角川ゲームスが2022年3月24日に発売を予定しているPS5/PS4用ソフト「Relayer(リレイヤー)」。同作にヒミコ役で出演する伊藤美来さんへのインタビューをお届けする。
「Relayer(リレイヤー)」は、「GOD WARS」シリーズ開発チームの企画・開発によって制作されている、完全新作のシミュレーションRPG。ディレクターの安田善巳氏をはじめとしたスタッフが携わる本作では、美麗な3Dモデルによるロボットのカットシーン、星やギリシア神話をモチーフとしたキャラクターや世界観など、独自の魅力を備えている。
発売を間近に控え、本作に出演するキャストにお話を伺った。ヒミコ役で出演する伊藤美来さんのインタビューでは、ロボットものが好きという目線からの本作のポイントや、キャラクターの性格を自身と照らし合わせて感じることなど、幅広い話題に触れている。
インタビュー・編集:TOKEN
文:小林白菜
ヒミコは自然と周囲を明るくする、尊敬できる女の子
――「Relayer(リレイヤー)」への出演が決まったときの、作品の印象はいかがでしたか?
伊藤さん:個人的にロボットものは好きなので「熱いなぁ!」って思いました。キャラクターの設定を見たときは「この子たちならロボットに乗れそうだ」みたいな(笑)。宇宙を舞台にした壮大な世界観だったので、「どんな物語になっていくんだろう? ロボットで、宇宙の平和を守っていくのかな?」とか、いろいろ想像を膨らませて、収録を楽しみにしていましたね。
――完成披露番組で、本作を実際にプレイされたかと思うのですが、遊んでみての印象はいかがでしたか?
伊藤さん:めちゃくちゃ凄かったです! 大きいモニターでプレイさせてもらったのですが、映像がすごく綺麗で。まるで自分がその世界にいるような没入感がありました。バトルでも選択肢がたくさんあって、簡単に進んでいくっていうよりは、どうすれば勝てるか考えるのが楽しい、やりがいがあるゲームだと思います。
バトルの演出にもテンションが上がりました。ステラギア(ロボット)の動きが俊敏すぎて。攻撃の手段によって「これを使うとそういう動きになるんだ!」って驚きがありました。かっこいい~ってなりました。
――これまでに本作のようなシミュレーションゲームをプレイしたことはありましたか?
伊藤さん:昔、弟がやっているものを一緒にやったり、後ろで見たりすることがよくありました。ガッツリひとりでやる機会はあまりなかったんですけど、身近ではありました。
――ロボットものがお好きとのことですが、ロボットものの作品で、とくに「こういうタイトルが好き」というものはありますか?
伊藤さん:やっぱり特撮が好きなので(笑)、そこに登場するロボットも好きで、フィギュアを集めたりしていました。そんなに詳しいわけじゃないので、見た目で「顔かっこいいなあ!」とか、そういうところに惹かれます。
――特撮やロボットに興味を持ったきっかけは覚えていますか?
伊藤さん:やっぱりそれも弟の影響が大きいです。ロボットに関しては、同時期に観ていた「トランスフォーマー」とか、アニメでは「ダンボール戦機」のプラモデルを一緒に作ったりしていました。そこからロボットってかっこいいなって思うようになりました。
――「Relayer(リレイヤー)」でご自身が演じているヒミコにはどういった印象を持たれましたか?
伊藤さん:ヒミコはファーストスターと呼ばれるスターチャイルドで、みんなをまとめていく、かっこいい女の子なんです。周りをよく見ていて、ムードメーカーでもあって、場を明るくしたり、みんなをなごませたりしながらリーダーシップを発揮できるみたいな、「すごいなぁ」って思える女の子です。
――公式サイトでは、「星が大好きな天体オタクのごくごく普通の一般人」と紹介されていますね。
伊藤さん:星が大好きという一面は、シナリオの中でもけっこう出てきます。星の気持ちを感じ取れたりとか、ほかの人に星の知識を教えてあげる場面もあるんです。
――収録の中での出来事や、演じる上でのディレクションで印象深かったことがあれば教えてください。
伊藤さん:最初のほうは元気に明るく、みんなを引っ張っていくところを前面に出して演じました。ギャグっぽいシーンでは思い切りふざけたり、アドリブを入れたり。天体オタク的な部分は嬉しそうにというか……好きなことを喋っているときの気持ちは分かるので(笑)、ちょっと早口になったり、人の話を聞いているようで聞いてないみたいな。そこも共感していただけるんじゃないかなって思います。
後半になってくると心の内を吐露する場面とか、シリアスなシーンが増えてくるので、前半とのギャップが出るように意識しました。
――ヒミコは最初のスターチャイルドでもあり、重大な使命を背負いつつ、それでも前向きさを失わないキャラクターです。そういうポジティブな性格がご自身と重なる部分はあると思いますか?
