次の舞台は思い出の日本武道館！「アイドルマスター ミリオンライブ！」8thライブDAY2レポート 情熱、耽美、癒やし、不思議……様々な個性で思いを伝えるステージを披露！

新型コロナウイルス感染拡大防止に努め、政府ならびに各自治体、会場が設ける感染防止ガイドラインに沿った対策を十分行った上で、現地有観客に加えてオンライン有料配信も実施された今回のミリオン8thライブ。CDシリーズ「THE IDOLM@STER MILLION THE@TER WAVE」（以下、MTW）のユニットを中心とした個性豊かなステージが繰り広げられ、バレンタインをテーマに感謝と愛がたっぷりプロデューサー（「アイドルマスター」ファンの呼称）の元へ届けられた。

なお、本公演の配信チケットは2022年2月21日12:00まで販売しており、DAY1/DAY2とも2022年2月14日18:00～2月21日23:59（予定）の期間にアーカイブ視聴することが可能となっている。

甘く、そして熱く、感謝や愛が届けられたDAY1同様、DAY2もライブ前半はMTWのユニットごとのステージが繰り広げられ、それぞれ驚きのカバー曲も披露。後半には複数のユニットが一緒に立ち、バレンタインにふさわしい楽曲の数々が展開されていった。

いつものように、765プロライブ劇場の事務員・青羽美咲の挨拶から、この日の注意事項アナウンスは木下ひなたと七尾百合子が担当。外は冬の寒さが厳しいけれど、それに負けない熱いライブの開幕を宣言して、DAY2のステージがスタートした。

オープニングを飾るユニットは“Jus-2-Mint”（大関さん、渡部さん）。リフトアップしてステージ上段に登場すると、「Hang In There!」で会場や配信先のプロデューサーたちのテンションをどんどん上げていく。2人が身につけている「Ace×Ace」は、黒をベースとしたクールでセクシーな衣装。渡部さんのお腹を出したスタイルはインパクトがあり、足の長い彼女にもベストフィット。キュート寄りな大関さんの衣装とのバランスもいい。大関さんはまつげにキャラカラーを入れていたのもポイントだ。

続けて、星井美希（CV.長谷川明子）のソロ曲「追憶のサンドグラス」（「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE 06」収録）をカバー。sky_delta Remixとしてアレンジされ、格好良さとスピード感たっぷりに披露する。力強い声と表情で訴えかけるような2人は雰囲気たっぷりで、間奏のダンスからのソロも抜群の格好良さだ。以前、「浪速のサンドグラス 横山奈緒」という名前のカード（HR）があったことも縁を感じたという。

MCでは前日（2月12日）が誕生日の横山奈緒をみんなでお祝い。そんな嬉しさもいっぱいに、“Jus-2-Mint”のラストは「Super Duper」で格好良くセクシーに決める。Bメロでのクラップで胸躍り、気合の入った声はどんどんパワーアップ。向かい合って歌うところや、歩く姿、ステップも格好良く、ユニットの色を存分に出したステージとなった。

雰囲気が一転、ふんわり癒やしの空間を作り上げたのは“Fleuranges”の近藤さん、麻倉さん、桐谷さん。パステルカラーの清楚な衣装「カモミール・ウィスパー」は可愛さいっぱいで、頭に付けた大きなリボンも特徴だ。階段に腰掛け、ワルツ調のメロディにのせた「Special Wonderful Smile」の優しい歌声でみんなの心を暖かくしていく。衣装の説明にあるように、ここはまさに秘密の花園。そんな彼女たちの世界が広がっていった。

そのまま、今度は明るく爽やかに「旅立ちのコンパス」を披露。くるりと回るとスカートがふわっと広がるのも素敵で、ステップを踏む足の運びも可愛い。曲後のMCでは、無事に開催できた喜びと安心感からか、桐谷さんの目には涙が。一方、近藤さんはありえないぐらい緊張していたと明かし、麻倉さんは今回あまり緊張しなかったとのこと。

さらに、衣装に付けられたハートの飾りにそれぞれのイニシャルがあることや、3人の並びがジャケットでキャラクターが並んでいる順であることなどを説明し、カバー曲「オーディナリィ・クローバー」（「THE IDOLM@STER THE@TER BOOST 02」収録）へ。“Fleuranges”の雰囲気にもピッタリのこの曲は、3人のハーモニーも美しい。桐谷さんはオリジナルメンバーとして同CDのドラマ「空猫珈琲店へようこそ！」ではネコのミャオを演じており、今回もネコのポーズを可愛く決める。間奏でのやり取りもオリジナルのステージを再現していた。

