2020年9月10日に一周年を迎えた、Donutsが手掛けるワルメン育成&リズムゲームアプリ「ブラックスター -Theater Starless-」。ここでは、本作のやり応えたっぷりのリズムゲームと、実力派アーティストが参加するハイクオリティな楽曲について紹介していこう。
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さらに「Theater Starless」の関係者への取材で得られた、本記事独自のコメントにも注目だ。
本作の舞台は大都会の片隅にあるショーレストラン「Theater Starless」で、トップスターを目指す男性たちが歌やダンスなどのパフォーマンスで女性たちを魅了している。プレイヤーは何らかの理由で“特別な客”として招かれ、華やかなステージの表と裏を知ることになる。
さまざまな理由を抱えてステージに立つ男性キャラクターや、謎が多く波乱に満ちたストーリーに加え、ハイクオリティな楽曲とそれをバックに楽しめるリズムゲームも魅力のひとつ。本作を象徴する1曲「BLACKSTAR」のフルMV動画はYouTubeで350万再生を突破し、1stアルバム「BLACKSTAR」が2020年9月7日付のオリコンデイリーアルバムランキングで初登場1位を獲得するほどの人気ぶりだ。そんな楽曲と共にプレイできるリズムゲームは初心者でも遊びやすく、高難易度では玄人も唸る仕掛けで楽しませてくれる。まずは、リズムゲームについて紹介していこう。
シンプルで遊びやすいリズムゲーム
本作のリズムゲームは上から下にノーツが流れ、ラインに達した時点でタイミングよくタップするオーソドックスな作り。縦向きなのでタップ範囲が横向きよりも狭く、どちらかといえばノーツを目で追いかけやすいだろう。操作はタップとホールド(長押し)で、画面デザインやノーツの形などもシンプルなので集中しやすい。
リズムゲームであれば「どれだけ正確にノーツをタップできるか」は重要だが、それ以上に「楽しくリズムに乗れるか」がポイントという印象だ。曲を聞きながら叩いていると段々気分が上がっていき、それが気持ちいいのでまたリズムゲームを遊ぶ……というループにハマってしまった。
難易度は「NORMAL」「HARD」のほか、「HARD」をフルコンボでクリアすると「ADVANCED」が解放される。さらに通常の「リズムモード」以外に「応援モード」が用意されていて、こちらはスキルを発動させる操作以外はすべて自動で行ってくれるのでリズムゲームが苦手な人には嬉しいシステムだ。とはいえ、事前に「リハーサル」を行って楽曲に対する「熟練度」を上げておかないとミスも多い。各キャストの熟練度を上げて条件を満たすと☆4のカードが手に入るので、それを目標として挑むのもいいだろう。
リズムゲームを行う「公演」には、いつでもプレイできる「通常」楽曲のほか、期間限定の「イベント」、過去に行われたイベント楽曲を遊べる「回想」の項目がある。2020年10月時点で通常楽曲だけでも30曲以上あるので、ゲーム開始直後からたっぷり遊べるようになっている。「回想」をプレイするには特殊なチケットが必要となり、楽曲を遊ぶ、イベント報酬などで入手可能。ユニークな要素としては、ショーレストランという場のため、公演後に気に入ったキャストへ「チップ」を渡し、ポイント加算などが行えるシステムもある。
とくにトライしてほしい1曲は、2020年10月31日まで行われていたイベント楽曲「天魔の宴」だ。急降下するアトラクションを思わせるこの曲は、ノーツが“巻き戻る”というリズムゲームの中でも非常に珍しいギミックを取り入れている。初めてプレイした際は戸惑うこと間違いなしで難易度は高めだが、楽曲ととてもマッチしているので何度も遊びたくなる中毒性の高さも備えている。
今回の記事制作にあたり、なんと“その筋”の関係者から「天魔の宴」のフルコンボの動画と、リズムゲームのアドバイスを入手することに成功した。こちらを参考に、さまざまな楽曲でフルコンボを目指して挑戦してみてほしい。
演出担当
中級者の方には、指遣いのバリエーションを楽しんでもらいたいです。指をいちいちタップせずにスライドでも押せるのが「ブラスタ」の特徴でもありますので、”スライドをどこで使うか”によって大きく結果が変わってきます。正解はないので、ぜひ自分ならではのスタイルを生み出してほしいですね。
「ブラスタ」のリズムゲームでは、プレイスタイルに決まりがなく、それぞれ自由に楽しめるのがポイントです。「ADVANCED」はリズムゲームが得意な人でもやり応えのある譜面になっていますが、「NORMAL」は片手でプレー可能ですし、初心者にも気軽に挑戦してほしいです。
リズムゲームが苦手な方には「応援モード」というオートプレーも用意していますので、実際に指でプレーせずに、各曲で異なるステージ演出をじっくり見てもらうのもオススメです!
