2022年4月5日にPS5/PS4/Nintendo Switch/Xbox Series X|S/Xbox Oneで発売された「レゴ スター・ウォーズ/スカイウォーカー・サーガ」。世界的知名度を誇る映画「スター・ウォーズ」シリーズを題材にしたアクションアドベンチャーだ。今回は、そんな本作のレビューをお届けしよう。

目次
  1. 全9作品にまたがる壮大なサーガをまとめて遊べる
  2. 映画の世界を自由に探索&膨大なサイドミッション
  3. ゲームオーバーのない親切な難易度設計

全9作品にまたがる壮大なサーガをまとめて遊べる

本作では、シリーズ第1作の「新たなる希望」から、9作目の「スカイウォーカーの夜明け」に渡る「スター・ウォーズ」シリーズの物語を追体験することができる。タイトルの「レゴ」にもある通り、登場人物から建物、群生している植物まで、ほとんどがレゴブロックで表現されているのも特徴だ。

プレイ開始時点で遊べるのは、エピソード1の「ファントム・メナス」と、エピソード4の「新たなる希望」、そしてエピソード7の「フォースの覚醒」の3つ。それぞれのエピソードをクリアすることで、つぎの作品が開放されていく。各3部作の最初から遊べるため、映画の公開順に則って「新たなる希望」から始めるのもいいし、「ファントム・メナス」から遊んで時系列順に楽しむのもいい。最近「スター・ウォーズ」を知った人なら、「フォースの覚醒」を選ぶのもいい。

おもちゃのレゴで構築されているからと高を括るかもしれないが、本作で描かれるエピソードは原作をしっかりなぞっている。エピソード1の「ファントム・メナス」であれば、ジェダイであるクワイ=ガン・ジンとオビ=ワン・ケノービのふたりを中心に、ジャー・ジャー・ビンクスとの出会いや、アナキン・スカイウォーカーによるレース、ダース・モールとの決戦などを収録。さすがに映画版を完全に再現しているわけではないものの、印象的なシーンはしっかり押さえている。

一方、レゴブロックだからこそできる描写もあって、ただの原作再現にはなっていない。キャラクターの頭が1回転したり、バラバラの兵器をその場で組み立てて起動したりと、コメディ風な演出が随所に見られる。「スター・ウォーズ」自体は真面目な作品だが、レゴは子供向けのおもちゃであって、雰囲気は違う。コメディ風の演出を差し込むことで、そうした違いをむしろシュールな面白さとして逆手に取っているようにも思えて、個人的には大いに楽しめた。

各エピソードのクリアにかかる時間は、筆者の感覚で言うと4~6時間といったところ。これは寄り道要素をほどほどに、ストーリーの進行を重視した場合なので、やり込もうと思えばもっと楽しめるだろう。これが9作分あるのだから、ボリュームとしてはかなりのものだ。

映画の世界を自由に探索&膨大なサイドミッション

ストーリーを進めているあいだは「ストーリーモード」、それ以外は「フリープレイモード」という具合に、本作は大別してふたつのモードにわけられている。ストーリーモードで物語を進めていくと、劇中に出てきたさまざまな惑星や土地を訪れることになる。目的地まで移動して物語を進めていき、最終的にエピソードをクリアするというのが基本だが、ストーリーをどのタイミングで進めるかはプレイヤーの自由。それまではフリープレイとして現地を好きに巡ることができる。

各惑星で生きる種族や建造された建物がレゴになった姿を見て回るのも楽しい。生えている植物や、燃える火のエフェクトすらレゴに変わっていて、その再現性の高さには驚かされる。「スター・ウォーズ」のレゴは実際に発売されてもいるが、作中のシーンを本作のように表現できるのかどうか、ちょっと気になる。

宇宙でもバトルは発生する。一定数の敵機を撃墜すると勝利だ。

その一方で、各地に散らばったやり込み要素も、本作を楽しむうえで欠かせない。そのひとつが「カイバー・ブロック」集め。カイバー・ブロックはキャラクターのアップグレードを習得する際に必要となる。アップグレードとはアビリティのようなもので、取得すると新しい能力が手に入る。キャラクターは「ジェダイ」や「ヴィラン」、「ヒーロー」といったカテゴリに分けられ、それぞれで異なるアップグレードを習得できるため、当然求められるカイバー・ブロックの量も多くなる。

建物の屋上や通路の死角、特定の手順を踏むことで開けられる宝箱の中など、カイバー・ブロックはさまざまな場所に隠されている。アップグレードを開放するためなのはもちろんだが、カイバー・ブロックを集めるには各地を隅々まで探索することになるわけで、新しいNPCや部屋をついでに見つけられることも。

