スマートフォン向けホラーゲーム「青鬼X(エックス)」をレビュー。ブルーベリー色の巨人・青鬼から逃げつつ探索を進める、人気ホラーゲームシリーズ最新作の魅力を紹介する。
「青鬼X(エックス)」は、GOODROIDとUUUMが共同でリリースしたホラーゲーム。フリーゲームとしてリリースされた初代「青鬼」、洋館から廃校へと舞台を移した「青鬼2」、島を舞台にした「青鬼3」、そしてマルチプレイゲームとなった「青鬼オンライン」に続くシリーズ最新作だ。
トンネルの向こうにある廃村から脱出せよ
本作の舞台は、心霊スポットとされる廃村。「幽霊停留所」と呼ばれるバス停留所近くのトンネルを抜けると、その村はあるのだという。卓郎とたけしが動画配信を行うためその村に興味を示し、一同でその村へ向かうことに。
卓郎、たけし、ひろし、美香というこれまでのシリーズでお馴染みの顔ぶれに、ちとせという案内役の少女を加えた5人が、主要メンバー。プレイヤーが操作するのは、これまでのシリーズ同様、ひろし。なお、ストーリー的には独立しているため、これまでのシリーズをプレイしていなくとも、支障なくプレイできる。
5人はトンネルを越え村へとたどり着くが、そこは心霊スポット以前に廃村ですらなかった。多数の村民が暮らしており、活気に満ちていたのだ。しかし、5人が村に泊ったその夜、異変が発生。ひろしは他のメンバーとはぐれてしまい、仲間を探しつつ、村からの脱出路を探ることとなる。
今回も謎解きと追いかけっこがメイン!新要素は物語の分岐
ゲームのメインとなる要素は、「青鬼」~「青鬼3」までと同様、謎解きと追いかけっこだ。仮想パッドを使ってマップを移動し、タップで探索。手掛かりやアイテムを獲得し、謎を解いていく。
本作の謎は、概ね適切な場所にアイテムを使用することで解くことができる。謎によっては、アイテムを組み合わせなければならなかったり、暗号入力の必要があったりということもあるが、いずれもそこまで難しいものではない。仮に謎解きに行き詰ることがあったとしても、ヒント機能が用意されている。なので、サクサク解いてストーリーを進行可能だ。
筆者が若干気になったのは、アイテム使用時の手順。「メニュー」コマンドを選んでメニュー画面を表示し、アイテムを選んで「使う」をタップすれば使用できる…というもの。この手順が、若干煩雑に感じられた。一般的な「脱出ゲーム」では、アイテムは一度装備しておけばいつでもワンタップで使用可能…というUIになっている。本作は見下ろし型RPGと同様の魅せ方をしているものの、謎解きの感触に関しては「脱出ゲーム」に近い。だからこそ、どうしても「脱出ゲーム」と比較してしまう部分があった。
一方でこの不自由さが、「今、青鬼が出現するかも…?」という恐怖をかき立てている面もある。アイテム使用時の手順は本作だけの独自仕様ではなく、シリーズ共通なので恐らく意図的にこの形を維持しているのだろう。ただ、個人的にはそろそろUIを見直してもよいのではないかと感じた。
謎解きと並ぶ本作の魅力、追いかけっこについても、これまでのシリーズと同様。マップを移動していると青鬼が出現し、追いかけてくる。スクリーンショットで青鬼の容姿を見る分には、コミカルであまり怖くないように思えるのだが、ゲーム中に出会うと、やっぱり怖い。捕まったら即ゲームオーバーという仕様と、お馴染みのBGMの効果が相まって、非常に強いスリルを味わわせてくれる。
青鬼を振り切るためには、マップ内にある井戸やロッカーなどへ隠れる必要がある。隠れるのが遅いと青鬼に発見されてしまう…というのもこれまで同様だ。これまで何度となくプレイしていても、隠れている間はやっぱりドキドキする。青鬼を振り切った後の、「これでしばらく出てこないだろう…」という安心感も、本作の醍醐味だと思う。
ここまで紹介してきたのは、いずれも「青鬼」シリーズに共通の要素。では、本作ならではの新しい要素は何かといえば、物語に選択肢が用意されたこと。本作の舞台である廃村は広大で、「神社」「沼地」「墓地」「鉱山」などのスポットが存在している。これらのスポットをどう巡るのかによってエンディングが分岐。つまり、本作はマルチエンディングとなっている。
探索箇所の選択以外に、キャラクターとの会話時にも選択肢が登場する。エンディング分岐に関わる選択については、その都度説明が表示されるので、分からない内に分岐していた…ということはない。ただ、選択肢がどのようにエンディングへ影響を与えるか推測することも難しい。全体を理解するには周回プレイが必要だろう。
ちなみに村が広大で、場面が次々移り変わっていくため、本作は「閉じ込められた」という閉塞感が薄い。ただ、だからといって舞台的な怖さがないわけではない。村の持つ和風の風景によって、怖さが身近なものに感じられるし、墓場や地下などでは視界が制限され、青鬼の姿が掴みにくくなるという怖さも用意されている。廃村という舞台ならではの怖さも、本作ならではの魅力といえるだろう。
本作からスタートする人も大丈夫!怖さの軽減も可能
これまでのシリーズが持つ面白さに加えて、「選択肢による分岐」というやり込みの楽しさも備えた本作。シリーズファンはもちろん、本作から「青鬼」に触れるという人にもオススメだ。先に書いた通り、本作からプレイしてもストーリーは理解できるし、謎解きの難易度もほどよい。
プレイしてみたいけど、怖い…という人は、「スキンガチャ」を使ってみよう。これもシリーズ共通の要素で、ガチャによって青鬼のスキン=外見を獲得できるというもの。獲得したスキンは、ゲームプレイ時に青鬼の外見として反映できる。このスキン、怖さよりもコミカルさを重視したものが多いため、怖さを軽減可能だ。かなりコミカルな雰囲気になるので、怖さを味わいたい人には不向きだが、怖がりな人、あるいは実況プレイを盛り上げたい人にはオススメできる。
(C) noprops/「青鬼」製作委員会
※画面は開発中のものです。
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