セガから2022年11月8日に発売されたPS5/PS4/Nintendo Switch/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam)用アクションゲーム「ソニックフロンティア」のレビューをお届けする。

目次
  1. “好奇心が赴くままに楽しむ”ことを許容するゲームデザイン
  2. 「さて、どこから楽しもう?」
  3. バトルは間口が広く、“ソニックらしく戦う”には少し工夫がいる
  4. 成長要素とファストトラベルに関わる“長老ココ”と“仙人ココ”
  5. アクションゲームファンには堪らない“電脳空間”のストイックな楽しさ。一方でさらなる現代的な進化を期待したい気持ちも
  6. そのほか気になった点、アレコレ
  7. 「ソニック」の大きな飛躍の序章

本作の舞台は“スターフォール諸島”。5つの島が登場し、ひとつの島のメインストーリーをクリアすると、新たな島を探索できるようになる。それぞれの島が広大なフィールドになっており、どのように攻略していくかはプレイヤーに委ねられているのも特徴(※例外もある)。オープンワールドに近い自由度を持つこの構造を公式では“オープンゾーン”と呼称しており、このオープンゾーンは「ソニックフロンティア」で初めて「ソニック」のゲームに導入された新機軸だ。

発売から1ヶ月以上が経過し、さまざまな感想が出揃いつつある本作だが、オープンゾーンという試みそのものが大成功だったと言って、否定するプレイヤーはほとんどいないのではないだろうか?

本作をいま体験する意義は、アクションゲームファンにとって大きいと感じるし、難易度が3種類から選べたり、「ソニック」のスピード感に慣れていない人のためのプレイスタイルが用意されていたりと、幅広いプレイヤーが楽しむための設計も手厚い。

一方で残った課題も多く、良く言えば今後行われるアップデートや、次回作以降でのさらなる進化が大いに楽しみなタイトルでもあったと言える。必然、本稿は両論併記的なレビューとなるが、本作をプレイすべきか迷っている人の背中を押すことができたら嬉しい。

なお、レビューのためにプレイしたのはPS5版だ。

“好奇心が赴くままに楽しむ”ことを許容するゲームデザイン

はじめに、本稿を執筆するにあたり、ゲームを進めるために入手していくことになる収集アイテムについてどのように紹介すべきか大いに迷い、結果ここ、レビュー冒頭に書くことにした。というのも、筆者はそれらをほとんど意識せずにゲームをプレイしていたからだ。

一応、各島にひとりずついるエミーやナックルズ、テイルスといった仲間に島中で手に入る“メモリーアイテム”を一定数渡せばストーリーが進行。エネミーを倒すことなどで“ポータルギア”が手に入り、これを一定数集めると“電脳空間”が解禁できるようになり、電脳空間で条件を満たせばエメラルドキーが手に入る。このエメラルドキーを一定数集めるごとにカオスエメラルドが入手でき、ストーリーを進行させつつ島ごとのカオスエメラルドをすべて集めればボスである巨神に挑戦できる――といった流れはある。

しかし、フィールドの探索でもポータルギアやエメラルドキーが手に入ったり、各島のどこかにある“釣り場”で交換できたりと、カオスエメラルド以外の多くの収集アイテムは、上記以外の方法で入手する“抜け道”のようなものが用意されているのだ。従って、「どれそれをすればこのアイテムが手に入りますよ」とそれぞれの要素に紐づけて断定的にゲームの流れを書くことが躊躇われる。これが「どのように紹介すべきか迷った」と書いた理由だ。

こうした仕組みは、エネミーとの戦闘や電脳空間といった要素が好みではないプレイヤーが、それらにあまり触れずともゲームをクリアできるように導入されたものとのこと。この試みは上手く行っており、本作は広大なフィールドで「目に映る興味をそそられるもの」だけを追いかけ続けていれば、自然とクリアに必要なアイテムが揃うようになっている。

だから筆者も「このアイテムをあと◯個集めるためにあの要素を重点的にクリアしなければ」みたいなことはあまり考えず、楽しそうなものを好奇心が赴くままに追いかけ続け、満足したらストーリーを進めるという遊び方をしていた。それはクリアに必須なアイテムだけではなく、ソニックを成長させるためのアイテム群も同様だ。

