「ウマ娘 プリティーダービー」4th EVENT EXTRA STAGEに向けて前田佳織里さん（ナイスネイチャ役）と遠野ひかるさん（マチカネタンホイザ役）による対談をお届け！ 追加公演の見どころや2人の思い出を語る！

ナイスネイチャとマチカネタンホイザと言えば、「ウマ娘 プリティーダービー」（以下、「ウマ娘」）のTVアニメ第2期ではチーム＜カノープス＞のメンバーとして、時にコミカル、時に熱く活躍したのを覚えている人も多いだろう。そのウマ娘たちを演じる前田さんと遠野さんは、ともに4thイベント東京公演と横浜公演のどちらも出走。会場や配信先のトレーナー（「ウマ娘」ファンの呼称）たちを大いに盛り上げた。

そんな2人は、11月のEXTRA STAGEへの出走も決定。「ウマ娘」史上最大規模となる公演への意気込みや、これまでの4thイベントの振り返り、さらにはTVアニメの収録の思い出から2人の関係性まで、和気あいあいと語ってくれた。

2人で一緒のステージに立ちたいって念願が叶いました

――まずは、ここまでの4thイベントの感想からお聞かせ下さい。

前田佳織里さん（以下、前田さん）：個人的にすごく懐かしい曲もありましたし、この曲をこの組み合わせ、この歌い分けで聴けるんだ！　といった予想のつかないセットリストになっていたと思いました。それに、出走者が多くて、すごく豪華だったよね！

遠野ひかるさん（以下、遠野さん）：豪華だったね～。

前田さん：東京公演でも横浜公演でも、オープニングムービーからの1曲目でみんながステージに出てきて、シルエットがドーンと出たじゃないですか。そこのインパクトが圧巻だったなと思って。ついに4thイベントが始まるぞ！　という気持ちで毎公演に臨んだことを覚えています。

遠野さん：私はナンバリングイベントに初めて出走させていただいたので、これがウマ娘のライブ（イベント）なんだと肌で感じました。一面の緑のペンライト、ターフのような光景が綺麗に広がっていて、トレーナーさんの一体感や熱気がすごく伝わってきましたね。大きい会場でもトレーナーさんの顔はよく見えましたし、近くに行く演出もあって「『ウマ娘』楽しい！」と思いました。

前田さん：わかる。「ウマ娘」のライブ楽しいよね。

遠野さん：楽しい～！！

前田さん：みんなめちゃめちゃ盛り上がってくれて。声が出せない状況でもコールはちゃんと心に伝わってきましたし、ペンライトやジェスチャーで盛り上がってくださっているのも感じました。ほんとに一緒に出られてよかったよね。ずっと一緒にステージに立ちたいって言っていたからね。

遠野さん：ね～！

――ナンバリングイベント以外でも、ライブステージで一緒になるのはおそらく初めてですよね？

前田さん：そうだと思います。でも、実はとのぴー（遠野さん）と私は縁が深くて。

遠野さん：意外と長い付き合いなんですよ。

前田さん：だから、チーム＜カノープス＞で同じメンバーになったときはすごく嬉しかったですし、一緒に立ちたいっていう念願が叶いました。

遠野さん：叶ったね。心強かったです。一緒にいてくれて。

前田さん：こちらこそ。安心感があるよね。

遠野さん：うん。落ち着く。

ステージで目を合わせるのはレッスンで提案

――具体的な楽曲のことに話を移すと、全体曲以外でふたりが一緒に歌った曲としては「Ring Ring ダイアリー」や「ユメヲカケル！」があります。レッスンも一緒にできたのでしょうか？

前田さん：レッスンはあまり一緒にならなかったんですよ。

遠野さん：でも、「ユメヲカケル！」はかおりん（前田さん）が先にレッスンをしていて、私が後だったんですけど、ポジション（立ち位置）が隣だったから「前田さんが『遠野さんの方を見よう』と言ってたよ」とダンスの先生が教えてくれたんです。オッケーオッケーと思って、当日「私も（前田さんのことを）見るね」って。

前田さん：せっかくだから一緒に歌うパートは顔を見合わせたいなと思っていたので、先生が伝えてくださったんです。

遠野さん：嬉しかった～。

前田さん：胸アツだったね。

遠野さん：うん。私はTVアニメ第2期から登場の新キャラクターでもあるので、「ユメヲカケル！」はすごく思い入れの深い曲で。一緒に歌えて良かったなと思います。

――2人が一緒に歌った「ユメヲカケル！」（東京公演DAY1）もすごく良かったですし、この曲は公演ごと歌うメンバーが違っていて、それぞれで印象が違ったのも良くて。

前田さん：どれもいいですよね。何回聴いても、その場その場の良さがあって。

遠野さん：ウマ娘同士の関係性が見えますよね。4thイベントではないけど、爆逃げコンビ（メジロパーマーとダイタクヘリオス）の「ユメヲカケル！」もすごく好きでした。ウェ～イ！！　って感じの楽しい掛け合いが見られて（笑）。

