スクウェア・エニックスがNintendo Switch向けに2022年発売予定の「チョコボGP」(チョコボグランプリ)。本作は、最大8人でのオンラインプレイに対応したレースゲームで、「ファイナルファンタジー」(以下、「FF」)シリーズに登場するチョコボらキャラクターを操作してレースを行う。
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本作は、1999年に発売された「チョコボレーシング ~幻界へのロード~」の続編というよりは、チョコボを主役にした新たなレースゲームとのこと。ここでは発売に先駆けて実施された新作体験会の模様をお届けしよう。
チョコボだけではなく、歴代「FF」シリーズのキャラクターも登場!
「チョコボGP」は、シンプルな操作で子供から大人まで楽しめるレースゲーム。アクセルはYボタン、ブレーキ・バックはBボタン、Aボタンがアビリティ、Xボタンがバックミラー、Rボタンがジャンプ(ドリフト)、Lボタンが魔石使用、と、使うボタンはこれだけ(なお、筆者は実質バックミラーを使用していない)。また各ボタンの設定は変更できるとのことだ。
魔石は、コースに設置されたマジカルエッグに触れるとゲットすることが出来るアイテムで、全キャラクター共通で使用できる。ファイアやウォータ、死の宣告、マバリアといった「FF」シリーズお馴染みの魔法で、ライバルの邪魔をすることが出来る。
また、魔石は同じ効果のものを複数個取ることで効果をレベル3までレベルアップさせることが出来る。このシステムは「チョコボレーシング」と同様だ。
画面の左上に表示されているのが現在持っている魔石だ。最初は3個の魔石のうちの1枠だが、2個重ねると2枠、3個重ねると3枠を使って表示されるのがわかるだろう。あえてじっくり貯め込んでから効果が大きい魔法を叩き込むか、さくっと消費してしまうかの駆け引きも重要になる。
なお魔石は攻撃ばかりではなく、ライバルの魔石の効果を1回防ぐマバリアなど、補助的なものもあり、今回の試遊では使えなかったものの、まだ様々な種類の魔石があるという。
そして「FF」ではお馴染みの、アビリティシステムがある。本作では各キャラクター毎に固有のアビリティを持っている。
アビリティはライバルを攻撃するようなタイプもあれば、ブースト状態を一定時間維持するもの、一定時間自分を見えなくするものなど、様々なタイプが用意されているようだ。試遊で選べたキャラクターは以下の通り。なお、今回選べたのはこの9キャラクターだが、どうやら他にもまだキャラクターはいるようだ。
キャラクター一覧
- チョコボ
- アトラ
- クレール
- カミラ
- シロマ
- ベンさん
- スタイナー
- レーシングヒーローX
- ギルガメッシュ
筆者は今回の試遊で、「FFIX」に登場するスタイナーを使用していたが、スタイナーのアビリティは“近くにいる他のキャラクターに剣で攻撃”というアビリティのため、アビリティゲージが満タンになっても周囲に他のキャラクターがいないと使う機会がなく、持て余し気味だった。とりあえずブースト状態になるため、使うだけ使ってブースト効果だけ得るという使い方が多くなってしまったが、ある程度同じような力量のプレイヤーが集まった時には、かなり強い効果を発揮しそうだ。
なお、各キャラクターにはアビリティ以外にもスピードやグリップ、加速、ドリフトと様々な性能があり、さらには選択するマシンによってもこれらの性能が変わる。今回の試遊では各キャラクターの手触りまでは確認できなかったが、同じキャラクターでもマシン次第でかなり性能が変わるようなので、様々な組み合わせを試してみてほしい。
レースの舞台となるのは「FF」お馴染みの場所?
今回の試遊で遊べたのは、「シドのテストコース」、「ゾゾの街」、「ゴールドソーサー」の3つ。「FF」シリーズファンには馴染み深い名前のコースばかりが並ぶ。シドのテストコースは「チョコボレーシング」にもあったコースで、恐らく一番最初に解放されるのでは、というシンプルなコース。コース上には障害物なども無く、キャラクターとマシンの性能をテストするのに最適なコースであり、プレイヤーの実力がそのまま試されるコースだ。
注目したいのは、「FFVI」に登場するゾゾの街。発売以来、リメイク的なタイトルが一度も出ていないナンバリングタイトルということもあって、時代も新たにゾゾの街が3Dで再現されるというのは、感慨深い。
「FFVI」のゾゾの街は常に雨が降り続いていたが、「チョコボGP」でも雨の降るコースとなっている。長らく続く雨のせいで街の下水道が溢れているのか、マンホールからは定期的に水が噴き出し、これに当たるとクラッシュしてしまう。
ゴールドソーサーはテーマパーク感をそのままに、「FFVII」のチョコボレースの時のような懐かしさを感じるコースになっている。
ゴールドソーサーのコースは一部柵がなく、それでいて90度曲がるようなコーナーもある。画面右側にコースの全体図が表示されているが、全体を通して難所が続くコースとなっており、何度も落下するという、大苦戦。この日同席・対戦したメディアも漏れなく落下しているようだった。
ドリフトやブーストを使いこなそう
前述の通り、「チョコボGP」は非常にシンプルな操作が特徴で、魔石やアビリティでビリから一気にトップに躍り出ることもできる一発逆転型のレースゲームだ。
とはいっても、やはりコーナーではハンドルを切った状態でジャンプをすると発動する“ドリフト”でスピードを落とさずにコーナーを曲がりきったり、ドリフト状態から青い炎が出た瞬間にドリフトを解除することで発動する“ブースト”を使ったり、といったテクニックは重要だ。
レーススタート時のカウントが2になった時点くらいからアクセルを押し続けることで発動するスタートブーストなどをキメれば、スタート時にいきなりトップに出ることも可能なので、上手く使いこなしてライバルに差をつけたい。
細かいところに「FF」らしさが感じられる
「チョコボGP」というタイトルではあるが、チョコボ自体が「FF」シリーズのマスコットキャラクターということもあり、全体的に「FF」らしさを感じられるのが本作の特徴だ。特にド派手なエフェクトが行き交うレースは、遊んでいて非常に楽しい。
魔石の名前もシリーズのファンならばすぐに効果がわかるものばかり。
また、プレイ画面からは少々わかりにくいが、ゾゾの街では、マンションのテラスでマンドラゴラがプレイヤーに応援を投げかけてくれていたりする。
ゲーム内で流れるBGMもポイントだ。ゾゾの街のコースでかかるBGMは、「FFVI」の「スラム・シャッフル」をレース用にテンポアップしたアレンジだったり、ゴールドソーサーのコースでかかるBGMは「FFVII」の「ゴールドソーサー」のアレンジ。ゴールドソーサーは、「FFVII」プレイヤーにも馴染み深いだろう。「チョコボレーシング」でも「FF」シリーズのファンから音楽の評価が非常に高かったが、本作でもBGMのクオリティは最高と言っていい(まだ3曲しか聞いていないが)。今後、新たな情報も出てくることに期待したい。