「メタルドッグス」プレイレポート：お手軽爽快ローグライクアクション！世紀末世界を柴犬やブルドッグになって駆け回れ「メタルマックス」未プレイでも問題なし！犬好きゲーマーは要チェック

「メタルドッグス」は「メタルマックス ゼノ リボーン」のスピンオフ作品。人類滅亡後の世界を舞台に、背中に銃火器を背負った戦闘犬“ポチ”たちの戦いが描かれる。最初から操作できるポチの犬種は柴犬だが、のちにドーベルマンの“ベル”、ブルドッグの“ボナンザ”などでもプレイできるようになるので、犬好きの方はぜひチェックしてほしい。

筆者は「メタルマックス」シリーズ未プレイなのだが、本作の世界にすぐに入り込み、楽しむことができた。気軽にプレイできるアクションゲームが好きな人や犬好きの人なら、シリーズ未プレイでも問題なく楽しめることは保証しよう。

価格はまだ確定していないものの、かなりお求めやすい価格設定になるという情報もある。とはいえゲーム内容をしっかり把握しないことには購入の決断は難しいと思うので、ここからは本作がどういったゲームなのか、お伝えしていこう。

ワンちゃん×銃火器で、様々な討伐ミッションに挑戦！

一度死んでしまったポチが、謎の老人から蘇生を受けるところから始まる本作。ポチは流れ着いた場所で、戦闘犬としての本能故なのか、人間のハンター用に用意された害虫や無人戦車の討伐ミッションを黙々とこなしていく。

受注するミッションを選んだら、ダンジョンに挑戦。ダンジョンは同じ依頼でも入るたびに地形や、手に入るアイテムが変化する。戦闘犬が使用できる装備は、ダンジョン内で敵が落としたり、宝箱から入手することができる。またショップでは、ミッションの達成で手に入る報奨金で新たな装備を購入できるので、これらで戦闘犬の装備をどんどん強化していき、より高難易度のミッションに挑んでいく――というのがゲームの流れだ。

各ミッションは「達成条件」のクリアだけを目指して一直線に進めば数分。ダンジョン内をくまなく探索してクリアしても30分は掛からないので、短時間で気軽に楽しめる。

ダンジョン内では、プレイヤーが操る戦闘犬・敵キャラクター共に、銃火器を撃ち合って戦うことになる。戦闘犬が装備する武器は、弾を撃ち尽くすとリロードのためのクールタイムを挟み、この間は攻撃ができない。武器は3つまで装備できるので、いずれかの銃火器のリロード中は、別の武器で補うような戦い方になるはずだ。

通常時、戦闘犬は銃撃を正面に放つが、敵を「ロックオン」すれば、敵に向けて攻撃しながらあらゆる方向に移動することができる。「ダッシュ」と組み合わせて、敵の攻撃を回避しながらダメージを与えていく戦い方が有効だ。もちろん、敵の種類によって行動パターンや攻撃の性質は違うので、それぞれに合わせた立ち回りが必要だし、複数の敵が密集しているときなどは、よりシビアな回避テクニックを要求される。

武器は、連射が可能でリロードも速い「機銃」、威力が高いが、装弾数が少なくリロードも遅めな「大砲」、ミサイルやレーザーなど、範囲攻撃ほか特殊な効果を持つものが多い「SE（Special Equipment）」の3種類に分けられる。バランス良く装備するも、3つとも大砲にして攻めるといった組み合わせも自由だ。クールタイムも考慮に入れつつ、自分のスタイルに合った武器の組み合わせを見つけよう。

武器以外にも、戦闘犬は装備品を身に付けられる。「防具」はHPを高めてくれるし、少しゲームを進めると手に入る「首輪」を装備すれば、ゲージを溜めて強力な「ラッシュ」を放つことができるようになる。首輪の種類によって効果は変わるが、一定時間、リロードなしで広範囲に強力な攻撃を加えられるので、どんどん使用していこう。

