バンダイナムコエンターテインメントは1月29日・30日の2日間、「アイドルマスター シンデレラガールズ」10周年を記念したツアーのトロピカル公演「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND TOUR!!! Tropical Land」をASOBISTAGEにて開催。ここでは、1月29日のDAY1の模様をお届けする。
当初は沖縄アリーナにおいて有観客および有料生配信にて開催を予定していた本公演だが、新型コロナウイルス感染症の現状ならびに沖縄県への蔓延防止等重点措置の適用を考慮し、有観客での開催を見合わせ、同規模の別会場を使用した無観客有料生配信での開催となった。
シンデレラ10周年ツアーとしては、2021年10月の福岡公演、11月の千葉公演、12月の愛知公演と巡ってきての4会場目。2022年4月にはツアーファイナルとなる「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND!!!」(会場:ベルーナドーム/現メットライフドーム)の開催が決定しており、今回も多くのプロデューサー(「アイドルマスター」ファンの呼称)がコメントやアソビライトで声援を送りながら一緒に楽しんだ。
なお、本公演の配信チケットは2022年2月7日12:00まで販売しており、DAY1/DAY2とも2022年1月31日18:00~2月7日23:59(予定)の期間にアーカイブ視聴することが可能となっている。
DAY1出演者(敬称略)
大坪由佳(三村かな子役)
津田美波(小日向美穂役)
中島由貴(乙倉悠貴役)
新田ひより(道明寺歌鈴役)
上坂すみれ(アナスタシア役)
河瀬茉希(桐生つかさ役)
鈴木みのり(藤原肇役)
原田彩楓(三船美優役)
原紗友里(本田未央役)
生田輝(ナターリア役)
金子有希(高森藍子役)
武田羅梨沙多胡(喜多見柚役)
田澤茉純(浜口あやめ役)
伊達朱里紗(難波笑美役)
のぐちゆり(及川雫役)
星希成奏(夢見りあむ役)
松田颯水(星輝子役)
杜野まこ(姫川友紀役)
山下七海(大槻唯役)
ライブ開始前には、エントランスページにて「M@GICAL WONDERLAND TOUR!!! 振り返り楽曲鑑賞会 DAY1」が実施され、いまかいまかと期待に胸をふくらませるプロデューサーたちの熱気は上がっていく。
ちなみに、ASOBISTAGEの配信ではコメントに加え、アソビライトを振ることができるのだが、今回はトロピカル公演らしくハイビスカスを模したライトも用意され、こうしたちょっとした仕掛けも嬉しいところ。
ステージは「Tropical Land」らしく南国風に飾り付けられており、ペガサスのオブジェもサングラス姿。オープニングムービーから幕が開くと、衣装「トロピカル・カーニバル」に身を包んだメンバーがまずは「トロピカルガール」を披露。フルでの披露は今回が初めてであり、熱くトロピカルなステージにみんなの顔もキラキラと輝く。画面にはARを使った演出もあって、これまで培った技術で最高の楽しさを見せてくれる。
衣装「トロピカル・カーニバル」はメンバーによって袖の形などが異なり、頭には花の髪飾り、胸元や腰にも花、まさにトロピカルなイメージだ。そして、それぞれがひと言ずつ挨拶して次の曲へ。
今回の選曲は「Tropical Land」にちなんだものが多く、2曲目は上坂さん、金子さん、武田さん、津田さん、中島さん、のぐちさん、原田さん、松田さん、山下さんによる「銀のイルカと熱い風」。画面にヤシの木やシーサーが映し出される中、元気いっぱいにはしゃぎまくる。カメラへのアピールやちょっぴりドキッとするような動きや表情もあり、熱い風をみんなに届けていった。
