WFSは、iOS/Android/PC向けに配信中の「アナザーエデン 時空を超える猫」について、10月25日に「『アナデンまつり2022秋』アナザーエデン超決戦!最新情報公開生放送」を実施した。

目次
  1. 1部と1.5部はもともとひとつの物語だった
  2. 第3部は11月1日スタート!船での探索など見どころ満載の世界観
  3. 会場のフォトレポートをお届け

会場は東京・秋葉原の神田明神ホールで、YouTubeでは番組の模様の生放送も行われた。イベント中はこれまでの制作の裏話や作品の最新情報が開発陣より明かされ、会場のファンたちを大いに盛り上げていた。会場外では展示や物販も行われたので、本稿ではそのフォトレポートも併せて紹介する。

1部と1.5部はもともとひとつの物語だった

今回のイベントはニッポン放送のアナウンサー・吉田尚記さんをMCに進行。加藤正人氏(シナリオ・演出)を筆頭に、栗山知也氏(プロデューサー)、竹嶋大輔氏(ディレクター)、江草天仁氏(アートディレクター)、チェー・シンウ氏(キャラクターデザイナー)ら開発陣を呼び込んでイベント開始となった。

栗山知也氏(プロデューサー)
竹嶋大輔氏(ディレクター)

ゲームの最新情報を公開する前に、まずは「冒険の振り返り」でこれまでの「アナデン」の歩みをネタバレ無しで追いかけた。第1部「時空を超える猫」は本作の物語のスタート地点となるが、加藤氏によるとチームに参加して物語を書き始めたのは8年前のことだったそう。

また、「時空を超える猫」というテーマだけが先にあり、「アナザーエデン」というタイトルは後から決まったことも判明。現在のタイトルはある程度書き進めた段階でチームのメンバーから出てきた案だったそうで、頭を悩ます部分もあったが物語に新たなネタを仕込むきっかけにもなったのだとか。

続いて第1.5部「宿星の王と聖なる剣の挽歌」は本来1部に組み込まれていたそうなのだが、開発の中盤でリリースに間に合わないことが判明し、泣く泣くカットせざるを得なかったとのこと。再び1.5部として日の目を見ることが決まった際は、当初のシナリオをさらに膨らませて完成を見たとのことだ。

そして第2部「東方異象編」前編〜後編の振り返りへ。ここで加藤氏から、当初から3部作になること、第2部がマドカのエピソードになることが決まっていたことが明かされた。また、1部や1.5部とは制作方法が変わり、シナリオ制作を進めつつその他の要素の実装も同時進行となっていったとのこと。

中編では加藤氏がある悩みを告白。夢見で加入するキャラクターは加入させられていない人も出てくるため、配布キャラクターと違い大きく掘り下げができなかったそうなのだ。

そのあたりは他のスタッフに任せていたそうだが、その試みが上手く回り始めたのがちょうど中編の頃。加藤氏自身よりも巧みにキャラクターを表現する人も現れたようで、少し嫉妬を感じたこともあったとも話していた。

そして後編の転ではラストバトルで用いられた楽曲、結では壮大な世界観を表した転と繋がるメインビジュアルについてチェ氏が語った。なんと、転と結のメインビジュアルは最初から繋がることを想定していたそうだ。

また、栗山さんはこの頃からチームに参加したとのことで、デバッグでの体験を熱く語っていた。

第3部は11月1日スタート!船での探索など見どころ満載の世界観

これまでの「アナデン」を振り返ったところで、いよいよ最新情報の公開に。まずは第3部のオープニングムービーのお披露目となった。普段のゲームと違い3DCGがふんだんに用いられており、空中戦艦同士のバトルなど新たな冒険を予感させる迫力の映像となっていた。

第3部のタイトルは「虚時層輪象編」で、配信日は2022年11月1日となる。思った以上に早く遊べるということで、会場から思わず歓声が漏れる一幕も見られた。そしてここから、現在公開できる第3部の情報を余すことなく発表。

舞台となるのは過去の戦いの果てに封印された「虚時層」に君臨する「時間帝国」で、加藤氏は1部の段階からこの時間帝国を描くことを決めていたと語った。そして、1部の頃から描いてきたクロノス一家の物語や、エデンについて決着をつけると表明した。

重要人物としては、時間帝国の皇帝とカムラナージュがピックアップ。皇帝はネタバレのためまだ名前を出せない模様。カムラナージュについては、あえて2部に登場したあのカムラナージュであると明言された。

そして今回は第3部の前編となっており、何部構成かは伏せられたものの、今後もエピソードが繋がっていくことも明らか。ここで前編のPVも公開され、アルドやフィーネが実の姉のように慕うアシュティア(CV:山崎和佳奈)の登場が明かされると、会場は大きな盛り上がりを見せた。

前編のあらすじでは、機械の人間「機人」が暮らす蒸気都市オメガポリスで前編の物語が繰り広げられることが判明。スチームパンク的な世界観となっており、大樹が描かれたキービジュアルは印象的。

江草天仁氏 (アートディレクター)

