね。アンケートの回答には残念ながら歯みがきは無かったと思いますけど……。

三宅さん:私書こうと思ったんだけど、このコラムで知られちゃうかな~っていうのがあって。なんか図々しいなぁ~っていうのもあって結局送らなかったんですよ。

島田さん:もしも実現したならば、そのときは三宅さんにはちゃんと買っていただかないと……。

三宅さん:いや私ちゃんと買いますよ! アトリは歯みがき、「徒花異譚」は筆!

三宅さん:そのほか、今後の2作品の展開でもし言えることがあればお聞きしたいです。

島田さん:お話しした通り、まずはグッズを展開していくのが第一かなと思います。そのほかのことについては、これから考えていきたいと思っています。

三宅さん:配信前後にも「ATRI -My Dear Moments-」は公式サイトでアニメーションPVが追加されたりしてましたよね。

島田さん:アトリの日常をアニメーションという形で表現したいと思って、CloverWorksさんにお願いしました。コンテ・演出・作画を担っていただいた山口智さんをはじめ、多くの方にご協力いただき本当に素晴らしいものにしていただけました。

――ANIPLEX.EXEとしての今後の展開もいろいろ考えられていると思うんですが、基本的には価格帯やボリューム感は今回の2作品くらいのものを想定しているんでしょうか?

島田さん:いえ、一概にそうは考えてないですね。もちろんこういうジャンルの入口になるブランドでありたいというのはあるので、それを踏まえてボリュームや価格帯は考えるんですけど。

60時間プレイしても終わらないとか、長大な作品が表現できるのも間違いなくこのジャンルの魅力のひとつですし、そういうものを作ってみたいという気持ちもあります。

様々な可能性を考えたうえで、やりたいことをやっていくスタイルでいきたいなと思っています。

――今回の「ATRI -My Dear Moments-」と「徒花異譚」はまさにそうだと思うんですが、ノベルゲームという枠組みの中で、最近ではいろんなチャレンジの作品が生まれてきているように感じます。そういう観点からのこのジャンルへの展望や期待はありますか?

島田さん:僕自身はゲームをやりはじめた頃から、このジャンルには普遍的な面白さがあると思っています。なので、単純に手に取ってくれる人の数をどう増やしていくかということが重要だと思います。

まだノベルゲームに出会ったことのない方にその面白さを伝えつつ、いまはこのジャンルから離れて久しい方々にもう一度触れていただく。この両軸でやっていくことで、いまノベルゲームを楽しんでいるユーザーさんも含めて分母は増えていくと思っています。

分母が増えれば作品やジャンルに対する議論も活発になっていくし、その中でまた「こうしたほうがいい」という話が出てくると思います。なので、どれだけの人に知ってもらうかという方法を、ジャンルとしてもブランドとしても考えていくべきだなと思います。

三宅さん:最後になるんですが、ANIPLEX.EXEさんの今後の展開と、ご自身の展開を……。

島田さん:ご自身の展開!?

三宅さん:島田さんのこれからやりたいことをお聞きしたいと思って(笑)。今後も引き続きノベルゲームを出していただけるんでしょうか?

島田さん:もちろん出していきたいと思っています。ブランドとして立ち上げた以上はできる限りの作品づくりを続けていきたいし、このジャンルの魅力をひとりでも多くの方に知っていただきたいので。引き続き頑張るだけです。

三宅さん:私もアニプレックスさんということで、他社さんの作品になってしまうんですけど、アニメーションを活用した「やるドラ」(PS/PS2/PSPで展開された全編に渡るアニメーション演出が魅力のアドベンチャーゲームシリーズ)みたいなノベルゲームとかも作ってくれないかな~って思ったんですけど(笑)。

島田さん:そういう形式のものも良いですね。あんまり自分の中で「こうあるべきだ」みたいに固定化せずに、やりたいと思ったこと……僕自身だけじゃなく、携わっていただくクリエイターの方々からの「こういうのをやりたいんだ」っていうのを吸収しながら柔軟にやっていくのが良いと思っています。ただ、あくまでノベルゲームの面白さを伝えていくっていう軸はブラさずにやっていきたいと思います。

三宅さん:本日はありがとうございました!

島田さん:こちらこそ、ありがとうございました。

ANIPLEX.EXE公式サイト
https://aniplex-exe.com/

「ATRI -My Dear Moments-」公式サイト
https://atri-mdm.com/

「徒花異譚」公式サイト
https://adabanaitan.com/

ATRI -My Dear Moments-

ANIPLEX.EXE

PCダウンロード

  • 発売日:2020年6月19日
  • 価格:2,000円(税別)
  • Steam/DMM GAMES
ATRI -My Dear Moments-

徒花異譚

ANIPLEX.EXE

PCダウンロード

  • 発売日:2020年6月19日
  • 価格:1,700円(税別)
  • Steam/DMM GAMES
徒花異譚

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この記事のゲーム情報

ATRI -My Dear Moments-

ノベルゲーム
機種
PC
プラットフォーム
ダウンロード
会社
ANIPLEX.EXEフロントウイング
ジャンル
アドベンチャー
  • セガ特集ページ
  • Figgy
  • セール情報
  • プリコネR特集

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