平山さんと小笠原さんによるユニット“TRICK&TREAT”が作り上げたのは、奇妙で愉快なハロウィンの世界。「フシギトラベラー」ではタイトル通り、イントロのメロディから不思議な世界へとみんなを誘っていく。頭の横で指をくるくるさせる振り付けも印象的で、賑やかに楽しく盛り上げていった。

そんな世界から一転、格好良さ全開となったのが北沢志保のソロ曲をカバーした「CAT CROSSING」（「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! M@STER SPARKLE 02」収録）。平山さんが響かせるハイトーンの破壊力、小笠原さんの可愛さと格好良さの合わさった魅力。ライトもバシバシとステージを染め上げる中、2人はインパクトのあるパフォーマンスでみんなを惹き込んだ。“TRICK&TREAT”のドラマでもネコはポイントとなっているそうなので、ぜひ聴いてもらいたい。

2人が身につけている衣装は、帽子も可愛いその名も「ワルプルギス・ナイト」。MCで衣装のポイントや髪型について触れると、3曲目として「Black★Party」を披露。曲中には、茜ちゃん人形も登場して一緒にダンスを踊ってステージを盛り上げる。歌い方、ダンス、表情すべてで、恐ろしくも楽しさ全開の“TRICK&TREAT”ワールドとなった。

ステージに炎が灯り、そこには囚われた“Chrono-Lexica”の4人（斉藤さん、中村さん、夏川さん、阿部さん）の姿が。4人は漆黒のゴスロリ風ドレス「ビスクドール・ノワール」に身を包んで「囚われのTeaTime」を披露。歌声は胸を貫くほどの強さがあり、人形のようなダンスも特徴的で、恐怖と強さを併せ持った世界観を表現していく。

そして、MCでポーズを決める4人だったが、退廃や耽美といった雰囲気を表現するポーズに関してはバリエーションに乏しいようで、写真を撮る時の語彙力がないと笑っていた。とはいえ、夏川さんはゴスロリの衣装を着るのに憧れていたらしく、とても嬉しそう。また、前回の周年ライブに出演していない斉藤さんは「ただいま！」と感無量の様子だった。

カバー曲は、“Chrono-Lexica”の世界観や衣装にもピッタリな天空橋朋花のソロ曲「Maria Trap」（「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE 02」収録）を、スタンドマイクを使って披露。腰の動きや目線も格好良く、「愛してる」のセリフは強烈な愛情を感じさせる。声色がガラッと変わるパートやラストのロングトーンも印象的だ。そして、「dans l'obscurité」でさらに自分たちの世界で愛を叫ぶ4人。赤く染まったステージやライティングも雰囲気たっぷりで、「ジュテイム」の叫びが魂まで震わせるかのよう。最後は全てを浄化させてステージを後にした。

情熱と愛をたっぷり届けてくれたのは、“chicAAmor”のステージ。スペイン語で“情熱的なダンス”を意味する「ダンサ・アルディエンテ」という名の衣装をまとった4人は、「Paradox of LOVE」の熱いフラメンコ調のパフォーマンスでプロデューサーたちを魅了。伸びやかな声、腰の動き、体を這わせる手などにぐいぐい惹き込まれ、chicAAmorダンサー（井上弥子さん、響れおなさん、桜奈あいさん、小林祐貴さん）もステージを彩る。

MCでは、こちらも久しぶりの周年ライブ出演となった野村さんが嬉しさと感動の笑顔を見せる。寸劇のようなやり取りも、4人の仲の良さが伝わってくるものだ。そんな“chicAAmor”がカバーしたのは「Eternal Spiral」（「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER DREAMERS 02」収録、歌唱メンバーは高槻やよい×矢吹可奈）。またちょっと違った異国情緒を漂わせながら、狂おしい愛情を彼女たちの色で表現していった。

そして、ラストは「深紅のパシオン」。パワフルかつセクシーな歌声とダンスはさらに情熱を増し、プロデューサーたちをかき立てていく。曲中にはchicAAmorダンサーによるダンスパフォーマンスもあり、クラップに乗せた抜群の格好良さでみんなを虜にしていた。

ユニットパートのラストを飾ったのは“ストロベリーポップムーン”の山崎さん、田所さん、Machicoさん。それぞれのイメージカラーのライトに照らされ、衣装「レインボー・プライム」を着て登場すると、リフトアップして「ABSOLUTE RUN!!!」を披露。3人とも晴れやかないい笑顔をしており、ソロパートを歌うメンバーを他の2人が見ている姿も素敵だ。「私たちが！」「ストロベリーポップムーンです！」の声も清々しく、気持ちのいいステージを見せてくれた。

