カプコンが2023年に発売を予定しているPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam)向けソフト「エグゾプライマル」の開発チームに向けて、メールインタビューを実施した。

本作は、アサルトやタンク、サポートといった役割に特化したパワードスーツ「エグゾスーツ」を身にまとい、迫りくる「恐竜災害」に立ち向かうオンライン専用のチーム対戦型マッシヴアクションゲーム。

戦闘中に自分の役割をいつでも変更できるといった戦略の幅広さや、相手チームとの戦闘だけでなく協力して巨大な敵と戦闘するミッションがあるなど、多種多様なコンテンツが実装されていることが魅力の作品だ。

メールインタビューでは、恐竜をテーマにした作品を立ち上げた経緯や、オンライン専用のチーム対戦型ゲームにした理由などについて伺っている。

――本作の企画を立ち上げた経緯についてお聞かせください。

初期構想の段階で「過去のカプコンのゲームには無かったアクションの気持ち良さに挑戦したい」という思いがありました。「モンスターハンター」のような強大な1体の敵と対峙するようなゲームではなく、数多の敵とぶつかり合い、打破する気持ち良さを追求したとき、新しいIPの魅力と可能性が生まれるのではないかと考えました。

さらにその「圧倒的な数の敵を少数で打破する気持ち良さ」をネットワークを介して仲間と共有するユーザーの姿を想像した時に、それが“新規IPとしてのコンセプトになる”という確信になりました。

――「恐竜」をテーマにした理由は何でしょう。

最初にアイデアとして存在していたのが「恐竜」でした。歴史上最強であろう生物である恐竜の脅威を体験してみたい。さらに、その恐竜が数千、数万という数で襲い掛かってくる絶望的な状況をゲーム中で体験できたら、今まで見たことのない迫力を生み出せるのではないかと考えました。

次に、そんな圧倒的な強さと数を持つ恐竜、絶望的な状況を打破するには、現代の人間や技術では不可能であり、未知の力(近未来の化学)が必要ではないかと思い至りました。この時に「歴史上最強」×「近未来最強」という相反する要素が組み合わさることで、新しい体験、面白さをユーザーに届けられるのではないかと思い、エグゾプライマルのアイデアが生まれました。

――本作のトレーラーと開発者インタビューの動画が公開されていますが、ユーザーからの反響はいかがでしたでしょうか。

「カプコンの新規IP」ということに驚き、喜んでもらえていました。エグゾプライマルは長く開発を続けてきたこともあり、開発メンバー一同、ようやく発表できたことと、ユーザーの皆様に驚きを与えられたことが嬉しかったです。そしてその嬉しさと共に、しっかりと面白いものを提供したいと強く思えました。

――シングルプレイのゲームではなく、オンライン専用のチーム対戦型ゲームにした理由について教えてください。

オンライン専用タイトルにした理由ですが、これまでの「モンスターハンター」や「バイオハザード」などのカプコンが持つゲームのクオリティを維持したうえで、新しい魅力のあるタイトル/新規IPを世の中に届けたいというチャレンジ意欲がありました。「カプコンのアクションゲーム×ネットワークに特化したゲーム(マルチプレイにより特化した新しい遊び)」という組み合わせに開発の力を注ぎ込むことで、新しいIP、新しい市場に挑戦することを優先しました。

対戦型PvEというルールについては、PvE(エグゾスーツvs恐竜)の中に、PvP(エグゾスーツ同士の戦闘)のシチュエーションが発生することにより、よりエキサイティングなゲームになる可能性があること、そして「リヴァイアサンの戦闘テストにプレイヤーが巻き込まれ、戦わされている」というストーリー/世界観との親和性が高いゲームモードを求めた結果になります。

――本作にはアサルト、タンク、サポートの3つのロールが用意されています。ロールの切り替えが戦闘中いつでも行えるというのは本作ならではのシステムだと思うのですが、何故そのようなシステムを設定したのでしょうか。