そのままステージ上段に大坪さん、田澤さん、伊達さん、星希さんが登場。2曲目のメンバーと一緒に「CoCo夏夏夏 Holiday」の冒頭を歌い、彼女たちの元気を受け継いだ4人が常夏のパフォーマンスをみせると、プロデューサーたちのテンションもどんどん上がっていく。
続いては、牛柄のネイルやイヤリングをつけたのぐちさんがソロ曲「Milky Mode」を初披露。歌声はもちろん、雫の思いを表現するような表情や目線も素敵で、みんなの心を掴む。ずっと雫のソロ曲を歌いたかった、その思いから曲の後半には感慨深げに涙をこらえる場面もあった。
大坪さんによる「おかしな国のおかし屋さん」は、どんなお菓子が登場するのか、王子様は誰がやるのか、毎回楽しみな楽曲だ。スクリーンを活用した演出もあり、大坪さんはボールと泡立て器を手に満面の笑顔で歌う。今回のお菓子は、紫芋のタルト。前曲「Milky Mode」からの流れでミルクアイスが添えられていた。そして、王子様は生田さん。琉球ガラス砂糖シューズを履きませんか? と、この公演らしいセリフでも楽しませてくれた。
そのまま生田さんがマントを脱ぎ捨て、中島さん、杜野さん、山下さんとともに「きみにいっぱい☆」を披露。弾けるようなステップも軽快なサンバのパフォーマンスで、4人からプロデューサーへの呼びかけも可愛い。歌詞は今の状況にピッタリなメッセージにもなっているとのことで、そんな思いも込めながらのステージとなった。
MCでは、トークテーマ「忘れられないあの出来事」について語っていく。このMCには本来参加していなかった原さんを巻き込んだトークや、オーディションでのこと、「追い風Running」はブラッシュアップするために別日にもう一度レコーディングしたこと、「Last Kiss」愛が引き起こしたトレンド入りの出来事、舞台裏でのケータリングが繋いだ縁、DJ KOOさんへの謝罪の言葉までさまざまなトークが飛び出す。
ちなみに、このトークがあった時点で「Last Kiss」は日本のトレンドで5位になっていた。1位は「#シンデレラ10周年_トロピカルday1」が圧倒的だったことも付け加えておこう。
次のブロック、まずは生田さん、大坪さん、河瀬さん、田澤さん、伊達さん、新田さん、原さん、星希さん、杜野さんによる「サマカニ!!」から。会場の空中にはARでのカニが浮かび上がり、コメントでもカニの絵文字やクラップの絵文字が飛び交って大盛り上がり。
原さんらが暗転の中でカニ風に退場していく遊び心もありつつ、そこから一気にロックへとマッシュアップしたのは松田さんの「毒茸伝説」だ。炎が吹き上がる熱く激しいステージで、松田さんがカメラに掴みかかるパフォーマンスを見せるなどロック全開。カメラに向かって瞳孔を開いた姿を見せるために、カラーコンタクトをつけていたのだとか。
ソロ曲は続き、今度は田澤さんが沖縄の民族衣装を羽織って「Shinobi 4.0 忍者のすゝめ」を披露。曲中の忍法影分身の術では、なんと背後の5つに分割されたスクリーンすべてに田澤さんが登場。映像も幻術のような演出があり、次々と忍法が炸裂していた。田澤さん自身も可愛くあでやかに歌い踊り、最後に微笑みを浮かべた顔がとても素敵だった。
そして、大坪さん、河瀬さん、新田さん、原田さんは、「夏恋 -NATSU KOI-」で切ない恋心を紡いでいく。しっとりと気持ちの入った歌声は雰囲気たっぷりで、力強さやクールさも見せてくれる。スイッチングや画面分割を活用した映像も見どころだ。
言葉が出ないほど圧巻の歌唱力を披露したのが鈴木さん。ソロ曲「あらかねの器」は決して難易度の低い楽曲ではなく、むしろパートによってはかなり難しいのだが、高音の伸びやかさ、感情の機微を表現するような声のゆらぎ、転調からさらに広がっていく様子……それをブレることなく歌い上げるのは見事。壮大かつ繊細で息をすることすら忘れるぐらいのステージは、影や暗闇を活かした演出も没入感を生み出していた。