続けて披露したのは「君との明日を願うから」。ゲッサンで連載されていた漫画「アイドルマスター ミリオンライブ！」（全5巻）から誕生したこの曲を歌うのは、ミリオン4thライブ以来。そこから時を経たからこそ〈いくつの場面 越えて着たかな〉〈次のStageもまだその次も〉といった歌詞がより刺さり、未来の「静香ちゃん！翼！すっごく楽しいね！」のセリフも胸に響く。今回は未来がこう言うだろうなと思って言ったセリフとのことで、アイドルの成長がその言葉からも感じられるものだった。

この3人が周年ライブで同じ日に出演するのは最近なかったこともあり、MCでは嬉しさいっぱいの様子。相手をいじるところも普段の仲の良さそのままで、あっという間にMCの時間がなくなってしまうほどだった。そして、3人は階段に腰掛けて「Be proud」を披露。ありがとうの気持ちをいっぱいに伝えるその歌声は綺麗で温かく、感慨深い表情を浮かべていた。

ライブは後半戦に突入し、ここからはバレンタインにふさわしい楽曲を披露。まずは、Chrono-LexicaとchicAAmorが「恋花」（「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE 10」収録。四条貴音のソロ曲）で切ない恋心を歌い上げ、ユニットのパートで見せた姿とはまた違ったハーモニーが心に響く。Jus-2-MintとTRICK&TREATは「プリンセス・アラモード」（「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! M@STER SPARKLE 02」収録。徳川まつりのソロ曲）を明るく可愛く歌い、愛情たっぷりのスイーツを作り上げた。

そして、「Happy Darling」（「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE 03」収録。望月杏奈のソロ曲）をFleurangesとストロベリーポップムーンの組み合わせで披露。いつもの掛け声を、ストロベリーポップムーンの3人が「応援ください！」と言ってFleurangesの3人が「応援するよ！」と返していたのも新鮮だった。

続いては、「自転車」を3ユニット（Chrono-Lexica、Jus-2-Mint、ストロベリーポップムーン）で披露し、全員で「好きだ！！」と気持ちを叫べば、Fleuranges、TRICK&TREAT、chicAAmorの3ユニットによる「成長Chu→LOVER!!」も可愛さと愛情がいっぱい。間奏の「もっともっとも〜っと！LOVEした〜い！」のところは3人ずつそれぞれ大きなハートを描いていた。

本編ラストは、全員で「ショコラブル＊イブ」。甘くキュートに気持ちを届けていくメンバーは、〈全然 顔見れないや〉の歌詞に合わせて顔を隠すしぐさも可愛く、「好きです！付き合ってください！」のセリフでみんなの心をギュッと掴んでいた。

プロデューサーたちからアンコールを求める拍手やコメント。それに応えて、この日の公演のダイジェスト映像が流れた後は、“業務連絡”（告知）として「アイドルマスター ミリオンライブ！ シアターデイズ」で「ショコラブル＊イブ」に765 MILLION ALLSTARSの一部歌い分け追加予定など、さまざまな情報が公開された。しかし、新情報はそれだけでなく、ミリオン9thライブの開催も発表！ これにはプロデューサーたちが大きな拍手やコメントで湧き上がっていた。開催は2023年1月、会場は日本武道館。詳細は後日発表とのこと。

そんな喜びや楽しみな気持ちも乗せて、アンコールでは衣装「ドリーム・プレリュード」に着替えたミリオンスターズが「Harmony 4 You」を披露。歌詞に込められた思いのひとつひとつが心を打ち、メンバーの嬉しそうな表情からも気持ちが伝わってくる。

そして、改めてメンバーから挨拶。ライブの感想、仲間への思い、愛や絆について、ちょっとしたネタ、個人的な嗜好など、トークの雰囲気からも「ミリオンライブ！」らしさがいっぱいだ。さらに、2月20日が誕生日の箱崎星梨花をみんなでお祝いし、山崎さんの提案による「ミリオンスターズ！ファイト〜、オー！！」の円陣でみんなの心がひとつに。最後は「Thank You!」でみんなに感謝の気持ちを届けて、2日間に渡るミリオン8thライブを締めくくった。

次の舞台は日本武道館。ミリオン4thライブも行われ、“手作りの「ぶどーかん」”から始まった「ミリオンライブ！」にとって思い出の地である日本武道館で、今度はどんなステージを見せてくれるのか。さらに絆が深まった彼女たちの躍動する姿が今から待ち遠しい。