Activision Blizzard Japanが5月28日に開催した「オーバーウォッチ」×YOASOBIコラボ・新シーズン発表会。本稿では、同イベントの第2部として実施された開発陣による新シーズンの紹介パートの模様をお届けする。
ステージには、アメリカの本社より開発チームのKenny Hudson氏(ケニー ハドソン/Blizzard Entertainment Overwatch Lead Hero Producer)、Miranda Moyer氏(ミランダ モイヤー/Blizzard Entertainment Overwatch Narrative Design Lead)が登壇し、シーズン3の全貌を明かした。


なお、YOASOBIとのコラボ内容を紹介した第1部の模様は、別記事をあわせてチェックしてほしい。
次なるテーマは「虎の住処へ」―橋本組のストーリーも
ステージに登壇したミランダ氏は、6月17日に開幕するシーズン3のタイトルが「虎の住処へ」であることを発表。本シーズンでは、新マップや新スキンに加え、ゲーム内組織・橋本組に関するストーリーが大きく抽出され、深掘りされていくことが明かされた。


会場では、出来立てホヤホヤだという最新トレーラーが世界に先駆けて公開。映像内では、橋本組に属する新ヒーローが、犯罪組織・タロンと武器商人として取引を結んでおり、それを阻止せんとする「オーバーウォッチ」のエージェントたちが介入し、激しい抗争へと発展していくドラマチックな展開が描かれた。
なお、会場で公開された映像は、すでにヒーロー・トレーラー「終着駅」としてYouTubeでも公開されているので、ぜひともチェックしてみてほしい。
復讐の果てに幹部へと君臨した新ダメージヒーロー・シオン
続いて、シーズン3で登場する新ダメージヒーロー・シオンの詳細なプロフィールとスキルセットが紹介された。
シオンは、これまでに登場したゼニヤッタやラマットラといったオムニック(ロボット)キャラクターとは一線を画す、非常にスタイリッシュで人間(ヒューマノイド)に近いシルエットが特徴のキャラクターだ。


彼女はオムニックとして目覚めて以来、過酷な環境を生き抜くために戦い続けてきた背景を持つ。橋本組では戦闘訓練人形として幽閉されていた過去を持つが、その場から脱走する際、当時の橋本組のメンバーに復讐を敢行。現在は、なんと自らが橋本組の幹部として組織に君臨しているという、極めてハードボイルドな経歴の持ち主だ。
「ジョン・ウィック」やその他のアクション映画からインスパイアされたキャラとなっており、“危険”、“アクション性”、“スピード感”がテーマになっているという。


ステージでは、そんな彼女の気になる戦闘スタイルやアビリティなどの情報も紹介された。
◆武器:牙羅拳銃(キラー・ピストル)
2丁拳銃を用いた、正確なエイムが求められるヒットスキャン(即着)系のメイン武器。ヒットした際の心地よさと爽快感を突き詰めて設計されており、基本は中距離戦を得意とする。
◆アビリティ:罰(バツ)
二丁拳銃をX字にバースト連射するアビリティ。チャージすることで威力と攻撃範囲が拡大し、コンボの始動やフィニッシュに組み込むことで敵に致命的な大ダメージを与えることができる。



◆アビリティ:回避
高い機動力を誇る高速移動アビリティ。使用時に追加ライフを一時的に得る効果を併せ持っており、敵の攻撃を回避しながら戦闘を優位に進める、アクション性の高い立ち回りが可能だ。

◆アビリティ:凶走(ジョイライド)
数秒間、バイクに乗車してフィールドを疾走できる特殊スキル。障害物を乗り越える高い機動性を持つほか、再入力することでバイクを前方に飛ばし(乗り落とし)、敵に大ダメージを与える。開発陣が「ヒーローを作る際、必ず一つは入れる“成立するか分からないほど尖ったスキル”」として、強いこだわりを持って実装された。
◆アルティメット:殺戮
前方へとダッシュし、周囲に激しい弾幕を展開する。1回の発動につき3回まで繰り出せる仕様。プレイヤーのスタイルに合わせて、敵陣へ真っ向から突っ込んで周囲の敵を蹴散らす使い方のほか、バイクの機動力を活かして瞬時に敵の背後(裏)を取り、不意を突いて殲滅する運用の2種類が想定されている。



ハンゾーのミシックウェポンや、日本文化にインスパイアされた新スキンが登場
シーズン3のゲーム内報酬・コンテンツのアップデートとして、新たにハンゾーのミシックウェポンが登場することが発表された。ケニー氏は「私の経験から言っても、攻撃時のサウンドや敵を倒した際の爽快なエフェクトなど、かなり素晴らしい仕上がりになっているので期待してほしい」と自信を覗かせた。



また、日本の歴史や文化的な要素からインスピレーションを受けた、新しい日本テーマのスキンバンドルの発売も決定。キャラクター固有の特徴的なシルエット(戦闘中の視認性)をしっかりと維持しつつ、各開発チームのこだわりが細部まで注ぎ込まれているという。

新ハイブリッドマップ・ネオンジャンクションが登場!東京の地下鉄にインスパイアされたシオンのストーリーイベントも
さらに、新シーズンで追加される待望の新マップ・ネオンジャンクションがお披露目された。本作においてはミッドタウン以来となる、新しいハイブリッドマップとなる。
舞台は東京。特定の地域をそのままトレースしたものではなく、東京の様々なスポットから得たインスピレーションを凝縮。海外のプレイヤーが抱く印象的な日本のイメージと、日本のプレイヤーが親近感を覚える建物の造形を融合させた、独自の美しい近未来都市が描かれている。また、マップ内には一定時間ごとに電車が通過する危険なギミックも用意されているとのことだ。
あわせて、この日本の地下鉄からインスパイアされた、ストーリーイベントの開催も発表。こちらは新ヒーロー・シオンのストーリーに色濃くフォーカスした内容となっており、物語をディープに楽しみたいプレイヤー必見のイベントとなりそうだ。

