Donutsは、2021年2月28日にLIVEイベント「BLACK LIVE」を開催した。ここでは、ライブ配信アプリ「ミクチャ」で実施されたライブ配信視点での模様をお届けしよう。
出演者(敬称略)
ケイ(Singer:藤田玲)
吉野(Singer:齋藤知輝(Academic BANANA))
晶(Singer:小林太郎)
リンドウ(Singer:あじっこ)
マイカ(Singer:Kradness)
真珠(Singer:スタンガン)
ヒース(MC:Takuya IDE)
柘榴(Singer:しゃけみー)
大都会の片隅にあるショーレストラン「Theater Starless」を舞台に、トップスターを目指す男性たちの華やかなステージの表と裏を描いたワルメン応援&リズムゲームアプリ「ブラックスター -Theater Starless-」。リアルタイムに変動するストーリーをはじめ、多方面で活躍する実力派アーティストが歌唱するハイクオリティな楽曲も支持を集める要素のひとつ。本作を象徴する1曲「BLACKSTAR」のフルMV動画はYouTubeで400万再生を突破し、1stアルバム「BLACKSTAR」が2020年9月7日付のオリコンデイリーアルバムランキングで初登場1位を獲得するほどの人気ぶりだ。
各チームのパフォーマンスを直に体感したい……そう願うファンは少なくなかっただろう。こうした強い期待に応えるように、ステージのセットから演出まで徹頭徹尾“Theater Starlessそのもの”というのにふさわしい内容だった。
まず今回のライブの凄まじさは、その卓越したカメラワークだ。今回のライブは有観客のため、空気感や迫力は会場にいてこそと思ったが、シンガーたちのカメラ目線や微細な表情、指先までしっかりと追いかけてくれていた。そしてTheater Starlessのチームにはシンガーだけでなく、パフォーマーも欠かせない。それぞれのチームカラーを背負っているのがはっきりと分かるパフォーマーたちの圧倒的なダンスを、時にステージぎりぎりの近距離で、時に後方から美しいシルエットで、時に肉眼では見られない頭上から捉えてくれる。振り付けや演出を最大限に堪能できる瞬間をこれでもかと見せつけ、離れた距離にいるファンもとことん楽しませようとしてくれる気概を強く感じられた。
また、ライブ中はミクチャを通じて楽曲が流れた瞬間は歓声がコメントでわきあがり、各々がゲーム内のイベントの思い出を振り返るなどリアルタイムのコミュニケーションも活発に行われていた。形式こそ異なっても、会場と配信ではそれぞれの楽しみ方ができていたように思う。
そんなライブの始まりを告げたのは、聞き覚えのあるサイレン音と真っ赤なライト。ゆっくりと登場したダンサーがド派手な動きでファンを煽り、スポットライトに照らされたシンガーたちが視界に飛び込んでくる。ファンをもてなすように大きく一礼したのはケイのシンガー・藤田玲さんで、絶対王者の風格をまとわせつつ「During the demise」からスタートした。吉野のシンガー・齋藤知輝さんの歌声も重なり、豪奢な雰囲気を高めながら「エギーユ・クルーズ」へ。
チームKに続いて荒々しく登場したのは、晶のシンガー・小林太郎さん。チームWの存在感を「Breakin' it faster」で叩きつけ、これでもかとファンへアピールする。静かな闘志が溢れる「雪花」のあとに響いたのは、チームPの透き通るような歌声だ。マイカのシンガー・Kradnessさんをメインに、リンドウのシンガー・あじっこさん、真珠のシンガー・スタンガンさんが「虹の彼方へ」でハーモニーを奏で、シンガーたちの眩しい笑顔も印象的な一曲に。切なくも力強い「僕のすべてを君に捧げる」を終え、MCパートではライブが開催できた喜びや楽曲の思い出を振り返った。
リンドウを思わせるカラーに染まった会場内で「陽はここに」が始まったかと思った矢先、ステージへチームBが乱入。Takuya IDEさんが「日蝕」、1番と2番を入れ替えた「駄犬」でほかのチームをとことん挑発する。本来は憤慨すべき部分かもしれないが、どのチームを応援していてもチームBの凄まじいパフォーマンスの応酬に「カッコイイ……!」と素直に感動してしまうだろう。さらに、ダメ押しと言わんばかりの「無敵」という完璧な布陣には陥落するしかない。
熱気に包まれた会場の空気を一変させたのは、たった1人のダンサーだ。ファンの目を釘付けにして離さない一挙手一投足は、まさに“ナチュラルボーンダンサー”のモクレンそのもの。となれば登場するのはもちろんチームCで、柘榴のシンガー・しゃけみーさんの艶のある歌声が「Purple Dawn」「To be, or not to be」を披露する。全チームが勢ぞろいしたMCでは和やかな空気で始まり、作り込まれたセットやシンガーらしいアレンジの施された衣装の素晴らしさについても触れていく。