ここでのMCは「忘れられないライブの名場面」について。新宿アルタ前(新宿ステーションスクエア)で実施されたイベントのことや、初めて参加した周年ライブでのプロデューサーの歓声や光、舞台裏での様子、いま明かされる真実、理性が飛んでしまうぐらい楽しかったステージのことなど、こちらでも裏話を交えた名場面が語られた。
ライブは中盤に差し掛かり、3つ目のブロックへ。今度は三線の音が響き沖縄の空気感や明るさいっぱいに、鈴木さん、武田さん、津田さん、中島さん、松田さんが「いとしーさー♥」で愛しさを届けていく。ステージ前にはARでの砂浜が広がり、沖縄のリズムを活かした間奏のダンスも楽しさいっぱいだ。
続く金子さんと新田さんは、ユニット“インディゴ・ベル”として「ほほえみDiary」を癒したっぷりに歌い上げる。この曲はゆるふわでありながら早さもあるのが特徴で、2人がお互いに顔を見合わせたり、小芝居のようなやり取り、指を頬にあてる仕草も可愛い。
さらに、津田さんはソロ曲「空と風と恋のワルツ」を披露。可愛くいじらしい感じが歌声にも表情にも出ていて、カメラを見て指を伸ばす仕草や、ラストに目をギュッとして胸に手を当てる姿も印象的だった。曲中の〈だめ…!〉のところは、その地方によって言葉に変えているのだが、今回は沖縄出身の下地紫野さん(中野有香役)にどういう言い方が適しているか聞いて、〈だめさ〜!〉になったのだとか。
上坂さん、河瀬さん、鈴木さん、原田さんのクールメンバーが集結して「この空の下」を披露。背後に広がる無数の星たちの下で、階段に腰掛けたりしながら、心を浄化させる美しい歌声が響き渡らせる。引きの映像も素敵で、涙を誘うような空間となった。
そこからの武田さんのソロ曲「思い出じゃない今日を」への流れは、さらに胸を熱くさせる。サイドステップの大きさにも気持ちが表れており、みんなに語りかけるように歌う彼女の顔には笑顔が輝いていた。後半は噛みしめるように歌い上げ、曲後にはオフマイクで「ありがとう」と伝えていた。
そして、伊達さんと杜野さんはプロデューサーたちへ「プレゼントを受け取って」と呼びかけて、「冬空プレシャス」へ。オリジナルメンバー3人のうち2人が揃い、冬を遊び尽くす雰囲気たっぷりに披露。冬空に輝く太陽のような明るさで、ハイタッチや投げキッスのパフォーマンスも見せてくれた。
ここまでの楽曲の振り返りをした後は、終盤戦に突入。オリジナルメンバーである河瀬さん、鈴木さん、原田さん、松田さんによる「レッド・ソール」は情熱的でオシャレ。ステージは炎やレーザーが色を添え、セクシーかつ格好良く披露していく。間奏でのジャジーなメロディや、アウトロでの4人のパフォーマンスも惹き込まれた。
続く山下さんは、ソロ曲「サニードロップ」で軽快なダンスとともに、ポップで可愛くみんなを魅了していく。〈ここだよダーリン〉のセリフやウインクでもみんなを昇天させていった。
さらにソロ曲が続いたのだが……流れてきたのは聞き慣れないメロディ。なんと、生田さんがナターリアのソロ曲「ソウソウ」をサプライズで初披露したのだ。驚きと喜びのコメントが溢れる中、リオ・デ・ジャネイロ出身のナターリアらしくノリノリサンバのリズムで、動きもステップも軽快、トロピカルでカーニバル感全開。生田さんの表情がいっぱいに弾けていた。
その輝きに負けじと、上坂さん、原さん、星希さん、山下さんは「Sun!High!Gold!」で元気に世界を照らしていく。カメラワークも秀逸で、カメラに向けたアピールでもプロデューサーたちの心を掴んでいた。
こちらも軽快なラテンのリズムで披露されたのは「パ・リ・ラ」。緑や青の大きな羽飾りをつけた生田さん、武田さん、田澤さん、のぐちさんがステージで躍動。会場にはARの紙吹雪が舞い散り、〈やんのか?! やめるか?!〉の煽りにプロデューサーたちはコメントで応酬するなど、賑やかで楽しい時間に。