このイラストはイベント会場入り口にも展示されており、訪れたファンたちによる記念撮影が行われていた。枝の中に歯車が見えたり、幹の部分がパイプに覆われていたり今後の物語を想像させる気になるポイントも注目となっている。

また、こちらは「ニーア」シリーズのコンセプトアートを手掛ける幸田和磨氏によるもので、「とてもスケールの大きい世界でしたので、なるべくそれを崩さないよう絵に落とし込みました。今後ゲームに出てくる仕掛けといったものも描かせていただいております。本編ともどもお楽しみいただければ幸いです。」とのコメントが届いていた。

チェー・シンウ氏(キャラクターデザイナー)

そんな蒸気都市オメガポリスは空が黒いのだが、これは街の各所から噴き出している蒸気の影響。3層に別れた構造になっており、下層はスラム街で、中層は貴族たちの住む少し小綺麗なエリア、上層は蒸気の影響をあまり受けておらず青空が覗いているといった特長があった。

もちろんオメガポリス以外の街も存在する。今回紹介された海上都市ラシュバールは開放的な印象となっており、蒸気が抑えられた場所となっていた。ここで加藤氏からさりげなく「空に何かが映っている」とのコメントがあったが、ネタバレのために詳細は明かされなかった。確かに何かが描かれているのだが、この発言によってより気になってしまった方も多かったことだろう。

そして第3部からの新システムも紹介。まずは環境について。これは一部のフィールドが時間によって変化するというもので、例えば雨ならターン終了時に状態異常が回復するようになる。ただし味方だけでなく敵にも効果があるので、バトルにおける戦略もまた変わってくるだろう。

フェイズシフトは特定の環境下でフィールドに現れる黒い穴。この内部の空間では環境の効果や出現する敵が強力になるため攻略難易度がアップするが、経験値や特定アイテムが増加するので効果的に活用したいところ。

発動すると様々な特殊効果を得られるオーラも、実装されたら発動条件をじっくりチェックしてバトルの戦略に組み込んでみてはいかがだろうか。

バトル以外の目玉となる新システムとしては「船」があった。広大な海を自由に駆け回れるものとなっており、船でしか行けない場所や探索イベントも存在しているそうだ。

この他には酒場で情報を集めたモンスターを討伐して賞金を稼げる「バウンティハンター」、使わなくなった武器にも新たな用途を生み出す「武器の打ち直し」、歯ごたえのあるバトルを楽しめる「難易度設定」、フィールド上に敵が表示されて接触すると戦闘となる「シンボルエンカウント」といった追加要素もあった。

もちろん第3部から登場する新キャラクターについても触れた。時間帝国の軍人であるミナルカ(CV:小松未可子)は敵か味方かわからない戦闘狂となっており、これまでアルドたちの仲間として加入してきたキャラクターとは一線を画す存在になりそうだ。

アシュティアについては、加藤氏がいつかは仲間にしたいと思っていたとコメント。今回でようやく彼女が仲間になる流れを作れたとのことなので、どんな物語があってアルドたちの旅に合流するのか期待しよう。また、アシュティアは配布キャラクターとなる。

加えてミナルカならテトラ、アシュティアならコロボというパートナーと戦うキャラクターとなっていた。こちらが新システムの「バディ」で、5人目のフロントメンバーとして戦闘に参加する。毎ターン発動するオートスキルでパーティをサポートするほか、チャージを消費し発動するチャージスキルは劣勢を覆せるレベルで強力なのだとか。

バディを仲間にするには2つの方法があり、「星の夢見館で出逢う特定のキャラクターのバディを有する★5クラスのスタイルを解放する」、もしくは「特定のイベントを通じて出逢う」必要があるとのこと。加えて「時の忘れ物亭」の2階に登場する新NPCから情報を得られるそうだ。

一通りシステム紹介を終えたところで、オープニングムービーやPVで用いられた楽曲をピックアップ。井上幹氏(WFSサウンドチーム)作曲による「The Impractical Waltz」や土屋俊輔氏(プロキオン・スタジオ)による「The Passionate Avalanche」など、「アナデン」らしくも新しさを感じられる楽曲と共に各楽曲のクリエイターからのコメントも紹介された。

そして最後に、第3部の開始条件がメインストーリー第84章クリアであることを発表。新キャラクターのミナルカを仲間にできる「運命の出逢い ミナルカ<テトラ>」などのキャンペーン情報や、アナザースタイルの「フラムラピス」「ガラムバレル」「ヒイナ」追加といった今後のアップデート情報、生放送公開記念グッズ情報なども告知していった。

イベント終了の時間が近づいたところで、最後の挨拶で今回のイベントの感想を求められた加藤氏は、ファンのみなさんの熱気と好きだという気持ちが直に伝わって、プレッシャーを感じたとコメント。そんな熱い思いを感じられてよかったとも語ると、今なお制作が続いている第3部の開幕に加え、その先の物語をも匂わせた。

加藤正人氏(シナリオ・演出)

なお、本生放送のアーカイブが配信中となっているので、気になった方はチェックしてみてはいかがだろうか。

会場のフォトレポートをお届け

以下より、会場の様子や展示物、物販の模様をフォトレポートでお届けする。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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