イチオシのギャルゲーを大ボリュームで紹介する連載企画「ギャルゲー一本釣り!!」が、なんと2年ぶりに復活。第48回はエンターグラムより2022年7月28日に発売されたPS4/Nitendo Switch用ソフト「姫宮さんはかまいたい」の魅力をお届け!
三度の飯よりギャルゲーが大好きなTOKENが己の煩悩の赴くまま旬のイチオシゲームを紹介する連載企画「ギャルゲー一本釣り!!」。2年ほど連載がストップしていましたが、今回はこのコーナーをライターのカワチがお借りして、今、絶賛布教したい作品を紹介。エンターグラムさんよりPS4/Nitendo Switch用ソフトとして発売された「姫宮さんはかまいたい」をピックアップします!
「姫宮さんはかまいたい」は原画を「パルフェ ~ショコラ second brew~」や「さかあがりハリケーン ~LET'S PILE UP OUR SCHOOL!~」、「キミの瞳にヒットミー」などで知られるねこにゃんさん、シナリオを「となりに彼女のいる幸せ ~i fight with summer~」を手掛け、甘々な展開の描き方が好評だった多喜濱一さんが担当しています。
「となりに彼女のいる幸せ」は多喜さんがシナリオを手がけているだけでなく、原画もねこにゃんさんなので、今回紹介する「姫宮さんはかまいたい」は「となりに彼女のいる幸せ」コンビの新作という形になります。
ふたりきりの部室で女の子と何気ない日常を過ごす展開、登場するヒロインはひとりでボリュームはコンパクトであること、低価格なのでジャンル初心者にも手が出しやすいなど、「姫宮さんはかまいたい」は「となりに彼女のいる幸せ」に似ている部分も多いです。
とはいえ筆者が「姫宮さんはかまいたい」でいちばん惹かれた部分であり、みなさんにも推したい部分はヒロインの姫宮椿を演じている声優が歩サラさんという部分です! 「となりに彼女のいる幸せ」のイタズラ好きな後輩ヒロイン・芹沢知彩を演じる岩崎可苗さんも素晴らしかったのですが、歩サラさんが演じる、「姫宮さんはかまいたい」のちょっぴりドジな先輩も最高。
年上ならではの安心感、それでいて放っておけないポンコツ部分の可愛さ、そして恋人に対する甘いセリフや情熱的なキス、それらを見事に言葉で表現する歩サラさんは神です。
……と、本作の素晴らしさをお伝えする前に、まずは物語とキャラクターを紹介しましょう。
あらすじ
数日前に部活を辞めた俺は、次の部活を探して学園の部活棟を彷徨っていたところ、偶然茶道部の部室に入ってしまう。
そこで出会った上級生“姫宮椿(ひめみやつばき)”に強引に部活に勧誘されることとなるのだが……
登場人物
姫宮椿 Himemiya Tsubaki CV:歩サラ
誕生日:4月10日 良いお姉さんと覚えてくださいね
身長:153センチほどですね
バスト:Fくらい……かな?
ウエスト:ほ、細いですけどっ?
ヒップ:大きくて悪かったですねっ!
体重:秘密です!
本作のヒロインで、主人公と同じ学園に通う二年生。茶道部の部長である。部員の少ない茶道部に主人公を勧誘した。
世話焼きだがちょっとドジなこともあり、主人公という後輩ができたことでお姉さん風を吹かすものの、空回りすることが多い。
友人たちの間では姫ちゃんと呼ばれているらしい。
プレイインプレッションをお届け!
さて、ここからは実際にインプレッションをお届けしていきましょう。本作のストーリーは熱心な活動について行けずに運動部を辞めた主人公が次の部活を求めて部活棟を彷徨っていたところ、茶道部の部室を見つけるところからスタート。そこで上級生の姫宮椿(姫宮先輩)と出会い、彼女に強引に茶道部に勧誘され、そのまま入部する……という展開になっています。
茶道部は幽霊部員ばかりの部活で、きちんと部室に来て活動しているのは姫宮先輩のみ。そのため、部室はほとんど主人公と姫宮先輩の愛の巣のようになります(笑)。「そんな都合のいいことあるの?」とツッコミたくなりますが、そのツッコミは野暮というもの。「部員が足りなくて廃部の危機!?」みたいな展開になると、どうしてもドラマに比重がいきがち。本作は何気ない日常を楽しむ作品なので、ある程度のリアリティは目をつぶったほうがいいです! イチャイチャするのに特別な事件なんていらない!!