伊藤さん:私自身もどちらかといえば最近はポジティブ……「最近は」っていうのも変ですけど(笑)。
――(笑)
伊藤さん:現場でも明るくいたいし、みんなで楽しくお仕事ができたらいいなって思っていて、そういう空気感は気にするタイプなので、ヒミコの気持ちは分かるなって思います。背負っているものの重みは全然違うんですけど、それでもみんなにまずは笑顔でいてほしいとか、私の言葉で少しでも気持ちが軽くなってくれたらいいなぁとか。
私はそういうことを考え込んじゃうタイプなんですけど、ヒミコは自然とそれができる子なので、尊敬しています。
――伊藤さんはヒミコと同様に明るく前向きなキャラクターを多く演じていると思うのですが、キャラクターから影響を受けてご自身が変わったりすることもありますか?
伊藤さん:演じている間、キャラクターの前向きな考え方を私が言っているので、やっぱりそのマインドになってくる感じはすごくあります。私自身のテンションも上がったり、ちょっと嫌なことがあっても全然平気! みたいな。そういう気持ちが演じたあとも自分の中に残っていて、引っ張っていってもらっている感覚ですね。
――「Relayer(リレイヤー)」には数多くの登場キャラクターがいますが、ご自身が演じるヒミコ以外で、とくに気になったキャラクターはいますか?
伊藤さん:みんな気になるところはあるんですけど、とくに気になっていたのはよだかです。収録前にシナリオだけ読んでいたとき、ロボットっていうことと、「よだか」っていう平仮名の名前だけしか分からなくて、「え、この子、どんな感じで喋るんだろう? 見た目はどんな感じなんだろう?」って分からないことだらけで。
収録中にビジュアルを見せてもらったら「めちゃくちゃかわいいじゃん!」って。ロボットだけどちゃんと心があって、しっかり者で。「えらいね~」って思います(笑)。ストーリーの中でもずっとよだかが助けてくれるし、バトルでも出てくるので、マスコット的なキャラクターとして人気が出るんじゃないかなと思っています。
あと個人的に好きなのはプルートです。お顔も好きなんですけど、ヒミコと掛け合うシーンでは気を使ってくれたり、優しさが垣間見えることもあって。いい子だなって感じることが多いんです。
――伊藤さんとユニット「Pyxis(ピクシス)」を組んでいらっしゃる豊田萌絵さんも、メインキャラクターのルナ役で出演しています。豊田さんと本作について話されたことはありますか?
伊藤さん:コロナ禍と重なったこともあって、収録当時はあまり会えていなかったんですけど、あとで振り返って少し話すことはありました。作品内容というよりは、収録がどんな感じだったかっていう話をしていて。個人的にルナちゃんは、萌絵さんにピッタリのキャラクターだと思います。かわいくてちょっと棘があるっていうあたりが(笑)。萌絵さん本人には言ってないんですけど。
――「Relayer(リレイヤー)」はさまざまな要素が詰め込まれた壮大な世界観になっていますが、とくに面白いと感じる点や、印象的な点があればお聞かせください。
伊藤さん:やっぱり宇宙が舞台で、ロボットで戦うっていうのがかっこいいところですよね。あと、スターチャイルドっていう星の力を持った子どもたちが宇宙を守るっていうのが、「すごいことをしているなぁ、若いのに」って思いました。
――若いのに(笑)。
伊藤さん:それぞれのキャラクターも、掘れば掘るほどバックボーンが明らかになって、愛着が増していきます。敵は敵で信念があって、「この子とこの子がこんな関係性だったんだ!」みたいなところもおもしろかったりするので、本当に盛り盛りですよね。ストーリーとして感動できるシーンもあるので、ぜひ最後までプレイしてほしいなと思います。
――善と悪の戦いみたいな単純なものではない感じなんですね。
伊藤さん:それぞれ別の立場の人間同士の戦いなのも、ドラマチックだなって思います。
――「Relayer(リレイヤー)」は宇宙が舞台となっているゲームですが、宇宙旅行ができるようになったら、行ってみたい場所はありますか?
伊藤さん:火星には行ってみたいです。たしか火星がいちばん地球に近い環境かもって言われてますよね。それで興味が沸いたんです。宇宙人がいるかもって説もあるって聞きますし。
土星も輪っかのところを近くで見てみたいですね。綺麗なんだろうなぁって。星めぐりして、それぞれの惑星の大きさや色を比べてみるのも楽しそうです。図鑑を持っていって見比べながら、「ほんとの色は違うじゃん」みたいな(笑)。
――最後に、発売を楽しみにしているユーザーの方々へメッセージをお願いします。
伊藤さん:バトルでのロボットのアクションももちろんですし、魅力的なキャラクターもたくさん出てきて、ストーリーも読み応えがあって、やり込める作品になっていると思います。隅から隅まで、存分に時間を掛けて楽しんでいただけたら嬉しいです。ロボットが好きな人は絶対好きになれるゲームなので、ぜひプレイしてみてください!
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