リヴァイアサンが繰り返し行うウォーゲーム(戦闘テスト)にプレイヤーが巻き込まれる。そこではリヴァイアサンが自己の学習のために、あらゆる状況に人間(プレイヤー、エグゾスーツ)を追い込み、成長しようとしている=遊ぶ度にミッション構成が変化し、異なるゲーム体験が楽しめる。

このストーリー/世界観をゲームとして落とし込んだ時に、リヴァイアサンが提示するミッションにプレイヤーが臨機応変に対応できる(その状況で「どう戦いたいか」をユーザーが判断し、スーツを自由に着替えて戦闘できる)ことが必要になりました。そこで「プレイヤーがエグゾスーツを着る」という設定を活かし、「いつでも」「どこでも」スーツチェンジができるようにしました。

――ロールを自由に変更できるというシステムをゲームに落とし込む際に、ステージの難易度設定など調整が難しかった点はありますか。

ゲームをプレイする度にフィールドやミッション、恐竜の出現パターンなどが変わり、プレイヤーがそれに臨機応変に対応する…というのがベースになっていますが、そこに「特定のスーツ構成のみを正解としない(いつも同じスーツ構成が最適解としない)」というものを考えた時に、ミッションや恐竜のバリエーションの制作の難易度が上がり、苦労しました。

――本作に登場する敵として、プテラノドンやトリケラトプス、ティラノサウルスといった恐竜が登場することが告知されています。登場する恐竜は、どのような基準や判断から選出されているのでしょうか。

登場する恐竜の選定については、まず第一に有名な恐竜であることを重視しました。次にゲーム中に登場させるにあたって、その恐竜にアクション面で遊び/役割を持たせることができること、アクションのイメージが付きやすいことを大事に考えました。その他の理由としては、エネミー担当の開発メンバーの好みもあるかもしれません。(笑)

――不安定なエネルギー物質の含有量が高い恐竜「ネオソー」について、ラプトルが変異した2種のネオソーの情報が公開されています。他の恐竜と比べてグロテスクな見た目が特徴的なのですが、このようなデザインにした意図についてお聞かせください。また、ラプトル以外にも、プテラノドンやトリケラトプスなど他の恐竜のネオソーは登場するのでしょうか。

ネオソーは深海魚のように退化した目や、黒い石炭タールのような液体で覆われたブヨブヨとした皮膚で、恐竜とはまた別の脅威を感じる不気味な姿にしたかったため、このようなデザインになりました。また、通常の恐竜では不可能な遠距離攻撃などの遊びができる“何でもあり”な見た目にしたかったという意図もあります。登場する恐竜の種類については、続報をお待ちください。

――キャラクターや武器、スーツの強化といった成長要素はあるのでしょうか。そのほか、やり込み要素などがあれば教えてください。

ディノサバイバルをプレイすると経験値を得ることができ、それによってプレイヤーやスーツのレベルをあげることができます。レベルアップによって様々な報酬を獲得できます。その報酬の中にエグゾスーツの見た目をカスタマイズさせるものはもちろん、性能を変化させる仕組みも用意しています。詳しくは今後の情報をお待ちください。

――キャラクターの外見を変える機能はありますか。

上記のとおりです。エグゾスーツの見た目をカスタマイズする要素を用意しています。

――「ディノサバイバル」のミッションでは、相手チームとの戦闘だけでなく、協力して戦う内容があるなど、幅広いコンテンツが用意されていることが魅力的でした。ミッションを実装するうえで重視したポイントや、苦労したポイントなどあれば教えてください。

リヴァイアサンは自身の目的のため、学習のために戦闘テスト(ウォーゲーム)を繰り返し行い、そこで多種多様なミッションを与えてきて、人間(プレイヤー)はその戦闘テストの内容の予測ができません。このAIによる戦闘テスト、それに巻き込まれ、振り回されるというのをディノサバイバルのミッションを通じて表現することを重視しました。