40曲以上から独断と偏見で楽曲・MVをピックアップ
「Theater Starless」では、2020年10月時点で総勢25人のキャストが「チームK」「チームW」「チームP」「チームB」「チームC」といった5つのチームに所属している。ここからは筆者の独断と偏見で、とくにおすすめの曲を8名いるシンガーごとにピックアップしていこう。
そして、今回の記事制作にあたりアルバムを制作したレコード会社「Starless Records」へ取材を申し込んだところ、担当者から「筆者のおすすめ楽曲」にまつわるコメントを寄せていただくことができた。こちらも併せて参考にしてほしい。
チームK
絶対的王者として君臨するケイ(CV:日野 聡/Singer:藤田 玲)を中心としたチームで、彼の歌う楽曲は力強さに満ちている。堂々とした王者の風格が感じられる「During the demise」は、そんなケイやチームKを象徴する一曲だろう。一方、吉野(CV:田丸篤志/Singer:齋藤知輝(Academic BANANA))は、柔らかく凛とした歌声が特徴。「The Final Problem」では、ケイとは一味違う力強さが伺える。チームKの曲は全体的にストーリー性を感じる煌びやかなイメージの曲が多いので、演劇やミュージカルなどが好きな人にもおすすめ。2人で歌う「花はかすかに」や、ケイと吉野それぞれが歌う「Treasured」も違いが際立つ。
「During the demise」
楽曲担当
ケイが「スターレスの絶対王者である」ということをイメージできるようなサウンドになっています。また、この曲ができたこと、ケイの芯のある歌声で、ケイやスターレスがより一層立体的になったと思います。
演出担当
「During the demise」には、ケイによる原曲バージョンと、リンドウによるカバーバーションが存在します。それぞれ全く異なる譜面になっているので、ぜひ両方プレーしてみてください。
「The Final Problem」
楽曲担当
吉野が初めて「本当の意味で」ソロをとる楽曲として制作しました。いわば、シンガー吉野のチームKスタンダードナンバー。「今までのチームKとは違う、今までの吉野の印象と違う」印象をもたせ、クールな表情で吉野が軽々と歌いこなしていくイメージです。
演出担当
ブラスタ唯一のシャッフルリズム譜面。HARDとADVANCEDに関しては、曲のリズムと歌のタイミングを細かく覚えないと叩くのがとても困難な曲です。
チームW
ワイルドな黒曜(CV:近藤 隆)が中心のチームで、ストレートなロックを楽しみたいなら晶(CV:沖野晃司/Singer:小林太郎)が歌うチームWの楽曲がおすすめ。やはり1曲を選ぶなら、なんといっても「BLACKSTAR」だが、何もかも奪うという気概に満ちた曲でいえば「Breakin' it faster」や「Bad Blood」も負けていない。個人的には、ダークヒーローを彷彿とさせる疾走感に満ちた「Payback」も永遠にプレイしていたくなる。
「BLACKSTAR」
楽曲担当
「救いはいらない。覚悟と反撃ののろし。」というテーマで、「ブラックスター -Theater Starless-」全体のイメージ曲として制作しました。ブラスタってこれだ!と決定づけた、「曲を喰らっている」ような晶の唯一無二の歌声をお楽しみください。
演出担当
実は2パターンの譜面が存在する!? 「Shooting Star」の部分で、主題曲ならではの演出に注目ください。動きがとてもテクニカルな譜面で難易度も難しいのが特徴です。
チームP
元アイドルのリンドウ(CV:中島ヨシキ/Singer:あじっこ)を中心に、マイカ(CV:村瀬 歩/Singer:kradness)や真珠(CV:逢坂良太/Singer:スタンガン)といった透明感のある声のボーカルが揃うチーム。ひとまず3人で歌っている「僕のすべてを君に捧げる」をプッシュしているものの、絞り切れず申し訳ないが「虹の彼方へ」「陽はここに」「はつ恋」「荒野にて」あたりも同じくらい聞いてほしい。ポップで聞きやすい曲揃いだが、手が届きそうで届かなかいような、切ない歌詞もグッとくるポイントだ。
「僕のすべてを君に捧げる」
楽曲担当
「好きな人がいて、毎日どきどきわくわくする。いまはまだ告白はできないけど、勇気を出したい」的な感じで、ただ、ブラスタなので、「肉食。奪ってしまいたい」というニュアンスで制作しました。また、ツンツンで素直になれない自分と、自分に自信がなくて告白できないもう一人、というイメージも持たせました。
演出担当
これぞ「チームP」というポップな譜面が特徴です。ADVANCEDはとっても長いロングノートがあったり、指が左右に激しく動くなど、さまざまな仕掛けがあります!