「さて、どこから楽しもう?」

上記のような自由奔放な遊び方をとても楽しいものにしていたのが、オープンゾーンに敷き詰められた好奇心をそそられるギミックの数々だ。スプリングにホーミングアタックでぶつかれば、連鎖的に複数のスプリングでふっ飛ばされたり……レールに乗れば、半自動的に猛スピードで移動できたり……。

ギミックに触れれば勝手に移動させられるだけではなく、ときにはタイミングよくジャンプしたり、空中ダッシュをしたり、レールの乗り換えをプレイヤーの判断で行わなければいけない局面もある。「ソニック」の伝統ではあるが、この操作による介入が必要な頻度が絶妙で、プレイヤーはちょっとした反射神経の行使だけで、スピード感があって爽快なフィードバックを得ることになる。各種アクションのレスポンスの良さ、小気味良さもあり、とても気持ちがいい。

ギミックをしっかり使いこなせば、その終着点ではメモリーアイテムが手に入るので、これを集めていけば自然とストーリーを進める準備は整うという寸法だ。

ひとつのギミックの終着点には、また別のギミックが現れる。好奇心の赴くまま行動していると、次々と新たな快感へとアクセスしていくことになるのだ。プレイを続けるうちに、ただ雑然とギミックが置かれているわけではなく、その配置が「オープンゾーンならではの楽しさ」が途切れないよう緻密に計算されているのが分かってくる。

ギミックに従って進んだ先がもともと目指していた目的地の方向とは限らず、気づけばまったく別の方向に突き進み、むしろ距離が離れてしまうこともしばしば。しかし、そのように当初とは別の目的が次々と生まれて、何を成すべきか迷ってしまうのもまたオープンワールド系タイトルの楽しいところだろう。

それにソニックは“音速のハリネズミ”だ。目的地までけっこうな距離があっても、ダッシュを使えば目にも留まらぬスピードですぐにたどり着けてしまう。ならば目的地から遠ざかることなど気にせず、まずは目の前のひときわ好奇心を刺激するモノと戯れようじゃないか。こういった取捨選択はさまざまな選択肢が考えられる中で、葛藤や逡巡を経て選ぶからこそ、自分だけの道のりを歩んでいる感じがしてひと際楽しい。

ギミックにはここまでに書いてきた“移動”を伴うものだけでなく、ちょっとした謎解きやアクティビティに挑戦するものも存在する。地図上に「?」のアイコンが表示されるポイントがこれに該当。この「?」アイコンの地点にあるチャレンジをクリアすると、周囲のマップが開放される。

マップが開放されると、この範囲内にあるギミックや、協力キャラクターのいる場所を示すアイコンが表示されるのだが、絶妙なのが、多くの場合、隣接する「?」アイコンの位置も表示されていく点。つまり、ひとたびマップを開放すれば、よりマップの開放範囲を広げるために向かうべき場所も明らかになるため、どんどん島の全体像を暴いて行きたくなるのだ。

隣接したマップを開放すれば、その間にはレールが敷かれ、島の移動が快適になる点も、マップを開いていく利点のひとつ。島の構造を把握できるという点でも、移動が快適になるという点でも、より探索がはかどるようになる。

ギミックの使用や、マップの開放。いずれも連鎖的に次へとアクセスしたくなる緩やかな導線が存在しつつ、ほかにも敷き詰められた無数の興味をそそられるものが否応なく視界に入ってくるオープンゾーン。「さて、どこから楽しもう?」 思わずそんなふうにひとりごちてしまうような、“好奇心をベースとしたゲーム進行”が可能な点こそが「ソニックフロンティア」の美点であり、本作の挑戦で最も成功している部分だろう。

バトルは間口が広く、“ソニックらしく戦う”には少し工夫がいる

フィールド上で遭遇するエネミーとの戦いは、時には集団でソニックに襲いかかってくるいわゆる雑魚との戦いと、多彩な攻撃を行ってきたり、ギミックを駆使した戦闘となる守護神(いわゆる小ボス)戦に分かれており、いずれもエネミーのもとを離れれば戦わずに済む。倒すことでポータルギアなどのアイテムが手に入る場合もあるが、前述の通りほかの入手手段もあるので、ここでも攻略の是非はプレイヤーに委ねられている形だ。

本作のソニックはロックオンした対象に勢いよく突撃するホーミングアタックを使ってエネミーに接近すると、そのまま連続する格闘攻撃によるコンボでダメージを与えられる。これが戦闘の基本となるのだが、フィールドを探索している中で手に入る“スキルピース”を振り分けることで、ソニックに新たなスキルを習得させられる。ボタンの組み合わせによっては高威力でド派手な攻撃スキルをコンボに組み込めるようになる上、ボタンを連打するだけでさまざまな攻撃スキルを繰り出せるスキル“オートコンボ”も存在(習得後もON/OFFの切り替えが可能)。

強力なスキルを多用すれば連続攻撃で“コンボゲージ”を上昇させるのも容易になり、このゲージがMAXになると、非常に強力な連続攻撃“ファントムラッシュ”を放てるようになる。これらによって、戦闘の爽快さは序盤~中盤に掛けて増していく。

エネミーの攻撃への対処手段としては、サイドステップなどによる回避のほか、ソニックが攻撃に備える体勢を取り、このあいだに攻撃を受けると反撃をお見舞いできる“パリィ”がある。パリィでエネミーが怯んでいるとき放てる“ファイナルスマッシュ”も非常に強力だ。

パリィというと多くのゲームでは敵の攻撃にタイミングを合わせて使う必要があるが、本作の場合はボタンを押しっぱなしにしている間はずっと反撃可能になので、この手のアクションが苦手な人でも使いやすいだろう。

また、戦闘中にかなり役立つのが特定のボタンを押したままエネミーを囲うようにソニックを動かすことで効果を発揮する、本作で初めて導入されたアクション“サイループ”だ。

サイループの効果は囲う対象によってさまざま。防御の姿勢を取っているエネミーを無防備にしたり、空中に打ち上げてコンボに繋いだりできる。囲うアクション中はソニックが無防備になるので使うタイミングを見極める必要はあるものの、決まればどんなエネミーに対しても非常に有効な効果を発揮するので、積極的に狙っていきたい。

ちなみに、このサイループは前述したフィールド上の謎解きに用いる局面も多く、戦闘以外でもさまざまな局面において「困ったときにはサイループを試してみるべし」と言える重要アクションとなっている。

パリィやサイループの万能感により、「ソニックフロンティア」の戦闘は巷に溢れる格闘主体のアクションほどにはシビアな反射神経が必要ない、いい意味でユルいバランスになっている。とはいえバリエーション豊かなテクニックをしっかり駆使することでソニックらしいスピーディでスタイリッシュな戦い方が可能になるので、「間口は広く、カッコよくキメるには工夫がいる」という塩梅だ。しっかりと上達を楽しむ余地も残されている。

守護神との戦いの一部で行うことになるギミック戦闘の中には、プレイヤーによって好みの分かれるものもあるだろうが、前述のとおり面倒と感じたエネミーとは戦わない選択肢も用意されている。個人的にはゲームプレイにバリエーションと緩急をもたらすものとして、概ね楽しめた。

そんなギミック戦闘の中での白眉として挙げておきたいのは、その長大な身体の上を駆け抜け、頭までたどり着けばダメージが与えられる“SQUID”との戦いだ。広大なフィールドの上を縦横無尽に飛び回るSQUIDに、高速で流れていく風景の中で対峙するのは刺激的で、オープンゾーンならではの見せ方と言える。もう1種類、SQUIDと同系統の守護神が登場するのだが、願わくば、こうしたタイプの戦闘のバリエーションがもう少し欲しかった。

それぞれの島ですべてのカオスエメラルドを入手すると、“巨神”と対峙することになる。ゲームとしてはこちらも守護神とのギミック戦闘の延長線上にありつつも、スーパーソニックとなり、その圧倒的な力で巨大な敵に立ち向かっていくシチュエーションは、ハードロック調の専用BGMも相まって気分を高揚させられる。

総合して、本作の戦闘は取っつきやすさと上達の楽しさを両立しており、手触りは良好。演出面も優れており、実に痛快なものになっている。あくまで本作の魅力の根っこは移動と探索がもたらす楽しさにあると考えるが、それらの合間に味わえるひと味違った刺激として、戦闘要素もまたゲームの楽しさを底上げしていると感じられた。

成長要素とファストトラベルに関わる“長老ココ”と“仙人ココ”

前述したスキルの獲得以外にも、本作にはソニックを成長させる要素が存在する。これにはスターフォール諸島の原住民である“ココ”たちの力を借りることになる。島中にいる“まいごのココ”を“長老ココ”に預ければ、人数に応じてソニックの最高速度かリングの所持数が上昇。“仙人ココ”に“チカラの実”を渡せば攻撃力が、“マモリの実”を渡せば防御力が個数に応じて上昇するのだ。

この最高速度、リング所持数、攻撃力、防御力はすべてレベル99まで設定されており、上げるために必要な“まいごのココ”と“チカラ/マモリの実”もまた探索していれば自然と集まる。

攻撃力を上げると守護神などの強敵もスムーズに撃破できるようになるため、成長を実感しやすかった。一方の防御力はそれなりに上げてもダメージを受けたときにばらまいてしまうリングの量はなかなか多い(所持しているリングが0の状態でさらにダメージを受けるとミスになる)。

最高速度、リング所持数も僅かずつの変化のため恩恵は感じづらい。また、最高速度とリング所持数はレベルを1ずつしか上げられない仕様になっているのもやや不便だった。探索の動機づけとして納得できる仕様ではあるものの、バランスや快適さはいま一歩だったと言わざるを得ない。

ココたちの名前が出たところで、本作のファストトラベルの仕様についても言及しておこう。マップに記された長老ココ、仙人ココがいる場所、それから電脳空間に行くために起動させる“ポータル”がある場所は、釣り場で特定のアイテムを釣り上げることで、ファストトラベルの到着地点として利用できるようになる。ほとんどの場合、解禁できるのはその島の探索の後半になると思うが、前述のとおり移動速度が非常に速いソニックは、ファストトラベルに頼らずとも探索を快適に楽しめる。

この点に関しては、島の大半を探索し、まだ触れていないギミックをしらみつぶしに探すような段階でファストトラベルの解禁によりさらに快適になる今回のバランスが、手探りで探索するワクワクを奪うことのない、丁度いい塩梅だと感じた。

アクションゲームファンには堪らない“電脳空間”のストイックな楽しさ。一方でさらなる現代的な進化を期待したい気持ちも

守護神を倒すなどしてポータルギアを集めると、これを使ってポータルを開放し、“電脳空間”を解禁できる。ポータルは各島に7つ~9つほど存在。ここから行ける電脳空間はいずれも過去の「ソニック」シリーズに登場した世界がモチーフとなっており、ゲームとしても従来のソニックに近いストイックさと、それに伴う達成感を楽しめる内容になっている。

それぞれの電脳空間はゴールまでに1分~4分程度掛かるコースを駆け抜ける作りで、幾通りもの分岐が存在。

すべての電脳空間には「ゴールに到達する」「タイムでSランクを出してクリア」「リングを指定の個数持った状態でクリア」「レッドスターリングをすべて(5つ)見つける」という4つの目標が用意されており、ひとつ達成するたびにエメラルドキーがひとつ手に入り、4つすべて達成したご褒美としておまけにもうひとつエメラルドキーが手に入る。

とくにタイムの短縮については、分岐点でどういったルートを選択し、これをどのようなアクションで走破すべきかをいろいろと試しながらリトライを繰り返すのが実に楽しい。自由で縦横無尽な疾走が楽しめるオープンゾーンとはまた違った、刻一刻とアクションスキルを試される凝縮されたゲームプレイを堪能できる。個々の電脳空間のコース設計も、爽快感とやり甲斐に満ちたものばかりだ。

だからこそ、ちょっとしたバランスの悪さや不便さは気になってしまう。たとえば筆者のプレイでは、目標タイムにおいて一発でSランクを獲得できてしまうコースもあれば、かなりの回数トライ・アンド・エラーを重ね、ルート構築やアクションの最適化を突き詰めなければSランクの獲得が困難なコースもあった。このあたり、難易度のバランスが詰め切れていない印象を受けた。

また、繰り返しプレイするゲーム性を鑑みれば、チャレンジの途中で自分の操作に納得いかず、最初からリトライしたくなったときにメニュー画面を開いてからリトライを選択するという手間が掛かるのは、今どき珍しい。ついでに言うと、チェックポイントを通過する前にミスをしてスタート地点からやり直しになったとき、タイムがリセットされない仕様もちょっと意地悪に感じる。

筆者が今年触れたタイトルで言えば、タイムアタックの楽しさをより多くのプレイヤーが味わえるよう趣向を凝らしたゲームデザインが素晴らしかった「Neon White」や、上達すればするほどカッコよく各コースを走破できるようになり、それがスコアアタックの奥深さにも繋がっていてトライ・アンド・エラーにアツくなれた「オリオリワールド」などに比べると、細部の精細さに欠いていたように思う。

アクションゲームファンならば、そのスピード感とストイックなゲームプレイに夢中になれることは間違いない。しかし贅沢かもしれないが、電脳空間が「従来どおりのソニックを」というコンセプトのもと設計されているのは承知の上で、ここでも現代に合わせた進化を感じたかった。

そのほか気になった点、アレコレ

ここまでもそれぞれの要素について魅力を感じた点と少々気になった点、両方を書いてきたが、さらにいくつか気になった点を付け加えておきたい。

まず、いくら楽しいギミックや戦闘でも、同じようなものに何度も触れることになる終盤では、ややマンネリを感じた。終盤で訪れる島の景観が序盤の島と酷似しているのも、この印象に拍車を掛けていたと思う。

中盤から導入される視点が横スクロール風に固定されるギミックや、ほかの島とは趣向の異なる第4の島などはそうしたマンネリを軽減するためのものだと思うが、根本的な解決には至っておらず、前者はせっかくのオープンゾーンで不自由を感じる要因にもなっている。

また、物語については探索をしっかり行い、エミーやナックルズ、テイルスたちとの交流をより深く行ったり、音声ダイアリーを聴くことで補完されるとはいえ、ただメインストーリーを追うだけでは説明が足りておらず、終盤のカタルシスにも欠けているように感じた。

最後に、基本的にチュートリアルは丁寧なのだが、前にいた島へと戻る方法に気づきにくかったりと、微妙な手落ち感があるのも気になった(ほかの島に行くにはマップ画面で左下に表示される「マップを切り替える」から行きたい島を選べばよい)。

ここからは余談。某所でプレイすることになるピンボール型のミニゲームについては、クリアするための目標スコアがかなり高いと耳にしていたので構えて挑んだのだが、あっさりとクリアできてしまった。

そもそもピンボール自体、運の要素が絡むゲーム性であるため、これを「ソニック」に求めていなかった人が不満点として挙げるのは致し方ないかもしれない。しかし普段からピンボール系のゲームを楽しんでいるプレイヤーならあまり苦労はしないように思う。こうしたゲーム性を楽しめる人は、評判ほどに悪いものを想像する必要はないだろう。

「ソニック」の大きな飛躍の序章

気になる点も少なくなかったが、2D横スクロールアクション時代の“第1世代ソニック”、3D化を果たした“第2世代ソニック”に続く、オープンゾーンを導入した“第3世代ソニック”の第一歩目として、主とした試みは成功していたと言ってよいだろう。

終盤に多少のマンネリがあったことを挙げたが、そうは言っても最後までついフィールドを走り回ってしまう楽しさがあり、途中で飽きるようなこととは無縁だった。逆説的に、今回のフォーマットが如何に強靭なものだったかを証明していたとも言える。

そして冒頭にも書いたが、本作は次回作でのさらなる進化が大いに楽しみになるタイトルだった。たとえば個性の異なるナックルズやテイルスといった仲間キャラクターが操作できる局面や、あるいはソニック自身の能力を大きく変化させられるシチュエーションがあれば……ボリュームはそのままに、より多くのバリエーションに満ちた体験が味わえるゲームになるだろう。ストーリーの描き方にもまだ改善の余地があるように思うし、電脳空間のさらなる洗練にも期待したい。

2023年に予定されている無料のアップデートによりプレイアブルキャラクターやシナリオの追加が決まっている「ソニックフロンティア」。上記のようなさらなる進化の一端は、ここで垣間見えるかもしれない。「ソニック」の大きな飛躍の序章となるであろう「ソニックフロンティア」の今後の展開を、ぜひともより多くの人に見届けてほしい。

なお、本作は12月21日より開催中の「セガ年末年始スペシャルセール」(https://sega.jp/special/sale/)の対象ソフトとなっており、今ならお得なセール価格でゲームが楽しめる。この機会に、新世代の「ソニック」を体験してみてはいかがだろうか。

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※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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