まぁ、リアリティが無いと見せかけて筆者の高校時代は本作と似たシチュエーションではありました(笑)。中学までは運動部だったのですが、高校はラクをしようと思って文化系のマンガ部にしたのですが、そこは3年生の女性しかいないという状況。新入生は自分だけという(今にして思えば)夢のような環境でした。……まぁ、とくになにがあるわけでもなく、そんなに交流もないまま先輩は卒業。ひとりだけの部活になり、そのあとは虚無だけの時間を過ごしました。うむ。なにかが起きるかどうかは環境というよりは自分次第というわけですね。そして、「姫宮さんはかまいたい」は確実にロマンスが起きる! 安心!!
姫宮先輩は年上ということもあって主人公の世話を焼いてくれるのですが、すべって転んだり、勉強を教えてくれるはずが苦手な教科が多かったりと、ところどころ抜けていて愛嬌があります。
ただ、年上らしくあろうとする彼女はドジしたことをツッコもうとすると怒ったり拗ねたりしてしまいます。その焦った反応がめちゃくちゃかわいいので必見。怒ったときの「ぷー!」などの文字は歩サラさんが実際にボイスで発音するのですが、その声がかわいらしすぎてトロけます……。
姫宮先輩は無防備な部分があり、無意識に胸を押し付けたりもしてきます。こういったシーンは自分の心のなかの思春期がビンビンに反応! ドキドキです(笑)。
また、「となりに彼女のいる幸せ」と同じく、本作も物語の途中で主人公とヒロインが恋人同士に。恋人ならではの、よりイチャイチャした展開が楽しめるようになります。昔のギャルゲーだと付き合うまでを描くものが多かったですが、本作は恋人になったあとの展開もしっかり描かれます。
いっしょに喫茶店や海、果てには温泉にデートにいったり、彼女が家まで来てご飯を作ってくれたりと、これでもかと幸せなイベントが目白押し。また、こまかいところですが恋人になってからはいつも手を繋ぎながら帰るのがいい! こんな青春を送りたかった……!!
デート中は姫宮先輩のドジによって結構な頻度でラッキースケベが起きるので、そこも楽しみ。また、ドジな部分だけでなく、年上のお姉さんらしく誘惑したりからかってきたりするときもあるので、油断しているとドキドキさせられます。まぁ、誘惑するつもりが失敗して慌てふためくパターンも多いのですが、そこもまた可愛らしいです。
そしていちばんお伝えしたいのは「姫宮さんはかまいたい」にはキスシーンが多いということ! ご褒美のように軽く唇が触れるものから、ふたりの愛を確かめるような激しいものまでさまざまなキスがあります!! そして、個人的に歩サラさんの芝居でいちばん注目なのが、このキスだと思っています! 「セリフじゃねーのかよ!」というツッコミが聞こえてきそうですが、すいません。セリフではないです。唇が触れ合うときの音やキスをしているときの息遣い、行為が終わったあとの吐息など、どれも素晴らしく、キスシーンが終わったあとは毎回放心します。本当に幸せになれるのでぜひ音声を聴きながらプレイしてみてほしいです。
システムに関しては欲しいシステムが一通り揃っており、ストレス無くプレイできました。個人的にはバックログからシーンに戻れるのが便利でした。ボイスは再生できてもシーンには戻れない作品も多いので助かりましたね。
ストーリーはほぼ1本道。ひとつだけ選択肢がありますが、それほど展開も変わらないので攻略などをチェックせずとも気軽に遊べます。値段もお手頃でプレイ時間もコンパクトなのでギャルゲーの入門としてぜひ手にとってみてほしいです。入門でいきなり歩サラさん出演作品のような強烈な魅力のものを知ってしまったら、ギャルゲー沼から抜け出せなくなってしまうと思いますが……!
ということで第48回の記事をお届けしました。はたして次回はTOKENさんが復活するのか、またボクが記事を書くことになるのかは分かりませんが、ギャルゲーは心のオアシス。今後とも盛り上げていきたいですね!