※「ANIMAX MUSIX 2021」（2021年11月20日開催）にて披露

前田さん：いいね～。

――チーム＜カノープス＞全員で歌うのも聞いてみたいです。

前田さん：やりたいです。

遠野さん：CDには収録されているもんね。

※アルバム「WINNING LIVE 04」に収録

前田さん：そうなんですよ。なんか、チーム＜カノープス＞がステージで歌ったら、すごくわちゃわちゃしそうだよね（笑）。

遠野さん：確かに。物理的にステージで走ってそう（笑）。

前田さん：「夢をかけ～るよ」「妥当（打倒）スピカ！」とか言って。

遠野さん：（アニメのような）看板を持ってね。チーム＜カノープス＞らしさが見られそう。

ドームで作戦会議？ゲートから出走！？

――そんなチーム＜カノープス＞の4人は、EXTRA STAGEに全員出走すると発表されましたね。

前田さん：めっちゃめちゃ楽しみだね！

遠野さん：超楽しみ！

前田さん：ようやく夢が叶いました。私、4thイベント（東京公演DAY2）で「いつかチーム＜カノープス＞で揃ってライブをしたい」と言ったんです。本当にチーム＜カノープス＞ってめちゃめちゃ仲がいいんですよ。グループLINEでも、（その公演で）誰かが出ていない子がいたら、ホワイトボードに絵を描いて「気持ちは一緒だよ」って言い合っていて。

遠野さん：嬉しかった～。

前田さん：マチタン（マチカネタンホイザ）が出ていなかった時も、絵を描いたんですよ。

遠野さん：そうなんです。私も、今年のお正月に「ウマ娘」の活動をさせてもらっていた時に、今年の目標として「チーム＜カノープス＞全員集合」と掲げていたから、それが叶うんです！　良かった～、今年に間に合ったと思って（笑）。

前田さん：いろんな方々のおかげで夢が叶いました。ありがとうございます！

――トレーナーたちにとっても、TVアニメ第2期が放送されていた時からの念願だと思いますよ。

遠野さん：嬉しいですね。作戦会議しなきゃ！（笑）

前田さん：ね。あのドタバタの（笑）。

遠野さん：ホワイトボードを運んできて。

――アニメでの作戦会議は小さな部屋でしたけど、今度の会場はベルーナドームですよ。

遠野さん：ドームで作戦会議。収拾つかなくなっちゃいますね（笑）。チーム＜カノープス＞のトレーナーに来てもらわないと。

前田さん：来てもらいたいよね。

――今までもチーム＜スピカ＞のトレーナー（沖野晃司さん）や、ハッピーミークのトレーナーである桐生院葵（岡咲美保さん）がシークレットで出ましたからね。EXTRA STAGEでも皆さん期待していると思います。それも含めて、EXTRA STAGEに期待することや、やってみたいことをお聞かせ下さい。

前田さん：4thイベントのEXTRA STAGEとはいえ、今までとはまったく違った新しいイベントになると聞いているんですよ。私も予想がつかないですけど、会場は広くて展示などもあるらしいので、そういう意味では大きな大きなお祭り、“ウマ娘キングダムのお祭り”みたいに考えてもいいのかなって（笑）。

遠野さん：建国しちゃう？（笑）

前田さん：あとは、セットリストやパフォーマンスももちろん楽しみだけど、広い会場だからステージの飾り付けとかもどうなるのかな。毎回そこも楽しみにしているんですよね。

遠野さん：豪華だもんね。

前田さん：とのぴーはやってみたいことある？

遠野さん：「ウマ娘」のイベント（ライブ）といえば「ウマ娘」らしい演出がすごく凝っているじゃないですか。ファンファーレでの入場とか、実況や解説との掛け合いがあるとか。そうだなぁ……私、ゲートから出てみたい。

前田さん：いいね！

遠野さん：パン！　って走り出して。

前田さん：前に、「アニサマ（Animelo Summer Live）」でレースみたいなことをやっていましたけど、今回もトレーナーさんの近くまで行けるみたいなので、たくさんの方とコミュニケーションを取りたいです。