膨大な楽曲を少しでも多く届けるためトークもそこそこに切り上げ、シンガーが入り乱れながら和傘を携えた「花ほどく」、ラップに伸びやかなコーラスが重なる「Somewhere」、サマーフェスイベントの「Mid Summer Beach」「Early Summer Affair」、Kradnessさんに代わり、さきほどチームBに乱入されてしまったあじっこさんとスタンガンさんが歌う「希望の旗のもとに」、「Treasured -ケイver.-」では藤田さんの歌に齋藤さんがコーラスで華を添え、続く「Crazy for」では藤田さんが齋藤さんに2番を託すなど、会場ならではのコラボも楽しむことができた。
ラストスパートとの宣言から繰り出されたのは、チームBのすべてを燃やし尽くすような「炎神」。そこからノンストップの「雷神」をチームWの「Bad Blood」が蹴散らし、サングラスから覗く鋭い眼差しに射抜かれたところでシーズン2の最終章「ショーダウン」が開幕する。チームWの「No Way Out」とチームKの「The Final Problem」を立て続けに浴びせ、MVを彷彿とさせる演出も交えたチームPの「黎明は待たない」、チームCの蠱惑的なダンスに酔いしれる「虚構の肖像」、ファンの視線を独り占めするチームBの「極夜」でかき乱したステージの締めくくりは、シンガーが全員集合した中での「BLACKSTAR」だ。
多大な想いを届けたサポーターたち1人ひとりへの感謝とともに、アンコールは「Fragile Lake」からスタート。まだCDに入っていない曲も歌ったという振り返りトークから、本ライブのBlu-ray&DVDと2nd Album「BLACKSTARII(セカンド)」の発売という特報がもたらされる。さらに、ゲームのホワイトデーイベントに先駆けて小林さんとあじっこさんが「催花の宿星」を披露するサプライズも。
事前投票1位のアンコール曲はチームWの「Seaside Escape」となり、シンガーたちのライブに対する想いがたっぷり語られたあとは、トリッキーなノーツの動きが印象深かった「天魔の宴」、ニューイヤーイベントの記憶も新しい「Shooooout!!!」でこの日最大の盛り上がりを迎え、シンガー全員の歌う「Just a Loser」で名残惜しくもライブは終了した。
これは筆者の個人的な想いだが、ほんの1年前までライブとは同じ場所で限られた時間の中、その日にしか味わえない体験を共有するものだった。もちろん参加できる人数は決まっているのでチケットが取れなかった時の悲しみは筆舌に尽くしがたいが、今はいつ終わるとも分からない閉塞感の中、ライブの開催そのものも、参加も、色々なことがままならない状態だ。この「BLACK LIVE」も、さまざまな事情で最初から会場への参加を諦めていた人も多いことだろう。しかしこのライブ配信で得られた満足感が、会場の熱気とは違っていたとしても、決して物足りなかったとは思えないのだ。それくらい画面越しのファンの心も揺らす、素晴らしいライブだったと改めて断言しよう。残念ながら視聴できなかったファンも、後から「ブラックスター -Theater Starless-」を知ったファンも、ぜひBlu-ray&DVDをチェックしてほしい。
セットリスト
BLACK LIVE at KT Zepp Yokohama / 2021.02.28
01. No wish on a star
02. During the demise -Full version- / TeamK / ケイ(Singer:藤田玲)& 吉野(Singer:齋藤知輝(Academic BANANA))
03. エギーユ・クルーズ -Full version- / TeamK / ケイ(Singer:藤田玲)
04. Breakin' it faster -Full version- / TeamW / 晶(Singer:小林太郎)
05. 雪花 -Full version- / TeamW / 晶(Singer:小林太郎)
06. 虹の彼方へ -Full version- / TeamP / マイカ(Singer:Kradness)with リンドウ(Singer:あじっこ),
真珠(Singer:スタンガン)
07. 僕のすべてを君に捧げる -Full version- / TeamP / マイカ(Singer:Kradness),リンドウ(Singer:あじっこ),真珠(Singer:スタンガン)
08. 陽はここに -BLACK LIVE version- / TeamP / リンドウ(Singer:あじっこ)