NPCの中には「サイドミッション」を発注してくれる者もいるので、さらに寄り道の幅が広がる。サイドミッションでは、フリープレイモードで使える新たなキャラクターが報酬として手に入ることもある。カイバー・ブロック集めと違い、こちらは各惑星を移動したりとやや手間がかかるが、その分報酬は豪華だ。

キャラクターにはジェダイやヴィランといったカテゴリがあることはすでに書いたが、このカテゴリは、フィールドに備わっているギミックを攻略するときに活きてくる。ジェダイであれば、「フォース」の力で物を積み上げて足場にしたり、「ゴミ漁り」ならワイヤーを射出して遠くの取っ手まで移動したりと、いろいろなことができる。中には特定のカテゴリに属したキャラクターでなければ解けないギミックもあるので、仲間が増えることはカイバー・ブロックを効率よく集めることにもつながっていく。メインメニューにあるキャラクターの項目では、まだ開放されていない対象の入手方法をすべて確認可能。情報が不明になっている場合は、ゲーム内通貨を一定量消費するとアンロックできる。

惑星の探索にはキャラクターが欠かせないが、ストーリーを進めるだけでもある程度は集められる。なので、最初はサイドミッションを無理に探すよりは、1から9までのエピソードをまずはクリアして仲間を集めるほうがいいかもしれない。

なお、ストーリーモードで操作できるキャラクターは固定。一度クリアした場所であれば後でいつでもフリープレイができ、編成を自由に決められる。最初に訪れたときは解けなかったギミックも、対応する仲間を増やした後にフリープレイで挑戦すればあっさりクリアできることもあり、くり返し遊ぶことのモチベーションも上がる。なにより、好きなエピソードで好きなキャラクターを操作できるため、時系列的にはまだ存在しないキャラで遊んだりと、原作ではありえなかったシチュエーションを自分で作り出すこともできる。ファンが求める「if」を、本作では思う存分楽しめるのだ。

ゲームオーバーのない親切な難易度設計

アクションゲームということもあって、本作のバトルは激しい。ダース・モールやカイロ・レンのようなライトセイバーの使い手ともなればなおさらで、こちらもやみくもに武器を振るうだけでなく、相手の攻撃に合わせた防御や回避が重要になる。

とはいえ、本作では力押しも通用する。ゲームオーバーがないからだ。操作しているキャラクターがやられてしまっても、その場ですぐに復活する。落下死に対しても同様で、プレイヤーが自発的に止めない限り、敵に負けることはないだろう。仲間も操作キャラクターと同じ仕様なため、味方の体力の残量や敵の強さなどは考える必要がない。

ライトセイバーを構えた状態で防御すれば、敵の攻撃をほぼ自動で対応してくれる。敵のライトセイバーによる斬撃も防げるし、銃から放たれたレーザーはすべて弾き返すことができる。映画の「スター・ウォーズ」で、バトル・ドロイドが放ったレーザーをジェダイが弾くアレをプレイヤーがそのまま再現できるのだ。操作キャラクターがジェダイならフォースが使えるので、遠くの敵を吹き飛ばしたり引き寄せたりすることも可能。迫りくる敵をなぎ払う、爽快感のある戦いが楽しめる。

エピソードによっては空中戦もあるが、ある程度なら補正がかかるので、スティックを激しく動かさなければ宇宙電をスムーズに操縦できる。画面中央に敵を捉えていれば、照準も勝手に合わせてくれる。

お手軽さはバトル外でも変わらない。ストーリーで向かう目的地はマーカーが示してくれるし、サイドミッションで話す相手や対象がいる惑星も印をつけてくれる。アクションゲームが苦手な人はもちろんだが、ゲーム自体になじみがない人でも気兼ねなく遊べるだろう。アップグレードを開放するにはカイバー・ブロックが必要だが、アップグレードがなくともエピソードは十分クリアできるので、やり込み要素を無視してストーリーだけを楽しみたい人も安心だ。

全9作にわたる「スター・ウォーズ」シリーズの物語を網羅しているだけでなく、本作はレゴブロックを活用したコメディ風な演出を取り入れ、単なるデフォルメに留まらない作品に仕上げている。ゲームオーバーにならず、その場で何度でもリトライできる優しい難易度設計に加え、目的地を教えてくれる親切なマーカーなどもあって、ゲームに慣れていない人にもオススメできる。「スター・ウォーズ」が好きな人も、シリーズの前知識がない人も、ぜひ本作に触れてみてほしい。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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