遠野さん：行っちゃうぞ～！

現地で、新しいことに驚いて欲しい

――演出でいえば、配信も毎回よかったです。

前田さん：配信はマルチアングルなのが嬉しいよね。

遠野さん：嬉しい。あれだけ出走者がいたら、絶対に目が足りないからね。何度でも見られるし。

前田さん：私、3回ぐらい見ましたもん。

遠野さん：あそこ間違えてる、ってのも見られちゃう（笑）。

前田さん：（笑）。ちょっとした目線とか、ここでトレーナーさんを見てくれているとか、メインでは抜かれていなかったとしても別のカメラだと見え方が違っていて。現地に来られなかった方も、何度でも楽しめる施策があるよね。

遠野さん：“俺の愛バ”を探していただければ（笑）。

前田さん：ひとりひとりのトレーナーさんが楽しめるようになっているは、本当に愛が深いよね。

遠野さん：ね。現地でも配信でも、どっちでも楽しめましたね。

――配信ではARを使った演出もありましたよね。会場に虹がかかったり。

遠野さん：（炎が）ぼーぼーと燃えていたりね。

前田さん：3rdイベントの時、高野麻里佳さん（サイレンススズカ役）のソロ曲での画面の演出がすごく美しくて、見ていて思わず泣いちゃいました。そういうのも楽しみにしてもらいたいですし、でもやっぱりたくさんの方に現地に来ていただきたいです。

遠野さん：うん。大きい会場だからこそ、近くに感じていただけたら嬉しいです。

前田さん：絶対、唯一無二のライブイベントになると思いますから。

――EXTRA STAGEと銘打ってはいますが、現段階での集大成というか、全く新しいものとして楽しめそうですね。

前田さん：そうですね、すごい規模ですし、本当に新しいことをたくさんやるそうなので、ぜひ私たちと一緒に「えええ！！」と思ってもらえたらなって。声が出せる状況であれば、その声を聞きたいです（笑）。

遠野さん：聞きたいよね。「え～～！！　そこそうなるの！？　すげー！」って。

――ちなみに、イベントロゴも新しくなるみたいで、ということは衣装も……と期待してしまうのですが。

遠野さん：乞うご期待ですね！　ロゴが一新されるってなかなかないと思うし、季節的にも今回のロゴの色は似合いそう。

前田さん：（11月は）寒いからね。

遠野さん：トレーナーさんの熱気で暖かくなるだろうけど。

前田さん：もしかしたら、トレンチコートとかダウンジャケットとかあるかもしれない（笑）。

遠野さん：もふもふのとかね（笑）。

チーム＜カノープス＞への愛がすごいんです

――せっかく2人揃っていますので、TVアニメ第2期のこともお聞きします。振り返ってみて、収録での印象的なエピソードとかありますか？

前田さん：収録前に、ちょくちょく私の肩を叩いて「かおり～ん」って話しかけてくれたのを覚えてる？

遠野さん：……全然覚えてない（笑）。

前田さん：じゃあ、40℃ぐらいのものすごい暑さの日があって、みんなで歩きながら帰っている時に、あまりの暑さにみんな無言だったことは？

遠野さん：そうだったっけ？（笑）

前田さん：噛み合わない記憶（笑）。

遠野さん：収録は、このご時世だからチーム全員が揃わないときもあったんです。でも、マチカネタンホイザが初登場の回（第3話）はネイチャ（ナイスネイチャ）と同じグループでの収録だったんですね。その時に、チーム＜カノープス＞で作戦会議をして部屋から飛び出していくシーンを録ったんですけど、セリフは特に決まっていなくて。アドリブを入れるところで、マチカネタンホイザだからと思って「ほい」みたいな感じに言ったんですよ。かなり突発的だったのに、ネイチャがすぐ乗ってくれて。

前田さん：乗り切れないテンションでね（笑）。

遠野さん：それを聞いて、さすが前田佳織里さんだ！　と思って。

前田さん：いやいや、それは素敵なパスがあったからだよ。

遠野さん：めっちゃ感動しました。かおりんの安定感はさすがだなぁと思ったのをすごく覚えています。

前田さん：チーム＜カノープス＞ってめちゃくちゃバランスがいいんです。マチタンとターボ（ツインターボ）がグイグイ引っ張ってバーンと行って、イクノ（イクノディクタス）とネイチャが止めるかと思いきや……この2人もテンションは自分のペースを保ったままでも意外と乗り気で。ネイチャはお母さんみたいな立ち位置だなと勝手に思っているんですよね。やれやれみたいな顔をしながらも、ほいさっさとついて行くみたいな（笑）。

