「Staffer Retro: 超能力推理クエスト」体験版Act2先行プレイレポ:事件の真相をひっくり返す「Retroシステム」に脳が痺れる推理ADV6月16日からのSteam NextフェスにてAct2が期間限定配信

プレイレビュー
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Team Tetrapodが2026年7月23日に配信予定のNintendo Switch/PC(Steam)向けタイトル「Staffer Retro: 超能力推理クエスト」(以下、Staffer Retro)のSteam Nextフェス体験版先行プレイレポートをお届けする。

Staffer Retro: 超能力推理クエスト公式サイト
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「Staffer」シリーズは、韓国のゲーム開発会社Team Tetrapodの推理アドベンチャーシリーズだ。2023年に第一作「Staffer Case:超能力推理アドベンチャー(以下、Staffer Case)」が発売。その後スピンオフ「Staffer Reborn」や「Dice Eater:超能力推理カードゲーム」が配信されていたが、7月23日に待望のメイン作続編として「Staffer Retro」がリリース予定だ。

6月16日より開催される「Steam Nextフェス」に合わせて、Act2(2章)が追加された体験版が期間限定で配信予定だが、今回Gamerでは先行して2章を遊ぶことができたので感想をお届けしたい。

なお、以下では推理の答えなどのネタバレは避けているものの、物語のあらすじなどは紹介しているため、まっさらな気持ちでゲームをプレイしたい人はプレイを終えてからチェックしてほしい。

父の失踪をきっかけに超能力事件へ巻き込まれるヴェリータの物語

「Staffer」シリーズは超常現象を引き起こす物質「マナ」と、「スキル」と呼ばれるマナによって発動する超能力が存在する世界が題材。超能力が込められた道具を「ステップ」、超能力者を「ステッパー」と呼称し、超能力が用いられた謎を解いていく推理アドベンチャーで、いわゆる特殊設定ミステリーを本格的に楽しめる作品だ。

「Staffer Retro」はイタリア・シチリア島に住む少女「ヴェリータ・レトロ」が主人公で、彼女は名前にちなんだレトロショップを営む父「ヴァノ」や、姉を自称する「ヴェーロ」と共に平穏に暮らしていた。だが突如父が、金貸しの「バサーニオ・ポーシャ」に1,000万リラという大金を借りたまま蒸発。ヴェリータがまだ13歳だと知ったバサーニオから、「14歳の誕生日までに返済できなかったら、バサーニオの言う通りに働く」という条件を突きつけられる。

「Staffer Retro: 超能力推理クエスト」体験版Act2先行プレイレポ:事件の真相をひっくり返す「Retroシステム」に脳が痺れる推理ADVの画像
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自らの運命に絶望し身投げをしようと向かった海では、ステップ商人「ジャド・ベリン」も飛び込もうとしており、咄嗟に助けようとしたヴェリータは高額で取引されるステップ売買で借金を返すというアイデアを思いつくのだった。そうしてベリンに弟子入りしたことをきっかけに、超能力に関する事件に巻き込まれていくのだが、1章「終着点」では「ウサギの彫像」型ステップを偶然発見し、売買に必要なステップの能力や発動条件「トリガー」を調査する内容が描かれた。

「Staffer Retro: 超能力推理クエスト」体験版Act2先行プレイレポ:事件の真相をひっくり返す「Retroシステム」に脳が痺れる推理ADVの画像
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今回の体験版で追加される2章「不動」では、一年前に閉鎖された岩塩鉱山に元鉱夫4人が、時間を停止するステップを求めて侵入。だが結局戻ってきたのは全身を針に突き刺されたかのような怪我を負った、ヴェリータ唯一の友人「ベアトリーチェ」の父だけだったという。本章ではこうした廃鉱山の崩落事故を中心に物語が描かれる。

時間停止の能力を持つステップの正体やトリガーは何か。戻ってこなかった元鉱夫3人は今なにをしているのか、そもそも何故ベアトリーチェの父は帰還できたのかなど、1章のある出来事によって借金が膨らんでしまった主人公たちは、さまざまな謎を解いていくことになる。

「Staffer Retro: 超能力推理クエスト」体験版Act2先行プレイレポ:事件の真相をひっくり返す「Retroシステム」に脳が痺れる推理ADVの画像
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また、本章の注目ポイントとしては、前作「Staffer Case」で活躍した「ブリアン」の登場も見逃せない。開始早々から拠点となるレトロショップに顔を出し、ストーリーに深く関わることになる。シリーズファンにとっては現場をグイグイと引っ張ってくれる成長した頼もしい姿と、お馴染みの“痕跡を可視化するスキル”の使い勝手の良さに嬉しさと懐かしさを覚えた。