最後には、ケニー氏とミランダ氏の二人から日本のプレイヤーへ向けて、今回のシーズン3や新マップに込めた並々ならぬ熱意と情熱、そして東京という特別な地で発表できたことへの感謝のメッセージが贈られ、プレゼンテーションパートを締めくくった。

シオンの交戦距離からマップに隠された小ネタまで!開発陣が日本のプレイヤーに向けて語ったシーズン3の裏話
プレゼンテーションの終了後には、ケニー氏とミランダ氏への質疑応答セッションが設けられた。その模様をQ&A形式で紹介する。
――新ヒーロー・シオンのスキルセットはフランカー寄りに見えますが、メイン武器は遠距離からでもダメージを出せるのでしょうか?
ケニー:ある程度距離が離れていてもダメージを与えることは可能ですが、もちろん距離減衰は存在します。どちらかと言えば中距離を得意とするヒーローです。ただ、アビリティの凶走(ジョイライド)などで一気に移動距離を縮められるため、プレイヤーの立ち回り次第では、アルティメットも含めて、敵の背後に急接近して近距離から撃ち込むといった戦い方のほうが、より高いダメージを引き出すことができます。
――新シーズンではキリコ、ゲンジ、ハンゾーにフォーカスするとのお話でしたが、同じく橋本組に深く関わっているミズキも今シーズンで重要な役割を果たすのでしょうか?
ミランダ:今シーズン全体を通して最もフォーカスされるのは、やはり橋本組の幹部である新ヒーローのシオンです。ですが、これまでミズキのストーリーを追ってくださっている方ならご存知の通り、彼も実は秘密裏に橋本組に潜入しているキャラクターです。このシーズンを通じて、ミズキ側からシオン側へ伝えたいことなども描かれますので、二人の関係性やストーリーの進展にはぜひ注目していただきたいです。
――新マップ・ネオンジャンクションについて、東京の具体的な場所や建物など、モチーフにした場所があれば教えてください。
ケニー:特定のロケーションをそのまま再現したというよりは、東京の様々なスポットからインスパイアされた要素をブレンドしたマップになっています。海外のプレイヤーが抱く印象的な日本のイメージを大切にしつつ、日本のプレイヤーにも親近感を感じてもらえるような造形を目指して制作しました。
――マップ内にZETAくんやNICOという飲食店の看板が見えましたが、これらは日本のファンやコミュニティに寄り添ったイースターエッグ(小ネタ)なのでしょうか?
ケニー:非常に素晴らしいディープな視点ですね! ただ、その詳細については、私がここで語るよりもさらに深い見方ができると思いますので、ぜひ実際にマップが実装されたら自身の手で探索し、確かめてみてほしいです。
――新しいスキンバンドルのなかで、開発陣の特にお気に入りのデザインや、注目してほしいポイントはありますか?
ケニー:厳密には私たちがすべてのスキンを手がけているわけではないので、どれか一つを選ぶのは難しいですね。どのチームも強いこだわりとリサーチを持って作っています。
ただ、私たちが共通して常にこだわっているのは、ゲームプレイ中のシルエットの視認性です。どのスキンに着替えたとしても、そのヒーロー固有の特徴的なシルエットが一目でパッと判別できるように作っていますので、その全体のクオリティと職人技に注目していただければと思います。
――シオンはオムニックでありながら非常に人間的でスタイリッシュなシルエットですが、このキャラクターデザインに至った経緯やコアとなった部分を教えてください。
ミランダ:彼女は目覚めてからずっと橋本組の施設に幽閉され、孤独な環境で育ったという過酷な過去を持っています。そして、幽閉されていた彼女の目に留まる存在のすべてが橋本組の人間でした。そのため、自分は人間なのか、オムニックなのか、自分のアイデンティティはどこにあるのかを常に模索し続けているキャラクターとなっています。人間に近いスタイリッシュな見た目やシルエットラインは、彼女が見てきたもの、そして育った環境そのものを色濃く反映したデザインになっています。
ケニー:開発チームがメカニックの表現として特に力を入れたのは、シオンが声を出した(発声した)瞬間に喉のパーツが発光するギミックや、表情や視線の動きに合わせて目の虹彩が細かく変化する仕様です。これらは非常に繊細な作り込みになっており、もし「オーバーウォッチ」以外の別のゲームに彼女が登場したとしても、一発でオムニックと識別できる特徴を残すことにこだわりました。ゲームがリリースされたら、ぜひ細部までじっくりと観察してみてください。
――最後に、日本を舞台にした新シーズンを楽しみにしている日本のプレイヤーへ向けて、一言メッセージをお願いします。
ケニー:今回、この新しいマップやシーズン3を作り上げるなかで、開発チーム全員が持っていた情熱と楽しさを、日本のプレイヤーにもぜひ同じように感じていただきたいです。日本という素晴らしい舞台が持つディープな魅力や、我々の熱意をゲームを通じて受け取ってもらえれば幸いです。
ミランダ:「オーバーウォッチ」のなかで深く語られてこなかった、ゲンジとハンゾーの関係性やそのバックボーン、そして日本の文化的なエッセンスをこのシーズンにはたっぷりと詰め込みました。ケニーが言った通り、日本の歴史やカルチャーの持つ深みや楽しさを、日本のプレイヤーにさらに深く愛していただけるようなシーズンになっていますので、ぜひ楽しみにしていてください!

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