チームB
反骨心の強いミズキ(CV:岡本信彦)を中心としたチームBは、ラップミュージックを確立している。端的にチームカラーを表しているのは「日蝕」だと思うが、ヒース(CV/MC:Takuya IDE)の表現力は幅が広く、だいぶテイストの異なる「駄犬」や「Judas」も難なく歌いこなしている印象だ。なかでも晶も加わった「Somewhere」は叩きつけるでもなく、しっとりと染み入るような楽曲で「こんなのズルい!」と思わずにはいられない。
「日蝕」
楽曲担当
「束縛から解放された自由と、高揚感。ハイテンションになって他人をディスり、自分たちは最高だと高らかに歌い上げる。」また、「スターレスの中で革命を起こす」というイメージで、ヒースによる言葉で制作しました。言いたいことを言う、やりたいことをやる、チームBの魅力があふれています。
演出担当
突然スピードが変わるのが特徴で終始乱打が続く、とても複雑で難しい譜面。ADVANCEDはLv.30でブラスタの中でもかなりの上位クラスです。
チームC
ダンス以外に興味がないモクレン(CV:斎賀みつき)を中心とし、個人的に自分の世界へ引きずり込む、誘うようなダンスパフォーマンスが目に浮かぶような楽曲が多い印象。歌唱を担当する柘榴(CV:白井悠介/Singer:しゃけみー)の、セクシーな歌声が映える「Purple Dawn」は曲だけでなくMVも併せて見てほしい。現代的な歌詞が面白い「To be, or not to be」や、アップテンポな「Sub rosa」もおすすめだ。
「Purple Dawn」
楽曲担当
「夜明け」をテーマに制作。感情を読み取ることは難しいけど、何か独特な雰囲気を持っている、そんなイメージで制作しました。柘榴が抑揚なくフラットに歌いあげ、チームCの「他人とは馴れ合わない」イメージが確立されました。
演出担当
譜面のスクロール速度が頻繁に変化するのが特徴です。Aメロが遅くて逆にやりにくいかもしれませんが、惑わされず慣れるまでプレイして頂ければと思います。
このほか、1周年を記念した楽曲「Just a Loser」はシンガー8人で歌唱している。その重厚感はMVやリズムゲームで体感してほしいし、とくに最後のシャウトは鳥肌ものだ。
「Just a Loser」
楽曲担当
「原点回帰。ワルメン。男らしさ。攻撃的。」そんなテーマで制作に取り掛かり、最終的に、「次のブラックスターを感じられる」曲になりました。「同じスターレスにいて、今を生きている。でもみんな目的は違って、それぞれに闘っている。」というのを感じ取れるかと思います。
演出担当
1周年を記念した楽曲です。ADVANCEDはLv.30でとても難しいですが、NORMALは「7」HARDは「17」になっているので初心者から上級者まで幅広く遊べます。譜面の特徴は「黒く塗りつぶせ」…色々な仕掛けもありド派手なステージ演出にも注目ください。
楽曲担当
ブラスタの音楽は、“ゲーム音楽”としてはかなり特殊なのではないかと思っています。
リズムゲームだけど、リズムゲームということを意識せず制作しています。その枠を超えていきたいと思っています。「今、旬なサウンド」「音楽チャートに入っていてもおかしくない楽曲」「ゲームの曲だから、女性向けだから、という前提を取っ払って、とがったものを作っていく」「普段ゲームをしない人たちが曲を聴いたときに、“かっこいいじゃん!”って、音楽からゲームに入ってくれるように」などなど、割と攻めた感じで楽曲を作っています。
今後も、楽曲のいろいろな方向のかっこ良さで、スターレスのメンバーたちの魅力を引き出していきますので、楽しんでいただければ嬉しいです!
シーズン3直前の今こそチャンス!
本作の大きな特徴に、現実と連動したリアルタイム性がある。例えば公式サイトに掲載されているキャラクターのプロフィールには「生年」が記載されていて、各メンバーはリリースから数えて1歳ずつ年齢を重ねている。ゲームのプロローグも最初からプレイしていた場合と、途中から始めた場合では状況が異なるため、内容もそれに合わせて変化しているという具合だ。
チームについても「時点」と紹介した理由はこれで、それぞれのチームや各メンバーはゲーム内で起きた出来事やプレイヤーの応援の結果に合わせて変化し、リリースからこれまでの間にチームのポジションやメンバーが入れ替わっているケースも少なくない。ストーリー自体は後からでも読み進められるが、先の見えないハラハラやドキドキはまさにその瞬間だけ味わえる特権だ。
ただし、すべての結果がプレイヤーにとって歓迎できるものとは限らない。対立が起きれば勝者と敗者に分かれるのは必然で、時に大きなものを失ってしまう可能性もはらんでいる。決して美しいだけの物語ではないが、それでも何かのため、ステージでパフォーマンスを続ける彼らの生き様はプレイヤーの胸を打ち、爪痕を残すことだろう。
衝撃の展開が待っていたシーズン2が最終章を迎え、シーズン3の開幕を11月13日に控えた今こそ、これから始まる新たなストーリーをリアルタイムに見届けられるチャンスとなっている。まずは楽曲を聞いて、気になったらぜひアプリにも触れてみてほしい。