さらに「Staffer Case」でひと悶着があったベリンとの掛け合いもニヤニヤできるポイントで、かつ前作では悪徳クズ商人でしかなかったベリンが、ヴェリータに向ける優しさや気安さといった描写にも新鮮さを感じ、本作からの登場人物以外にシリーズキャラクターに対する掘り下げという側面も見られたのが嬉しい。

「Staffer Retro: 超能力推理クエスト」体験版Act2先行プレイレポ:事件の真相をひっくり返す「Retroシステム」に脳が痺れる推理ADVの画像
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一度解決した事件が覆る「Retroシステム」が生む推理体験

「Staffer Retro」のゲームプレイは、会話や探索による情報収集と、収集した資料をもとにした推理パートによって構成されている。物語はテキスト主体で進行し、プレイヤーは登場人物への聞き込みや調査を通じて事件の全体像を探っていく。捜査の過程では新聞記事や地図、メモ、証言などさまざまな情報が蓄積され、十分な手がかりが集まると推理パートへ移行し、それぞれの情報を整理・照合しながら答えを導き出していく仕組みだ。

超能力が存在する世界観ながら、解決の鍵となるのはプレイヤー自身の思考力であり、資料同士のつながりを見つけ出していく過程に比重が置かれているのがシリーズの魅力だ。

「Staffer Retro: 超能力推理クエスト」体験版Act2先行プレイレポ:事件の真相をひっくり返す「Retroシステム」に脳が痺れる推理ADVの画像
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本作独自の特徴として挙げられるのが「Retroシステム」だ。事件を解決し“一見ハッピーエンドのように思われた結末”が提示された後、新たな矛盾や違和感を指摘することで全ての結論が覆されるシステムである。プレイヤーは既存の情報を改めて検証し、別の視点から再構築することで隠された真実へ迫っていくが、単なるどんでん返しではなく推理の前提をやり直させるシステムとして機能している点がユニークだ。

そのため本作では関係ないと読み飛ばしてしまった文書や証言が、後になって重要な意味を持つことも少なくなく、点と点だった情報が一本の線としてつながる瞬間は、前作で味わえた「ひらめきの快感」を発展させた体験になっている。

「Staffer Retro: 超能力推理クエスト」体験版Act2先行プレイレポ:事件の真相をひっくり返す「Retroシステム」に脳が痺れる推理ADVの画像
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演出面ではSpineアニメーションによるキャラクター表現が採用されており、登場人物たちは豊かな表情や仕草を見せ、今回プレイした体験版範囲は一部シーン以外はほぼフルボイスで進行していたのも驚きだ。

推理を支えるUIも前作からより洗練されており、複数の文書を並べて比較できるほか、関連ログの確認機能も搭載。会話パートではプレイヤーの選択に応じて“どのように進めていくか”のヒントを聞くか選べるほか、推理パートではどの資料を参照すればいいかを示すヒント機能も実装されているなど、プレイヤーが謎解きで詰まらないような工夫がされていた。

推理ADV好きなら見逃せない「Staffer」シリーズ最新作

「Staffer Retro」は超能力を題材にしたミステリー作品でありながら、能力そのものによる派手な解決ではなく、情報の整理と論理的な推理によって真相へ迫ることに重きを置いた作品だ。集めた手がかりを結び付けて事件を解き明かし、ときには結論さえ疑いながら推理を組み立てていく体験は、推理アドベンチャーならではの知的な楽しさに満ちている。

また、続編という立ち位置から、シリーズ未経験者には少しハードルが高く感じられるかもしれない。しかし主人公のヴェリータは「ステップ」や「ステッパー」に関する知識をほとんど持たない人物として描かれており、プレイヤーも彼女と同じ目線で世界観を学びながら物語を追うことができるため、前作を遊んでいなくても過度に身構える必要はないだろう。

とはいえ、本作の発売まではまだ時間があるからこそ、ひとりのシリーズファンとしては、この機会に前作「Staffer Case」へ触れてみることをおすすめしたい。事件の真相へたどり着いた瞬間に訪れる、脳が痺れるような興奮。その体験を味わっておけば、「Staffer Retro」で待ち受ける新たな謎や驚きを、より深く楽しめるはずだ。

RPGとADVが好きなフリーのゲームライター。同人ノベルゲームは昔から追っているのでそこそこ詳しい。面白ければジャンル問わずなんでもプレイするのが信条。 X:https://x.com/sigh_xyz Bluesky:https://bsky.app/profile/sigh-xyz.bsky.social note:https://note.com/sigh_xyz

※画面は開発中のものです。

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