そこから、「恐竜を倒す」という単純なミッションから、「目標となるオブジェクトをオメガハンマーで破壊する」といった少し複雑なルールを持つミッションまで、様々なバリエーションを考えるのが大変でした。言ってしまえば「ミッション内容は何でもあり」ではあるのですが、その「何でもあり」をルールに落とし、ゲームとして分かりやすさも持たせることに苦労しました。

――ミッションについて、想定プレイ時間を教えてください。

1回のディノサバイバルのゲーム時間は15~20分程度です。

――ディノサバイバルはプレイヤーのゲーム進行状況に応じてミッションが変化するとのことですが、具体的にどのような変化があるのでしょうか。

ディノサバイバルでは、自分を含めて味方チーム5人、敵チーム5人がマッチングし、基本的に「5v5」のチーム対戦の形式で遊ぶことになります。ディノサバイバルのルールは「リヴァイアサンが提示する全てのミッションを相手チームよりも先にクリアした方が勝利」という単純明快なものになっています。そのミッション内容は、参加するプレイヤーのゲーム進行状況に応じてリヴァイアサンが決めます。

そのため、同じフィールド、同じミッションでも異なる体験が待っています。同じ場所の同じミッションでも、大きな恐竜が連続して襲い掛かってくることもあれば、小型恐竜の大群が複数出てくることもあるかもしれません。さらに、相手チームのファイターを直接攻撃するシチュエーションが発生するものがあれば、相手チームと協力して10人のファイターで強敵に挑むものなど、バリエーション豊かなミッションを用意しています。

PvP(他プレイヤーのスーツとの戦闘)についてはディノサバイバルのミッションで発生します。恐竜とはまた違った、スーツ同士の激しい戦闘が繰り広げられるでしょう。そして、PvPとPvE(恐竜との戦闘)の割合に関しては、ミッション構成によってプレイの度に変わります。

――フィールドは何種類ほど用意されているのでしょうか。また、ステージに用意されているギミックなど、どのような違いがあるのでしょう。

基本的にはビキトア島が戦闘の舞台となります。公開している映像では市街地が多いですが、ビキトア島には市街地以外にも様々な場所が存在します。こちらについては、今後の情報を楽しみにお待ちください。フィールドのギミックについては、敵となる恐竜側に仕掛けを用意しています。数千、数万の恐竜が環境を利用して襲い掛かってくるシチュエーションは、圧倒的なインパクトでユーザーが驚き、興奮してくれると確信しています。

――本作を楽しみにしているファンの皆様にメッセージをお願いします。

エグゾプライマルはカプコンの新規IPとして、新しい世界観はもちろん、新しいゲームシステム/ゲームルール、新しいアクションの気持ち良さに挑戦しているタイトルになります。私たちがプレイヤーの皆さんに見せたい、共有したい体験を実現するため、開発メンバー一同、頑張って制作を続けております。発売は2023年を予定しております。

2023年にプレイヤーの皆さんと一緒に「最凶を最強でぶっ潰す(絶望的な状況を仲間との協力プレイで打破する爽快感)」というエグゾプライマルのコンセプトの気持ち良さを味わえることを楽しみにしています。今後も様々な情報を出していきますので、楽しみにお待ちいただければと思います。また、クローズドネットワークテストを開催しますので、そちらにも是非ご参加ください。AIBIUS社は人類の希望となる、未来のエグゾファイターを募集しています! 未来のエグゾファイターはキミだ!!

エグゾプライマル

カプコン

PS5パッケージ

  • 発売日:2023年7月14日
  • 17歳以上対象
エグゾプライマル

エグゾプライマル

カプコン

PS4パッケージ

  • 発売日:2023年7月14日
  • 17歳以上対象
エグゾプライマル

エグゾプライマル

カプコン

XboxSXダウンロード

  • 発売日:2023年7月14日
  • 17歳以上対象

エグゾプライマル

カプコン

XboxOneダウンロード

  • 発売日:2023年7月14日
  • 17歳以上対象

エグゾプライマル

カプコン

PCダウンロード

  • 発売日:2023年7月14日
  • 17歳以上対象
  • Steam/Microsoft Store

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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