遠野さん：温かく見守ってくれているよね。

前田さん：あと、すごく覚えているのが、マチタンの最初の登場シーン。初詣で（落ちてきた）鈴がガンってぶつかって鼻血を出すのが面白くて。このシーンを初めて見た時に「うわっ、マチタンだ！」って思ったんですよ。しかも、音を聞くまではどんな感じでくるのか想像つかなかったんですけど、すごい説得力でした。これはとのぴーにしか出来ないなと。

遠野さん：嬉しい～！　あのシーン、練習している時はどうしようと思ったんですよ。

前田さん：最初から、ああいう風にやろうと思ったの？

遠野さん：いや、練習でいろいろ試してみたんだけど……わからないから、もう出たのが正解だと思って。セリフ的には綺麗だったんですよね。「うえ～～ん」って。

前田さん：文字だとね。

遠野さん：でも、実際に出たのを聞いてみたら、そんなに綺麗な感じじゃなかった（笑）。

前田さん：それがすごく良かったのよ。なんかめちゃくちゃなのに可愛くて、キュンってなりました。チーム＜カノープス＞って、収録した後にブースからスタッフさんの笑い声が聞こえるんですけど、それも個人的に嬉しかったですね。

遠野さん：そうだね。

前田さん：そんなハチャメチャなチーム＜カノープス＞ですけど、後半には号泣シーンもたくさんあって、あれはずるい！

遠野さん：ほんとずるい。癒しパート担当かと思いきや……ね。

前田さん：泣いちゃいました。

遠野さん：チーム＜カノープス＞大好き！

前田さん：わかる。私たち自身、本当にチーム愛がすごいんですよ。

2人は戦友で相棒。考えていることも似ています

――ナイスネイチャとマチカネタンホイザってなんか似ているところありますよね。ウマ娘としては地元の商店街などで愛されている2人ですし、競走馬としても惜しい着順が多かったですし。そんな2人にやらせてみたいことはありますか？

遠野さん：私は、2人で保育園に行って欲しいな。

前田さん：子供に遊ばれてそう（笑）。

遠野さん：ゲームのイベント（ TVアニメ第2期とのコラボイベント「Brand-new Friends」）で、ちびちゃんたちと絡んでいるマチタンの横でツッコミを入れてくるネイチャ、ってありましたよね。そういう一生懸命お姉さんをしている微笑ましい2人を見てみたいなって。

前田さん：いいよね。ネイチャも弟がいるし、年下の子から結構好かれやすいし。2人とも面倒見がいいんだろうなって思う。私は、2人とも料理が上手そうなイメージがあるから、料理するのとか見てみたいかな。

遠野さん：家庭的なイメージあるよね。

前田さん：ネイチャは冷蔵庫の余り物の整理が得意だし、割烹着もすごく似合うからね。

遠野さん：それをターボとイクノが食べてくれるんでしょ？（笑）

前田さん：食べて欲しい。

遠野さん：ターボは何でも美味しい！って食べてくれるし、イクノはちゃんと分析してくれると思う。頑張ってもてなしたいね。いらっしゃいませって。

前田さん：あと、カフェとかもやってみたい。1日店長とか。

遠野さん：楽しそう！

――では、演じるおふたりでやりたいことはありますか？　ふたりともお酒が好きですから、一緒に飲みに行くのもいいですし。

前田さん：コロナ前はよく行っていたよね。

遠野さん：うん。

――同い年で誕生日も近いんですよね。

前田さん：そこはあまり意識してなかった（笑）。でも、戦友というか相棒みたいな感じはすごくありますね。

遠野さん：嬉しいんだけど！

前田さん：いえ～い！！

遠野さん：いえ～い！！

――……そういうノリなんですね（笑）。

遠野さん：やっとついていけるようになりました。かおりんの急にくる感じに（笑）。

前田さん：とのぴーとは、お酒の趣味とかもすごく合うんですよ。

遠野さん：2人とも日本酒好きだしね。

前田さん：ご飯とかの趣味も合うし、お互い実は考えていることも似ていたりするから、もっと話したいなって思います。

――EXTRA STAGEに向けて今度はレッスンも一緒になれるかもしれないですし、より絆が深まったところを楽しみにしています。

遠野さん：こないだの公演でも舞台袖でずっと一緒にいたもんね。隣の席で。

前田さん：そうなんです。写真を撮ったり、チーム＜カノープス＞の話をしたり。EXTRA STAGEでも、トレーナーさんに素敵な景色を届けられるように私たちも頑張りたいですし、チーム＜カノープス＞が揃うことも楽しみにしていただけたらなと思います。