敵に攻撃を浴びせ、撃破する快感。より威力の高い装備に換装し、これまで苦戦していた敵を簡単に撃破できるようになる快感。そしてさまざまな武器・装備の組み合わせを試し、より良い戦闘スタイルを追求する楽しさ。こうした複数の快い刺激が、本作ではかわるがわる味わえる。

ゲームを進めるたびに、少しずつ新たな要素が解禁されていくので、プレイヤーは順を追って活用方法を覚えていくことができるのも、ありがたいところだ。

トレハン要素と高難度チャレンジで、繰り返し楽しめる

武器・装備のトレハン（トレジャーハント。より強力な装備やアイテムを求めてプレイすること）要素についても、詳しく紹介していこう。

本作では同じ名称の武器・装備でも、「被ダメージ軽減」、「ダメージ値UP」、「リロード時間短縮」などの付与効果によって微妙に性能が異なる場合があり、この付与効果の大きさによってレアリティが付いている。レアリティは武器・装備の名称やアイコンの色で判断できるようになっており、「白→緑→青→紫→オレンジ」の順に高くなっていく。敵を倒し、高レアリティの武器・装備を落としたときの喜びは大きく、すぐにメニュー画面を開いて、性能を確かめたくなるはずだ。

ほとんどのミッションにはメインの達成条件のほかに「チャレンジ条件」というものが設定されており、これをクリアすればさらなるアイテムや装備品が手に入る。中にはそのミッションを選択できるようになったばかりではかなりの苦戦を強いられる強敵を撃破することが達成条件のものもあり、難度が高いほどチャレンジしたくなる方なら、燃えるはずだ。その敵が指名手配中ならば撃破時に高額の報奨金が支払われ、より強力な武器の購入にも繋がる。

なお、ミッションはクリア後も何度でも再挑戦できるので、戦闘犬や装備品が強力になってから改めて強敵に挑戦してもいい。クリア済みのミッションを繰り返しクリアして、お金を稼ぐのもアリだ。

拠点では、所持している装備の効果を変更することも可能

ダンジョンを攻略するたびに戻ってくる拠点では、ショップでの装備の売買以外にも、やれることがいくつかある。「犬小屋」では装備変更や、出撃犬の切り替えができるほか、「倉庫」では装備やアイテムを預けられる。

また、「兵器実験室」ではアイテム「構成物質変異剤」とお金を消費して、手に入れた装備品の付与効果を変更することも可能だ。どんな付与効果が付くかはランダムで、元々備わっていた効果よりも性能が下回る可能性もあるが、低レアリティの装備が、高レアリティ装備に変化する場合もある。

それから余談だが、ゲーム冒頭でポチを蘇生した老人は、その後も戦闘犬たちをサポートしてくれるのだが、彼の反応がいちいち面白い。最初は何もかもに疲れ切った様子で、ポチに早く自分の周囲からいなくなるよう促すのだが、ポチがいくつものミッションをクリアし、優れた戦闘犬であることが分かってくるや、少しずつ態度が変化。犬たちが様々な困難を乗り越えていくのを自分のことのように喜ぶようになり、ちょっとした絆のようなものが芽生える。口調がどんどん乱暴になっていく点も含め、注目してほしい。

爽快・お手軽・楽しい！ ローグライクアクション

本作は早期アクセス版なので、これから改善が見られそうな部分もいくつかある。たとえば「チャレンジ条件」が達成に掛かる労力の割には報酬アイテムのありがたみが薄いなど、これからバランスを調整していくであろう箇所は見受けられる。

しかし現時点でも操作性は極めて良好。回復や一時的な能力強化が可能なアイテムは、ショートカットキーに設定すればメニューを開かずに使用できるなどの機能もあり、快適性も高い。ちょっとした時間で気軽に楽しめ、爽快な戦闘を楽しめるゲームとして、手を出してみる価値のあるタイトルに仕上がっている。完成版になるまでに、どういった進化を遂げるのか、プレイしながら見届けてみるのもいいだろう。

ゲーム性に心を惹かれた人も、犬好きも、配信を楽しみに待っていてほしい。

Steamページ
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