セガが2022年6月23日に発売予定のPS5/PS4/Nintendo Switch/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam、Epic Games Store)用ソフト「ソニックオリジンズ」の先行プレイレポートをお届けする。
本作は、「ソニック」シリーズの初期作品である「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」と「ソニックCD」、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ3&ナックルズ」の4作品を1本にまとめたタイトル。ストーリーでは、おなじみの青いハリネズミ「ソニック」が悪の天才科学者「Dr.エッグマン」に捕らわれた仲間たちを救出する物語が描き下ろしアニメーションと共に展開する。
デジタルリマスター化されビジュアル面がグレードアップしたほか、16:9の大画面でゲームが楽しめる「アニバーサリーモード」など多数のモードが実装。さらに、ソニックが冒険に出発するシーンなど、多数の新規アニメーションが追加されている。
本稿では、「ソニック」シリーズ初挑戦となる筆者が実際にプレイしてみてのレポートをお届け。本作から新しく追加されたコンテンツを中心に、4つの収録タイトルについて紹介していく。
タイムオーバーとコンティニューの制限を撤廃した「アニバーサリーモード」が実装
まずは、本作の目玉コンテンツとなるアニバーサリーモードについて紹介していこう。本モードは、16:9の大画面でゲームが楽しめるだけでなく、タイムオーバーとコンティニューの制限を撤廃したコンテンツ。ゲームオーバーを気にせずプレイができるようになっているため、本作から「ソニック」シリーズを始めるプレイヤーにとってお勧めのモードになっている。
もちろん、オリジナル版の4:3のゲーム画面と従来のルールで遊べる「クラシックモード」も収録されているので、昔ながらのプレイを期待しているファンの人も安心してほしい。ソニックの初期シリーズを、描き下ろしの新規アニメーションとともに時系列順に攻略できる「ストーリーモード」も実装されているなど、物語を1から味わえるように工夫されていることも嬉しいポイントだ。
ゲームクリア後は、ステージの左右が反転する「ミラーリングモード」がアンロック。そのほか、作品に登場する全てのボスと連続で戦う「ボスラッシュ」や、与えられたさまざまな課題に挑戦する「ミッション」など、多数のやり込み要素が用意されている。
ミッションクリアで獲得できるコインを用いて、サウンドやイラスト、ムービーといったコンテンツを開放できる「ミュージアム」もある。オリジナル版開発当時の秘蔵資料といったコンテンツなども収録されているなど、ソニックファンにとってたまらない内容になっているといえる。
そのほか、各ステージのクリアタイムの自己ベストや、世界中のプレイヤーのランキングが確認できる「マイデータ&ランキング」もあるなど、ソニックの世界がとことんまで楽しめる仕様だ。
バリエーション豊かなステージを最大加速で突き進もう
ここからは、本作の収録タイトルについて紹介していこう。シリーズ第1作目の「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」は、メガドライブ向けに1991年に発売された横スクロールアクションゲーム。特徴は何と言ってもソニックの驚異的な移動スピードで、最大加速中のソニックは目で追いかけることができないほどだ。
加速中は360度回転しながら進むループやS字トンネルなど、爽快感をさらに加速させる様々なギミックも登場。リズミカルで耳心地の良いサウンドもゲームシステムとマッチしており、プレイ中のテンションをより高めてくれている。
また、本作はステージ中に収集できる「リング」がライフの代わりになっており、リングを1つでも所持している状態であれば、ミスしてもゲームを続行できる。敵の攻撃を受けて落としたリングも一定時間内であれば回収できるため、リングを上手く扱うことでゲームオーバーを回避し続けることも可能だ。
一方で、リングの所持数はステージクリア時の得点に影響するため、ハイスコアを目指す場合には効率よくリングを集め、敵やギミックからダメージを受けないように進めていくことが重要となる。一定数以上のリングを所持しているとスペシャルステージに挑戦できるといった要素があるなど、まさにアクションゲーム上級者から初心者まで、幅広く楽しめるゲームシステムに仕上がっているといえる。
爽快さを突き詰めたようなタイトルだが、高速移動中にも当然ながら敵の攻撃やギミックに対応しなければいけないため、クリアまでの難度はなかなかに高め。ゴールまで最大加速を維持するためには、同じステージを何度もプレイし、敵やギミックの配置を把握していくことも重要な要素となっている。
メガCDにてリリースされたソニックシリーズの外伝的な作品である「ソニックCD」では、ヒロインのエミーと、Dr.エッグマンに造られた高性能ロボットであるメタルソニックが登場。ステージ中に過去(Past)と未来(Future)をタイムワープで行き来できるようになり、よりバラエティ豊かなギミックが楽しめるようになった。
2人での協力プレイと対戦プレイも楽しめる
「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」では、下キーを押したままボタンを押す事で急加速ができる「スピンダッシュ」の機能が追加され、ステージを駆け抜けていく爽快感がさらにアップ。従来であれば障害物に引っかかったり敵からの攻撃を受けるとダッシュが続かなくなってしまっていたため、その場で急加速できるようになったのは嬉しい要素だ。
また、ソニックの弟分である子ギツネのテイルスが登場。協力プレイはもちろん、画面を上下に分割しての対戦プレイが楽しめるようになっている。
「ソニック・ザ・ヘッジホッグ3&ナックルズ」は、1994年5月にリリースされた「ソニック・ザ・ヘッジホッグ3」と同年10月にリリースされた「ソニック&ナックルズ」(発売日は日本版のもの)を1本にまとめたタイトル。ソニックのライバルである赤いハリモグラ・ナックルズが登場したほか、キャラクター固有のアクションが追加され、ステージ攻略の幅がより広がったタイトルだ。
本編だけでなく、ドットイートゲームの要領で特定の色を集めていくミニゲーム「BLUE SPHERES」のみを遊ぶゲームモードも実装されている。
ゲームオーバーを気にせずプレイができるアニバーサリーモードをはじめ、ミッションやボスラッシュといったコンテンツが実装されているなど、どこまでもやり込める作品に仕上がっている本作。「ソニック」シリーズの初期作品を網羅した作品となっているため、特にシリーズが未プレイという方は、ぜひこの機会にハイスピードなアクションを体感してみてほしい。