09. 日蝕 -Full version- / TeamB / ヒース(MC:Takuya IDE)
10. 駄犬 -BLACK LIVE version- / TeamB / ヒース(MC:Takuya IDE)
11. 無敵 -Game version- / TeamB / ヒース(MC:Takuya IDE)
12. Purple Dawn -BLACK LIVE version- / TeamC / 柘榴(Singer:しゃけみー)
13. To be, or not to be -Full version- / TeamC / 柘榴(Singer:しゃけみー)
14. 銀河鉄道を探して -Game version- / TeamP / マイカ(Singer:Kradness)
15. Without her? -Game version- / TeamP / 真珠(Singer:スタンガン)
16. Salva me -Game version- / TeamP / リンドウ(Singer:あじっこ)
17. 花ほどく -Game version- / TeamC / 柘榴(Singer:しゃけみー)
18. Monokaki -BLACK LIVE version- / TeamB / ヒース(MC:Takuya IDE)
19. Somewhere -Full version- / TeamB / ヒース(MC:Takuya IDE) & 晶(Singer:小林太郎)
20. Mid Summer Beach -Game version- / コラボ / 晶(Singer:小林太郎) & 吉野(Singer:齋藤知輝(Academic BANANA))
21. Early Summer Affair -Game version- / コラボ / マイカ(Singer:Kradness) & 柘榴(Singer:しゃけみー)
22. 希望の旗のもとに -BLACK LIVE version- / コラボ / 真珠(Singer:スタンガン) & リンドウ(Singer:あじっこ)
23. Treasured -ケイ Game version- / TeamK / ケイ(Singer:藤田玲)& 吉野(Singer:齋藤知輝(Academic BANANA))
24. Crazy for -BLACK LIVE version- / TeamK / ケイ(Singer:藤田玲) & 吉野(Singer:齋藤知輝(Academic BANANA))
25. 炎神~雷神 -BLACK LIVE version- / TeamB / ヒース(MC:Takuya IDE)
26. Bad Blood~No Way Out -BLACK LIVE version- / TeamW / 晶(Singer:小林太郎)
27. The Final Problem -BLACK LIVE version- / TeamK / 吉野(Singer:齋藤知輝(Academic BANANA))
28. 黎明は待たない -BLACK LIVE version- / TeamP / マイカ(Singer:Kradness)with リンドウ(Singer:あじっこ),真珠(Singer:スタンガン)
29. 虚構の肖像 -BLACK LIVE version- / TeamC / 柘榴(Singer:しゃけみー)
30. 極夜 -BLACK LIVE version- / TeamB / ヒース(MC:Takuya IDE)
31. BLACKSTAR -BLACK LIVE version- / TeamW / 晶(Singer:小林太郎)with All Singers & MC
―encore―
01. Fragile Lake -Game version- / コラボ / ケイ(Singer:藤田玲) & リンドウ(Singer:あじっこ)
02. 催花の宿星 -Full version- / コラボ / 晶(Singer:小林太郎) & リンドウ(Singer:あじっこ)
03. Seaside Escape -Game version- / TeamW / 晶(Singer:小林太郎)
04. 天魔の宴 -BLACK LIVE version- / TeamB / ヒース(MC:Takuya IDE)with All Singers
05. Shooooout!!! -BLACK LIVE version- / 晶(Singer:小林太郎) with All Singers & MC
06. Just a Loser -Full version- / All Singers & MC