そして、金子さん、伊達さん、原さん、星希さんが「情熱ファンファンファーレ」で一段とテンションをアップしていく。曲に合わせたコール代わりのコメントがすごい勢いで流れ、楽しさと同時に、またいつか現地で声を出して聞きたいとみんな感じたことだろう。
本編ラストはトロピカルかつゴージャスに、「Go Just Go!」を全員で披露。楽しそうにカメラにアピールしたり指ハートを作ったり、まさに本公演らしさがいっぱい詰まったステージ。ラストのあごのせポーズも可愛く決まった。
アンコールでは、これまでの軌跡をまとめた映像や告知に続いて、衣装「シンデレラ・コレクション」に着替えたメンバーが再登場。10周年記念曲「EVERLASTING」を披露した。
プロデューサーたちにこの日の感想や感謝の気持ち、次は直接会いたい思いを述べて、ラストはやっぱりこの曲「お願い!シンデレラ」。ARで馬車や星などが空中に浮かぶ中、さまざまな思い、楽しさ、笑顔、これまでのツアーすべてを繋いで「Tropical Land」でのバカンスはDAY2へ。
セットリスト
01. トロピカルガール(Long Intro Ver.)/THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS
02. 銀のイルカと熱い風/上坂すみれ、金子有希、武田羅梨沙多胡、津田美波、中島由貴、のぐちゆり、原田彩楓、松田颯水、山下七海
03. CoCo夏夏夏 Holiday/大坪由佳、田澤茉純、伊達朱里紗、星希成奏
04. Milky Mode(Long Intro Ver.)/のぐちゆり
05. おかしな国のおかし屋さん/大坪由佳、生田輝
06. きみにいっぱい☆/生田輝、中島由貴、杜野まこ、山下七海
07. サマカニ!!/生田輝、大坪由佳、河瀬茉希、田澤茉純、伊達朱里紗、新田ひより、原紗友里、星希成奏、杜野まこ
08. 毒茸伝説/松田颯水
09. Shinobi 4.0 忍者のすゝめ/田澤茉純
10. 夏恋 -NATSU KOI-/大坪由佳、河瀬茉希、新田ひより、原田彩楓
11. あらかねの器/鈴木みのり
12. いとしーさー♥/鈴木みのり、武田羅梨沙多胡、津田美波、中島由貴、松田颯水
13. ほほえみDiary/金子有希、新田ひより
14. 空と風と恋のワルツ/津田美波
15. この空の下/上坂すみれ、河瀬茉希、鈴木みのり、原田彩楓
16. 思い出じゃない今日を/武田羅梨沙多胡
17. 冬空プレシャス(Long Intro Ver.)/伊達朱里紗、杜野まこ
18. レッド・ソール(Long Intro Ver.)/河瀬茉希、鈴木みのり、原田彩楓、松田颯水
19. サニードロップ(Long Intro Ver.)/山下七海
20. ソウソウ/生田輝
21. Sun!High!Gold!(Long Intro Ver.)/上坂すみれ、原紗友里、星希成奏、山下七海
22. パ・リ・ラ(Long Intro Ver.)/生田輝、武田羅梨沙多胡、田澤茉純、のぐちゆり
23. 情熱ファンファンファーレ/金子有希、伊達朱里紗、原紗友里、星希成奏
24. Go Just Go!(Long Intro Ver.)/THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS
<ENCORE>
25. EVERLASTING/THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS
26. お願い!シンデレラ/THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS